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先生……!
なかなか、やりますね……!
[悔しさを滲ませながら
にい、と笑みを向けて見せる
“あの時”なら この人は “敵”だった]
綺麗な牙だ
でも私はそれを認められないんだよね
[くす、と笑う。強がりのような、精一杯の笑み
曖昧なまま溢れる記憶、蘇る感触]
“そっち”が 牙で 来るなら
“こっち”は 知識と 銀の弾で 対抗するよ?
[暴く為の力、“敵”を見分ける知識
それを持って、敵を探った]
“そっち”も、いつまでも、余裕こいてられないよ?
それじゃ張り合い無いでしょ?
“人間”も、そんなに弱くない
負けてばかりじゃ、いられないしね
[にやりと笑うは、美少年
弱い弱い 自分の弱さにすら押し潰された
ちっぽけな“人間”]
[挑戦的な焦茶は
次の瞬間、ぱっと人好きのする笑みに変わる]
あはは、先生はやっぱり先生だ!
強いし、かっこいいし
ほんと、なんかもう、全然違うもん
[ひらひらと手を振る美少年]
ありがとうございます
なんか、すっきりした
まあ、とりあえず!
さっきのアレは ぜったいに 黙ってて!
クレーシャにも、レイスにも、言わないでよ!?
[こっ恥ずかしい体操もといストレッチ
こっちはこっちで、結構重要なのだ]
わ……
[しゃら、と鈴のような音を立てて
きらりきらりと舞い散るは銀の粉
本で読んだ、童話の妖精そのもののような、まばゆい光]
――――――……?
[その中で、小さく、微かに
でも確かに、あたたかい声がした
懐かしいような、くすぐったいような、そんな声]
きゅうん。
[狼は起きあがって、ぶるぶる頭を振る。
耳と鼻を、ひくひくさせて。
しばらくなにか思案でも巡らせているように
臥せたまま、じっとしていたけれど。
やがて、立ち上がって歩きだす。 *09末吉*]
!?
[やばい、なんかいる。
見たこともないようなのが、角のむこうに這ってった。
ぶわわ、と全身の毛を逆立たせ、
うーうー牙剥き唸りつつ
見たこともないようなのの後を追う。
やがてホールに辿り着いたなら、人間の手が扉を開けた。]
[メーフィエの話をふむふむと聞く。シンプル素朴だったヨールカが、幻想の教会にふさわしく、とりどりの光でデコレートされていく]
……手伝うわ
[メーフィエの顔を見て、それからヨールカを見て、ポケットの中身を気にして、ひとしきりもたもたしたあと、告げた。多分もう飾り付けは終わりかけかも]
[それから、普通に飾りつけを終える]
ねぇ、
あたし思ったのよね
もしかしたら一番魔法を信じてないのは
あたしだったんじゃないのかなって
祖母は、殆ど覚えてないんだけど、
いろんな魔法をつかえたらしいのね
だからみんな信じていて――
なによりバブーリャ自身がそれを信じてたから――
信じられる、って、少し怖いことなのね
[誰も信じてくれないときは、虚勢をはって、嘘だと解っていてもこうなのだと言いはれば。それで自分でいられた]
だって、みんなの信じる気持ち
全部抱えなきゃいけないわけでしょ
それを抱えてでもじっと立っていられる強さ
それがきっと魔女かくあるべき ってことなんだわ
[ヨールカのてっぺんを見上げる。
1日目に降った銀の星がまたふればいいのに、と思って+表+
表:ふる 裏:ふらない]
― ホール ―
[其処にはだれがいただろう。]
[扉を開けたのは、茶がかった金髪の
黒い、裾の長い服を着た少年。
歳の頃は、先刻よりも五つ六つほど上か。]
……? あれ……
[首を傾げ、
だれかの姿があったなら、問い掛けただろう。]
いま、変なの来ませんでした?
ここは変なことばかり起こるから、
みんなに「見せて」って言われたわ。
故郷ではずっと、ずっとそう言われたかったはずなのに、
ここで、みんなに「見せて」っていわれて。
下手くそでもなんでも「いいわよ!」って言えられなかったの。
また出来なかったらバカにされるしって
そういう気持ちだったんだけどさ…
[足元の小石をける。]
そんなんじゃできるわけがなかったのよね。
でもあたしさっき飛んだの。
―――
[拗ねたような顔から、上げた顔はぱっと輝いていただろう。
そもそも、メーフィエはこんなだらだらした独白を聞いてくれるだろうか]
と!ん!だ!の!よ!
[ポッキリ折れた、柄付きブラシ―が、ヨールカのてっぺんに誇らしげに刺さっていた**]
……………………?
[キーラと共に、椅子に座りながら。
虹色のなにかを見つめていると、その中から
光のようなものが現れたた気がした]
[きょろきょろ、辺りを伺うように見える光。
だれかを捜している? どこかを捜している?]
あの、…………?
[一瞬だけ目が合うと、光は
『この子は違う』とでも言いたげにに
ふるふる、横に揺れながら、消え去ってしまった。]
……………………????
[どこかで、今のものとよく似た気配を
感じた事があるような気がしたけれど――――]
[少女の知る気配の持ち主は、人間の女の子のような
姿をしていたと思うし、やっぱり人(?)違いかなと]
[再びヴァレリーへ視線を戻した]
[少女の小さな手は、無意識に
キーラの手へと伸ばされる]
[手が触れ合えば、ほっとしたように
小さく笑みを浮かべただろう**]
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