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や、ほんと…
[実に、全く。
謙遜であればどれ程良かったか――…!
そう紡ごうとしても、既に体力が其れを許さない状況。
重力に従って、床に身体を預けてしまえばもう意識を保つのも限界だった。
何か、遠くで言っている気は確かにする。
正直――実際に「偶然」でしか無い事に申し訳ない気持ちはあるのだけれど
魔力の大半を枯渇した、早急な休息を欲している身体に抗う術など有る筈も無く。
その床の上。――そのまま、意識を手放した**]
-ラウラの工房-
他人の恥部を評価し、あまつさえ評価する時代になったか。
嘆かわしい事だ。
[鉄塊の麓には衣服。投げ捨てた女はいない。
決して届かぬ眼下のそこへ、掌を伸ばした。]
まるで分かっておらぬ。不合格。
[呟きと共に、地面より"放たれた"鉄の矢が衣服を貫いた。]
とは言え、裸体のままではまずいなー。
あまりの芸術性に民草が失神してしまう。
美しいとは罪である。
しかり。
罪であるが故に皇帝よ。
[衣服の方角へ伸ばしていた手を、そのまま足場にしていた
焦げた鉄の筒へ宛がう。
男が触れた箇所から黒は生命を宿すように赤く鳴動し
熔け爛れて一部分だけが切り離される。
そのまま、男の腕を遡り、胴へと到達し
完全にカラダを覆う頃には、簡素な鎧を形作っていた。]
…
無いよりはマシってことで。うん。
[男は、"紙程度の防御力しかない鉄帷子"を装備した。]
さて、下はどうするか…
[鉄の塊を降りて、地表へと降り立った。
冷えるばかりの地下には、曰くありげな呪具はあれど
衣服の代わりになりそうなものはない。
焼け焦げた穴の淵、半分が焼失したマントを拾う。]
部分的にきらきらしいのが気にかかるが
隠せればいいし。いいか。いいよな。いいよ。
[襤褸と化した赤いマントらしきものを下半身に巻きつけた。]
9人目、鳥野 偽一 がやってきました。
―― 埴市東部・礼拝堂 ―――
……こんなものかね。
[過去に打ち捨てられ、廃墟と化した礼拝堂。
その中で、鳥野偽一は呟いた。
足元には、先ほどまで描いていた魔法陣が広がっており、ステンドグラスを通して差し込んだ夕日が、その中央を斑色に染めている。]
礼拝堂の中で魔術なんて不遜かな?
すいませんね、すぐ終わりますんで。
[彼を見下ろしている、磔刑にされたキリスト像にそう声をかけると、ポケットから取り出した銀貨をばらまいた。
今は亡き義父の収集物で、随分古いものらしいが、興味のない偽一には不要なものである。
斑色の中で跳ねる銀貨を見つめながら、偽一はゆっくりと呪文を唱え始めた。]
10人目、アサシン がやってきました。
[礼拝堂に響く、契約の声。
唱えるそれは神を讃えるものではない。
欲のための願いのための戦争への契約]
[ぽたり]
[闇に滲むように雫ひとつ]
[黒から黄、荒れた空に似た色へと移り変わる
その一滴が虚空より銀貨の上に落ちた。
波紋が広がる。赤へ、そして濁った黒に変化し。
一瞬遅れて光があたりを包み込む。
魔術師の網膜を焼くような眩さ。]
[受難に眼を閉じたキリスト像の
影はさらに焼き付くように濃く。
やがて光は収束する。
ステンドグラスが投げかける
とりどりの祈りを内包した光の下
引き摺るほど長い、褪せた黄昏色の衣を纏った
一人の青年が立っていた。]
…――…
[閉じていた眼をゆっくり開く。
俯きがちなそれは最初に古びた銀貨をとらえ
続いて魔術師へと向けられたろう。
魔術師の背後には、
十字架にかけられた聖人の像と
夕陽に透けるステンドグラスが在る。
呼び出された青年は、明確に 眉を、寄せた。]
[内心、召喚の成功を喜んだものの、現れたのは屈強というイメージからは程遠い若者であった事に、偽一はやや失望する。
あまり期待はしてなかったものの、銀貨に描かれた者や、それが使われた時代の武人が現れる事を、考えなかったわけではない。
おまけに、その若者はひどく不機嫌そうに見えた。]
やあやあ、ようこそ、現世へ!
よく来てくれたね!
[そんな思いはともかくとして、偽一は元々笑っているような顔にさらに貼り付けたような笑顔を浮かべながら、若者の手を取って握手をした。
英霊は見た目では図れない事を知っているし、今より不機嫌にする事もあるまいと考えたからだ。]
何か表情が暗いが、旅疲れか何かなのかな?
まあ、僕も召喚されるまでの道のりには詳しくないのだけどね。
……あ、僕は鳥野偽一と言う者だ。偽一と呼んでくれていいよ。
[笑みを浮かべたまま、若者にそう告げた。]
[笑顔の男が手を握ってくる。
青年は一度目を瞬かせ、その手を、
続いて不自然な程の笑みを浮かべる男の顔を見た。
探るように、確かめるように。]
…どうして
[ややあって、ごくごく小さく呟いた。]
よもや 、この、おれを呼び出すものがあろうとは。
そうか、だが、嗚呼、そういうことなのか。
[緩やかに握られた手を解くように下ろす。
見上げたのは、偽一と名乗った男を越えて後ろ、
磔の――]
[日は傾き影は長く伸びる。
礼拝堂の埃さえ、光の筋を描くだろう。
顔を再び偽一へと向け、
青年はくらい色の眼を少しだけ細めた。]
…ギイチ。
それが お前の、
この おれを呼び出した お前の名前か。
[滲むようにわずかに唇の端を上げる。
それは青年の眼に似て何処か影の色濃い、
貼り付けた笑みとは全く種類の違う笑み。]
何故おれであるのか。
それもここで。
こんな所で。
偶然か。
定めてか。
定めてならば余程の物好きか。
嗚呼、どちらでも構わない。
いまおれは、此処にいるの、ならば。
[ちゃり、と魔法陣の上に乗る
古びた銀貨が音を立てた。
召喚時に落ちた雫を受けてだろう
端が乾いた血の色を帯びている]
[目の前の英霊が、暴力的とか高慢では無いのはありがたかったが、かなり屈折してるように見えた。
お互い笑顔なのにも関わらず、全く意思疎通が上手く行っているようには思えない。
だが、事の本質と言うものは偽一にとって重要ではない。
内面がどうあれ、表面上、上手く行っていれば目的は果たせるはずである。]
うんうん、君は確かにそこにいるね。
でも、君は誰で何者なんだろう?
僕は君を何て呼べば良いんだい?
「やあ、若者よ」なんて呼びたくないよ。
自分が老いてるみたいでさ。
[偽一は解かれた両手を困ったように上げ、肩をすくめながら問いかける。]
本来 おれの方が 余程年嵩だがな。
さして問題でもあるまいに。
ああでは やはり 知らずに呼んだのか――
[偽一と、青年。
ねじれの位置に居るような、
未だ奇妙に交わらない意思のまま
存在を尋ねられて青年は僅かに唇を歪めるような
皮肉めいた、自嘲めいた笑みを見せ]
おれは……ユダ。
イスカリオテの、ユダ。
[磔の聖人が見下ろす場所で、
青年はそう 名乗った。]
…この「戦争」の仕組みとしてならば
暗殺者《アサシン》と呼ばれよう。
他に相応しいクラスも在るまい。
[くらい色の眼をまた少し細めて]
――これで「若者」なんて
呼ばずに済むだろう?ギイチ。
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