情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 8日目 9日目 エピローグ 終了 / 最新
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[12]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
永遠の旅人 エーテル に 2人が投票した。
青年 サーシャ に 4人が投票した。
沈黙の カチューシャ に 2人が投票した。
青年 サーシャ は村人達の手により処刑された。
今日は犠牲者がいないようだ。人狼は襲撃に失敗したのだろうか。
現在の生存者は、講師 ダニール、永遠の旅人 エーテル、沈黙の カチューシャ、放蕩息子 ベルナルト、医者の娘 ナタリー、陽気な女将 サンドラ、賭博師 ユーリー の 7 名。
[伏せた瞳を僅かに開く。]
……っ、いて。
[背中に当たる柔らかな感触に、同時に走る脇腹の刃傷の痛みに、何とも微妙な表情で呻く。]
で? 何度危ない目に遭ったら気が済むんだお前さんは。
[体の自由が利くならば、額の一つも小突いてやるところだ。]
[ゆるゆると顔を上げ、カチューシャとベルナルトを見やる]
カチューシャ、怪我はないな…?
あぁ、ベルナルト…お前、傷が増えてるじゃないか…。
……すまん。
[鼻が麻痺しているようだ。
辺りはこんなにも、血の臭いで溢れているのに]
ん、あぁ…。そうだ、な…。
[エーテルの提案に賛同する。が、食堂車の方まで運ぶには…]
ぃや、そこの部屋が調度良いんじゃないのか…?
[ユーリーがサーシャの身体を丁重に横たえようとすれば、聞き取れぬ位に小さな礼を。謝罪には緩く首を振る。]
何も謝るこたねーだろ。
……ユーリーこそ、あちこち傷出来てんじゃねえか。
サーシャは……死んじまったん、だな。
[突き立てたナイフは、酷く重かった。]
………なのに、
こんなになっても、まだ俺の心臓は動いてやがる。
[人間の生命力とは案外侮れない、と呟く声は、酷く苦い響き。
赤に染まった自分の掌に視線を落とす。]
…そうね。ユーリー…怪我が大丈夫なら、手伝ってもらえるかしら…?
[諾を貰えるなら、一緒に近くの客室のベッドにサーシャを運び、寝かせる。]
…また、一人犠牲者が…。
[…目を伏せる]
あ、エーテルさん、手当て、お願いできる?さっきみたいに。
[そういって、エーテルに持っていた救急箱とタオルを手渡した。]
私、自室に荷物を取りにいきたいの。
― 食堂車 → 後方車両 ―
[がつりがつりと、刃が薄い扉を穿つ音。
それを頼りとして、列車の後方部へと足早に向かう]
[ナプキンに残されていた文字を己の背後から覗き込んで居た者の存在や、
何処かで行き違っていた者の存在には、気を払う余裕などあろう筈も無い]
[やがて見付けた扉の前。
扉が立てる厭な音、人々が争う音、サーシャの叫ぶ言葉]
[其れ等の喧騒に、直ぐ届く所にある光景に、手を伸ばす]
――――だめだ!!
サーシャくん、だめ……っ!!!!
[手を伸ばした。それなのに]
[彼に触れる事も、言葉を届ける事も、叶わない。
ナイフに掠めた指先だけが紅を散らす]
何があったかしらない!
でも、話を――……
[死体で発見された自称占い師を人狼だと告げたアナスタシア。
その彼女と話したいと言ったシュテファン。
そしてシュテファンの判断を甘いと断じ、アナスタシアを殺すべきと告げた自分]
[それなのに、話をしようと、したいと。
今更になって、目の前の狂乱する青年に求める矛盾]
はな、し……っ、――――。
手当て…。
あぁ、そうだよ、ベルナルトが一番酷いんだ。
…ダニールは?
[サーシャを再び見下ろす]
(…お前の狂気を止められなくて、悪かったなぁ)
[目の前に、辺りに、鮮やかな紅が散る。
彼の身に彼自身の持つ凶器が沈んだのだと理解するには、一拍の間が必要で]
――――ぁ。
[サーシャの、怒りに煌く瞳から急速に光が失われて行く。
唇が、彼の友の名を形作るのをただ呆然と見守って]
………………ねえ、君は。
もう、道を違えていた者かい?
[彼の肉体を見下ろす彼自身の姿に、薄く力無い笑みを浮かべた]
[少女は救急箱を受け取る際に、羊のパペットを外した。そこから出てくるのは黒い鉄の塊―――ではなく、ただの白い手だ。他に、銃を隠せるようなスペースは、少女の躰には存在しない。]
っぅ……。
[そして、少女は涙を溢れさせながら、ベルナルトの手当をしていく。服を脱がし、消毒液を塗り、血止めを塗って、包帯をくるくると巻いていく。その手際の良さに、違和感を覚える者も居るかも知れない。]
[小さく呟く]
こんなに小さな子が銃を、ロラン君に撃った……?
[手際の良さに違和感を覚える程、『以前の』カチューシャを知らない。
けれど違和感は、ずっと付き纏っている。
ベルナルトの気絶していたという間に、一体何が起こっていたというのか]
あぁ、ダニール…。
[下ろされたままの腕を見て。
そういえば、ベルナルトは肩を酷くやられていて。
自分も肩を痛めた]
…は んっ
[皮肉げに笑おうとしたが、ただ頬が動いただけだった]
[もしエーテルが、自分の手当てをと言い出してくれたのなら。
泣きそうな顔をして嬉しがるが。
けれども。
自分よりもダニールの方が手当てが必要だと思うから]
[皆、死に慣れてしまったのだろうか。
たった一晩にこれだけの死人が出ているというのに、幾人かは事件が起こる前と変わらぬ態度でいる]
人狼は死んだ。
まだ他に居るのか……それとも、人間同士で殺しあっているだけなのか。
[分からない。怖い]
[ナプキンに残された文字――ミハイルとサーシャが人狼の仲間という内容の――が、思い出される。
サーシャが人狼では無い事は、己の目で『視て』いる。
あの告発めいた文字がそも誤りなのか、それとも真実なのか。
真実だとして、他に人狼が存在するのか否か――堂々巡りする思考に、眩暈を覚えた]
[大した事が無い、ダ二ールを先に…等という言葉を聞いて]
ダ二ールさんも、ユーリも無理をして、強がってははダメよ。二人とも酷い傷なのだから。
[ベッドに寝かされた遺体を一瞥して]
…とにかく、どこか、適当な個室でしっかりと手当てをしましょう。
[てきぱきと手当てをするカチューシャを見て]
ベルナルトさんも…寝かせてあげた方がいいわ。
[安置場所を提案するナタリーの言葉は、死者に配慮したもの。
漸く、ロランとミハイルが一等車で命を落としたのだと知る。]
食堂車に戻るのならば、イヴァンの身体も何処か個室に移してやりてーな。
………、そういえば随分人数が減ってるが、おば……いや、サンドラは。それに、アナスタシアは――
[空白の時間を少しでも埋めようと問い掛ければ、答えは返っただろうか。説明されたにしろされなかったにしろ、そうか、と短く頷くだろう。]
>>30
[こくりと頷き、手当を終えたベルナルトの服を着せていく。]
……っ、……。
[そして肩を貸し、立たせようとするも、体格の問題もあってそれは出来なかった。困ったように周囲を見渡す。]
>>35
…手伝うわ。
[ベルナルトを脇から支え、特に呼びとめられる事も無ければ、適当な個室へ連れて行き、ベッドへと寝かせる]
[怪我に対するユーリーの気遣いに気付く事無く、独り言に返された言葉>>27に、ゆるく頭を振る]
……彼女の出身は知らない。
サーシャ君、が……彼女を探しているときに、そのようなことを言っていたから。
[事実かどうかも分からない。
ベルナルトの話から推測出来る、あの場に居たであろう者は、カチューシャ当人を除いては生きてはいない。
死者を視て、その存在を感じ取るだけ。そんな半端な能力がもどかしい。
明確な言葉を交わせれば、死者であろうと当人と話が出来るのに]
ここに銃はない……と思うよ。
[撃たせてみればという言葉には、困惑を返す。
そういえば、ロランの持っていたと言う銃は何処に行ったのだろうと]
[不意に、こほ、と咳をする。鉄の味が口中で広がり、眉を顰めた。ユーリー>>15やエーテルの気遣い>>13には、今度は流石に頷きを返すことにする。
失血で死に至るのは何時だろうか、茫漠とした頭がそのような考えを過ぎらせもしたが。
恐らく、手当てをしたほうが少しは長らえていられるだろうし、何より怪我の状態を気にかけてくれているのが新鮮な驚きで、己にしては珍しく素直な感情が沸いていた。]
分かった。じゃ………頼む。
[カチューシャの手に救急箱が渡る。
随分と手際の良い仕草で消毒を施され、全身に包帯を巻かれて行く。時折、走る痛みに呻きながら。
少女の瞳に涙が浮かぶのを見れば少し困った顔をして、感覚の戻らない左ではなく、右手で無造作に拭う。]
……女の涙を見るのは苦手だ。コドモでも、な。
……上手いじゃねーか。包帯男みてーになってるが、きっちり巻けてる。
ありがと、な。
[手当てが終わったなら、大人しく服を着せられて。
常のように少女をそろりと撫でた。]
[ユーリーの言葉>>27に首を向けようとして、また一つ走る痛みに呻いた。
ダニールと交わされている会話の断片を拾いながら、思考を巡らせる。カチューシャがサーシャに狙われた理由。ロランを撃った、と半狂乱の叫び。]
…………。
[自分を立たせようとしてくれているカチューシャの小さな背に視線を落とす。幾つかの疑問を発そうとした唇は、開きかけて、堅く閉ざされた。]
エーテル…悪い、な。結構重いぜ。
[カチューシャの困った視線に気づいたのだろう、支えようとしてくれるエーテル>>36に礼を言い、二人の力を借りて部屋のベッドに横たわる。
体が深くベッドに沈むと、長く長く、息を吐いた。]
-→食堂車→特等室-
[口元をタオルで抑えながら、彼は急いでいた。
手袋をしていて本当に良かった。でなければ、あの血に直接触れていたことだろうから]
[ベッドに横たわったベルナルトを見て。ふと…]
酷い傷…
でも。貴方は生きなければダメよ。
少なくとも、ここには貴方の生を望んでくれている人が居るのだから…
[隣に居る筈のカチューシャに視線に投げかける]
>>45
そう…ありがとう。やはり、この車両に乗っている…私たちに敵意を抱いた人狼が一匹だけ…と言うのは、考えにくいわね…。
[ダ二ールの様子を見て]
…さぁ、その傷を見せて。
お酒を噴きかけただけでは、十分な処置とは言えないわ。
[ダ二ールを半ば強引に座らせ、傷口に薬を塗り、手早く包帯を巻く]
酷い傷…
…向こうの村に着いたら、しっかりと医師に見てもらった方がいいわ…
[支えられ個室に入る前だろうか、問い掛けに対しダニールから返答が返る。]
アナスタシアが死んでる……?
妙だな。今まで通ってきた場所で、遺体は見つからなかった……。
サンドラが生きているのなら、何か知ってっかも知れないな。
["人狼はミハイル一人"―――エーテルとの会話を背に聞けば>>45 僅かに表情に翳りが差した。
努めてそれを押し隠し、瞳を閉じる。]
まあ………努力は、する。
[個室のベッド、エーテルの励まし>>42には、
豆鉄砲を食らった鳩のような顔をして、それから瞳を逸らした。]
……ンなこと、初めて言われたぜ。
………はー……。
じゃ、お言葉に甘えて少し休ませて貰うぜ。
………狼が残ってたら格好の餌だな。
動けねえ男なんか食い甲斐がねーかも知れないけど。
[エーテルとカチューシャが部屋を出て行くならば、もう一度礼を言って見送るだろう。]
……気をつけろよ。
[ぎゅっとベルナルトの手を握りながら、ダニールの話を聞いていた。途中で何か云いたそうに顔を向ける事はあったが、それが何かを推し量る術は無いだろう。]
>>42
>>50
……。
[こくこくと、頷いた。生きて欲しい、と。]
-特等室-
[ドアノブをタオル越しに掴み、扉を開けて行く。
特等室に辿り着けば、水差しを掴み、盥に水を張る。
手袋のまま、じゃぶじゃぶと血糊を洗い落とそうとした。
擦っても擦っても擦っても擦っても。
それはなかなか落ちてはくれなかったが。
朝まで我慢すれば良いのだと言い聞かせた。]
[幾度も頷くカチューシャの顔>>52に、逸らした視線をひたと据える。]
―――…
[何故、少女の身を案じてしまうのか。
欲望と策謀の中に生まれ、家族の温もりを知らない自分に、初めて向けられた無垢な笑顔の所為だろうか。
それとも。あの年で、あの小さな身体で、重い荷物を背負ってひとり遠い地へと旅に出る姿を、かつての己自身と重ねているのか。]
[ベルナルトが、カチューシャとエーテルによって寝台に横たえられる。
彼の姿は満身創痍と言った体で、血を失った肌は蒼を通り越して白くも見える]
――い、いや、本当に私は……!
[次はお前の番だとばかり伸ばされる腕から逃れ「ユーリー君を先に」と言い掛けるも、彼はシャワールームのある部屋へと向かったらしい。
半ば強引に腰を降ろされ、適当に縛り付けていたクロスを剥がれる。
乾き掛けた血が肌をぴりぴりと苛む感覚に、滲む涙を堪えるくらいの虚勢は張って]
……ああ。
朝には北に着く列車内で事を起こしたんだ、一晩で全員を襲い尽くせるだけの数の人狼が乗り合わせたと……考えるほうが、自然だと思う。
[事件の始めに想像した、最悪の想定を口にする]
[女、子供、老人。非力な者は真っ先に狙われやすい反面、人狼の擬態にもまた適している。
あらゆる可能性を検証すれば、少女が狼でないと言い切れる要素は何処にもない。
分かっていて目を背ける自分にも気づいている。
そして……それが往々にして命取りになることも、知っている。]
[――――人狼は、未だ一人。
その意味が、鉛のような重さをもって圧し掛かっていた。**]
[…ぃや、自分の荷物はどうしただろうか…。確か、換えの手袋を8(10)組ほど入れていた…。]
[腕にサーシャの血糊が付いた上着を脱ぎ、盥の横に置く。
手袋をそっと外し、盥の中に沈めた。
服を脱ぎ、ベッドの上に放り投げる。
裸になり、新しいタオルを掴むと、シャワールームへ]
[冷たい水を浴び、強打した肩を、頭痛の酷い頭を冷やす。
冷たい 冷たい 冷たい
タオルに石鹸を擦りつけ泡立たせる。
両の腕を、手を、何度も何度も何度も何度もタオルで擦る。
暫くすれば落ち着いたのか、他の部位はゆっくりと、だるそうにタオルを当てた。]
[髪も簡単に洗う。
執拗に執拗に執拗に執拗に。
血臭をこの身からなくしたかった だけ だ。
シャワーを止める。水気を軽く取れば、シャワールームを出る]
…バスタオルは、どこだったか…
[目に入れば、手を取ってまず顔を埋める。爽やかに、石鹸の香りがした。
身体を拭き、ベッドの上に脱ぎ捨てた衣服を身につける]
…俺、このままここに篭っていたいな…。
俺の方こそ、気が触れそうだ…。
[だが手袋は。一等室の部屋に荷物を置き去りのまま…。髪の毛の水気をタオルで拭くと、頭からタオルを被ったまま、特等室を後にした]
-特等室→一等室の(元)自室-
[誰かが一等室に近付かない限り、スムーズに自室に戻れた事だろう]
確か、この辺に……
[ベッドの下に隠した鞄を引っ張り出す。中から新品の手袋を取り出し、嵌めた]
あぁぁぁぁ、なんか、落ち着いた!
[両手を胸にかき抱き、はぁぁと大きく息を吐いた]
…そういえば。シャノアールが言っていたな?
人狼が、4,5人居るとか…。
[指を追って数える。ココに居るのは、何人だ…? 人狼は、最大で何人だ……?]
[上着にしまっていたナイフは、むき出しのままだったが腰のベルトに挟んでいた]
人狼にはさ……必ず1人は居るんだよな。
顔色を伺って、意見には追従し、自分の意見は出さない奴……。
[あの場に居なかったのは、誰だった?]
こちらから、攻めるとするか……。
[…は、サンドラを探し始めた**]
―回想(>>57を受けて)
[敵意を抱いているのか…という疑問に対して]
敵意かどうかは、分からないわ。
ただ…彼らは「人」狼。狼にして人間。
人並みに他者に慈しみを与える事もあれば、人並みに怒りを露わにもする。
ただ、人を喰らわなければならないと言う、哀しい宿命(さだめ)の縛鎖に囚われた存在…
-回想:一等車両の自室-
[鞄の中から長さ30cm程の袋を取り出す。袋の中には長さの違う三本の棒が]
あ〜
一応これも持って行くか
[ナイフは左腰に。キューは右腰のベルトにさして。…は部屋を後にした**]
―現在
[...は思い出す。あの時、あの賢者を名乗る占い師は、何と言っていただろうか?]
『この列車の中にいる人狼が
普通の人狼とは比べものにならない程の力を持っている』
[…ふと立ち止まると、そこは一等客室…シャノアールが殺された…と聞かされている部屋]
[部屋に入る、と…死体はのこされたまま。シャノアールが苦悶の表情で事切れている]
[...はふと、机の上に置かれた一冊の黒い皮張りの本が目に入る。タイトルは「狼―Оборотень―」]
ぱらぱらと捲ると、一枚のページに栞が挟まっている。
そのページには、稚拙な、(人に乗り移ろうとしている怪物の)描写と共にこう書いてあった。
『憑狼…自分で殺害した人間の外見を乗っ取り、入れ替わる人狼』
[...は、その本を上着のポケットに入れると、シャノアールの死体に目礼をし、部屋を立ち去った。
…皆はどこに居るだろうか?**]
-少し前-
[...はナタリーとは入れ違いに食堂車に入った。そこにある死体をなるべく見ないように、中を見ると、カチューシャのものと思われる『メッセージ』や、誰のものともわからない血痕を見つける]
人狼…?
随分と派手にやってくれてるじゃないか。
他にもなんか人死にが出ていそうだねえ…。
ああ、やだやだ。
あたしは…北の地で静かにもう全てを忘れて暮らしたかっただけだったのに。
神様はそうはさせてくれないってか…。
[...は食堂車の中に転がっていた、ウォッカの瓶を拾い上げると、ラッパのみを始めた。]
うう、あんま美味しくないなぁ。
[乱暴に口元を拭く。]
こういうサバイバルな状況で生き残る方法をあたしは知っている。
ギリギリまで逃げ回って、最後に残ったやつを不意打ちで殺すんだよね…。
しかし、その相手が人狼だったらこっちが死ぬから…。
まず、確実に相手が人間だと信じられる人を探すしかないんかな…。
とりあえず隠れる……?
こんな列車のどこに隠れろと…!
[檻の中の熊のようにうろうろとしている。食堂車の中をせわしなく視線をさまよわせている]
何もひとところにとどまって隠れなくてもいいんだよね。
だけど、何人生きてるかも正確な人数すらわからないし…。
こういう時、あたしみたいなか弱い女性は、可憐におびえて暗闇の中で穴倉みたいなとこで震えていればいいはずなのにっ。
隠れるにしても、こんなポジティブに好戦的なヒロインなんていないだろうなぁ…
映画にもなりやしない。
[...はぶつぶつつぶやいている]
-食堂車内-
[ゆっくりと力をこめ、扉を開ける。物音立てずに、開けられただろうか。息を潜めながら、壁際のオイルランプに照らされた車内を見渡す。誰か、人が居たような。気のせいか…?
人影が見えなければ、ナイフを構えてそろりと中に入る。辺りへの警戒は、怠ってはいけない。
人影が見えたのなら…ナイフは後ろ手に隠し、わざと音を立てて扉を開けよう]
あんたか・・・無事だったんだね。
[...はユーリーの姿を見て、雰囲気が変わった様子なのに違和感を感じる]
・・・どうしたんだい?
[どうも動きが妙なのは、怪我をしているようだと察する。しかし、警戒は解いていない]
[目を伏せて憂いの表情を見せると、じぃとサンドラを見つめた]
あぁ、俺は無事なんだ。
ねぇ、それよりも。
今まで何処に居たんだい?
俺にはさ、もぅあんたしか居ないんだよ……
どうしたって
[1歩踏みだして]
他には考えられない
>>74 ユーリー
[...様子がおかしいユーリーに、思わず後ずさって]
…アナスタシアが気になったから、後をつけてったけど…。
それからしばらくデッキにいて、戻ってきたけど、皆とは入れ違いになったみたいで…。
…あたししかいないって・・・・・・・何が?
[後ずさられれば、さらに1歩近付く]
アナスタシア… あぁ、彼女は死んだって…
そぅ、デッキに居たんだ。
あんなに酷い音がしたのに。あんなに生臭い臭いがしたのに。
ん、分かっているくせに。
[サンドラは体験した事があっただろうか。村人が村人を糾弾する目を…]
[ゆっくりと、歩み寄る]
君が、人狼…だろぅ?
まさか、アナスタシアをやったのもあんた?
何処にも姿が見えないんだ。
落としたのか、それとも…その腹の中…とか?
[ダニールの言葉を信じれば、落ちたとしか思えないのだが]
良い塩梅に隠れてたよね。
ばれそうで、出てこれなかった?
それとも、仲間が討たれたから出てきたの?
[1歩 1歩 また 1歩。壁際にでも、追い詰めようか。テーブルの所でも、構わないが…]
前にもさ、居たんだ。
うまく隠れているようで、でも肝心な時に居なかった怪しい奴。
…結局火で炙ったら正体を現してね…。
ねぇ、サンドラ。
あんたは人狼だろ?
もしも人だというのなら、俺をそぅ信じさせてみてよ
[追い詰められるように、間合いをつめられて、手にしていたウォッカの瓶を固く握り締める。イザという時には武器にしようとしながら。さりげなく周囲を見て、逃げられる場所を探している]
あんたが人間で、まだ冷静な部分があるとしたら、あたしの言うことを、まず聞きなさい。
幾らでも人間証明するから。
あたしはほんとに人間だし、アナスタシアを殺してなんかもないよ。彼女は身を投げたんだよ。
その場を見たわけじゃないけど…。
だいたい、なんであたしが彼女を落とさなきゃなんないのさ。なんのメリットがあって?
隠れていたのは、気を失ってて、気付いたらなんか車内の様子がおかしかったからだよ。
あんたがあたしを疑うのは自由だ。しかし、生き延びたかったら疑いの目を他に向けなさい。
じゃないと、死ぬよ?
>>78 ユーリー
こっちも訊きたいけど、あんたこそ、人狼じゃないの?
あたしに人狼の疑いをふっかけて、罪をなすりつけて…。
あたしも知っている。
率先して狼を探すふりをして、皆の信頼を勝ち得て、人間と信じられていた人狼とそれに与するものの存在を…。
[...はいつのまにか、壁際まで追い詰められている。]
−後部車両・自室−
[ベルナルト達の傷の手当てをカチューシャ達に任せて一人離れてしまった。
怪我の状態を把握している方が良かったかも、と思ったのは
部屋に戻って落ち着いた後で。]
ま、いいか。
[先に用事を済ませておかねば。そのために一人になったのだから。
置きっぱなしの鞄を開けて、スカーフを取り出す。
青が基調を小花柄のスカーフ。
すぐにサーシャの眠る部屋に戻ろうと思ったけれど、
まだ人が残っていたら拙いので、一旦展望デッキへ。]
−展望デッキ−
雪、降ってたんだ…。
[今更ながらに気づいた。冷たい風は散々吹きこんでいたけれど。
闇に吸い込まれていく風花を、飽きることなく見つめていた。]
サーシャさんも、死んじゃった…。
ううん、違う。殺された、のよね。
[ふっ。口を歪めて笑った。
狼を退治しようとした人を、人が殺した。]
よくある話、なのかしら?
[“霊能者”に煽られて村人達が、父さんを殺した。
「これ以上死者を辱めないでほしい。」と彼を咎めたきっかけだったらしい。
霊視のためと言って、見るに堪えない扱いをしていたから。
村人達には「医者が人狼だ。」と煽って、村人達はそれに乗って…。]
[人狼は、あと何人――否、何匹居る。
そも、今この列車に残っているのは何人だろうか]
…………なな、七人。
[夕食時にテーブルに着いていた人数、あまりに多い死者の数。
改めて認識をして、ぞっとした]
もう、そんなに……。
[出来ることなら、怪我を笠にこのままこの部屋に篭っていたいと弱い心が訴える。
獣の爪を受けたと言うベルナルトは人狼では無いだろうから、彼と共に居れば少しは安全に思える]
[けれど、それでは夜は明けない。
夜の闇に囚われたまま、獣に蹂躙されて全てが終わってしまう]
…………私は、外を見てくる。
君は休んでいなさい。
[傍らの寝台に横たわっているだろうベルナルトに告げ、立ち上がる。
もしもカチューシャがその場に残っていたのなら、少女に施錠を頼んで]
[皆は何処に居るだろう。
まだ手遅れになって居ないのならば、バラバラに行動するのは命取り。
だから一所に留まろうと――行き先を告げていったユーリーの姿を求め、後方から前方車両へと慎重に歩んで行く]
[...は、ユーリーの顔めがけてウォッカの瓶を投げつけると、彼がひるんだ隙に横に転がり、全力で後部車両の方へ走り出した**]
[けれど、父は人狼ではないと言った。
父が死んだ同じ晩に、村長の娘が襲撃されたからだろう。
「この村には狼が二人紛れ込んでいる!」と意気揚々と告げたのも
また“霊能者”だったから。
実際には何人紛れ込んでいたのだろう?
沢山人が死んで、でも、村に平和は訪れたのだ。]
めでたし、めでたし、か。
[思わず身震いする。随分体が冷えた。そろそろ戻ろう。]
もう誰もいなければいいけど。
[そう呟きながら、サーシャの眠る部屋へ*]
>>85
[こくりと頷き、施錠を行った。]
……。
[部屋の中で、ベルナルトと二人きり。しかし少女は、傷ついた彼を献身的に看護し続けた。まるで、今死んで貰っては困る、とでも云うかのように。]
― 後方部通路 → 食堂車両 ―
[ふわりと、前方からシャボンの香りが漂ってくる。
食堂車からは不似合いな――そして、この血臭に侵された車内には不釣合いな、その香り]
…………ぅ。
[酷い香りだ、と、そう思う。
日常の香りから、途端に麻痺した鼻が自身にこびり付いた血の臭いを意識してしまう]
[吐き気を耐え、漏れて来る振動に揺れる灯りを頼りに、食堂車へと脚を踏み入れた。
そして、目の前の光景に目を見張る]
……ユーリー君。
…………サンドラ、さん?
[追い詰められた様子の、サンドラの姿。
追い詰めるユーリーの瞳は、尋常には見えなくて]
――――。
[意識が、故郷の村へと立ち戻る]
[自らを占い師だと告げた息子は、小さな少女を狼だと断じた]
[泣き叫び何かの間違いだと訴える少女の父――親友の言葉を退けて、少女を殺した]
[そして、恨めしげに己を見る少女の魂は。
――ヒトの形をしていた]
…………嘘はいけないと、あれだけ教えていたのに。
どこで間違ったのかな、私は。
[ぽつりと、言葉と共に涙が落ちる]
死んで詫びるべきなのは、君なのかな。私なのかな。
ねえ、イーリャ……
[サンドラが逃れる際に体勢を崩したユーリーへと、息子の名を呼び掛ける。
乳白色に煌く象牙のナイフを*握り締めたまま*]
−後部車両−
[サーシャが眠る部屋。今は誰もいない。
床に広がる血だまりと壁に飛び散っている血しぶきが
先ほどまでの惨劇を物語っている。]
入ってすぐ…。
あ、あった。
[そう呟きながら、扉の傍の物陰から目的の物を見つけ出す。
ロランが持っていた小型拳銃。その光る銃身を眺める。]
なんだかオモチャみたい。
[でも、これがミハイルとロランの命を奪い、
ベルナルトも負傷させたのだ。
使い方は聞いたけれど、使えるかどうか。
威嚇にはなるだろうか。でも、誰に対して?
殺してやりたいほど憎かった相手は“彼”が殺してくれた。]
[無茶な襲撃だったから相討ちになってしまったけれど。
一緒に逃げようと言ってくれたのに、私の我が儘で。
だから、彼がくれた力というのがどういったものかは、
この汽車に乗るまで気づかなかった。]
…サーシャさん、ごめんなさい。
教えてあげればよかったわね。
[誰と誰が人狼か。どうすれば良かったか、いつも後から気づく。
小さく溜息をつくと、銃を先ほど持ってきたスカーフで
軽くくるんで、ポッケへとしまいこんだ。]
[少女は、地獄のような人生を歩んで来ました。
. 自ら望んで、地獄のような人生を歩んで来ました。
. 少女は、ずっとずっと昔から少女のままでした。
. ―――この車両に居る全ての人間が、生まれる前から。
. 謀略と裏切りの中を生きて来ました。
. 血と涙の中を生きて来ました。
. 或る目的を持って、ただ生き続けて来ました。
. それが、叶わぬままに。
. 車内では、色々な思惑が動き出しています。
. 人が、死ぬかも知れません。
. 人狼が、死ぬかも知れません。
. ただ、どちらにせよ―――。
. この夜は、もうちょっとだけ続きそうです。]
― 少し前 ―
[部屋には、ダニールとカチューシャが残された。
薄靄のかかった天井を見上げていた目がダニールを捉え、ふと口を開く。]
さっき、お前さんは俺に「人狼じゃなさそうだ」と言っただろ。
[意識を失って、彼に助け起こされた時の事。]
……人狼に与し、ヒトを殺し、街を一つ潰してる。
何時か郷里に帰ったら、ぶっ殺してやろうと思ってる奴も居る。
……そう言うヤツは、人狼じゃないとしても、果たして人間だと言えるのか。
[何処か遠くを見るようにして、口の端を上げる。]
自分でも分かんねぇのさ。
だから、答えなかった。
[苦悩の中で人を喰らう人狼も居るかも知れない。
しかし、生き残る為に躊躇なく人を殺す人間も居るのだと。]
してきたことに後悔はない。
ただ……サーシャには、悪いことをしたな、と。
……独り言だ、忘れてくれていい。
[うわ言のように呟いて、外を見てくると言われれば>>85頷いた。
ダニールの手に握られたナイフを見詰め、その背にもうひとつ声を掛けようとして―――意識を束の間、落とした。]
―少しの後―
[小さな手が頭を滑り、瞳を薄く。]
………ん。
お前さん、まだ此処に居たのか。
[恐らくはダニールの言付け通りに、しっかりと施錠をされた部屋。寝台の傍には少女が一人。
眠っていたのか、気を失っていたのか。数分か、十数分か。扉の向こうへと意識を向けても、喧騒は聞こえて来ないようだ。
暫くの間カチューシャの手に頭を委ねていたが、]
カチューシャ。
[やがて、少女の名を呼ぶ。]
-回想:食堂車withサンドラ-
…
[>>79サンドラからはアルコールの臭いがした。あぁ、これはウォッカというやつか。今まで飲んでいたのだろうか]
[間合いを詰めながら、彼女の話に耳を傾ける]
まだ冷静って…至って俺は冷静だよ。
あぁ、聞くよ?
言ったじゃん、『信じさせて』って。
[『幾らでも人間証明』という言葉には、片眉が上がる。
自分が人間だと、言葉で伝えるのだろうか。誰もが言ってきた。「自分は人間だ」と。
それでも火で炙ったり。棒で何万回と叩いたり。手足を引き裂いたり。
人狼であったなら狂喜し、人であったのならやけに冷めた目で死体を片付ける…。
ねぇ、サンドラ。言うのかい? 自分は人間だって。あぁ、でもそれなら、俺はシンジラレナイヨ…]
何故、サーシャに追いかけられてた……?
[問いを発するのに、罪悪感にも似た感情を覚えるのは何故だろうか。慣れぬそれに内心で舌打ちをし、疑念でなく疑問だと自身に言い聞かせる。]
食堂車に、メッセージを残してただろ。
サーシャとミハエルが人狼仲間だ、って。
[握る手に力を篭められると、少し押し黙る。
そして、幾度か躊躇った末に]
……サーシャは、ロランが撃たれたと言ってた。
いや、俺だってお前が銃なんざ扱えると思っちゃいねーけど。
サーシャの叫び、あの目――本気でお前がロランを撃ったと信じているみたいだった。
[扉から出てきたカチューシャは、銃を手にしてはいなかった。尤も、直後の乱闘で部屋を調べる暇も無かったのだが。]
………ロランが死んだのは、銃が原因なのか?
[自分はロランの遺体を未だ見ていない。
サーシャがロランを殺したのであれば、カチューシャを殺そうとする理由がない。
激昂したミハイルがロランを殺すのであれば、死因が銃であるのも不自然。
あの場に居たのは、4人。
だとしたら、撃ったのは誰だ―――?]
>>102
[言葉に、少し考え。そして―――]
……。
[立ち上がり、部屋の中を探し始める。しかし、紙もペンも見つかりはしなかった。少女はあっさりと諦めて、口を開く。]
>>103
殺したよ。
邪魔だから、殺したんだ。
[初めて聞く少女の声は、多分、想像していたよりもずっと底暗く、冷たかった。]
[全力で走り出したら、一気に酔いが回った気がした。驚くダニールがちらっと見えたが、彼を気にしている余裕はない。]
そういえば…水晶のペンダント…。
シャノアールとかいったっけ…?
あたし、占われてなかったっけ?
あのペンダントがあれば、もしかしたら…。人間とわかってもらえる?
[持ち物も粉々になっていることも…は知らない。]
ひどいこと言った相手に頼るなんてね。
あたしはサイテーだ。
[するすると、首に巻かれた包帯を解いて行く。そこには、以前あったはずの傷はない。]
ミハイルおじさんは、人狼で、私を食べようとしたの。
サーシャおにーさんは、ミハイルおじさんを狼様と呼んでいて、その手伝いをしようとした。
ローラお兄さんはミハイルおじさんを止めようとして、銃を撃って。ミハイルおじさんは逃げていったの。
それを見たサーシャおにーさんは、ローラお兄さんの首を絞めて。がんばってそれを止めて。
だから、ローラお兄さんから銃を借りて、サーシャおにーさんを殺そうとしたよ。みんなを殺そうとするあの獣を、狼様と呼んで味方したから。
そうしたら、ローラお兄さんはサーシャおにーさんを庇って。それから後は……べるにーさんが見た通り。
[再びベルナルトの手を取り、それを自分の首へと掛ける。白くて細い首筋は、大人の男の力を以てすれば容易く手折れそうで。]
私は人間だから。
弱いから。
邪魔だから、殺したんだよ。
自分が生き残る為に。
べるおにーさんは……どうするの?
私を、殺すの?
[そう問いかける表情は。ただ、悲しそうだった。]
[回想 ― 特等車両]
[窓から流れる景色は、一瞬一瞬と姿を変え、窓に叩きつけられる雪の結晶が、車外の景色を歪める。まるで、この車内だけを隔離するかのように]
運命のタロットよ。この列車の終着点はどこ…?
[...は、三枚のカードを捲る。]
{17星:正}
{11力:逆}
{18月:逆}
[回想続き]
星の正位置…希望、理想
力の逆位置…過信、独断、苦難、賭けの失敗
月の逆位置…迷いが晴れる
これは…希望を持って苦難に立ち向かえば…迷いは晴れる?
それとも…賭けに失敗して…迷う必要すら…?
[ふぅ…と息をつき、...は部屋から出る]
[血に濡れた『息子』の乾いた問い掛けに、返した微笑は曖昧なもの]
……お前が人狼なら、皆が助かる。村のみんなみんな。
ほら、死んだみんなもそう言っている。
私たちが殺したあの子も、そう願っているよ。
[それは、幻聴。
死者の声は、明瞭に聴こえなどしない。ただ、存在を示すだけ]
[怨嗟の声を上げるのは、いつだって生きた人間。
それに怯え、ありもしない声を聴くのもまた、生きた人間]
[ナイフを取り落とし、覚束無い足取りで進む]
だいじょうぶ、私も役目を終えれば。
[一緒に行ってあげるからと、息子の幻影――ユーリーへと、震える指先を伸ばして]
[…の周囲に散らばるガラスの破片。ダニールが歩くたびに、小さな音を立て、踏み砕かれていく]
…あぁ?
どんな役目だよ、そりゃ…
[床に落ちたナイフを、そしてダニールの顔を見た]
なぁ、俺を、二度も、殺すの?
[あぁ、こんなのはとんだ茶番だ…。
俺はあんたの息子じゃない…。
何を求めてる?
何が欲しいんだ?
あぁ、助けて欲しいのか…?]
[...は>>95ナタリーの声に気付くと、ようやく足を止めた。息が切れる自分に、もう若くないと思う]
あ……
[異常な空間からようやく普通の空間に戻ってきたような気がする。しかし、皆して自分の居場所を気にするのが不思議だった。自分が意識を失っていた間に、それほど事態が変わっていたのだろう]
ユーリーが…あたしを人狼だって言い出してね。
まったく、そんなはずないじゃないか。
ナタリー、とかいったね。
今、この列車に乗ってる人間はどれだけいる?
何人生きてるんだい?
………お前、声……!!
[地の底を思わせるようなその声に、表情が凍る。
解かれた包帯の下は、傷ひとつない少女の細い喉があるのみで。怪訝な表情で眉を寄せながらも、雄弁な、雄弁すぎる彼女の語りを押し黙った儘聞く。]
解せねーな……
サーシャを殺す邪魔をしたからロランを殺した…?
生き残る為に躊躇いなく人を殺す人間もいる、ああ、そうだ。否定はしないさ。
[自分がそうであったように。
少女の手に導かれ、自分の片手が白い首に掛けられる。迷いが、走る。]
……だが、否定してくれることを期待した。
[ロランを殺したことを。
喉元に置かれた指に、僅かに力が籠った。]
[下らない、と思っても。このまま首でも絞められたら叶わないなと]
…その『皆』には、『父さん』自身が含まれていないじゃないか。
なぁ、なんで泣いてるの?
俺が『人狼』…だから?
『皆』を襲ったから?
『父さん』に、秘密にしていたから…?
俺が、嘘を…ついたから?
[食堂車に入ってくる。対峙するダ二ール。ユーリーを見て]
…二人とも…!しっかりしなさい!
[ダ二ールに近寄って言って、肩を掴み目を覗き込む]
目を覚ましなさい。もう、貴方の大事な人はいないわ。
貴方は、その人の分まで生きなければならない。
その義務がある。
それを放棄して、貴方は、いつか彼岸で出会うべきその人に何と声をかけるというの…?
[その声は穏やかだが…甘えを許さない断固とした響きを持って…]
はっ、
……殺すか。ばぁか。
[ぱっと手を離す。]
その話が本当なら、俺がお前を殺す理由は無い筈だ。
殺すの殺さないの、この場面でそういう話になるのがまず、変だろ…――?
[少女の話に筋の通らない箇所がある事には気づいていた。
本能が訴えかける赤信号を僅かに残る希望で取り繕おうとするも、その試みは成功したとは言い難かった。
無理に笑みを作ろうとして、眉を下げたまま歪な表情になってしまった。それを隠すように背を向ける。]
試すような事をする性質には見えなかったから油断したぜ。
悪い冗談は止めろ。
[シャノアールの声に飛び上がり、しがみ付いて来た身体から伝わる震え。メモとペンを渡した時の、子供らしい落書きと表情。
底冷えのする声で、堂々と殺しを肯定する姿。
子供が見れば、否、大人でも直視に難い傷に怯む様子もなく、まるで、死線を潜り抜けて来たかのような的確で手際の良い治療。
理屈を付けようとしても、同じ少女とはどうしても思えなくて。]
……お前は、誰だ?
[思わずぽつり、問い掛ける。
滲み出した赤が、寝台に色を添えていた。]
[…そう詰め寄っていたが、ユーリーの発した「人狼」の言葉に動きを止める]
……
[そして、ユーリーを振り返る。少し、悲しそうな目で。]
[少し苦しそうに]
二人とも…過去の残滓ばかりを追い求めないで。
それは、自らの影法師…追っても追っても、手に届く事は無い。ただ、足元だけを見つめて袋小路に迷い込むだけ。
目を上げなさい…。過去の陰ではなく、自分の進むべき道を見つめるの…
[その言葉が今の二人にどう響くかどうか…]
[ぱきりぱきりと、靴の裏で硝子の立てる音など耳には届かない。
塞いだ心に届く音も声も、全ては不明瞭なもの]
……うちは、昔から霊能者の家系で。
だから……っ、役目は、果たさないと。私がっ。
[村人に怨まれても罵られても、村から人狼を淘汰するまでは崩れる訳にはいかない。
肉親を何度殺してでも、それは果たさなければいけないと]
−後部車両・廊下−
[息を切らせながらも、話しかけてくるサンドラに、]
ユーリーさんが、そんなことを…。
[口に手を当て、何やら考え込む様子を見せた。
けれど、続く質問には顔をあげ、固い表情で、]
…生きてる人より
死亡を確認している人を挙げた方が確実かもしれない。
今も何処かで誰かが襲われてるかもしれないから。
[そう言って、案内人とイヴァン以外の6名の名前を挙げていく。
シャノアール、シュテファン、アナスタシア、ロラン、ミハイル、サーシャ。
名前を告げる毎にサンドラの表情は暗くなるだろうか。
アナスタシアの死を何故知っているかと問われれば、
ダニールがどうやら“霊能者”であることと、彼から聞いたことも
説明するだろう。]
>>130 ナタリー
そっか…ありがとう…
[思った以上の死者の数に、思わず眉をひそめる。アナスタシアの死は、覚悟していたが、確定されると気が滅入る。止められなかったのかと自分を責めるが、それよりもダニールが霊能者だったと知り、目を見張った]
え…?さっきあたしダニールとすれ違ったけど、あのユーリーに鉢合わせしてたらやばいんじゃ…。
[ダ二ールとユーリーの間に割って入る]
ダ二ールさん…それ以上、やると…貴方が戦うべき人狼と同じになってしまうわ。
ユーリーも…ダ二ールさんの過去を…傷口を広げるのはやめてあげて…
>>132
迷っているのは…その子ではないわ。
貴方よ。
霊能者の貴方が真に現実を見据え、弔ってあげてこそ
…貴方の息子さんも安心して彼岸へと戻れるのではないの?
>>133
私は映し鏡…貴方が、私を疑わない限り私は貴方に嘘を付いたりしないわ…。
[そして、ポケットから一冊の本を出し、広げる]
ユーリー…このページを見て。
[そこには、(>>66)「憑依する狼」の絵と文字が]
>>124
おや。
やっぱり、駄目か。
[満面の笑みを浮かべる]
私が誰か、そうだな。
シャノアール・アカベラス。
ただの人間だよ。
幼気な少女の躰を借りた、ね?
[ユーリーがそのページに興味を示したなら]
ねぇ…覚えている?あの、カチューシャという女の子。
あの子、ついさっき、部屋から出てきた時(>>5:91)、右手をパペットで覆っていたわね。
あのパペットごしに、鍵をあけたり、細かい作業をするのは無理。
つまり、あの子は左手で作業をしていた事になる…
でも、私の記憶が確かなら…あの子はは、絵を描く時、>>114右手を使っていた。
殺すにしても、なんてむごいやり方を…。
[荷物を徹底して破壊するやり方を伝え聞き、水晶のペンダントは絶望的だろうと悟った。
きびすを返して食堂車に向かおうとしたが、その前に、ナタリーをじっと見つめる]
あんたは…人間?
[それに、ナタリーはなんと答えただろうか。…は返事を聞く前に首を振って、元来た道を戻った]
ミハイルが人狼なのは本当だし、サーシャがその手伝いをしたのも本当。
それでミハイルの味方ではあるが、私の味方ではないサーシャを殺そうと思ったら、邪魔したロランを殺したのも本当だから……そうだね。
大した嘘は云って無いんだが。
信用しろと云うのも、無理な話かな?
[愉しそうに。実に愉しそうに、ベルナルトへと語りかける。]
シャ……!!!!?
[シャノアール、と口中で繰り返す。]
………ッ、馬鹿な!
シャノアールは確かに死んだはずだ!!
[無理に身体を回した為か脇腹の傷がひどく痛み、表情を歪める。
躰を借りた、という意味は分からない。
しかし、最悪の状況ばかりが頭を過ぎり]
何を言ってる………?
ああ、どうしてロランを殺したかなんてもう、構わない。あいつが死んだのも殺されたのも事実だ。
だが、それじゃ、お前が本当にシャノアールなら、元のカチューシャは………何処に行ったってんだ!
>>144
此処に生きてるだろう?
[ベルナルトの手を取り、自分の心臓へと重ねる。とくんとくんと、確かな鼓動が伝わって来た。]
要するに、そうだな……私は悪霊みたいなものなんだ。
お前がシャノアールだと思ってる人間も、シャノアールなんて名前じゃない。
オリガとか云う名前の、普通の人狼だったよ。
いや、人狼がそもそも普通じゃないか。
更新時間が24時間延長されました。
[...は、ゆっくりと身を引く、と右肩から鮮血が漏れるようにあふれ出す。...の血のべったりとついた、ナイフはダ二ールの手元に残る。]
[何で俺はこんなにも冷静で居られるんだ。
俺を殺そうとしているものだぞ?
いや、俺ではなく、あいつの息子だろう。
何故動かない? 弾けよ。落とせよ。奪って…刺しちまえよ。
ベルナルトもしていただろう?
サーシャはそれで、死んだだろう?
俺はごめんだ。ここで死んでたまるか。
生きたい、イキタイ、生き延びて……]
[左手でエーテルを抱き締め。
ダニールに向かって振り下ろされる、その右手は。
薄い茶色の体毛に覆われた右手は。
鋭く長い爪が生えていた]
オリガ、という人狼に取り憑いた悪霊がシャノアール。
で、そのシャノアール…が、今度はカチューシャに取り憑いたと。
部屋で死んでんのはオリガ………ますます訳がわかんねぇな。
…は………悪霊、かよ。
俺は霊の存在なんざ信じてねーんだけど、な……
[右手に伝わる鼓動に安堵の息をつき、直後自身へと怒りを覚える。唯でさえこの状況、主導権は向こうにあるというのに。]
シャノアール…あぁ、紛らわしいな。
俺等の知ってるシャノアールをオリガと呼ぶことにするぜ。
では何故、人狼の筈のオリガが襲われた?
…はぁ はぁ …っ!
[息は荒く。瞳は紅く染まり。口元は上がり、笑みが零れていた]
…はは、『父さん』
笑えねーよな…
イーリャも、俺も、同じもんだったんだぜ!?
[ダニールが「シャノアール」を「視ていない」ことは知らない為、続けて口を開いた。]
霊の声を聞けるって奴が、今まで死んだ者のうち人狼はミハイルのみだっつってんだ。
悪霊のお前が憑いた身体。今の…カチューシャが、人狼じゃない証明は出来ない。確信など持てない。
[誰がその力を持つ者かは明言しなかったが、少女は気づいているかも知れない。
少女の姿を目に映せば、揺らぐ。
胸に当てられた手を離して、寝台の上で拳を握った。]
>>158
自殺だよ。
あの躰は、色々不都合が在ったからな。
条件が整ってる内に『心臓を生け贄に捧げ』て憑依魔術を使っておいたんだ。
[やれやれ、と肩を竦め]
人狼が闊歩し、占い師やら霊能者やらが怪しげな魔法を使っている中で、霊の存在を信じないとはね……頭の固い男だな。
[異形の姿と化したユーリーを見て、...は思う(>>114)]
(ユーリーと共に生きたいという「希望」は…「賭けに失敗して」失われる。けれど…「迷いは晴れた」。ユーリーは…私が守る迄もなく、強かった…)
全ては運命の車輪の通りに…
>>161
霊の存在は信じないんじゃなかったのか。
[嘆息し]
それに関しては簡単だ。
何の仕込みも無しに、躰をぽんぽん乗っ取れる訳無いだろ。
つまり、オリガの魂なんてモノは……私がこの列車に乗る前から消滅していたと。それだけの話だよ。
[右手だけが、狼の、獣のモノに変えて。
ダニールの血に濡れた爪を、舐め上げつつ。
視線は彼から外さない。いや、外せないのか]
俺に…息子に殺される気分は、どうだ…?
[ただ、楽しそうに楽しそうに、問いかけた]
あんたが殺したんだろ? ぇ?
…はん、初めからなぁ、言えや良かったんだよ。
イーリャの所に、行かせてくれってなぁ!
>ダニール
苦しいだろ?
一思いにやってやらんですまんなぁ。
血がただ流れていく感触はどうだ?
…言えよ。懇願でもしたら…喉を噛みきってやるぜ?
[呆れられ肩を竦められると>>162>>164、一瞬言葉に詰まり苦笑した。]
……それを言われると、な… ハイハイ、悪うござんした。
何も、不可思議な事を全部信じねえってんじゃねえよ。
…まあ、何だ。会いたくねえヤツに姿を現されんのは真っ平なんだ俺は。
[つまるところ、都合の悪いヤツの霊は認めない、と。
何処までも身勝手な思考は、プライドもあり口にはしない。]
[...はユーリーの腕の中で、穏やかに瞳を閉じる]
ユーリー…貴方は自分に嘘をついているわ。
自らを残忍な怪物と。無慈悲な化け物と…そう自分に言い聞かせる事で。
人狼は…「狼」にして「人」。
人の様に悲しみもすれば、人の様に嘆きもする。
…ただ、呪縛にとらわれているだけ。
だから…自分を偽る必要は無いのよ。
本当の貴方は…優しい人。
ダ二ールさんに伝えてあげて…本当の貴方の気持ちを…。
――……消滅、だと?
[オリガの魂は消滅した。そう聞いた途端、眉が跳ねた。
今の身体の本来の主――その魂はどうなったのだろうか。
ぎり、と奥歯を噛み締める。]
ともあれ、お前の正体が分かりゃ話は早い。
あいつに悪霊なんかが憑いたんなら、まずどうにかして引っぺがさなきゃなあ?
…………なあ、そうだろ?
[柔らかく、昏く、笑む。
今度こそ右手を伸ばし、少女の首元を掴んだ。]
[――否、人狼は悪い者だ。生き延びて良い者ではない]
……あの子、には、あえないよ。
[半獣の嘲るような笑い>>167に、薄く笑みを返す。
こんな父親ではとても顔を合わせられない、等と死の間際だというのに何処か悠長な事を思う]
[どんな気分だと問われると、血と共に溜息のような息を吐く]
よくは……ない、かな。
ああ――……君たちに……食べられるのは、癪、かなぁ。
[車内の人間がどうなろうと関係は無いけれど、己の身体が彼等を生かし、村々を襲う糧となるのは厭わしい。
先程拾った小瓶の中味が考えた通りの物であれば、とっとと服毒死してしまえば良かった等と投げ遣りな事まで思う]
賭博師 ユーリーは、陽気な女将 サンドラ/*表でごめんなさい。サンドラさん、まだオンですか?? 宜しければコミットを。ダニールさんアンカーで。
>>173
そうだな。
この躰が死ねば、私の魂は出て行かざるを得なくなる。
[首に手を掛けられているのに、とても嬉しそうに。嬉しそうに嬉しそうに、笑う。]
―――カチューシャの魂と一緒に、な。
[...はダ二ールが事切れた後も…じっとユーリーを見つめる。その瞳は穏やかだが…一切の嘘は許さない。合わせ鏡の様に、ユーリーの姿を映し出す。]
[...の口から漏れるのは、いつかの言葉]
貴方が真実に、私を愛したいというのなら…
私は貴方の言葉に応えましょう。
貴方が恐れる全ての者を、私が取り除いてあげましょう。
…でも、今の貴方は真実の貴方では無い。
貴方は貴方を恐れている。
貴方が真実に私を愛さなければ
私は貴方の言葉に答える事が出来ない。
教えて…
貴方は、何を求めているの?
私の体が欲しいのであれば、いくらでも差し上げるわ。
私の心が不要なら憑依すれば良い
でも…それは、真実の私の愛を手に入れた事にはならない。
――――ッ!!!
[じわりじわりと力を篭める指先は緩やかな死を齎す為でなく、自身の迷いに依るもの。
子供の細い首を手折るのは容易いだろう。
だが、今自分の腕の先に居るのが、殺めようとしているのが、なぜあの少女なのだろうか。
救おうとしていた少女を、殺すのか。分からない。分からない。]
………お前が死んでも死ななくても、
戻ることはないんだろ。
[悪霊のその笑顔は、全てを見透かすかのようで。]
>>183
在る……ぞ……。
[息苦しそうに、それでも笑顔を崩さず、そう云う。]
条件次第で……出て行ってやってもいい……。
………何だと?
[「条件」―――以前の騒動で幾度も耳にした言葉だ。
手を離さぬまま、小さく舌打ちをする。]
一体、何をしろってんだ?
[瞳を伏せる]
…まって。まだ、貴方の答えを…聞いて…いな…
[ナイフは思いのほか深く突き刺さった様。ユーリーの手当てを受けて尚、傷口から溢れる血液は、どす黒く、とめどなく、...の服を赤く染めていく。
...は、そのまま瞳を閉じ、意識を失った**]
>>185
代わりの躰を見つけるまで、私を護衛しろ。
早い話が、この列車の中にはもう私が使えそうな躰は存在しないんだよ。
ついでにあいつらは、割と見境が無いからな。私が入ってるのに、この躰を「美味しそう」と襲って来たりしたんだぞ? いやあ、あれは。死ぬかと思ったな。あの頃は近くに都合の良い躰が在ったから、別に死んでも良かったんだけどな。
さて、どうする?
このまま力を込めれば、私とカチューシャは死ぬ。私はまあ、そうだな……こんな処で放り出されたら、適当な躰を見つける前に消滅してしまうだろうね?
全く、困ったモノだよ。
そう、あの男が好いたあの女を……散々汚してやると云うのも、実に愉しそうだったし、な。
[それはとても邪悪な笑みで。決して世の中に解き放って良い存在では無い事が解るだろう。]
それで、お前はどうする。
気になる女の為に、気に入らない女の言いなりになり、自らの手を汚す覚悟は……在るか?
[その目は、紅茶色に燃えていた。]
お前の覚悟を。選択を―――聞かせてくれよ、ベルナルト。
………護衛。
満身創痍の怪我人に護衛をさせてぇってのは、また随分だな。
……、確認するぜ。
代わりの身体を見つけるまでってのは、北に着くまでって意味か?
んで、「あいつら」ってのは人狼か。
人狼から護ってやりゃ、四の五の言わずにカチューシャから抜けてやる、と。
全てが終わったら、魂は戻ってくるんだろな?
使われるだけ使われて、死体が残りましたってんじゃ引き受けらんねえ。
[問い詰める様に、更に指先に力を篭める。
白い肌に食い込む自分の指から、そして少女が浮かべる邪悪な笑みから――目を逸らした。
それは、殆ど肯定に近い、弱すぎる抵抗。]
>>190
北に着いた後、代わりの躰を見つけるまで……だよ。
あいつらと云うのは、私の敵全てだ。人狼も、人間も、分け隔て無く……な。
戻って来るも何も、カチューシャの心は今も眠ったまま、私の行動を見ているさ。表に出られないだけでね。
私が出て行けば、問題無く主導権を得られるだろう。
悪魔憑きだって、偉い神父さんが祓ってくれれば元の人間が戻って来るだろう? いや、これは余り一般的では無い例えだったかな。
[指で、ベルナルトの唇を軽く撫でる。]
―――取り戻したいなら、信用するしか無いのさ。悪魔の言葉で在ったとしてもな。
尤も?
気になる少女を、泣きながら殺す王子様―――そう云う見せ物も、悪く無いがね?
ああ、悪く無い。
[ベルナルトの瞳を覗き込むようにして、囁く。]
心からの嘆き。悲しみ。怒り。憎悪。
それらは全て、心地良いからな。
長ぇな。
……実際敵が多そうだ、お前さんは。
殺すのもまた一興、とは悪趣味なヤツだな。
これまで幾人を誑かした? 慣れた顔してんぜ。
[何を思うのか。微かに、哂う。
唇を這う指にも、それが伝わっただろうか。]
フン……一遍地獄に足が付いちまったら、そこから這い上がるのは難しいってか――……
[一先ずは信用してやろう、と腕を放す。
もうその方法しか、道が残されていないのならば。
唆し、誑かし、時には闇に与し、裏切って…今までも、そうやって身を護り生きてきたのだから。
但し、もし妙な真似を見せたらその時は―――
少女の首筋に付いた紅い痕に、滑らかに指を沿わせた。**]
慣れてる、か。
そう―――慣れているよ。
当たり前だろう?
もう百年以上、こんな事を繰り返してるんだからな。
[けほ、けほ、と咳き込み。それから落ち着いて、一呼吸。]
背徳の賢者には、騙されるなよ?
"背徳の賢者"………?
お前さんが名乗った「賢者」って奴とはまた別モンか?
[怪訝そうな表情で聞き返す。
もう横になっては居られないだろうと壁に右手を付いて身を起こせば、血液が下へと抜ける感覚がはっきりと分かった。
相変わらず身体に自由が利かず、押し寄せる眩暈に息が上がる。]
……北に着くまでにこっちが逝くんじゃねーか、これ。
…………
[そうなったら、悪霊ごと少女は死ぬのだろうか。
もう暫くは長らえなくてはならない。人狼を退け、まずは列車を北の地へ運ばなくてはならない。
自身を叱咤し、無理に寝台から立ち上がった。
密約と取り決めの目処が立ったならば他の乗客の居る方へと、或いはシャノアールの意向に沿って歩いて行くだろう。
100年以上もの間、器を変え現世に留まる理由は何だろうかと、ぼんやりと考えを巡らせながら。**]
何、伝統的な云い回しさ。
騙されても構わないと思える事以外信じるなとか、悪意在る嘘吐きは常にお前を食い物にしようとしているとか、注意深く真実を探れとか、そう云った意味合いの。
[ベルナルトの様子を見て]
おや。少し大人しくしていろ。
[救急箱から、薬や包帯、そして針と糸を取り出す]
死なれては面白く無いからな。もうちょっと本格的に治療をしてやる。
何、それでも駄目だったら……この躰の命を、少しばかり分けてやるよ。
それが嫌なら、こっち側に踏ん張る事だ。
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[9]
[10]
[11]
[12]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 8日目 9日目 エピローグ 終了 / 最新