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アーチャー II.Mehmet に 8人が投票した。
ビンセント バンゴッホ に 1人が投票した。
アーチャー II.Mehmet は村人達の手により処刑された。
次の日の朝、ビンセント バンゴッホ が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、渡辺 あゆ、フェリシア、アンネリーゼ ヤーネフェルト、キャスター ソロモン、鳥野 偽一、アサシン イスカリオテのユダ、バーサーカー 茨木 の 7 名。
―朝:北区/東区への道のり―
[土と地面を踏む音が幾らか響いた後。]
ギイチ。
あのマスター、
おれの 真名を知ってる。
おれが名乗ったことがあるのは
お前と、セイバー…ゲオルギウスにだけだ。
ゲオルギウスのマスターが伝えたと見るのが妥当だろう。
……迂闊だったな。
[何処か複雑な表情を浮かべながら]
[――ほどなくサイドカーへと辿りつき、
偽一とユダは拠点へと戻るだろう。
珈琲がほしい、と
そう強請りもした。
夜が明ける。
自身の消耗も激しかったのか、
ユダはソファに横になって、
片腕で目元を隠すようにして眼を閉じた。
偽一は、ユダの落とす影が
濃く、揺らめいたのを見ただろうか。]
[願いのために伸ばした手。
その先には否応なしに「鬼」の影が付きまとう。
穢れに浸る存在が
願いの果てに
それが叶うどころか、
地獄の釜の蓋を開くことになろうとも
ユダは
盃を手にすることを諦めはすまい。]
[本来は英霊として
呼ばれる筈の無かった存在。
裏切りのユダ。
イスカリオテのユダ。
願いのために、此処にあるのならば。
諦めるなど、考えてはならなかった。
求めた理想、
ただ一縷の望みにかけて――]
―朝:北区/東区への道のり―
ああ、あの2人がセイバーと組んでたとしても不思議ではないな。
まあ、いいさ。こちらと同じように向こうも情報を集めているのだから、いずれは気づかれただろう。
[ユダにそう言うと、偽一は思い立ったようにサイドカーを道の端に停める。]
……この時間なら、着く頃にはもう入れるかな。
すまないが、もう少し付き合ってくれるか。
西地区だから反対側になってしまうが、寄っておきたい所がある。
[腕時計を一瞥して、そう言うと西地区へサイドカーを向かわせた。]
[偽一の申し出に疑問符浮かべつつ]
…?
わかった。
[あまり訪れたことのない方角へとサイドカーは向かう。]
どこにいくんだ?
―西区への道のり―
病院だ。
前に訪れたのが君を召喚する少し前だったかな。
ここのところ、ごたごたしてて行けなかったから、今のうちに行って置きたくてね。
……妻がいる。
[最後の言葉は、やや小さかった。]
…妻?
[小さな声を拾い上げ繰り返す。
関係ない人を巻き込んだ、と。
たぶん それなんだろうか。]
…おれを置いていった方がいいんじゃないか。
関係者、いないとも限らないだろう。
妻は身内とは疎遠でね。
僕の方は言わずもがなだし、おそらくその心配は無いが……
そうだな、じゃあ、病院前で待っていてもらおうか。
[病院へ行く途中で、自販機で缶コーヒーを買い、ユダへと渡す。]
……そ、か。
[偽一は養父に育てられたといった。
詳細は知らずとも想像に難くない。]
わかった。
[手渡された缶コーヒーを手元で転がす。
病院についた後も、
中には入らず外で待っていた。
気配を遮断し、腿までの高さの花壇の囲いに腰掛けて足を伸ばした。]
―西地区・市民病院―
[偽一は病院の駐車場につくと、近所の花屋で花束を買い、白い建物へと入っていった。
そのままエレベーターに乗り、3階にある病室へと歩みを進める。
小さめの病室に、ベットが2つ。
片方は開いているらしい。]
やあ。
[偽一は、ベットに横たわる痩せた女性を目に留めると、花束を掲げて声をかけた。
女性に反応は無い。]
ちょっと今、色々ごたごたしててね。
少し間が開いてしまったが……あ、別に浮気とかしているわけじゃないんだよ。
[それに構わず、軽い調子でそう言いながら、花瓶の花を取り替える。そうしてから、ベッドの傍らにある椅子に腰をかけた。]
[見舞いに行っている間、
フードもはずして大人しく待ちながら呟く。
下にだらりと垂らした手、
その両手で包み込むように持った缶コーヒーは
飲んでいる途中。]
……。願いか。
[己の願いは穢れに沈んでいる身ならば
「貴様の道は行き止まりだ」
赤黒い澱みの中で
澱みに似つかわしくない皇帝は謂った。
ならばマスターをも巻き込むのだろうか。
眉を寄せ、少し俯くと眼を伏せた]
……
[身動きしない女性の横で、偽一はしばしの間、無言になる。]
さて、病院の天井ばかりと言うのも味気ないし、今日も外へ出ようか。
[唐突にそう言うと、小さく呪文を唱えた。]
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