情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
星が無ければ、咲く場所を持たない……?
[いっそ乱暴ともいえるその説明に、眉間にしわを寄せる。
続く言葉に唸り声。
まるで理解のできない話をされている、と感じた。
カインはパースの知らない知識を持っているのだろう。
思考の始まる地点にそもそものずれがあるようだ。]
世界が……諦めてる、だって?
ふん、そんな腑抜けた世界に私は生きているのか。
[腰かけていたベッドから立ち上がり、カインを見つめた。
諦めたと自嘲した、彼。
諦めたという、世界。]
冗談じゃあないね、君。
諦めたくないと思う私が、阿呆みたいじゃないか。
[魔物となれば、人としての理性は失われる。
魔物は魔物、人ではない。
それは、動物達とて同じこと。
元の者とは違ってしまう。
ならば、何故───
───自分は、かわらない?]
[紅い羽根は大きく大きく開いて。
その影を覆われながら話を聞いていた。
エラリーの視線通り身長差のあるランスとエステル。
それは、体の成長がある時から殆ど止まっている事の証左。]
[祈りの力か。
それとも、呪いか。
唯一つ分かることは。
この、滅び行く世界の中で。
己が、異質な存在となっていること。]
見えた限りではね。
……死ぬくらいで、そんなに変わるもんでもないさ。
多くの存在はそうさ。
[半ば、自らに信じ込ませるように。]
――エステル、これで良かったのかい。
[ついと少女に身体を向ける。
その様子から、恐らく目的は達したのだろうと予想して。]
…………幸せかい。
[星精の、エステルの力を使えば、
瀕死のドワイトの命を掬う事は出来たかもしれない。
灰で芽吹かぬ種も芽吹き、一瞬で花を咲かせも出来たろう。
けれど、その場合ドワイトは癒される箇所は魔物化が進み、
植物は芽吹いた時から変異植物として育つだろう。
それは星精が原因ではなく、──────。]
[理解には大きな隔たりがある。
それは正解で、間違い。]
そう、そんな腑抜けた世界に、お前は生きてるのさ。
[知っていることを、カインの言葉で話しているだけ。]
諦めたくないと踏ん張ろうとしたって、もう、その足場が壊れてしまうとするならば。
パースは、どうする?
[それでもなお足掻くのだろうかと、日常会話のトーンが問う。]
…………そうかい。
灰色の羽だか、マイダだか分からないけど。
そりゃ良かった。
――でも。
今その羽の。
――――エステルの、幸せとは別なのかい?
[皮肉でも、毒舌でもなく。
ふたつに分かれたものを慈しむように、
あるいは哀れむように。]
[何でもない事のように、いつもと同じ調子のように、今日の天気をつぶやくように言われても。]
なんだい。それ。
泣いちゃうよ。
[カインに向けて、ゆがんだ笑みを浮かべた。
ほかにどんな表情をすべきか分からない。
言葉を探して、口を開けて閉じて、うつむいて。キャスケットを脱いで口元を隠す。
壊れかけている友人の顔が浮かぶ。
どうせ壊れるなら、いっそ、と思ったあの時。
じわりと目頭が熱くなる。感情が荒れる。]
ああ…………。
足りない私には分からないね!
憎らしくて自分の足で壊してしまいたくもなる。でも、最後まで方法を探してあがきたい……。
…………。
[記憶と今とは違うから。
それだけのシンプルな持論。
羽を持たない女の、狭量かもしれない考え。
だから、羽を持つものへ、問い掛ける。
――今、幸せかい。
アンタ達の世界は、それで、満足かい。]
………………。
・・・・・・。
私は、見守るだけ。
(ソウ、キマグレ。)
[終わりの一時に、
心も記憶も失った哀れな残滓に委ねたのは。
エステル《星》として委ねたのは。
星《エステル》の気まぐれ。]
[絞り出すように放たれた言葉は、どう響いただろうか。
少なくとも男は、セルマに視線を向けた。
続いて現れた二人を順に視線を移し、またセルマに戻る。
静かに。
続けて。
とでも言うように無遠慮に]
……泣くなよ。
[泣かせたかったわけじゃないのだと、慰めに頭を撫でようと手を伸ばす。]
すまないな、でも……
[否定が過ぎる。
それを、出来る限り堪えた。]
お前は、良いやつだ。 ……ごめんな。
[カインの、出来る限りの答えが、それだった。]
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新