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あー…忘れてた。
そういえば会話出来るんだった。
[珊瑚に言われて、ぽんと手を打つ。
素で失念していたらしい。]
ん、まあそのテレなんとかと同じようなもんじゃねえかな。
原理は当然違うわけだがな。
[片目を閉じ、暫し沈黙。]
勿論。俺は約束を守る男だからな。
囁きの使い方から琥珀化の術を制御しきる方法まで、俺のやり方で手取り足取り教えてやる。
そう、良い『素材』の見分け方も教えなきゃいけねえなあ。
顔形もだが、栄養状態の見分け方っていうのがあってだな…。
[猫叉のいる店へ行く道すがら、早速講義を始めるのだった。**]
その夜……小さな灯火の元、サクラさまの手帳を読みました。
すごく細かく調べてあって、各地の伝承、魔術のあらまし、今までの事件を一つ一つ細かに、最後に今回の出来事……、魔術師と告発されてからの心の動きまで……。
そのあとは、罫の入った白い頁が続いてるだけ。
目から涙が溢れてきて……、インキを滲ませないように苦労しました。
この手帳……、当初はヨコミゾさまに託されるおつもりだったとか。
なんとかして、世に出したい……、そう思っていたのでしょう。
ですが、預かったはいいのだけど、どうしたら一番いいのかわからなくって……けっこう危ない話もありましたので迂闊な方に預けるわけにもいきません。
アンバァはモダンだってことで、文士センセイや編集者もよくお見えにはなりますし、そのうちの幾人かは親しくさせて頂いてはいるのですが……。
そのうちの誰を頼るべきか。
頼っていいのか。
それがわからないことも理由にありました。
一度、ある編集者さんにご相談してみたのだけど。
中を見て……、とうていウチでは扱いきれないネタだ……と、わたくしにもこれで何かしようと考えないほうが良い、と忠告を残して。
数ヵ月後、彼は白骨となって見つかりました。
わたくしは、それで……手帳を机の奥に封じ、ずっと考えないようにしていました。
時が流れ、よき殿方と巡り合い……、と言いましても、相手はみなさまもよくご存知の方ではありますが。
結ばれ、子を成して……。
日々を生きてる中であの事件はすっかり過去のものとなっていきました。
ある日、店を改装する話が出まして、作業中仮の家に越すことになったのです。
荷物を整理していたら出てきた箱……、鍵でしっかりと封じられている。
なんだか妙に気になって、鍵をこじ開けてみたの。
出てきたのはサクラさまの手帳。
同時に、彼の最後の眼も記憶の底から蘇りました。
何としてでも世に出さないといけない。
わたくしは託されたんだ、その想い、無下にしてはならない、と。
だけど……、と、あの編集者の事も思い出した。
普通にしては二の舞になるのではないか?
もちろん彼の事件は琥珀事件とは無関係だった可能性もあります。 でも、わたくしには繋がっているように思えたのです。
[いつか、どこかの町で、ふたたび神隠し事件が起こったとき。
現場近くで嗤う紅い髪飾りの女の目撃談が囁かれたりするのだが。
――それはまた、*別のお話*]
そこで思いついたのが……、物語にすること。
サクラさまの想いを、遺志を、物語の中に溶け込ませて……、後に噂となった嗤う女のお話と混ぜて出来た物語。
それが……これなのです。
……面白いお話ですね、ですか。
信じるも信じぬも、みなさま次第ですよ。
事実ならそれを明かす事は心配にならなかったのか……との問いには、わたくし、もう十分生きましたから……とだけ。
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