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[凍えるような空気の中、澄み渡る星空が広がっている。
瀕死の少年は一人、荒れ果てた戦場に横たわる。
助けようとした友は死んだ。そして今まさに、自分も]
…かみさま。
[結局あれだけ意気込んでおいて、
自分の命を無駄にしてしまった。
何一つ、誰一つ、救うことなんて出来はしなかった]
どうか。
どうか世界から、かなしいものが、なくなりますように。
[星に祈りをかけるのだと、教えてくれたのは誰だったか。
幼子の戯言を、神が聞く訳もあるまいに]
――…嗚呼、懐かしい夢を見ていた気がする。
[壮年の男は遠い意識の中、くすくすと笑みをこぼす]
結局お願いは聞いては貰えなかったか。
いや、違うな。違う。
もう一度、彼と出会うこと。
それが何よりの"僕"の願いだったのだから。
[何処かで羽音が聞こえた気がした。
意識の隅に振る灰色の羽根は、一つ一つ赤く染まっていく。
それを何故か、美しいと思った。
村へ来てからの生を思い出す。
拾ってくれた司祭様。愛らしい子供たち。
共に生き抜いてきた村の仲間たち。
物知りな薬屋。心優しい歌姫。口は悪いが親切な隣人。
仲の良い馬と鹿。頑張り屋の道具屋。
つい世話を焼きたくなる無精者の小説家。
そして、]
聞こえるかい。
…"次"は、鮮やかに咲くと良い。
[安らかであるようにと祈りつつ、男の意識も闇に溶ける**]
[どうして、スーさんは涙を流すのでしょうか。
どうして、そんな声で懇願するのでしょうか。
わたしが笑っていないから、スーさんを不安がらせているのでしょうか。
スーさんの声が、だんだんと遠ざかっていきます。
大丈夫、と、不安そうなスーさんに告げる為に首を横に振ると、
しゃりしゃりと、首元で粉のようなものが擦れ落ちる音がしました。
大丈夫です。
わたしは、大丈夫です。
わたしはこのまま失われてしまうのでしょう。
味覚が消えた様に、今、聴覚が消えゆく様に。
だんだんと、灰と変わり、消えてゆくのでしょう。
けれど、スーさんが、スーさんの温もりが傍にあるなら。]
[羽があれば、家まですぐに飛んで帰れたかもしれない。
数時間前に「羽が欲しい」と思ったことを撤回する。]
羽がなくて、良かった。
[足の、腕の、あらゆる節々が痛む。
自分の終わりが近いことも、分かっていた。
色々ありすぎて、一日だけで疲れ切ってしまって。
破れた傘の間から、鈍い光が差し込んでくる。
灰が降りかかるのはもうこの際気にしないでおく。]
[わたしは手を伸ばします。
スーさんの身体を抱きしめます。
暖かさを感じられるうちに、めいっぱい、力を籠めて抱きしめます。
大丈夫だから。
泣かないで、笑って。
わたしのために、笑って。
わたしのお願いはそれだけです。
それだけにしては、とても酷い、我儘だとおもいます。
こんな、愚かな我儘を抱く事を、神様は許してくださいますでしょうか。]
[いっしょにいさせて。]
[最後に聞こえたのは、そんな言葉。
頷き返すことができたかどうか。
“わたし”はもう、“わたし”には感じられない。
そうして、頬笑みも、涙も、全て纏めて灰になる。
真っ白な、細かな細かな欠片になる。
灰化の進行の切欠は、支えであった神の消失か。
無にしてはあまりに重く。
有にしてはあまりに儚く。]
[――さあ、もう未練はないかい?
あたしの最後はどんな服で決めようか。
どんな言葉を口にしようか。
神様や何やらに祝福されなくても、大丈夫。
今までだってそうだったのだから。
それを最後だけ神頼みなんて、癪じゃないかい。]
ああ、他の子達は。
……どうしているんだろうね。
[生き残っているであろう数名の顔がよぎる。
どうか、後悔だけはしないように。
神を信じない女にとって、それが、精一杯の祈り。]
――ただ、幸せに思えるといいね。
あたしも負けないけど。
[ひとりごちて、笑う。
いつものからかうような笑みを。]
――あたしの見る世界は、輝いていたかな?
[光なんて随分長いこと、見ないと思っていたけど。
誰かに肯定されても、否定されたとしても。
きっとこれで良かったのだ、とだけ感じる。]
幸せ――だったかな。
─何時か何処かの蒼穹─
[既に神は疲れ果て絶望の中、諦めを選ぼうとしていた。]
(♪) (♪♪) (♪)
[神の選んだ世界。
秩序と再生のある世界。
神が苦痛と苦悩を持とうと、
星は唄い、世界を癒しに導く。]
『どうか。』
『どうか世界から、かなしいものが、なくなりますように。』
[声を聞いたのはそんな時。
殆どは'かみさま'に向けられて、
星には向けられてなど居なかったけれど。]
[落ちかかる灰を、羽と見紛う。
先程見たような赤黒い羽ではなくて、
いつか幸せな頃に、くすぐったさと安心とを得た、記憶の中の白い羽。
黄色のブラウスを、繕ってでも着よう。
あたたかいアップルティを、もう一度だけ飲もう。
机の奥にしまった懐かしい写真を見ながら、灰に埋まっていこう。]
――――ね。
アンタ、待ちくたびれたんじゃないかい。
[囁くように、亡き人へ呟く。]
寒く、なかったかい。
[大丈夫だよ、と。
少しだけ泣きそうになりながら、最後に笑った。]
[歌が、聞こえる。
抱きしめてくれたひとが、目の前で灰と変わってから、ずっと、ずっと。
それを単なる記憶の再生とは思わず。
耳元で歌いかけられているように、感じていた。
だって、さいごに息を吸い込む音が聞こえたのだから。
身体が灰になっても、こころはそばに、いっしょにいて、
歌っているに違いないのだ。
だから]
…♪
[穏やかな笑みを浮かべて、同じメロディを口ずさむ]
[――かさり。
ふいに上着のポケットの中で、何かが、音をたてた。
灰と、傷口から滲み出る赤で斑に染まった手でそれを取り出す]
…おてがみ?
こんなの、さっきまでなかったのに。
ぼくのうわぎのポケット。…つながってたっけ。
[くるり、と丸められ赤いひもでまとめられた紙。
広げて、文字を目で追う。
空の青にも似た色のインクで書かれた、愛を伝える言葉]
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