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そんなに難しいことなのかなあ。
「頭に入ってくる」とか「概念」とか、よく分からない。
[悩む。]
君はどうしてここにいるの。
君は何者なの。
そう問われたら、君はなんて答える?
それと全く同じように、僕は答えた。
[ちらと、横を見やる。己より低いところに位置する、白。
ユーリが懸念している事は、…口に出さずとも判っている。此方とて一緒の事。
バーサーカーが珍しく、積極的な戦闘を避けたいとまで言った相手。
杞憂で終わればいい、そんな楽観出来る事ではないとは判っている。
それでも。]
――あらゆる可能性を踏まえて、その上で提案出してるんだから。
…こっちから出した手を引く気は無いからね、ユーリ。
[此処で引き下がるなら、元から話は持ち出していない。
最終的にどうなるか判らずとも。少なくとも今の現状、組んだ方が――
生き残る可能性が遥かに高いのは事実なのだから。
そう言葉裏に含めて、静かに、しかしハッキリと言い切った。]
[声が聞こえると顔を上げた。煤でも散ってきたか、頬を拭われる。
本当に子ども扱いだ、と内心思いながらも、抵抗はしない]
だいじょーぶだって。
アタシはこれでもエラトを呼び出した魔術師だよ?
[自信を見下ろすと、白い服は少し汚れていた。
今はそれに構っている暇はないが]
いいの? 出して。
ま、いっか。だから対処できるって訳じゃないしな。
それだけ口が回れば安心ですよ。たのもしい限りです。
…出し惜しみしている場合ではありませんから。
アル、貴方にプランサーとコメットをつけます。
ここから離脱してください。いいですね。
他のマスターを、何処まで助けるかは貴方に任せます。
[英霊と同行できないのが気に入らないらしい紫の馴鹿。
今にも走り出したくてたまらなさげに蹄を鳴らす橙の馴鹿。
どちらも英霊の指示に従って一時的にマスターを外へと運ぶために]
私はヴィクセンと共に向かいます。
[何処へ、とは言わない。言わずもがな炎の中心へ、だ。
ヴィクセンの手綱を取りながらルナとセムルクのほうに朱は再び向けられる]
…貴方がたも、離脱するのであればアルと共に。
[馴鹿はどれも大人二人くらいは乗せられる体躯だ。
その意図を予め念頭に置いて馴鹿を喚んだのだとわかる]
……………。なるほど。
分かったような、分からんような。
[首を傾げた。]
うーん……。
[のんきな口調ではあるが、頭を押さえる手は微かに震えている。深呼吸をして、首を振った。]
つまり、俺は何を聞きたいんやろう?
[分からないので、聞いてみた。]
口まで閉じるのは、アタシが喉嗄れた時だけだ。
で、乗って逃げろってこと。
三体ってことは三人?
まだ乗れるか。
[辺りを見回し、少年の姿がない事に気づく]
どこか行ったか。
ルナ、胡蝶、ここにマスターは邪魔だ。
後はサーヴァントに任せて逃げるよ。
いる方が邪魔になる。
セムは?
防御苦手っぽいよね。
[バーサーカーである彼に問いかける。そのクラスを考えれば防御よりも攻撃に行きたいだろうから]
さっきの件、了承する。だからマスターに手を出すとか、しないし。
[このまま土竜のように穴を掘り続けていけば、そう遠くなく街の地下迷宮こと下水道にでもぶち当たるだろう。逃げ道は確保できる。
思い思いの方法で灼熱と爆砕を防いだ者たちの気配は、一つも減ってはいない(アサシンのそれはもとより感知できなかった)
その身を聖杯戦争に投じる以上、この程度で脱落者は出ないようだ。
ひりつく目蓋を抉じ開ける。底知らずの魔力が、相変わらず上空で渦巻いていた]
…………。
[無事かと、いつか戦うだろう相手にかける言葉はない。それは侮辱だ。
咳き込みながら咥内に侵入した土を吐き出していたら、やたらとカラフルなトナカイが目に入った。Merry Christmasと言いたくなった。キリスト教徒ではないが、日本人だもの]
[あの龍から感じる気配は
どう捻っても《同質存在(サーヴァント)》。
矢張り数がおかしい。
ある程度の距離をとりながら
光の矢を立て続けに放つ。
縫い止め視界を奪おうと。]
銅の巨人 ――か。
[ライダー、ランサーをはじめとし
多くの気配がここに集結しているのが分かった。
見るものが見れば弓兵の矢を視界に捉えることもできよう。]
[姫倉達夫。たしか、そう彼は名乗ったはずだ。サーヴァントはまた細身系。柔そうな身体。顔。ああいうのを美しいと言うのだろうか、とても整った顔立ち。
話している内容はなんだか、雲のようにフワフワしている。
近くまで気配遮断して、どうせそれ以上はばれるに違いないのでそれを解く。てくてく歩いて行って、]
こんばんは。
私も聞きたいことがあるんですけど、いいですか?
[と声を掛けた]
…………。
[昼間。というか夕方。
青年――恐らくキャスター――とした会話を思い出す。
単なる仮説だったが、この際だから聞いてみよう。]
もしかして今回の聖杯って、意志持ってたりしません?
それと、あの兄さんの変身能力って、最初からあったもん?
…どうやって手に入れはったんやろう?
後――。
ナルキッソスさんと、あの兄さんの願いは?
[思いつくことを訊いてみた。計4つ。]
頑張ってみた。
[そうあっけらかんと言ったところで、別の声が聞こえた。
そこにいたのは、あの少女のサーヴァントだ。
まさかここでタダ券を使ったか、などとは聞けなかった。]
── 西ブロック:>>900>>928>>932>>937>>938>>939 ──
[交渉会話の途中に現れたアサシンのマスター。
一度きりの約束があるゆえに口を挟まずにいる。サーヴァントを失ったと言う彼の嘘が、また別のマスターの出現ですぐに知れる。サーヴァントに変身するイレギュラーだけではなく。英霊とマスター、多くのクラスが集合し、恐ろしく事態は混線する。]
[襲い来る灼熱、実はクラスを同じくする龍へ向けて飛び出す前に、バーサーカーがマスターが周囲に結界を張った。ほぼ完全に炎を回避する事が出来る結界。周囲に居るものは、焼死を免れる事が出来るだろう。
結界作成で、一気にマスターの魔力が減った事を、令呪での繋がりで感じて。]
──…ッ、
…ル ナッ!
[それ以上は言葉にならない。]
――…ッ、 …流石に、 キッツ…。
[僅かな立ちくらみ。唯でさえ空間を繋げると魔力の半分は持って行かれる。
目前へ展開させた鏡がぴしりと罅が入って砕けたのを端目で見ながら
良くもまぁ、此れだけで済んだものだと小さく吐息を零した。
どうやら、あの震源とこの地点までの間に、タロスを挟んだ分
威力が僅かに軽減されていた故だろうという事は容易に理解出来た。
内心、感謝する――そのままモロに受けていたら、無事で済んでいない。
ふと、エラトから向けられる言葉に一度視線を馴鹿へと向ける。
其れを見れば、聞かずとも真名は十二分に理解出来た。
…いや、まぁ。…自分の知っている其れより、随分カラフルだけれども。
離脱を提案するユーリの言葉に有難く頷いて、一度振り向いて見やるのは、己のサーヴァントの方へ。]
――セムルク、 エラトを援護して。
多少防御が無くたって、…大丈夫でしょ?
[問いの形をしていても、否とは言わせない。]
あ、俺も俺も。
というかさ、ファフは助けに来てくれてもいいんじゃないの?
俺泣いちゃいますよ?
[姫倉達生の姿に気づいて]
あ、兄さんタダ券ありがとうねー、満喫したよ。
[まさか相手が同じ事を気にしていたなんて考えていなかった]
うわ。
[こいつどこから現れた。きっとアサシンのパーティに違いない…などと思いつつも、姫倉は頭を下げる。]
ああ。そうか。ちゃんと食ったんやったら良かった。
腹へったら、いつでも食わせたるさかいな。
[背後では激戦が繰り広げられているというのに、何とのんきな会話だろう。
着々と消費されてゆく魔力。炎熱の発汗。
そして、軋むように揺れる脳。
頭を押さえたままの笑顔は、ほんの少しだけぎこちないもの。]
理解が早くて助かります。
[戦場にいるのに随分呑気に首を揺らす藍色の馴鹿の首筋を撫でると
鐙なんかなくても器用にその背にまたがった。
マスターたちをその背に乗せる時の紫と橙の行動は正反対。
紫は嫌なのか、膝を折ったりしない。気位が高いのだ。
対照的に橙はというと、さあ乗れすぐ乗れ早く乗れとばかりに
乗り慣れない人間達が乗りやすい姿勢を取る]
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