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―北ブロック―
[オフィス街の一角にあるホテルへ拠点と戻る。
そして椅子に座りながら視線をサーヴァントへと向ける。]
改めて、名乗っておこうか。
お前の主、アルフレート ローヴァインだ。
どこまで通じるか解らぬが根源を求める魔術師である。
聖杯を手にする為に力を尽くしてもらおう。
貴様についてだがトロイアといっていたな。
そしてその風貌からするとギリシャの戦士と見受けるが、
真名を名乗ってもらえるか?
ああ、魔術師としては間違っているかもしれないがな、
貴様を召喚した触媒がな、詳細不明だったのだ。
私の性でな、謎を謎のまま放置せずしっかりと切り分けたいのだよ。
[一気に名乗りを済ませる。
そして召喚に至る経緯までを伝えた**]
14人目、「管理人」 鳴木素子 がやってきました。
[聖杯戦争。
なんとも傍迷惑な、それは争いである。
争いが傍迷惑でないことなどかつてあったのかと問われれば、確かに、とりあえずそんな例には思い当たらない。
ただ、そういうのはただの言葉遊びであって、聖杯戦争が一等傍迷惑な「戦争」だということには変わりない。
「戦争」の特徴のひとつに、こんなことが挙げられる。
「最も迷惑を被るのは、当事者以外である」―――]
[一瞬で通り過ぎた灼熱の痛みと、残った痣に不安な表情を浮かべ涙ぐむ。と、人影が近寄り声を掛けてきた。]
え?
[左肩の痣を確認、さも当然のように痛みと痣の正体「令呪」とやらを分析して言った]
マ・・・スターって、なに?
[小首を傾げかけて、はた!と我に返って叫んだ]
ってか、おばさん誰!?人の家の庭でなにしてんの
[普段からは想像も出来ないような機敏さで後ろに1メートルも飛び退き側に置いてあったスコップを手に取る]
[――ひゅっ・・・何かが飛んできた音が右耳をかすめた。
恐る々右目だけ動かして見る。 壁に鉄ノミが刺さって揺れていた。]
ひ、ひーーーっ!!ごめんなさい ごめんなさいっ
[恐怖のため一歩も動けずその場に立ち尽くして叫んだ。]
賑やかだなお前…。
[面倒臭そうな顔して頭をがりがりと掻き。]
あたしを喚び出した本人だろうが。なんでそんな混乱してんだ。
[危害は加えないから、と両腕を広げてアピールする。]
[両腕を広げ困ったような顔・・・悪い人・・・じゃ ないのか な
賑やかだって、知らない人とこんなに喋ったの始めてなのに?
うん。まずは落ち着こう。
怖々と鉄ノミの刺さった壁から横に移動して、スーハーと深呼吸をする]
ええっと、まずは、僕はおば・・・じゃなくって、お姉さんを呼び出したんじゃない。
混乱って言われたって、いきなりピカッって人が現れたら誰だってビックリするでしょ?
[言われたわけでもないのに、芝生の上に正座して問うた]
ああ、ええと、これ、あれか。無自覚のそれか。
[納得しつつどうしたもんかと眉をひそめつつ少年に合わせ外に出て。]
ええとな、魔術師ではあるんだよな?
聖杯戦争って解るか? あたしはアーチャーの座で喚ばれたサーヴァントで…て。
[明るい外に出て少年――妹尾柊の顔をまじまじと見つめ。]
[明るい茶色の髪と、眼鏡の奥に見える薄茶色の瞳と、そして顔全体からの面影を見てずっと険しめだった女性の顔が和らいだ。]
いや、お前リオナルドじゃないかなにやってんだこんなとこで。
[右手でばんばんと少年の肩を叩いた。]
無自覚って・・・
[なんか莫迦にされたみたい。ムッとして顔が紅くなる。が、
上着を羽織ながら平静をよそって]
魔術師はばあちゃんで、僕は、、ふ ふつーの人間 の、つもり。
ナントカ回路の移植?だって、僕があんまり泣いて嫌がるから、ばあちゃん途中で止めちゃったし・・・
聖杯戦・・・争だって、一回耳にしたくらいで・・・良く知らないか・・っっ!!
[言い終わらぬうちに、いきなり嬉しそうに知らない名前を呼ばれ背中をバンバン叩かれた。
上着のポケットから祖母の手紙が飛び出して風に舞う。]
― 北・オフィス街(ホテル) ―
[鎧の男は、窓の外を面持ち崩さず眺めていた。
大地に鈍色の箱を突き刺したような街並み。
行き交う人間の形こそ遥か彼方より変わらねど
その営みの在り様は、少なくとも男の時代とは異なっていた。]
我が槍が生きた時代には
魔術師なる業を家に固着させる者は少なかった。
なるほど、確かにそういった意味では、貴君の言い分は正しい。
確かに我が身は、魔術師の在り様について無知でありましょう。
[空を見上げれば、――見上げずとも見えるおかしな風景。
果てである筈の地平に、空に、不毛の大地が見えている。]
しかしながら。
過去の魔術師とはどのような生き物であったのか。
貴君の家系がどのような歩みを挑んできたか。
そういったことに、あまり興味はありませぬ。
重要であるのは
現在の貴方がその生き様を以って何を為そうとしているのか。
如何なる戦功を望み、我が槍を兵力として招聘したのか。
――ということです。
アルフレート・ローヴァイン。
我がマスター。
我が命と名を預けよと語る魔術師よ。
貴君は聖なる杯に何を望む。
貴君は、聖なる杯を得ることこそそのものが望みか。
[急いで立ちあがり舞う手紙を拾い集める。
1枚で終わっていたはずの手紙が、2枚3枚目見慣れた文字が炙り出しのように浮き上がってきた]
ばあちゃんの字だ!
こんな仕掛けになっていたなんて
[手紙にはばあちゃんの日記の置き場所が書き記してあった。
そして、何があっても泣かずに頑張りなさい。と・・・
が、手紙を読む内にまた涙が溢れてきてしまった。]
― 南ブロック 住宅街、古びた洋館 ―
>>67>>68
最善とは、…
自分のできる中で、一番いいと思うこと、という意味です。
[手を握り返しながら自身の言葉の説明を加える。
いい人、と言われると眼鏡の奥の瞳を細める。
一度消え、姿を見せると驚く素直な反応を見つめる。]
あの鳥は、チルチルという名前ですか。
使役とは…あの青い鳥をみちるが動かしているのか、と言う事です。
[友達、という言葉に違うのかと籠の鳥を見つめる。
先程から、ママ、と繰り返し出てくる単語が気になり]
みちるは、母親から魔術を教わったのですか。
ああ、そうだな、私の家系、貴様の時代の魔術師の違い。
そんな事はたいした話ではないな。
[召喚した英霊は話が早かった。
説明は最低限で済むタイプの人間で使役しやすいタイプだった。]
私の願いは根源に到る事だな、魔術師として。
そうだな、後はその過程として聖杯を見定めたいと考えている。
願いをかなえる願望機といわれている聖杯だがな、
何を持ってかなえるとするのかそれを見定めたいのだ。
どのような方法で適えるのかを詳細を切り分けたいと思っている。
― 北ブロック・オフィス街 ―
[寂れたビルを出て、歩く。
この土地は忍神町というらしい。三年前に一度地図から消えた町だ。あまり知らないが、きっと今のこの現象に関係ある事件が起こったのだろう。
一度消えたこの町は、今は再現されている。建物も、人も、おそらくはそのまま。
それにどういう意味があるのかは分からないが……そこに聖杯の力が関わっていることは、疑う必要もなかった]
……そういえば、教会に報告しなきゃいけないんだっけ?
[事前に調べた事柄を思い出す。
怒りに忘れていたが、聖杯戦争は監視役として教会から人材が派遣されるらしい。なぜかは知らないけどそのはずだ。
うん、と一つ頷いて、ちらりと後ろを見る。
自身が喚び出したサーヴァントは、ちゃんとついてきていた]
―西ブロック・神社の前―
[ケイは元々の忍神町を訪れたことはない。だから、その町が以前と同じものだと知るはずもないのだが、それでも、町が以前と同じ活動を続けているのだと言うことはわかった]
ここは、落ち着くな。
[奉られた神の前、だからだろうか。ケイはこの塔の中に入ってからというもの、ざわざわと身体全体が騒ぐような心地を持っていたが、その場所にあっては不思議と静まっていた。
ここにある霊場が身体に適しているのか、それはわからない。人気のない神社は付近の人によれば宮司が今は留守にしているらしい]
ここを拠点にする。
戦いがどれだけ続くかわからない以上、宿は必要だから。
[振り返った先には、この塔にはいってから呼び出したサーヴァントの姿がある。
適した触媒があったわけではない。
ならば、性質が似ているのだろう、とケイは思っていた]
― 南ブロック 住宅街、古びた洋館 ―
へえぇ、そうなんだぁ!
じゃーあー、めぇさんもみちると同じだねぇ。
みちるもいちばんいいとおもってこのおうちに帰ってきたんだー。
そうしたら、おじさんが来てくれたの!すごいでしょ!
[自慢げな表情は続く。
わからないところを噛み砕いてたずねてくれるので
少女は少女なりに懸命に答える意思を見せる。
青い鳥から視線を眼鏡の奥に向けながら]
違うよ、チルチルはお友達だもん。
ママが、みちるのお友達だよって連れてきてくれたの。
キャベツの芯が好きで、とうもろこしは嫌いなんだよ。
お水も、変えてあげるの忘れちゃうとかごの中でバタバタうるさいんだから!
[それは当然のことだとばかりに青い鳥が籠の中で忙しなく羽搏く。
べぇ、と鳥籠に向かって舌を出したり笑ったりしていた]
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