田舎者 ベルトルトは、無残な姿で発見された。

花売り ニーナは、呆然としている。

研究者 トロイは、田舎者 ベルトルトの無残な姿を踏みつけ踏み越えて大工 ダグラスの遺体を観察した。

装飾工 メリルは、言葉が出ない。変わりに涙があふれ出る。

花売り ニーナは、猛虎魂 ユウキを心配そうに見ている。

花売り ニーナは、猛虎魂 ユウキに、どう言葉をかけるべきかわからない。

田舎者 ベルトルトは、研究者 トロイに踏まれて、びくびくと痙攣した。とりあえず花売り ニーナのおかげで火は消えている。

猛虎魂 ユウキは、大工 ダグラスの死体を前に、蒼白な顔で震えている。その尻にはもう、なくなったはずの、フレイルが――。

猛虎魂 ユウキは、力無くその場にくずおれた。もう、立ち上がる気力もない。

花売り ニーナは、青ざめている。

花売り ニーナは、猛虎魂 ユウキを、そっと抱きしめた。

田舎者 ベルトルトは、のっそりと起き上がった。大分回復したようだ。

花売り ニーナは、混乱してて状況が把握できていないのかもしれない。多分持ち手の方と鉄球の方の両方が突き刺さっている。

装飾工 メリルは、泣き続けている。

猛虎魂 ユウキは、泣きながら震えている。覚悟はしていたはずなのに、予想を遥かに超えていたのだ。

研究者 トロイは、猛虎魂 ユウキをちらりと見た。かける言葉をトロイは持っていない。

花売り ニーナは、猛虎魂 ユウキを抱きしめることしかできない。どんな言葉も、ダグラスの姿の前では全て意味がないのだ。

装飾工 メリルは、猛虎魂 ユウキを抱きしめてあげないとダメなことも、自分が泣いてはいけないこともわかっている。それでも涙が止まらない

見習い諜報員 エメスは、真魔 マリーベルをハリセンで殴った。

花売り ニーナは、ニヤっとした。

見習い諜報員 エメスは、田舎者 ベルトルトにハリセンを収納した。

装飾工 メリルは、花売り ニーナがニヤけたことを泣いていて気付いてない。

研究者 トロイは、実は自分の名前を少し気にしている。

田舎者 ベルトルトは、ハリセンを収納された。

真魔 マリーベルは、田舎者 ベルトルトを睨みつけた。ハリセンを持っているからにはベルトルトが自分を叩いたのに違いないのだ。

装飾工 メリルは、なんとか声を絞り出した。

田舎者 ベルトルトは、両手を上げてひらひらと振って見せた。ハリセンは持っていない。どこかへ収納されたのだ。

転寝 オデットは、装飾工 メリルと入れ違いになったが何処吹く風で揚げた手羽先を食べている。

真魔 マリーベルは、田舎者 ベルトルトの後ろへ回り込んでみた。

田舎者 ベルトルトは、尻から生えているハリセンを咄嗟に隠した。

≪_匿名_≫は、匿名メモを貼った。

猛虎魂 ユウキは、フラフラと起き上がった。多少落ち着いたようだ。

装飾工 メリルは、ようやく泣きやんだ。猛虎魂 ユウキが泣きやんだのに、いつまでも泣いているわけにはいかない。

≪_匿名_≫は、匿名メモを貼った。

見習い諜報員 エメスは、爆竹をポケットから取り出し、研究者 トロイを見つめた。

研究者 トロイは、見習い諜報員 エメスの手にある爆竹を見つめて震えた。

見習い諜報員 エメスは、つまらなさそうに爆竹をベルトルトの中に捨てた。

研究者 トロイは、田舎者 ベルトルトの中に爆竹が捨てられたのを見て安心し、とりあえず風呂に入った。

花売り ニーナは、自分自身でも資料を確認してみようと思った。

見習い諜報員 エメスは、田舎者 ベルトルトからくぐもった破裂音が聞こえたが、気にせず自室に戻った。

装飾工 メリルは、ふらふらと村の方向へと歩き出した。村に帰れないことはまたも忘れている。

見習い諜報員 エメスは、身体を拭き終わったあと、おもむろに脱いだ服を嗅いだ。「んむー……」

研究者 トロイは、のぼせた。

見習い諜報員 エメスは、鞄から取り出したパステルピンクのふわふわした服とにらめっこしている。

見習い諜報員 エメスは、ドアから顔だけ出した。

研究者 トロイは、寝床がないので適当な机に突っ伏した。机で寝るのは慣れている。

真魔 マリーベルは、別に笑ってはいない。

研究者 トロイは、なぜ寝ている時だけモテるのか、夢の中で疑問に思った。

転寝 オデットは、地面を掘り返して獲得した大量のミミズを袋詰めにして出かけた。

見習い諜報員 エメスは、研究者 トロイが机で寝るのを見て舌打ちした。自室に戻る。

見習い諜報員 エメスは、名残惜しそうにおしゃれワンピースを鞄の中に仕舞った。

花売り ニーナは、思考がまとまらない、今から考え事をするにはそれ以前に色々と疲れすぎた。

花売り ニーナは、マカロンをもぐもぐ食べている。

真魔 マリーベルは、口笛が吹けないので口でそう言った。

真魔 マリーベルは、自分の小屋へと歩いて行った。

花売り ニーナは、本当に疲れたので、無言でお風呂場へと向かった。マーガレットも、今日はいないのが少しさみしい。

転寝 オデットは、鮒を洗いにして食べたい。

転寝 オデットは、本当のところ海釣りがしたいのだ。

猛虎魂 ユウキは、研究者 トロイの脇に座り込んで、資料を勝手に漁っている。

見習い諜報員 エメスは、花売り ニーナの小屋の前にそっとお徳用うまい棒を置いた。

見習い諜報員 エメスは、のそのそと自分の部屋に戻った。

花売り ニーナは、お風呂場から戻ってきた。

花売り ニーナは、転寝 オデットの釣り場まで歩いていったが、案の定眠っていたので背負って帰ることにした。

花売り ニーナは、キョロキョロしながら歩いているが、やはり エメス の せんぱい はみつからない。

花売り ニーナは、転寝 オデットを背負いながら、自分の部屋へと戻った。

花売り ニーナは、小屋の前に置かれた、うまい棒を発見した。ありがたくいただいておこう。

花売り ニーナは、転寝 オデットを寝かしつけて、自分も休むことにした。「おやすみなさい」

猛虎魂 ユウキは、資料を手に、研究者 トロイの寝ている机の上に乗っかった。あと一仕事だ。

猛虎魂 ユウキは、そのまま寝てしまった。ちょうど研究者 トロイの頭が枕になって具合が良い。

研究者 トロイは、身を起こした途端に、猛虎魂 ユウキが机から転げ落ちたことに気付いた。

研究者 トロイは、自分の小屋へ向かった。焼け残ったものが何かあるかもしれない。

猛虎魂 ユウキは、起きた。欠伸をひとつしたあと、両手で頬を張る。今日も猛虎魂は燃えている。

猛虎魂 ユウキは、風呂に突撃した。

猛虎魂 ユウキは、だが、お湯が冷めていた。「あかん、視点漏れや……」

見習い諜報員 エメスは、肉まんを食べている。食糧庫からかっぱらってきたものだ。

見習い諜報員 エメスは、高度すぎる話し合いを前に現実逃避をはじめた。

研究者 トロイは、考えがまとまらなくて腹が減った。

見習い諜報員 エメスは、いつの間にか研究者 トロイの背後に立っていた。肉まんをかじっている。

研究者 トロイは、見習い諜報員 エメスの気配を感じていなかったので、驚いた。

研究者 トロイは、見習い諜報員 エメスの差し出した肉まんを怪訝そうに見た。普通の肉まんに、見える。

見習い諜報員 エメスは、適当ながれきの上に腰掛けて、無言で肉まんを食べている。

研究者 トロイは、見習い諜報員 エメスから若干の距離をおいて、肉まんをかじった。普通に美味しかった。

見習い諜報員 エメスは、肉まんを持って散歩に出掛けた。

女優 マーガレットは、微笑んでいる

花売り ニーナは、うまい棒をﾎﾟﾘﾎﾟﾘﾎﾟﾘﾎﾟﾘ

花売り ニーナは、張りつめた空気を重たく感じている。

花売り ニーナは、誰も見ていないのを確認してから鳥の鳴き真似を練習している。

田舎者 ベルトルトは、ﾎﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙなどと鳴きながらあらわれた。

花売り ニーナは、鳥の鳴き声にどきどきしながら振り返ったが、なんか尻からハリセンが生えてる人だった。

田舎者 ベルトルトは、猛虎魂 ユウキの頭の冴えに敬意を表した。

花売り ニーナは、自分の部屋に一度戻った。

研究者 トロイは、頭が痛い。

田舎者 ベルトルトは、研究者 トロイに頭を下げた。

研究者 トロイは、田舎者 ベルトルトをちらりと見た。尻からハリセンが生えている。

研究者 トロイは、田舎者 ベルトルトのおかしさを気にしたら負けだということに気付いた。

田舎者 ベルトルトは、椅子に座ることができないので、立ったままアンケートを埋めていっている。

花売り ニーナは、ハリセンではなく、針千本でも刺さっていれば自分の下半身の異変に気づいてくれるのだろうかと思っている。

花売り ニーナは、研究者 トロイそっとお茶を差し出した。「あの、どうぞ」

研究者 トロイは、花売り ニーナから茶を受け取った。ここに来て初めてまともなお茶にありつけた気がしている。

研究者 トロイは、お茶が美味いので小休止。

花売り ニーナは、日付が変わるまで休憩。

田舎者 ベルトルトは、食材を見繕うために備蓄庫の奥へ消えた。

装飾工 メリルは、よくわからず、すでに涙目である。

田舎者 ベルトルトは、ジャガイモやニンジンと言った根菜類を籠に入れて戻ってきた。

転寝 オデットは、プロゴルファー猿が使っているような削り出し木製クラブを担いで出かけた。

見習い諜報員 エメスは、肉まんを口に詰め込みすぎて喋ることが出来ない。

見習い諜報員 エメスは、議題への返答を書いている。

転寝 オデットは、体が開き気味になることから発生するナチュラルスライス回転を活かした戦略を立てている。

田舎者 ベルトルトは、肉と玉ねぎのないカレーを煮込み始めた。

真魔 マリーベルは、不安そうである。

田舎者 ベルトルトは、良く考えたらスパイスも無いことに気が付いた。仕方ないので味噌で味付ることにする。

田舎者 ベルトルトは、今さら煮干しを見つけたが、煮込み始めた後で出汁をとってもいいものか悩んでいる。ワタだけ抜いていれた。

研究者 トロイは、田舎者 ベルトルトから距離を起き、資料を避難させた。

田舎者 ベルトルトは、味をみてみた。圧倒的に油分が足りない。

真魔 マリーベルは、思いつきを口にしているだけである。

花売り ニーナは、風呂場から戻ってきた。

花売り ニーナは、戻ってくるなり、バケツを持って井戸へと向かった。

田舎者 ベルトルトは、油分を足すためにアンチョビを入れようとしている。ポイズンクッキングの幕開けである。

花売り ニーナは、井戸へ歩く途中「ベレトルトカレー……ふふ」と、ぼそっと呟いた。

田舎者 ベルトルトは、唐突な眠気に負けて煮立った鍋の方へ向けて倒れ込んだ。ひっくり返る鍋。

花売り ニーナは、田舎者 ベルトルトに水をぶっかけて、適当なタオルでとりあえず体を拭いておいた。この人は多分風邪をひかないので大丈夫だ。

研究者 トロイは、寝る前に議題に答えたい。そういえば今日はどこで寝よう。

装飾工 メリルは、涙目でぺこぺこと皆に頭を下げた。消えてしまいたい。

見習い諜報員 エメスは、誰かにノートを写させて欲しい。煮詰まっている。

研究者 トロイは、資料の保管場所に若干困っていた。

真魔 マリーベルは、小さく呟いた。

研究者 トロイは、真魔 マリーベルの呟きが聞こえなかった。