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[階下――玄関のある一階の広間を抜け、会議室やサロンを覗く。
終始、気怠げにぬばたまの眸を伏せながら、足取りには迷いなく]
……あら。
[先ほど挨拶を交わしたばかりのフィグネリアも一階を廻るなら、またすぐに鉢合わせてくすりと笑う。
楽器が整頓されて並べられた一室、どうやら音楽を饗するための小ホール、と僅かに惹かれた興味に眉を上げ、足を踏み入れた]
――рояль《ピアノ》ね。
[入り口付近の竪琴へ触れた手をすぐに離し、一番奥に置かれたピアノへ。
躊躇いもなく椅子に座ると、鍵盤の上に指を広げた]
――ポ――ン――
[ハンマーが弦を叩く軽い音が一音、音楽室に響きすぐに消えた]
いいわ。懐かしい。
[調律を確かめるように、指を滑らせて和音を奏でていく。メロディーのない柔らかな音]
いいわ…懐かしい。
[連弾が出来なくなって、ピアノには触らなくなった。
いつか兄と並んで弾いた曲を、細く口ずさむ]
[ふと、空を見上げると随分時間がたっていたことに気付き]
そろそろ、宴の客人も集まっただろうか。
[と呟くと、跳ね橋を上げる準備を始めた。
しかし、その動作は緩慢だったので
もう一人くらいなら駆けこむこともできただろう**]
[ ほんとうに 鏡に写したように そっくりね
幼い頃には何度も聞いた。
似てなんかないわ。
口を開けば皮肉しか言わない、根性曲がりのナースチャ、でしょう?
活発を通り越して苛烈な少女は、双子の兄の飄々とした笑顔と、鏡に写る自らとを引き比べて不満げに唇を尖らせたもの]
本当は、似てたのかしらね。
[ダニールの絵姿も残ってはいない。
鏡の中の己が、いつしか兄の記憶と入り混じって、兄がどんな顔だったのかはもう判然としなかった]
[兄がどこでどうやって人としての命を落としたのか、女は知らない。
だが、ならば生きているかも知れないとは決して思わなかった。
何故と問われても、――だって死んでるもの。としか答えられない]
……懐かしい。
[三度目となる言葉を朱唇から漏らして、ピアノから指を離す。
音の余韻は、女の漂わせる香水の薫より早く、するりと溶けて消えた]
何しに来たのかしらね、私。馬鹿馬鹿しい。
[兄が失踪する前に招待状を受け取っていた、という噂。
そして女の元へ届いた招待状。宴への誘い]
嗚呼。どんな宴にして下さるの?ご城主様。
[女の双眸は、ぬばたまの闇の色]
[庭園内をひと通り巡って、人影があれば近づいてみた。
誰かが挨拶を交わしているなら、]
わたしは ダニール・ニコラエヴィチ、って言うんです。
[イヴァンの言う『無駄なこと』をする]
うーん、近くで見るとやっぱ大きいや。
これが吸血鬼の城、なんだ。
[ゆっくり跳ね橋を歩きながら、前を見上げて感想を述べる。
歩を進めれば、わざとらしい音を立てて跳ね橋が鳴いた。
来る者を拒むかのように? …否、寧ろ誘うかのように……]
そういえば招待状が必要なんだっけ…。
[はたり、と気づく。
が、当然のように今更感アリアリである]
ううーん…、…まあ、なんとかなるか!
[こんなところまで来て考えていてもしょうがない。
青年は開き直って、跳ね橋の向こうに佇む城の門まで向かった]
たーのもー。
[トントン、と城門をノックする…前に、
門番に見咎められでもして、きっとアヴァクームが呼ばれたのだろう。
案内役の眷属の姿を見て取れば、あのね、と声を掛ける]
俺さ、招待状忘れてきちゃったんだ。
でも宴には参加したいから、…中に入っても、いいかな?
あ。俺、ロラン・シエルって言います。
[あくまで堂々とした態度で告げる。
招待状を送った人間の把握など当然出来ているだろうし、
故に彼の言は嘘にすらならぬ稚拙な物言いなのだけれど。
突然押しかけた…よりも、実は招待されていましたの方が
想像していて嬉しい気分になりそうだったから、だ。自分的に。
だから敢えてそう言った。胡散臭さには目を瞑って]
あ、…いいの? 本当?!
[招待状の有無はあまり意味を成さぬのか、
眷属はあっさりと招き入れてくれるだろう。
相手の思惑など想像出来ぬ。
青年は笑顔で御礼を口にする]
――有難う。
じゃあ、よろしくお願いします!
[ぺこりと丁寧にお辞儀をした]
―現在・城郭内―
[聳える塔を遠目に眺めながら、跳ね橋を渡る直前に耳にした会話を思い出す>>94]
(大尉……てことは、軍人なのか、こいつ)
[ユーリーに話しかけていた男・グレゴリーも軍人であるようだ。
兵卒として徴兵された以上、面識はなくとも上官にあたる人物なのは間違いない。
改めて自身の外套を見下ろす。
着の身着のままで逃げてきたから、外套も、その中身も、薄汚れた兵卒のそれのままだ]
(逃亡兵、って、ばれたら……まずいよな。もうばれてるかもしれないけど)
[辺境の暴動鎮圧失敗の報が届いているかどうかは分からないものの。
グレゴリーに対しても、思うところは同じ。
吸血鬼の城の伝説よりも、これからの己の身の振り方についての、現実的な不安の方が今は大きかった]
――客室――
[相変わらず無言で掃除をしていると、先程まで薔薇園にいた亡霊――ダニールが、ふわりと現れ>>48、二言三言話しかけてくると>>51、また、ふわりと消えた>>52。
その間男はほんの一瞬ダニールを見ただけで話しかけもしなかった。「仕事中は余計なことを喋るな」と、主に言われていたからだ]
……
[城に来た者”と”話せなくとも、城に来た者”に”話しかけることをやめないダニールを、男は変わった奴だと思っている。
男はずっと見てきた――様々な魂が、様々な可能性を諦めて、ただこの城を哀しくさまよう亡霊と化してきた様を]
[並んだ客室の壁を突っ切るようにして、ぐるりと巡る。
客が休んでいたかもしれないが、気にかけなかった。
やがて3階の、とある部屋にたどり着く。
微かに漂う残り香に、首を傾げてぽつりと]
……まさか。 ほんとうに?
[――彼もまた、いつかは諦めてしまうのだろうか?]
……
[掃除を終えた男は客室を出た。
城に来た者とすれ違ったならば、]
俺はこの城の主に仕える者です。
何か御用の際はなんなりとお申し付けください。
[何度も何度も言ってきたお決まりの文句を並べながら薄く笑いかけた**]
村の設定が変更されました。
[すれ違いなのであろう。
部屋の主はそこにいないようだった。
薔薇園を見渡せる部屋の、窓辺に置かれたカップに眼を向けた後、男はその場を後にした。
イライダの元へ訪れようかという考えは、
今は頭から抜け落ちて]
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