人狼物語(瓜科国)


128 赤と黒 Le Rouge et Le Noir


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堕ちたる魔槍 クァルトゥス

[引き締まった腹から血を流し、額に苦汁の冷たい玉汗を浮かべている。臥したその男は、巨躯と云っても良かった。
 そして男を貫く槍は、男の背丈よりもさらに長かった。槍は蒼ざめた様な灰色で、男の肉と内腑を抉った傷口から生命を奪わんとする禍々しい力を放っていた。]


──…ッ

[男が苦痛を噛み殺す度、発達した見事な上腕と背の筋肉が蠢いた。
 男の紅玉(ルビー)の髪だけが闇の中で燃える様に輝いていた。
 まるでそれは、男の呪詛を髪色に映し燃やすがごとき紅さだった。]

( 37 ) 2008/01/19(土) 03:44:23

堕ちたる魔槍 クァルトゥス




…我は ──…奪われ 地の底に堕とされたる辛酸を 忘れぬ … ──




[最奥の闇にふさわしい地を這う囁き。
 彫り深く、険しい鼻梁が目立つその容貌。
 男が顔を上げると、窪んで何も無い虚ろな眼窩と、紅玉の瞳がギラギラと暗く燃えていた。]

( 38 ) 2008/01/19(土) 03:45:15

堕ちたる魔槍 クァルトゥス

[銀色の鱗を持つ魔が濡れた音を立て、苔むした暗緑色の岩窟を滑り降りた。
 常ならば、儀式を行う此の場所に、隻眼の悪魔が誰かを立ち入らせる事は無い。だが侵入者に対し、男は眉間に深い皺を刻んだだけで、自らの鮮血に染まった暗赤色の義手を、銀色の魔物に向けた。]


死んだか。

[敢えて「ヴァイイ伯が死んだ」とは云わぬ問い。魔物のいらえに対し響くのは、隻眼の悪魔の哄笑。]
 
     ──ならば、証拠を見せて貰おう。

( 39 ) 2008/01/19(土) 03:47:19

堕ちたる魔槍 クァルトゥス、呻きと嗤いを同時に発しながら、自らを貫く槍を引抜き、戒めの鎖を*千切り捨てた*。

( A11 ) 2008/01/19(土) 03:47:58

堕ちたる魔槍 クァルトゥス、メモを貼った。 メモ

( A12 ) 2008/01/19(土) 03:48:44

村の設定が変更されました。


渇きの君 ザリチェ、メモを貼った。 メモ

( A13 ) 2008/01/19(土) 10:08:29

触れずの君 ウェスペル、メモを貼った。 メモ

( A14 ) 2008/01/19(土) 10:51:42

触れずの君 ウェスペル

―所有の館にて―

[黒い手袋を嵌め直し、その具合を確かめる。
よく磨かれた宝石とも木ともつかない材質の机の上には
藍色の表紙の本。
風もないのに頁が捲れ、ある場所で止まり
ひとりでに流麗な文字が走る。
それは幾人かの名前だった。
魔の本が、選ばれたものたちの名を書き連ねる。]

――ふむ。

[指先で押さえ、文字を辿った。]

成程、
……先程の無礼な使い魔は、この者の差し金か。

[眼を細める。
文字は尚も走る。]

( 40 ) 2008/01/19(土) 11:04:39

触れずの君 ウェスペル

[淡々と書かれる名前へ視線を走らせていたが、
ある名前を見たとき、ウェスペルは大きく眼を見開き
息を詰まらせた。
滲んだ闇色が ざわり、揺れる。]

――槍の―――

[忘れもしない緋色の髪がまざまざと甦る]

―――ふ、

[漏れた息は笑いだったか、
それとも怒りの吐息か。

ばたん。

本を乱暴に閉じると、
黒いインバネスコートを翻し袖を通した。
靴音も高らかに、館を後にする。]

( 41 ) 2008/01/19(土) 11:18:50

触れずの君 ウェスペル

[黒い宝石のように艶やかな天馬の彫像、
主が命じれば銀の瞳で応じる。]

行くぞ。

[硝子細工の御者が鞭を振るえば
ウェスペルを乗せた馬車は空を滑るように上昇していった。]

( 42 ) 2008/01/19(土) 11:40:14

渇きの君 ザリチェ

─黒の湖岸─

[磨き抜かれた鏡面の如き湖水の畔、銀色の草の生い茂る草叢に寝そべる。
黒い水に片手を浸し、戯れに飛沫を散らす。
そういう時の彼は天使か妖精のように、大層無心に見える。


主を背から下ろした闇馬は、銀の草原を気ままに闊歩している。
気まぐれな主の気性を心得ているのか、かろうじて姿の見えるくらいに遠ざかり、かと言って飛び去りもせず。
草陰を走る小さな水蜥蜴を捕まえると、鋭い牙を蓄えた丈夫な顎でバリバリと噛み砕いた。]

( 43 ) 2008/01/19(土) 12:21:34

渇きの君 ザリチェ、メモを貼った。 メモ

( A15 ) 2008/01/19(土) 12:23:52

渇きの君 ザリチェ

[しばらくちゃぷちゃぷと水音立てていたが、]

……詰まらない。

[物憂げに呟くと、バシャリと手で湖面を薙いだ。]

( 44 ) 2008/01/19(土) 12:29:49

触れずの君 ウェスペル

[眼下に広がる黒い森。
向かう先は亡きヴァイイ伯ゆかりの地。
声を掛けられた候補者達が集っているかも知れぬ。]

誰が仕掛けたのやら。
手に掛けた者が紛れ込んでいるやも知れんな。

[顎に指をやりつつ、口許に浮かぶのは薄い笑み。
天馬が1つ啼く。]

……ん。

[小窓の外に目を遣れば、
鏡の湖の畔、水面と地上に揺れたのは戯れる馬の影か。]

( 45 ) 2008/01/19(土) 12:52:32

渇きの君 ザリチェ

飽きた。

面白くない。

食傷した。

愉しくないと、死ぬ。


[ぐったりと地に身体を伸ばす。
白い頬が細長く丈短い草の葉に押し付けられた。
すんなりとした指は相変わらず湖水に浸され、緩慢に水面を掻き混ぜている。]

( 46 ) 2008/01/19(土) 12:52:57

渇きの君 ザリチェ、メモを貼った。 メモ

( A16 ) 2008/01/19(土) 12:58:47

触れずの君 ウェスペル

[馬車は音もなく舞い降りて、空に停止した。
見えない階段を降りるように馬車から湖畔へと移動する。
気侭に遊んでいた黒鉄の影は、
見慣れぬ影を捕らえ、鼻を鳴らしたようだ]

……黒鉄の魔か。
野良ではないな。主人が近くに居るのか?

[闇馬は答えない。
代わりに、遠くない場所で鏡の湖面が揺れる音がした。]

( 47 ) 2008/01/19(土) 13:11:17

渇きの君 ザリチェ、メモを貼った。 メモ

( A17 ) 2008/01/19(土) 13:27:45

触れずの君 ウェスペル、メモを貼った。 メモ

( A18 ) 2008/01/19(土) 13:28:55


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