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彼岸にも逝けず、
陰陽の術を用いとも反魂も叶わず
愛しい者にも二度とは逢えぬ──
この世の 怨に交わり
ただ、堕ちる──呪われた
そう《富樫影秀》 と《同じ》死が あなたにも
[役目―― 口利けるならそう答えたこと
答える代わりに しずしずと狐懼れさせぬよう帳に寄り
噛まれた指をゆっくり伸ばす 赤く黒く斑に膿んだような色の尾の先へと… もし身を引けば 容易に避け得るだろう
聡い狐は意味を直ぐに察するか否か]
――花山院邸・庭――
辛い?
ふふ、つらいな。
[藤の香は、情念のようにゆらゆらと漂う
桐弥の頬を撫でた]
好きにすれば良い。
若宮愚かなりと、あざ笑うも
手に手をとって身を投げをするも良かろう。
……何ともあさましいことだな。
ならば…影居様は。
[緩く顔を持ち上げ、陰陽師を見やる]
この痛みを。
どう、無くせ、と。おっしゃるのです…?
人を失った痛みを。
どう、無くせ、と、おっしゃるのです…!
[静かに。しかし。
其の声と目には、怯えやうろたえは無く]
…貴方は。大切な物を失ったら。
本当に…何も、恨まずに。居れるのですか。
[穢れし尾に触れる、その指。
その指の周りだけ、色が僅かに薄れたのを見て、
狐は、はたと顔色を変え、尻尾をすっと引くのです。]
…なりませぬ。
たとえ、そなたがそのように生まれつき、
その為に居るのだとしても…
罪無きあなたばかりが穢れていくなど…
わたくしは合点がいかぬのです。
…その身の傷も、幾多の徴も…そのようにして?
[汐の痛んだ言の葉に、この世ならざる様相のおとこの気色にまた哀しみ、添うようないろが混じった。おとこは、呪を育てるがゆえではなく、汐の心の色が深く痛んで染み入るがゆえに、怨みはらさんとする汐を止めはしないだろう。
そして、若宮に腕を差し出すその動作は、汐を叱責する影居の言の葉を責めているかのようだ。]
[うぉおおおおん] [怨] [怨] [犬首が咆哮]
[赤黒は肌の下に吸い込まれ 破れた衣から覗く肌に 新しく萌黄色の徴が浮かんでくる]
[此方からは敷布の下の顔は分からず
茫とした湖(うみ)の目を向け ゆっくりと頷いた]
どうせ…兄さんも居らぬ。
橘様も。師輔様もお亡くなりになられてしまった…
此処には。悲しき思い出しか残されてはおりません…
[嗤う男を見ていたが、視線を白藤に落とせば]
捨てれれば…どれだけ、楽になりましょうか。
ですが。
私は…捨てれはしません。きっと。
ずっと、引きずる…
だからと言って。
私が。己で死ぬことは…
[そう言うと、黙って。立ちつくした*]
…せめて。
せめて嘆けばよいものを。
辛いとは、おもわぬのですか?
[敷布の下から、そっと見上げるのです。]
わたくしは…
あなたのそんな姿を。
そんな役目を…見ているだけで、辛いとおもうのです。
この身を満たす 犬の怨みも痛ましいけれど
…汐どのの、静かな言の葉も
わたしを痛ませる。
兄は、汐どのを気に入って居られたようだった。
この様に、怨みと共にあるわたしなどどは、会わぬがよろしいが──
又、星星のごどく 澱みの中で巡り会うでしょうなあ
[声だけが、独経のごとく低く 響く──]
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