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さすがに、こちらの役職はちょっとね。
[偽一は、大仰に肩をすくめた。]
まあ、時間はあるし、飯も来るのだろう?
それを食べながら、折り合える範囲で、提示できるものを出しあおうか。
[そう言って、笑顔を+湛えた。+]
ほう。それは愉快な試みであるな。
[フェリシアがメモに記しだすと、皇帝も続いた。]
吾も吾も。
[横から、ペンの順番を待っている。
フェリシアが書き終われば、続けて自分も書く。++]
[肩をすくめるギイチに、残念そうに]
近頃のおぢさんはケチじゃのぅ。
飯か、人払いをしてある故呼べばすぐ持ってくるじゃろ。
[テーブルにあった呼び鈴を押すとすぐに給仕が現れ
飯と漬け物、水菓子もテーブルを彩った。++]
…?
[書くのはマスターだけだと思っていた。
ら、なぜか皇帝まで何事か書き始めた。
ユダ一人だけが茶を飲んでいる。]
……。
[ちょっと困っていた。]
ちょっと待てお前今何書いて
[一瞬何かが見えた。
何か。なんというかその。
見ないほうがよかったかもしれないもの。]
[皇帝のメモは、よく見る前に破られてしまった。
仕方なくフェリシアのメモを見て、偽一は言葉を漏らす。]
隻腕の女英霊、物の怪と化したマスターは知らなかったな……。
消去法で考えると、隻腕と物の怪がペアの可能性が高いのかな。
そんな人外めいたものが闊歩してるんじゃ、埴市の人たちも気の毒としか言い様がないよ。
何故か大学も破壊されていたしね。
[そして、茶を一口すする。]
……。………。
[メモのことを忘れようと
とりあえず茶を呷る。]
ああ、見たことがないな。
しかし、物の怪って…。妙に厄介そうな。
[偽一とフェリシアを交互に見る。
彼らは少なくとも見て人間の形から
逸脱はしていないのに。]
[唐突に咽ながら、とりあえず咽喉を押さえる。
茶を含むときは気をつけよう。]
……失礼。
[誤魔化すように改めて茶を飲んだ。
出来合いではない外食は
また違った味わいで美味い、らしく。
点心を普通に食べる場面もあった。]
[破り捨てたメモを灰皿に入れ火を付け燃やしながら]
ふむ…鳳の英霊がセイバーであったか。
元勢宮であったサーヴァントと魔方陣とヘブライ語の事は
初耳であった。助かるのぅ。
[皇帝に相づちを求めるように見やり、キャスターのマスターに関しては知っている風を装った。]
[燃やされるメモを見つめる。
皇帝の瞳は、焔の揺らめきに囚われていた。]
む? ……う、うむ。
[求められるままに相槌を打ってしまった。
熊さんのイラストが、灰と化してゆく……]
―――
[こほんと咳払いをした。]
ふむ。
あの魂の名は、ゲオルギウスといったのか。
…………覚えておこう。
[継ぎ足された茶を一口で飲み干す。
残るは、沈黙。]
[先に席を立ったギイチ組に代金を押し返すと、
取りあえず店の入り口まで送った。]
先ほどの件、気が変わったら電話をすると良い。
こちらもまた変わったことがあれば連絡するゆえの。
[手を振り送り出した後、支払いを済ませる。
取りあえず屋敷に戻り答え合わせをしたい。と、帰宅することにした]
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