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[肩車をしていた子供は、ユウヅキが支払いをするときに降ろしていた。ユウヅキが子供たちを下ろし、帰る準備を始め、]
それとられたら、俺の店にまた並ぶから、
買い取りよろしくお願いしますよ。
[子供たちに翻弄される様を笑ってそう言って、]
スラムはあんま、いつもと変わんないですよ。
あとは、死神に憧れてるふざけたやつとか?
[死神、その言葉には冷たさは乗ったものの]
ま、馬鹿なんだけど。
[指さした先は、スラムによくあるガラクタの山。
そこに埋もれた、打ち捨てられたコンテナがある]
扉壊れて、今出れないそうです。
[お好きにどうぞ、と。ユウヅキにそう言えば、]
……と、それと。
[そうして、少し考えるように目を逸し、
またユウヅキを見ると。]
一応、探偵なんだよなー…
[そして、また、目を逸らす。*]
─ 回想:事件の次の日 ─
ここ?
そんなん地図見れば………
[>>110 分かるだろうと思ってデータを引っ張り出したが、中枢のものなど持っているはずもなく。
現在地を確認出来ず、言葉を詰まらせた]
そうか、あの公園からだいぶ移動したもんな…。
[困ったように呟いて頬を掻く。
中枢に詳しい知り合いなどいるはずも無く、途方に暮れる始末]
っと、セーガ、無理に動くな。
寝てて ──── え?
[移動の話を出した時、動けなさそうに見えたセーガが立ち上ろうとする>>116のを見た。
それに対し制止をかけたのだが、問う声にその言葉が途切れる。
見ればセーガの瞳から溢れるように雫が零れ落ちていた]
セーガ、それは”涙”だ。
悲しい時や苦しい時、嬉しい時にも出てくるもの。
どうしたんだ、そんなに泣いて。
[問うも、セーガは答えることなく、リルの指示に従うような動きを見せる。
最早限界なのだろうと考え、セーガを支えるように無事な手を添えた]
[そうする間に事態を見守っていた特殊チームの一員が誰かに話をつけ、その場にいた全員を上層区域にある防衛線本部近くへと飛ばす。
それは一瞬のこと。
誰が転移させたのかも分からなかったが、ひとまず分かる場所へと辿り着けた]
[セーガは部下に指示を出して医療施設へ。
ヴェスについては、その行動の裏に『死神』が関わっていたことが判明。
また機械生命体に魅了されていたこともあり、逮捕にまでは至らなかった。
これに関してはリルも、ヴェスが正しい精神状態になかったと思われることを証言した。
それが功を奏したかは不明だが、ヴェスを拘置所へ案内せずに済んだのは僥倖だった*]
8人目、カウンセラー ベル がやってきました。
─ 事件翌日 「中層」 ─
機械がそこそこ何でもやってくれるこの世の中でも、人の心まではなかなか癒せないのがこの世の中で。
[一人の女性が中層でぼんやりと佇んでいる。]
まぁ、こんな私でも人様のお役に立てることもあるのかなーと。
テレパスの能力は…やっぱりまだそんなに強くないけど。
[彼女の立つ場所の前には中層のカウセリング施設だったものがある。]
最近ようやくカウンセラーとして自信も実績も積みあがってきたところだったのですが。
[ドームの施設とあって中層では頭一つ抜けた高さを持つ建物なのだが、今日彼女のエメラルドの瞳が向ける目線はやけに低い。]
どーーーーしてこうなっちゃうかなぁぁぁぁ!!
[絶叫する彼女の目の前には瓦礫の山となった職場があったのだった。]
■名前:ベル・マイアーハイム
■所属:カウンセラー(⇒フリーター)
■能力:テレパス(相手の思考や記憶を読み取る。念話は1対1限定で距離制限あり。相手に自分のイメージした映像を見せる程度の幻術も使用。)
■武器:なし
■経歴:上層出身、25歳、身長150cmほど。
戦闘能力は一般人レベル。テレパスの強度は伸びしろがあるが、無理をすると体へのダメージが現われるため、ブレーキをかける傾向がある。
■NG事項:特になし
■PLより:新規PCです。どうぞよろしく。
─ 事件解決から1週間・中層区域 ─
[腹ごしらえを終え、部下と共にテラス席を立つ。
部下達が巡回へ戻ろうとしたその時、見覚えのある人物を見つけて、わらわらととそちらに寄って行った]
おいこらお前ら、仕事に ──── セーガ?
[部下達が向かった先にいたのは、リルが言葉を教えているセーガ>>104。
レッスンの時間はまだのはずだが、とリルもセーガの下へと歩み寄る]
「よぅセーガ、教えたことちゃんと練習してるぅ?
女の子を口説く時の三か条復唱しtごふっ」
貴様はいい加減にしろ。
[毎度余計なことを教える部下の一人を殴りつけて沈黙させた。
輪の外へと追いやり、リルはセーガへと向き直る]
やぁセーガ。
こっちに用事でもあったのか?
[改めてセーガへと声をかけた**]
なんで私の職場の辺りだけここまで酷いことになってるの…
[ここまで来る途中にも爆発のような跡や異能による被害を受けたような場所は数多くあったが、目の前に広がる光景は、まるで巨人でも走り抜けたかのように、中層から上層付近へかけてとある一定の区画だけ深刻な打撃を受けている。打ちひしがれる彼女のポケットの中で通信端末が着信を知らせた。]
『もしもし、ベルちゃん?あ、生きてた?俺は昨日本当に死んだかと思ったよ、ハッハッハ。』
[声の主はベルの上司だ。良く言えばノリがいいのだが、いかんせんドームの直営施設長としては適当すぎるところもある。]
所長もご無事そうで。あ、あのぅ、それで今施設の前にいるんですけど…
『あー、見ちゃった?マジでウケるよね。あと10分逃げるのが遅かったら俺も消し炭になってたね。もうごわーっ!とさ。うわーっっ!って。』
はぁ、そうですか。それで、その、お仕事の方は?
『うわっ、なんてドライな反応。そんなところも素敵だ。』
あの、お話進めてもいいですか?
『ああん、ホントに冷たい。仕事ね。お休み!わかるでしょ、今の状況では無理無理。いつ再開できるかもわからないし、したがって給料が出るかわからない。よって、ベルちゃん、バイトを許可する!以上。』
── 回想:事件の次の日 ──
[セーガが泣き出した時>>116は、虚を突かれたような表情を浮かべる。
声を出したり何か行動をとる前に、リルがセーガを支えた。
そうこうしているうちに>>121、気づけば上層にある防衛線本部の近くに全員転移された。
暫く後、リルの証言などもあった為か否か最終的に罪に問われなかったが、それをリルから伝えられたならば、その時は微かに硬直するような表情を浮かべた。
赦されたことに、拒否感を抱いているように。
けれども、それは一瞬のことで、すぐに表情は元に戻る]
……帰る
[もし幾つかの手続きがあったのなら、それらを終わらせた後、ずっと待っていてくれたスティーブと共にその日は帰っただろう]
―回想:事件解決翌日―
[膝の上に寝転んだヴェスが起き上がったのは、夜も更け、日も変わった頃。
その間で見上げていた月の輝きも白んだ空に隠された。
身を起こしたヴェスを見て、そして]
……っ
[リルに対して、罪状という言葉を口にするのに、ビクッと反応し、ゆっくり顔をリルへと向ける。]
…リル。
[何かを乞うように、それだけ言葉にするが、それ以降は言葉が声が出ず、二人の会話を聞いた。
保留。その言葉に、息を吐く。]
── 回想:事件の次の日(事件直後深夜以降〜) ──
[帰りは、歩きを選んだろう。
上層から中層へ戻る道は、機械生命体によって破壊された大通りは到底歩けたものではなく、別の道も小型機の攻撃で荒れた場所もあれば騒動の音もいまだ遠くから続いていたかもしれず。
ただ、帰り道を、スティーブと歩き続ける]
何かを、誰かを犠牲にして、また生き残ったんだな……俺……
[ぽつりと言葉を零す]
……別に、憎い訳じゃないんだ。
[相応しい言葉じゃなかったと言いたげに、先刻『ドームのやつらが憎かった』という口にした言葉を訂正する]
── 回想:事件の次の日 ──
較べただけ……
死んで欲しくないけど、
どうして、あいつらは生きれてるんだって……そう思っただけだし
悔しい……って言うんだろうな。
あんなに楽しげに、振る舞ってるクソ野郎共は生きてて
[それは熱狂の様に騒ぎ立てていたギーグ達を主にさしていたのだろうか]
いや、やっぱり……憎いのかな。
あいつら……
[普段は髪を覆っている布も髪紐が燃えている為、長い黒髪の根本を握るように額に拳をあてる。
スティーブから、もう何も今は考えるな等といった言葉を言われれば、頷き、あとは黙ったまま自宅へ戻っただろう*]
ちょ、ちょっと待ってください!そんな、急に言われても。
それにこういう時こそ、人々の心のケアが必要なんじゃないですか?
[突然の通告に困惑するベルをよそに、端末越しの声は相変わらずのトーンで返答する。]
『なーに、このドームの人間ってば、なんだかんだ言って身も心も頑丈だから大丈夫だよ。』
ええぇ、それカウンセラーに携わる人間が言います?
『気になるならドームをあちこち回ってみてもいいんじゃない?お給料でないけど。それじゃ、何かあったら連絡するから。』
[プツリと一方的に通信が途絶える。]
しょ、所長?
…私、どうしたらいいんだろう。
[自分にこそカウンセリングが必要なんじゃないか、という自虐的な思いは口には出さなかったが、またしばしの間ぼんやりと瓦礫の山を見つめているのだった。そんな彼女を置き去りにして、中層には早くも復興に向けた活気が湧き上がっている。**]
─ 事件解決から1週間・特殊チーム詰所 ─
もう戻ってきたのかって?
だってこれずっと持ってるのヤだもん。
きちっと封印しといて。
持ってくるまでが査定なんでしょ?
じゃあ良いじゃん。
[小型機を1個回収してさくっと戻ってきた『影身』に、監視者は呆れた表情で応対する。
「言ったけど、これじゃあ効率が悪いよ」
肩を竦められた]
欠片ならいくつも確保して動けるけどさー。
小型機は万一の場合があるでしょ。
効率悪いとか言うんだったら、小型機だけでも転移で回収してよ。
[ぶーぶー言うと、監視者はにっこりと微笑む。
「ダーメ」
腹が立つほどの良い笑顔だった]
ちぇー、なんだよー。
良いよ分かったよ、何かあっても責任とらねーからなー。
[子供のようにぶーたれた後、『影身』は再び任務へと戻るのだった**]
―事件解決後:翌日―
……。
[セーガが泣き出し、リルが支える。
ヴェスの虚を突かれたような表情。
そして、男はといえば、ただそれを見ていた。
声が、出なかった。一度俯き、目を瞑り、
息を吐き出して、吸って。
また顔を上げる。
転がっていた武器は転移前に行われただろう。
それを持つ時に、手の震え、戸惑い、それでも掴んだ。
そして、転移されたのは上層の防衛戦本部近く。
ヴェスが罪に問われなかったこと、それを伝えられた時、ヴェスとは浮かべた表情は対象的なものだった。
そして、ヴェスが開放されるまで、どれほど長くかかったとしても、男はそれを待ち、帰路へとつく。]
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