情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[12]
[13]
[14]
[15]
[16]
[17]
[18]
[19]
[20]
[21]
[22]
[23]
[24]
[25]
[26]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
──大路──
[ふくよかな猫だけを抱いた若宮が、路に佇んでいる姿を認めた。色薄き髪の色、間違うはずもない。]
…おや。
あなたは─、(供もつれず)
ああ、もしや…中将どのか、影秀どのをお探しですか?
[辺りを、きょろきょろと見回していると白く丸く太ったねこはぴょん、と器用に大路へと降り立つ。
そのまま、少しだけ駆けるとぴたっととまり、こちらを向いてにゃあとなく。
ついて来い、ということらしい]
…え、と。
[にゃあ]
…わ、わかった。行きます。
[そのまま、猫と少女の追いかけっこが始まる。
終着地は───羅生門]
−大路・羅生門手前−
…え…?
[ぴたり。足が止まる。
猫が、訝しげな足取りで戻ってきて、法師を見る。
少女の姿した少年も、訝しげに彼を見るしかなかった]
…。
[確かに、護符があれば姿は違って見えると聞いたのに、どういうことなのかがわからず]
[おとこは、若宮がいぶかしげに止まった理由が分からず、暗い目で見えがたそうに目を細めた。]
…はて。
[おとこに見えているのは、若宮の淡く宝玉のごとく光る《いろ》のみ。
近づいてみて、確かに若宮だと思った相手が、少女のような見目形をしていることに気付いた。周囲に人は多いが、大路を行く高貴な者をはやす声も聴こえない──。
暫しの沈黙ののち、おとこは若宮が何かの術を帯びていることに気付いた。]
…ああ。
申し訳有りません。[声を潜める]
わたしは目が暗いせいか、
人とは違うものが見える──のです。
─羅城門─
[おとこはふらり、無造作に骸の前に立ち尽くす人々に近付いて行く。
見るも無残な有様であった。
体の九穴から這い出る蛇、
血の池に沈む躯は、内腑がごっそり失せているのがはっきりと分かる。]
蛇蠱か。
[厭わしげに目を眇めた。]
…さようでございましたか。
[周りに聞かれても、あまり当たり障りのない言葉を選び、そして猫を抱き上げる]
…永漂さまは、どちらへ?
先ほど…中将殿か、影秀を、と…その名前が、聞こえましたが…。
[中将が殺されたのは知っていたが、何ゆえにそこに影秀の名が並ぶのかわからず首をかしげ]
[すこし離した口の隙間に尋ねた]
お前はほんとうにただ、穢れをその身に集めるだけなのか。
お前の主はお前をどうすると言いはしなかったのかな。
[少女の姿の若宮が言の葉を紡ぐ間も、節くれた指を若宮にかざしていた。]
…・・
[翳した手に猫の舌先が触れるに、おとこは薄く笑い。
かざした手をもどすと、数珠を持って両手を合わせた。]
[ぴちゃぁあん] [何処かで水音が響き]
[おとこの足元に うっすらとあかい靄が煙る。
常人ならばその靄に気付かぬやもしれぬ。式ならば感ずるかもしれぬ。]
影秀どのは、中将どのと同じく
──もう、現の人ではなくなりましたゆえ。
[云ってから若宮の無邪気さにこまったように、眉をよせた。]
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[12]
[13]
[14]
[15]
[16]
[17]
[18]
[19]
[20]
[21]
[22]
[23]
[24]
[25]
[26]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新