1824 稲荷祭りの１週間
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【赤】 寵児 朱
[少年はもう一人の手を掴み、興奮したように捲りたてる]
そうだよ！俺はお前が仲間でよかったぜ、こっちでもよろしくな！
さっきはびっくりしたよな！
いきなり狼が現れて俺らを襲ってくるんだから
結局怪我もねえし、アレは幽霊だったのかな？
んでさあ、頭ん中でさっき、“お前は同じ人狼とともに人間をひっそりと攫うことができる”ってえ聞いたけど、本当かな？
ちょっと試したくなんねえ？
稚児 調
そうそう。
なんか、やたらと気合い入ってるんだよ。
着物もいつもより豪華で重いんだよな…。
［と言うと菓子を頬張る。
今まで口にしたことのない味が口中に広がり、思わず笑みが溢れる。］
………おいしい。
なんだかおもしろそうだから、連れて行ってくれよ。
【赤】 稚児 調
［旧くからの仲間に手をとられ、不安げな表情が消える］
本当なんだったんだろうな…。
でも、なんか楽しくなってきた。
お狐さまとかお祭りとか稚児行列とか、もうどうでも良い。
とりあえず神社の関係者っぽいところがいなくなったら騒ぐかなぁ……？
寵児 朱
へええ、着物まで違うのか
俺まだ着物まで見てねえな、男方も豪華になってんのかな
[調の笑みがこぼれたのを見てともに微笑む]
おっ！これ美味しいな！
初めて食べた味だけど、めっちゃ甘い！
いいぜ！もうこれも食べ終わるし、いっしょにいこう！
入り口の鳥居の近くに店出してたんだよ！
[少年は調の手を取り、鳥居に向かって走り出した]
酒豪 アザミ
>>そこのお姉さん
えー？それがねぇ…風の噂で聞いただけだから、何にも詳細は知らないの…ただ、田舎の狐を祀る催しの時に振舞われる、って聞いてやってきたんだけどぉ…
その口ぶりだと、貴女も知らない口ねぇ…？
はぁ…浪漫を感じる…
はぁぁ…飲みたいわ…いったいどんな味がするの…！！
猫又 セン
くすくす、クスクス
センは歌う、二つの尻尾を影にうねらせ
誰かを探しながら
或いは、お狐様を祝いながら
クスクス、クスクス
我ラが猫又モ崇ム コノ村ノ御狐様
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