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[丘を下ってしばらくして、目をこすりながら座り込んだ。
片翼だけでも広げれば身長に近い。
少女が背負って歩くにその翼はいささか大き過ぎた。
まるで親鳥の羽根を背負っているかのよう]
――……。
[日が変わる頃。
渡り鳥は今日の塒を探して樹の洞に潜り込むのだった。
ユメとユメの狭間で。
休息の時間が過ぎるのをただ目を閉じて待ち続けた]
― 現実 ―
[意識が曖昧に切り替わる。
少女に眠りは、存在しなかった]
――……。
[万年低血圧のように重い頭を抱えて医師を訪れる]
ヴェルに、逢ってきた。
心の整理がついたら。
迎えに行くって言ってある。
――問題ないなら、私が連れて帰ってくるから。
[戻ってきた子達を受け止める環境を作るのは、大人の仕事。
未だ子供の域を出ない少女にできるのは、そこまで]
[真っ白な髪、真っ白な肌。
血の色を透かした瞳は不機嫌そうに常に伏せられている。
夢の中とは違い視線は必要最低限しか合わせない。
16才にしては発育は悪く食も細い。
少女にとって眠りとは夢の世界での覚醒と同義であり、
夢の中で眠れば現実が目を覚ます。
故に意識が休まる時はなく常に疲弊している。
施設に引き取られた理由の半分は看病と監視のためでもあった。
6年前、夢から覚めて自殺未遂を起こした事は
関係者であれば誰もが知っているだろう。
首に巻かれた包帯は少女の手では、外せない]
[それだけ伝えると、少女は備え付けのベッドの上に座り込んだ。
膝を抱えて、壁に背を預けている。
自分の健康を現す数値の見方は半分は忘れていた。
健常者に比べればそれは随分と悪い。
食事をあまり摂らない日は点滴で済ませる事もある]
――あの子は元気に帰れると良いね。
少なくとも、私みたいにならないように。
[眠っているのか、いないのか。
わからぬ様子で意識はまた現実と夢の間を混濁する]
― あさ ―
[どのくらいの時間がたったか。
眠たげな目で傾いた影を眺めていたけれど。
やがて水を求めて木の洞から這い出してくる。
水辺に辿り着くと両手で少しだけ水をすくって飲み。
体を小さくして、自分の翼に埋もれるように
柔らかな草の上に横たわる。
ひなたぼっこ]
[意識の隅で医師が会話をするのが聞こえていた]
――ふわふわ。
可愛いと思うけれど。
[眠る少女達の現実での姿を思う。
解る範囲での経緯を教えてもらう時に見た事がある程度だが]
理想や願望がなければ。
眠りの中に閉じ籠もる必要なんて、ないもの。
[ぽつんと呟く]
はい、気をつけます。
[少女たちの世界に向かう、という役割に
適合した自分が頑張らないと、と
ぐっと握りこぶしを作った。
>>+2だめ?と言いたげに首を傾げる姿に
思わずぐっと言葉を詰まらせる。]
いい、・・・いいです・・・・。
[少女たちの世界においては
先輩医師の言うことが正しいと思うし
どうにもこの人には逆らえない。
・・・もまた理解は、している。
しかし、ローザという名前と女顔のコンプレックスが刺激されるのだ。
子供の頃から友人にからかわれる名前。
その名に反することなく女っぽい顔。
少し、不機嫌な顔をしながらも
現れた>>*3鳥の少女に視線を向ける。]
[苛立っていたのはわかっていた。
怖かったのもわかっていた。
その、自分でどうしようもない憤りをただこの少女にぶつけていたこともわかっていた。
自分はこんなにも不安で怖いのに、この娘は安穏と自らのお花畑で、都合の良いセカイを作ってただ留まっている。それが無性に私を苛つかせた。
捨て台詞を吐いて立ち去ろうとしたときに、背中に受けた言葉が私の胸を打ち抜いた。]
『偽物だっていうんなら、本物なんて要らない』
[はっとして振り返った。
彼女の顔を見た。ええ、覚えてる。今でも忘れたことなんかない。
夏という言葉ににあそこまで態度を一変させたのにも驚いた。
けれど、それ以上にあの一言は鮮烈だった。あの時の私には]
認めなければなかったことにできる・
認めなければ……ことができる。
[夢から覚めて、身を起こせば、相も変わらず傍らでうたた寝をする少女が見える。
あの時の表情はどこにも感じられない、やわらかくて優しげな寝顔。
仮面を外して少女を見下ろし、その髪をそっと撫で上げる。]
貴女は忘れてしまったのかもしれないけれど
私はね、ハル……
貴女の言葉に助けられたんだよ。
それが貴女の優しさ、私が貰ったひとつの優しさ。
ただの我が儘でも、私にとっては大きな優しさ。
[彼女の眠りを起こさぬように、柔らかな春風に乗せてそっと囁く]
そしてね、ハル。
貴女は忘れてしまったのかもしれないけれど。
私はお礼も言っていないし、謝ってもいないんだよ。
貴女が思い出したなら、謝らせてね。
貴女が夏を超えて秋を駆け抜け、冬へたどり着けるのなら
お礼を言わせて?
[子守歌のように呟いて、それから彼女が起きるまでの間、ただぼんやりと進まぬ時を眺めて過ごす。
彼女が起きた頃には仮面も元通り。
しゃらりと鈴を響かせてその場を辞すだろう]
ハルの子の花冠を楽しみにしているよ。
ボクに似合う冠を作ってくれよ。
ふふ……冠かぁ
花の国の王女様になれるのかな?
その時は、ボクもハナの子に何かをあげれたらいいのだけれどね。
[そして北風はゆらりと花畑から姿を消した]*
[本体である固体と意識を切り離し、
少女たちと同じようにずっと眠ったままにして
仮想世界の器のままこちらに戻ってきている
・・・とは別に、向こうの世界と接触が可能な少女が顔を出す。]
はい、了解しました。
サポートが必要ならいくらでも呼んでください。
[ヴェルについて、カルテの文字を目で追う。
聞かれていた内容に鳥少女の意見を聞き
あごの辺りに手をもっていって考えだす。]
やはり、彼女は彼女の願望でとどまっているのでしょうか
−海岸線の家−
…どうかな、筏なら丸太とか竹とか組んだらできそうだけど
[冗談めかした声に肩を小さく竦めてみせるだけ。
籠の中を覗きこまれても止める気配はない。
けれど、上がった声にちらりと少女の見る先へ向ける視線]
そんなに難しいものを作ってるわけじゃないから
頼むなんて大仰すぎるよ。
こっちはお肉みたいだけど、何の───わお。
[魔法のようにとにかく置くから奥から出てくる食材
肉やブラックベリーまではよかったが
流石に出てきたまるまるとしたパイナップルの存在に目は丸い。
南国の果物の出会いは少女の口元をほころばせる]
抜群だと思う。ブラックベリーはジャムにすればいいんだね。
じゃあ、クランベリーが手に入ったらそれも欲しいなあ。
[懐中時計を見遣って去っていく少女、
こちらもまたその背をのんびりと見送るばかり。
遠くなった背中を見送り、籠と戦利品は家の中。
暫くすれば、芳ばしく焼ける肉の匂い。
その余熱、傍らでブラックベリーを煮詰める鍋が一つ。
以前貰ったレモンで作った蜂蜜漬けを刻んで加えたところで
少女に伝え忘れたことをふと思い出す]
クランベリーって、収穫するの
凄く大変なんじゃなかったっけ…。
[クランベリーは冬の低湿地帯に実る。
畑で纏めて収穫するならば、水を畑一杯に引く。
完全に木を水没させて揺らし、浮き上がったものを掬い上げる]
…ま、流石に畑はないよね。
[溺れる無数の真っ赤なクランベリー。
小さく身震い一つ、息を吐き出して鍋を掻き混ぜる手は続く]
[焼けた肉は大きな木の葉に包んで鍋の中。
火の消えた場所、残るうずみの熱で果物を煮る。
ココナツとパインは翌日に回したらしい。
やがて、星が一回り巡る朝には
早くからパンを捏ねる音と、オーブンで焼ける匂い。
海から吹く風に乗って、それは丘を抜けて気の向くまま]
[真実は、時に酷く残酷で。
本当のことは、少女を傷つける。
だから少女は、暖かく優しいお花畑に縋る。
季節の過ぎることのないお花畑で笑っている。
それが偽物でも、かまわない。
そうすれば、少女は傷つかない。
そうすれば、少女は幸せでいられる。
時を止めて、前に進まず。
いつまでもいつまでも、10歳の春のまま]
[お昼寝から目覚めたら、リヴリアは立ち去る様子。
少女は、立ち去る人を引き止めない。
いつもにこにこと見送るのだ。
そうしているうち、来なくなった人もいるのかもしれないけれど、少女はそんなことは覚えていない]
リヴリアちゃんにはレンゲの花が良く似合うかなあ。
うんっ。楽しみにしててねえ?
お裾分けなんて、気にしなくていいよう。
[やっぱりにこにことそう言って、手を振って見送るのだった]
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