611 ぬばたまの檻
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―庭園→井戸―
[夜の帳も降りているというのに、
庭園の花は眠らずに咲き乱れ、甘い香を漂わせていた。
それは綺麗だけれど、どこか背筋の冷える光景]
白百合は――、あった。頂いていきますね。
[薔薇園の隣で控えめに2輪の白百合が咲いていた。
そのうちのひとつを摘み取り、井戸へと進む。
庭園の小道を進んだ娘からは、門の人影に気付かぬまま]
( 159 ) 2011/01/29(土) 00:12:05
>>156
調査中…?
まあ。城門をあけようとして下さいますの?
頼もしいですわ。
(不浄の魂が外へ広がるのも問題だわ…。
やはりこの城の中で決着をつけなければ。)
( 160 ) 2011/01/29(土) 00:13:19
……この階なら、誰かに会えそうなものだけど……
[…本棟1Fを、玄関→大広間→サロンと巡り。
誰かしらに会っておかしくない部屋ばかりなのに誰もおらず、嘆息を零し
──ぼぉ…ん]
……ピアノ…?
[ふと、音のした方向に振り返って、そちらの方を目指してみようか、と思い足を向ける]
( 161 ) 2011/01/29(土) 00:13:37
[不意に、右袖のボタンがひとつ、落ちた。
何かの凶事を告げるように。
──あるいは、なにか睦しい存在に呼応するかのように。]
( 162 ) 2011/01/29(土) 00:14:29
――…彼女の言葉、伝えた方が良いのかな。
[人には見えぬ眷属もまた注視する城門へと目を向けたまま
独り言ちて首を傾げてみせるけど]
流石にあの場に行くのは――…
[人の集まる其処に行く気など起こらず動く気配はない]
( 163 ) 2011/01/29(土) 00:15:24
>>162
ユーリーさま、袖のボタンが取れましてよ。
[金釦を拾うと手渡した。]
( 164 ) 2011/01/29(土) 00:18:44
[一触即発に似た空気。
この身になってから、目の前の少女が姿通りのものとは思えない。
――シベリアトラの方が愛嬌あった気がするなあ。
現実から離れ行く思考を無理矢理繋ぎ止め、目の前の少女を注視する。
突如、場違いな声>>157。
――おいおい、勘弁してくれ……。
己が何者かを察していたと感じたのは錯覚だったのか。
どれだけ何も言えずにいただろうか>>160。
その沈黙を解いたのは、一つの音>>162。]
ウラァァァァ!!
[ユーリーを声――カチューシャの方へと押し出し、そのままナタリーに向かって突進する。]
( 165 ) 2011/01/29(土) 00:19:14
[覗き込まれた瞳の色は、底のみえぬ闇を孕んでいるだろう。]
[飲みたいなら、アゲル―。]
[渇望を見抜いているか、痕のないほうの首筋をぐいと見せた。]
[だから、私にも頂戴。]
なぁんだ…。
じゃあ、他の方法を探さないといけないのかしら。
[はあ、と息をついたところで後ろから声>>157が聞こえた。]
あら、カチューシャさん。
でももう少し待たないと帰れないんですって。
[また、おいしそうな、血が―]
[頼もしいと言うカチューシャに眉を下げた。]
( 166 ) 2011/01/29(土) 00:19:51
っ、きゃ……っ!
[突進してくるグレゴリー<<165に咄嗟に身体のバネが反応する。]
[距離を置こうとあとずさるけど―]
( 167 ) 2011/01/29(土) 00:24:32
……暗いわね。誰か、いるの?
[腰元に手を当てて、すり足で歩けば音楽室前へと辿り着いて。
──暗い部屋に、目が慣れない間はぼんやりした影しか見えず]
……?
[相手の姿を影としてのみ捉えて、部屋へと擦り入る。
──光の射さない、その部屋へ]
( 168 ) 2011/01/29(土) 00:24:49
―本棟―
[足を引きずりながら、聳える建物の中へと戻る。
何だか、ひどく、疲れた。
そのまま自室に戻ろうとしたが、ふと視線を感じて、宵闇の中見上げる。
……城主の肖像画]
……。
[動く右足が、床を軽く蹴っ飛ばした。
恨み言を吐くにしても――言う相手が彼女ではないことを、頭は理解していた。
だが――]
( 169 ) 2011/01/29(土) 00:25:53
>>165
きゃぁぁ……っ
[グレゴリーに半ば突き飛ばされたようにされ
ユーリーにしがみつく]
( 170 ) 2011/01/29(土) 00:28:50
―井戸―
[ロランにかけられたコートを、そっとめくる。
どす黒い赤が彼を染め、周りの地面までをも侵食していた。
目を逸らしたくなる惨状に息をのむ。
それでも一時目を閉じれば、心の動揺を押し込めて]
――どうか安らかに。Amen.
[白百合を添え、跪き目を閉じて祈りを捧げた。
ほとんど話すことはなかったが思い出すのは、
初めて出会ったあの時――勘違いに、恥ずかしげに笑う姿。
彼を殺したのは一体誰なのか。
凶器を詳しく知らぬ娘には材料が少なすぎた]
( 171 ) 2011/01/29(土) 00:30:14
[人の気配。
こんな時に――]
…。
[額に張り付いた髪を払う指がない。左手を鍵盤から離せば倒れて二度とは立ち上がれない気がした]
ダレ――?
[人の皮をかぶって、正気の振りで話すことなどできるだろうか?
弱って崩れる体を立て直そうと叫ぶ本能を無視し続けることなど]
来ナイデ――
( 172 ) 2011/01/29(土) 00:30:44
[人間離れした体捌きで突進を躱し、距離を取ったナタリーを深追いすることはしない>>167。]
ユーリー!
[視界はナタリーを注視したまま、咄嗟に呼び捨てた。
直ぐに意識をナタリーの手足に置いて、口を開いた。]
驚かせてしまい申し訳ありません、ナタリー嬢。
いや、何。緊張感に耐えられなかったのですよ。
[にいっと笑う。]
( 173 ) 2011/01/29(土) 00:31:20
騎兵長 グレゴリーは、遊牧の民 ナタリーににじり寄る。
( A18 ) 2011/01/29(土) 00:32:03
[グレゴリーの腕で突き飛ばされ、自分が「守られた」ことに気づいた。]
──!
[その先でカチューシャから渡されたボタンをポケットに捩じ込み、半ば反射的に礼を言う。
視線の先はナタリーに据えたまま。]
( 174 ) 2011/01/29(土) 00:32:45
なにごとですの……!?
[慄きつつも、この”普通ではない”状況に
自分の決めなければならない事を思い出す。]
( 175 ) 2011/01/29(土) 00:32:51
[イライダと別れ、城の中に入る。
名を呼ぶたびに綻ぶような笑みを浮かべた城主の姿を思い出し、自然と幸せそうな笑みが浮かぶ。>>47]
私の話……何をお話すれば良いのかしら?
[撫でられた頬に、手を当てて。>>48
夢の中を歩くように、ふわふわとした足取りで城内を歩く。
ふと、気付く人影。>>169]
どなた?
[声を掛ける。]
( 176 ) 2011/01/29(土) 00:33:11
アナスタシアは、の目が闇に慣れるなら、骨と灰になった右腕を隠す術はない
( A19 ) 2011/01/29(土) 00:35:21
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