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無頼な整体師 ミハイル に 1人が投票した。
青年 サーシャ に 5人が投票した。
放浪者 イヴァン に 6人が投票した。
背徳の賢者 シャノアール に 1人が投票した。
陽気な女将 サンドラ に 1人が投票した。
放浪者 イヴァン は村人達の手により処刑された。
次の日の朝、背徳の賢者 シャノアール が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、無頼な整体師 ミハイル、講師 ダニール、未亡人 アナスタシア、永遠の旅人 エーテル、沈黙の カチューシャ、青年 サーシャ、写眞店店主 シュテファン、落胤 ロラン、放蕩息子 ベルナルト、医者の娘 ナタリー、陽気な女将 サンドラ、賭博師 ユーリー の 12 名。
-機関室前で-
[夜風に当たれば幾分かは、気持ちが晴れたようで]
俺1人じゃ無理だ。誰か…に、頼むしかないな…。
[よろよろと身を起こすと、食堂車に向かった]
-食堂車-
[食堂車に戻ると、呆然としたようにイヴァンが座っていた]
なんだ、てっきりお前も探しに行くのかと思ったが。…ん、どうした?
…イヴァン?
[返事が無い。顔は俯かれたまま。…は不安になり、彼の肩を揺すった]
[…イヴァンの体が前のめりに倒れこみ、テーブルの上に強く頭を打ちつけた]
……ぃ…。
[手のひらに伝わる感触は温かかった。なのに、重く動かぬ身体]
[あぁ、彼は]
[死んでいた]
[血が流れて居ない。それは…にとっての幸いだった。
二、三歩後ろに下がり、…は床に腰を落とす。
悲鳴なのは上がらなかった。
ただ、震えが止まらなかった]
頼む…。誰か、誰か来てくれ……。
[呻くように助けを求める。だがその声は小さく…**]
―個室―
[ふ――と、顔をあげる。
余り長い間、一人になっているのはよくないのかもしれない。個室を出る、ちらりと隣室へ目を向けて戸を叩いてみる]
……戻ったわけでは、ないのか。
[何か確信めいたものがあるわけでもなく、
それが正しいことなのかはわからなかったけれど。
服の下の冷たい火器について、意見を求めたいのは彼にだった]
――……、
[悩ましく思うことはもう一つ、
答えの出ないだろう思考を巡らせながら来た通路を戻る]
― 第一車両 ―
[第一車両の廊下には、少女の姿は見当たらない。
その間、幾人かが部屋に戻る気配を感じたが、特に顔を合わせることは無かった。
シュテファンからも、発見の連絡は今のところ受けていない。]
いねぇ……な。
こっちじゃねーのか、それとも、イヴァンの言うとおりでどっか隠れてんのか。
部屋を片っ端から当たるっきゃねえ、か。
一等車両に部屋を取ってる奴多いんだよな確か。
あんま不用意に開けんのも…… ま、いいか。
[多少の躊躇もあるが、仕方が無い。
あちこちの部屋をノックして回る。]
―食堂車―
[足を踏み入れればすぐに異変に気づく。
――他にも誰かいたのかもしれないが、目に入ったのはイヴァンとユーリーの姿だけ。]
どうかしたのか?
[言いながら足早に近づけば、
震えるユーリーの様子の明らかに異常なことに気づき、
傍らに添えばだいじょうぶ?と声をかけて――震えるその視線の先を辿る]
――……、
[机に伏しているのか思ったそれは、]
……死んでいるの か?
[ユーリーからは肯定のいらえはあっただろうか、どちらにしてもイヴァンからの反応がなければ近づかずともそれは知れただろう]
……喰われたのでは、ないんだな。
[先ほどまでめぐらせていた思考のせいか、
小さく呟いたのは、そんなこと。震えの止まらぬユーリーには、せめても、と己のマフラーをその肩に預けて]
……知らせてこよう。
[再び食堂車を出て、一等車の方へと向かう]
食堂車でイヴァンが死んでいる……
見つけたのはユーリーだ。
[華奢な首筋を覗かせたまま、
会った者にはそのことを伝えたが――、
気にかかる者の姿は、どちらもそこにはないだろう]
――……、
[暫くすれば食堂車を抜けて、後部の車両へと足を向けた*]
[ノックの後返事が無い部屋は空き部屋とみなし、中を確認する。部屋に乗客が居たならば、少女を見なかったか問うだろう。
カチューシャ! 隠れてないで出てこい!
一人で居るより皆と居た方がいい。
[名を呼びながら、もう幾つ目かのドアを開け―――
部屋を覗き込んで、目を丸くした]
あ。悪ィ。
返事ねぇから、お前サンの部屋だとは…
[臥しているシャノアールを見れば、慌てて部屋を出てドアを閉める。]
ったく、寝んのならちゃんとベッドで寝ろよ……
…………、っ、?
[立ち去りかけた足が、止まる。
目を遣ったのは少しの間だが、様子がおかしくなかっただろうか。
やっぱ寝てた?いや、あいつは床に寝るタイプでは無いだろう、などと、混乱した頭は明後日の方向に思考を飛ばしもしたが]
シャノアール?
[矢張り気になって、再びドアを開け放つ。
再び目にしたシャノアールの体。
その胸には、深々と突き立てられたナイフの刃が、窓から射し込む月明かりを映し白銀に光っていた。]
う、わ……
[遺体に駆け寄ると、肩を叩いて意識の有無を確かめる。ぴくりとも動かない。
生の兆しを探して脈を取る。しかし、彼女の心臓は音を刻むことが無く。]
………マジかよ。
[目を覆うような無残な外傷はない。
傍らに放り捨てられた革紐の先、粉々に砕かれたペンダントの破片すら、見ようによっては彩を添えているようにも思える。
本当に、傷口からの出血さえ無ければ、ただ眠っているようで。
死の事実は変わらずとも、それは彼女にとっても見る者にとっても、有る意味では救いであったかも知れない。]
……知らせねーと……
[よろりと廊下を出たところで、ユーリーと鉢合わせた。
彼の首元にあったマフラーが今は巻かれて無い事には気づいたけれども、その細い首筋が何を示すのかも、当然彼の性別に対する疑問なども、死体で一杯の頭では浮かぶはずもなく。]
ロラン!シャノアールが―――
は?
[イヴァンの死を知らされれば、言葉を切って一瞬の硬直。ぽかんと口を開けたのも束の間、表情は一転し、]
……あんなに大勢居て何時の間に…ああ、それはいい。
こっちもヤな報告だぜ。シャノアールが死んでる。
[状況を簡単に説明し、ドアの内部を後ろ手に示した後で]
―特別車両―
カチューシャさん?カチューシャさん!
[初めて出会った時に彼女が警戒して隠れていた、ダブルサイズのヘッドボードの裏をまず覗いた。
それから上掛けを外しベッドの下、続いて作りつけのクロゼット、ミニバー、バスルームと隈なく捜索してゆく。
はるか昔に、皇太子の新婚旅行用に設えられたという客室はごてごてと装飾が過剰で、少女の小柄な体がすっぽりと入ってしまいそうな場所が多い。]
…つ…、疲れました。
が…、幸せですねぇ。
[しかし思いがけないチャンスに、鉄道マニアの血が束の間現実を忘れさせ、にたり笑いが戻って来た。]
俺はこっちに居る奴らに知らせてからすぐ食堂車に向かう。悪ぃけど、こっちの事も伝えて欲しい。
[了解されれば伝言を預け、後部車両に向かうロランを見送る。
誰かと言葉を交わしたことで少し冷静さを取り戻せたのだろうか。シャノアールの部屋に戻り、シーツを引き剥がすと彼女の首から下に被せた。医者でもなければ、ましてや男の自分では処置は出来ない。]
――……、
[部屋から出ると、大きく頭を振る。
そうして、特別車両と一等車両に居る乗客に二人の死を伝えて回るべく踵を返した。*]
―特別車両から自室へ―
[薄暮明の通路を自室へ帰る道すがら、ベルナルトが一等車両の一つから飛び出して来た。
通路の暗さにまだ慣れていない上に近視ゆえ、その向こうに居るらしいロランの姿は認識できていない。]
ああ、ベルナルトさん―
[ちょうど良かった、と言いかける唇がそのまま固まった。]
>>12 今、何と仰いましたか?
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