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浜辺の少女 フラン は 神父 ジムゾン に投票した
擬人 リュミエール は 神父 ジムゾン に投票した
湧き立つ混沌の球体 は 神父 ジムゾン に投票した
神父 ジムゾン は 浜辺の少女 フラン に投票した
医療電子技術士 フラット は 神父 ジムゾン に投票した
廃ビルの住人 トレイス は 神父 ジムゾン に投票した
神父 ジムゾン は村人の手により処刑された……
次の日の朝、廃ビルの住人 トレイス が無残な姿で発見された。
照坊主の下駄が、どこからともなく 医療電子技術士 フラット の頭に飛んできました。
からんころ〜ん♪…明日は… 小春日和 かなぁ?
現在の生存者は、浜辺の少女 フラン、擬人 リュミエール、湧き立つ混沌の球体、医療電子技術士 フラットの4名。
[ 少し不思議な形状、卵の両側に鋼の翼を生やしたようなファンシーとも見える機体が、浜辺に着地した。
そこでは、既に何事か起こった痕跡だけが残っていた。
球体が内側から開くと、中からは気絶した成人男性が現れ、浜辺に倒れた。]
《ターン・オーバー》
[ 電子音。
何かの逆再生映像を見ているかのように、裏側のものを引っ繰り返すように、球体とスラスターが縮み、擬人の姿を浜辺に現した。]
[ ざざーん。]
[ 波の音。斑な虹色の海の音。]
[夢を見ていた。
例えば起きて最初についた息が白かったとき。
例えば震えながらベッドから這い出たとき。
例えば窓の外を見て、白い白い世界を見付けたとき。
――今はもうない。]
[身体が重く、動けない。まどろむような浮遊感。
自分は死ぬのだと思った。]
…………カフェオレ、飲んでおきたかった、ですね。
[言って、現実味があることに気付く。
目を開けると明るい空があって、
自分は少女を抱えていて。
夢が夢だと知った。]
[波の音に、首をそちらに向ければ。
可愛らしくも見える球体が、羽を収めるところだった。]
……天使ってこんな形だったんですか。
見たことなかった。
[胸元で小さな声が聞こえる。]
――フラン。
ええ、と――
[治療を。生きています。一体なにが。
どの台詞を言ったものか分からず、声を掛けたまま固まった。]
無事で――いや無事じゃない、
助かって……るのでしょうか、
……ともかく。
――良かった、です。
[もう、戦闘音がしないことは意識の外に置いた。
他の音はしない。それはつまり、戦闘が終わったということ。
そしてつまり、友人になるかもしれなかった人がいなくなったということ。]
……良いことだけじゃ、なかった、ですね。
[本当に小さな声で、思わずそう付け足した。]
[ 赫眼には、ノイズのようなオレンジ色の光が明滅していた。視界の中では、浜辺に倒れている男女の姿が捉えられ、矩形ウィンドウに情報が流れている。]
[ 浜辺に倒れた男性を、背中を凭れさせる事の出来る所まで抱きかかえて連れて行き、壁に凭れかけさせると、フランとフラットの元へと歩いて来た。
恐らく、二人の元へ来るのは、彼らが一頻り話し終え、為す事を為した後だろう。
それまでは、二人の間で囁かれる言葉に割りいらず、行いにも立ち入らない。*]
[天使とは反対側――街の方へ顔を向ける。
銃撃の痕跡と、荒れた地面、放り捨てた鞄。
化け物と、男の姿はなかった。
街へと続く方へも、なにも残っていない。]
……まだ、煙草の感想、言ってないのに。
どうして。
[ゆっくりと視線を少女へ戻す。
まだ双方共にぼんやりしていたが、火傷の箇所をあらためる。
のろのろと自分の鞄を拾い、応急手当のシートを貼り付けて。]
…………フラン。
一体ここで、なにが――
いえ、ここで話を聞くのも危険ですね。
診療所で一度しっかりした手当を。
……立てますか?
[手を差し伸べた。
いざとなったら少女ひとりくらい、運べるはずだと思いながら。*]
[ぐったりした身体を支えてくれる腕と、その声を捉えようと、目をしばたかせる]
ん……。
フラット、さ…。
[きゅっと袖に触れてそこにいるのを確かめれば、ほっとしてまた涙が滲む。
しかし安心も束の間。静けさが不穏に思われて、すっと背筋が凍った]
わ、たし。巻き込んで……。
声、聞こえて。トレイスさん……。
[ぐるぐると混乱に掻き乱されて、ただ呆然と放心するばかりだった]
[何が、いけなかったのだろう。取り返しのつかないことを引き起こしてしまった――。
流して楽になることを許さないかのように、涙は留まって視界を霞ませる]
ぁ……。
ごめ、なさ…。
[応急手当を施して貰えば、1つ1つ、焼け爛れた痛みがまざまざと現実を味わわせてくる]
海を――。
ジムゾンさ……。
[思考は散り散りで、身体の熱さと怯えた心の冷たさにぼんやりと宙を見上げた]
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