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[遠い遠い流れ星。
星精はこの世界を見守る。
慈愛はうしなってはおらず、しかし、
その慈愛は常人にはきっと理解し難いもの。
元の世界だろうと変質してしまい終わる世界だろうと、
どちらも愛し慈しむもの。
喩え、世界が静止してしまったとしても。
闇に沈んでしまったとしても。]
[ケープを脱いだナデージュの姿が遠ざかって、見えなくなって、しばらくして。
スーの視線は彼女が去っていった方とは別のところを向いていた。
倒れた椅子、割れた花瓶、緩く道をつくる赤の雫。
自分が壊してしまったものの方を]
……。
[花瓶の破片がある方へと手が伸びる。
届かない。
壊したものを拾い集めるのを投げ出して、
ちっぽけな手は頭の上に]
[やがて、道具一式を持ってナデージュが戻ってきた。>>24
されるがまま、でいいつもりでいても。
包帯をつまんで再度、首をかしげる様子を見れば、
思いが鈍って苦しげに一度目を閉じる]
…こうかい。
しない?
きれいなきずじゃ、ないよ。
[かくして逆に訊き返す。
包帯の下に隠されたのは鋭い何かで抉られたような傷、一筋。
それを見てしまって構わないのか、と]
びっくりするのはしょうがないけど。
触れるな。
[キャスケットを捨て、伸ばされた手を打ち払った。
はあ、と熱いため息が漏れる。
彼をにらむ。
挙げた手をそのまま矢筒へと。]
お前は……おかしいよ。
[矢を一本取り出して、握る。]
なんだい。
[彼が衣服を脱いだ時、振り返りはしなかったけれど。
できれば気のせいと思いたかったけど。]
[もしも。
己が、この世界に終わりをもたらすもののひとつとなってしまったのならば。
世界の終わりを、止めることができないのならば。
ならば、せめて───]
そうか。
[友は、人間のままだった。
それは、ランスにとっては、せめてもの救いと思えた。]
……。
[はたと思い出す、友と、最後に交わした言葉。]
すまない、用事を思いだした。
すぐに戻る。
[言い残し、紅い翼を羽ばたかせ、急いで向かうのは、2階にある自分の部屋。]
[傷に、綺麗も醜いもあるのでしょうか。
深い浅いはあれども、傷と言うのは誰にとっても等しく傷であるものだと、わたしは思います。
大丈夫、と、告げるように小さく頷きました。
そっと手を伸ばし、包帯を解きます。
真っ赤な傷に触れないように、慎重に解いていきます。
解き終われば傷の周りを湿らせたタオルで拭います。
ゆっくりと、ゆっくりと、スーさんが痛みを感じないように、慎重に。
それにしても、こんな傷、どこでついたのでしょう。
わたしの病は左の瞳から進行していったものですが。
こんな、抉られたような傷、この村で暮らしていて、つくものなのでしょうか。
ずっとスーさんはこの傷を抱えて、過ごしていたのでしょうか。]
[或る程度を拭い終われば、わたしは道具箱を開き、比較的清潔なガーゼを取りだしました。
それを傷にあてると、片手でおさえたまま、スーさんの手を取ります。
その手をガーゼに導けば、おさえていてください、と声無く告げたでしょうか。
スーさんがその通りにしてくれれば、次は包帯です。
ガーゼが落ちない程度で大丈夫なのですが、なにぶん、人間の頭と言うのはなかなかに大きいものです。
真白い包帯を取りだすと、少し、強めに巻いていきます。
圧迫止血だとか、そういうやつです。
詳しくは知りませんが。
ガーゼがずり落ちないのを確認すれば、包帯の端と端を縛り、処置を完了とします。
医学的な知識は持ち合わせていませんが、それでも、毎日自分の包帯を巻いていますから、包帯を巻くくらいなら朝飯前なのです。
具合はどうでしょうか、と、尋ねる様に、スーさんに向けて首を傾げました。]
[睨まれ、拒まれ。
寂しげに瞳が揺れるのは、カインの記憶のせい。]
なんだい、って……何が?
[薄く微笑み、何にも気付いていない振りで返す。
おかしいと、普通の感覚ならば思うのだろう。
腐ったような、異常な色をした腹部に。
諦めが過ぎた様子に。
けれど、何も、おかしくはない。
カインという死体に入り込んだ、世界の滅びを仕組んだ当人からしてみれば、何も。]
[なにかの、報せのようなものを感じた。
窓を開け、部屋に入れば、そこには木箱が置かれていた。
開けてみれば、そこには薄紅色のリボン細工が───]
……ドワイト……。
[添えられていたカードを見て、また胸が締め付けられた。]
[吐き気がする。]
なんだい、君。
実に、つまらない男になったねえ。
[にやり、と笑った。
いつものように笑うのは口元だけで、両目は目の前のおかしくなった誰かをにらんだまま―
握った矢を、その首元めがけて―]
薄紅色の花。
───おれの、勝ちだ。
[微かな笑みを浮かべると、リボンの花を、潰さぬように緩く握りしめる。]
ありがとう。
[そして再び翼を広げ、窓から飛び立つ。]
[寄り添った相手に未練も見せない少女が、何者かなどと知ることはできなくて。
理解できなくとも、共存することはできると、思っていた、のに。]
――アンタは、未練も持てないんじゃないか。
[愛したひとが体温を失くすところを思い出す。
手に触れた相手が冷たくなっていく過程。
女は、夫の未練にもなれなかった。]
[傷を負った日のことはろくに思い出せない。>>1:13
この日を境に、お手製の呪符を持って森にも平気で踏み入る活発な様はなりを潜め、
現在も壊れ続けたまま]
…っ。
[僅か、うめくような声を上げたのは、
水が傷に染みたからであって、
記憶を引っ張り出せたせいではない]
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