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[その電話により、今回の聖杯戦争の舞台が「樹那町」という場所で行われるを知り、そこが、自分の住んでいる東北からは遥か遠かった事から、急遽このホテルの一室を拠点にする事にした。
自家用車で移動したとはいえ、さすがに数時間に及ぶ移動に疲労を感じた。]
…長い時間引っ張りまわしてごめんなさいね。
どうぞ、楽にしててください。
[傍らに立っている英霊に、窓際の椅子を勧めると、自分もその向かいの椅子に腰を降ろした。]
―― →教会 ――
[主の、存外に温かい手に曳かれ、いずれかの神の座所とやらへ]
……どうも、私の知る神とは違うみたいね。
[その視線は、十字のそびえる教会の外観。
そして、高らかに鼻歌を響かせる、異装の少女へ向けられる]
む。
[セリアの勘。とうとうここに来る。
数年前、セリアが立ち会ったように。また戦争の参加者が。
つい思い出してしまうあの時の彼の面影]
本当は、こんなの良くないのかもしれないですのにね。
[近づいてくる気配のほうへと視線を移す]
[着流しにサングラス。想像して却下した。
外を歩いても問題ないか、眺め回して親指を立てる。合格サイン]
おぬしは外国人に見えるじゃろうから、
多少トンチキなことをしても許されよう。
ついでに地理を頭に叩き込んで、
戦略も練らねばならんな。
戦争に情報は命綱じゃ。
[足袋に包まれた足で、草履を引っ掛ける]
あー後は、料理人も居らぬから
兵糧の補給も必要じゃのう。
とにかく、することは山積みじゃ!
[屋敷の門を潜り、バス停へと向かった。
久方ぶりの乗り物で、教会へ]
― 西ブロック/教会前 ―
[意外と小さな手を引きながら、教会へ。
…と、陽気な歌が聞こえてきた。
ライダーも聞こえたらしい。
目配せをしてから、そっと、手を離した。]
……メイド?
なんでこんなとこに。
[教会に、メイド。
神の僕と、従者。
種類は同じように聞こえるが、全く関係はない種族だ。]
……あのー。教会の人?
[近づきながら、声をかけてみる。]
さて、と…。
まずは着いたという報告がてら、教会に挨拶に行こうかと思うのですが…。
[言いながら、英霊の方に目を向けると、思わず噴出しそうになって慌てて口元を押さえる。]
………ご、ごめんなさい。
[鎧姿ではさすがにまずかろうと、急いで服を探してみたものの、肩幅が広く大柄な体型に合う服が見つからず、ようやく引っ張り出してきた物が、……ハイビスカス模様のド派手なアロハシャツだったわけで。]
…服も買いに行かなければなりませんね…。
[妙に似合っていたので、内心そのままでもいいのだけれど、と思っている事は内緒にしておいた。]
[彼の英霊はなんと答えたか。
それに余分な感想を漏らすこともせず、又くるりと背を向けた]
そそ、教会にも行かなきゃなんないのよ。
この聖杯戦争の監督役がそこにいるらしいんだ。
この町の管理者でもあるらしいけどね。
何かあった時は教会に逃げ込むといいらしいよ。
そうならないように、期待してるけど。
ご飯何がいっかなー。折角日本にきたし、日本食久々に食べたいなー。教会に行ってからにするか、それとも、先に腹ごしらえしてからにするか。
と、服装は……。
[エラトの方を振り返り、服装チェック]
……大丈夫、かな。かなかな。
アタシも大概目立つ自信はあるけど。ま、いっか。
[一撃必殺。求められるものは分かった。
だがルールはいけない。ルールで縛られたら、暗殺は暗殺であることができない。
その概念は、ソレの枠外から行う卑怯。ルール違反こそが主軸の人を殺す方法]
一撃必殺。
もしそれを行うならば……それは敵サーヴァントの真名を知ってからですね。
情報収集に力を入れましょうか。
―樹那町南ブロック→教会へ―
[合格サインを理解した。頷く。少々気恥ずかしそうである。]
…とんちき?
成る丈、この国での常識に沿うよう
心がけはする。悪目立ちするわけにはいかない。
……嗚呼、そうだな、我が主。
主は此処が住いならば、裏道諸々、
詳しいとお見受けする。教えていただけると助かる。
[草履を見て、しげしげと珍しげに。
胡蝶に倣い、履いた。]
兵糧は、重要であるな。
整理しつつ、行くとしよう。
[降り注ぐ光が眩しい。弓兵は藍の眼を細める。
走る鉄の車に面食らいつつも鼻緒が切れることも無く
道程はとりあえず平穏であった。]
―闇の中―
[ 闇に、 たゆたう。 ]
…くらい。
こんなにも、くらい…。
[「原初的な恐怖が、(僕ら)を包んでいる」――
それを認識するとやがて、混濁した(僕ら)が、ゆっくりと、固着した意識になっていくのを感じる。]
[一撃必殺を了承する言葉。
情報収集を提案する言葉。
どちらにもわずかばかりの不満が感じ取れた。
どうやら、俺はまだサーヴァントの性格を掴めていないらしい]
おっけーだ、どっちにしても情報収集は必要だからなー。
戦術については俺は、君の戦い方を知らないからね、
後でゆっくり聞いた上でその辺は詰めようか。
[よく考えたら、宝具すら確認してなかった。
それで一撃必殺を提案など、阿呆のやることだった]
あ、そうそう俺ってば結構気まぐれだからさ。
あとでまったく逆の事言うかもしれないから、気をつけてね。
[自らの失態を誤魔化そうと言葉をつむいだ。
気まぐれなのは真実ではあるのだけど]
[教会で歌自慢でも開かれていなければ、意味するところは一つのはずだ。]
ああ。…うん。ほうですね。
なら、やっぱ教会の人なんか。
[どう見てもメイドと呼ばれる生き物にしか見えない。
今の参加表明確認が怪しげなサバトへの「参加者ですか?」ではないことを祈った。]
ええと……。
すまん。実はあんまり知らんのやけど。
ここで、どんな手続きしたらええんやろう?
[姫倉達生。齢26。
頭の回転は、すこぶるにぶい。]
[主との道行き、
はたと弓兵は気づいたように
小さく呟いた]
……この国には
身分制度《ヴァルナ/वरुण》が無いのか……。
[誰彼屈託無く語り合う太陽の下。
本当に眩しげに、眼を細めたのだった。]
――ハインリヒ、
[鸚鵡返しの様に、その名を口唇に乗せる。
さて、正直な所その名前に聞き覚えがあるかと言えば――眉を寄せた。
自分の教養が足りないだけかも知れないが。
…否、]
――…魔女狩りの、関係者?
[口調が僅かに苦々しくなったのは、無意識の事。
異端審問官。――つまりは、魔女狩り。
母国の神の教えの中でさえ、今では戒めとして
所謂血ぬられたものとして記されている史歴。
そうと、視線の高さが等しくなった真紅を見やる。
多くの魔女を屠った相手であれば、…この上なく相性が宜しくない予感だ。
吉と出るか、凶と出るか――さて、現状どうにも後者の気配でしかない。
溜息を零す気も起こらず、薄く眉を寄せた。]
ケルン大学ね。
――後で、調べとく。
[否応にも、自分が知り及ぶ筈の分野。
其れでいて自分にすらこれ程の聞き覚えが薄いのであれば、
…まぁ、己の国教と異なるこの国の知名度は知れている。]
私が喚び出す今の今まで――
「魔女」に使役される為にって事?
[酷いカードを引き当てたものだ。 そう、あらゆる意味で。
魔女を率先して屠っていた男が、魔術師――魔女に使役される為に。
書物に触れた指先を視線だけで追って、ゆると瞬く。
抱える手に、僅か力が籠った。
低く、囁くような声。 真紅が細む。]
貴方が狂っているか、否かなんて――
私には大した問題じゃ無いの。
[力が必要なんだから。
後に、後悔出来るだけの事が起こせるのならば、
狂人だろうが、何だろうが。
其れはそれで――望むところ。]
――愚問だわ。
ええと、教会の中にいる怪しげな中年男性に選手宣誓をして頂くだけですよ♩
ああ、そうそう。
[笑顔のまま]
ここは非戦闘区域ですから、チャカとかドスとか持ちこんじゃダメですよん♪
[瞳が一瞬煌めいた]
[ああ、そうだ――]
(これ)が。
(僕ら)の辿り着いた場所。
(僕ら)を、絶望させたもの…。
[手を伸ばす。
が、伸ばした手はすぐに、暗く凝る闇に飲み込まれて、見えなくなってしまう。
知らず、涙が溢れた。]
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