墓守 カーラは、廃屋に並べられた卵形の棺を取り出し、死者の手足を折り畳んで入れた。

なんかの とりは、激怒した。必ず、かの邪知暴虐の狗を殺さねばならぬと決意した。

そこらの りゅうは、天を見上げた。

墓守 カーラは、それぞれの棺の中にパピルスの巻物を添え、蓋をした。

なんかの とりは、ねこの遺体を近くに引き寄せた。

そこらの りゅうは、目を閉じて、人には発音できない祈りの文言を呟いた。

そこらの りゅうは、なんかの とりにかけることのできる言葉を持っていない。

なんかの とりは、どこかの ねこの頬を撫で、人には発声できない愛の言葉をつぶやいた。

なんかの とりは、大きく息を吐いた。

小さき魔女 エリザベルは、くすくすと笑っている。

軽業師 アスラは、噛まれた足から流れる血を抑えている。

軽業師 アスラは、墓守 カーラの視線を感じた。

なんかの とりは、軽業師 アスラを魔界の炎で炙った。

小さき魔女 エリザベルは、出番を奪われた。

軽業師 アスラは、伊達に軽業師を名乗ってはいない。

小さき魔女 エリザベルは、「成長……するもん……」と小さく呟いた。

小さき魔女 エリザベルは、墓守 カーラの視線を感じた。

墓守 カーラは、小さき魔女 エリザベルに強敵として相対峙する運命を感じた。

なんかの とりは、考え込んでいる。

墓守 カーラは、霧の立ちこめる死者の谷にその姿を消した。

屍鬼 スロフィッフォファムルルスは、エプロンを放り投げ、集会所の奥へと引っ込んだ。

屍鬼 スロフィッフォファムルルスは、メモを貼った。

そこらの りゅうは、メモに従い大人しく席につくと、いただきますと言った。

なんかの とりは、メモを読んだ。

なんかの とりは、キョロキョロと辺りを見回した。

なんかの とりは、わくわくしながら冷蔵庫を開けた。ヨーグルトは3つに減っている。

なんかの とりは、涙目で納豆を混ぜた。

小さき魔女 エリザベルは、覚えのある残り香に心底嫌そうな顔をしている。

軽業師 アスラは、小さき魔女 エリザベルに納豆を差し出した。

小さき魔女 エリザベルは、軽業師 アスラを親の仇を見るような視線で睨み付けた。殺意すら感じる。

墓守 カーラは、ヨーグルトには手を出さない。「小さい者」とは、胸のサイズを指していると勘違いしているのだ。

なんかの とりは、沼から飛び出したアスラの「サイズ」を思い出して鼻で笑った。

墓守 カーラは、意味深な言葉を残して消えた。

軽業師 アスラは、パンツの中をのぞき込んだ。

そこらの りゅうは、空から現れた。着地点を探している。

そこらの りゅうは、軽業師 アスラの持つナイフの煌めきを目印にして地上に舞い降りた。

軽業師 アスラは、小さき魔女 エリザベルに納豆を再び差し出した。

小さき魔女 エリザベルは、軽業師 アスラに渾身の力を込めたボディブローを放つ！

軽業師 アスラは、身軽に避けた！

軽業師 アスラは、「あ、あっぶね……！？」

小さき魔女 エリザベルは、軽業師 アスラに、「今日の殺し先が決まりそうね……」と呟いた。

屍鬼 スロフィッフォファムルルスは、軽業師 アスラに麦茶を差しだした。「落ち着きのねェヤツだな。座って茶でも飲んでろ」

軽業師 アスラは、屍鬼 スロフィッフォファムルルスに感謝して麦茶を一気飲みした。

軽業師 アスラは、「ぷっはーうめーな！　ファムありがとなー

屍鬼 スロフィッフォファムルルスは、「オイ？　座って飲めッつったろ！？　ほんッと人の話聞かねェなオマエ？　ムカつく……」

軽業師 アスラは、納豆を食べた。

小さき魔女 エリザベルは、軽業師 アスラから距離を取った。視界に入ることすらおぞましい、とでも言いたげに。

小さき魔女 エリザベルは、拗ねている。

なんかの とりは、考え込んでいる。

なんかの とりは、お徳用パックから、ヨーグルトを一つ手に取った。

なんかの とりは、ヨーグルトの味に興味津々だ。

なんかの とりは、ヨーグルトをねこの傍らに置いた。

墓守 カーラは、そこらの りゅうの信用レベル低すぎ……！に唖然としている。

軽業師 アスラは、天を仰いだ。

軽業師 アスラは、どこかの ねこ　の死体が、自分の能力を喋ってくれないか期待している。

そこらの りゅうは、自らの喉を指し示した。

小さき魔女 エリザベルは、屍鬼 スロフィッフォファムルルスを指してくすくすと笑った。

小さき魔女 エリザベルは、まさかアスラより先に喋れなくなるとは思ってもいなかった。

墓守 カーラは、小さき魔女 エリザベルに感謝して贈答用最高級メロンを渡した。

そこらの りゅうは、小さき魔女 エリザベル祝福の息吹を送った。

小さき魔女 エリザベルは、墓守 カーラとりゅうそれぞれに感謝した。

なんかの とりは、魔女の言いたいことを悟った。

墓守 カーラは、贄の祭壇を掃き清めた。棺は足りて、いる。

小さき魔女 エリザベルは、精一杯格好良く言い放ったつもりだったが、タイミング悪く自己解決してたっぽい。

屍鬼 スロフィッフォファムルルスは、いまひとつ状況がわかっていないようだ。

なんかの とりは、小さき魔女 エリザベルの頭を撫でた。

屍鬼 スロフィッフォファムルルスは、に「よくわかんねェけど一緒に茶ァ飲みながら鑑賞といかねェか」と持ちかけた。

屍鬼 スロフィッフォファムルルスは、軽業師 アスラに、が抜けた。

軽業師 アスラは、屍鬼 スロフィッフォファムルルスの茶を情けない顔で受け取った。

屍鬼 スロフィッフォファムルルスは、ピンときた。

屍鬼 スロフィッフォファムルルスは、やだボクドキドキしてきた

小さき魔女 エリザベルは、どう考えても勘違いな毒電波を受信して困惑している。

そこらの りゅうは、盛大にずっこけた。

墓守 カーラは、斬新な異種交配に腰を抜かした。