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遅延メモが残されています。
葛城 都 に 1人が投票した。
山田 太郎 に 9人が投票した。
山田 太郎 は村人達の手により処刑された。
次の日の朝、鶯谷 阿太郎 が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、城 譲、双海 杏、矢口 恵子、葛城 都、碓氷 愛美、結城 丈二、宇留間 悠介、ガルシア河村 カルロス の 8 名。
―玄関・朝―
、、、、、、、、、、。ええと。
[少し意識を失っていたようだ。しかし失いたかった記憶は失えなかった。強くなろう。うん。
身を起こす。身体が痛い。変な場所で眠るもんじゃない。]
ご飯、、、食べよっかな。
[なんだか何日かまともな食事をとっていないような錯覚に陥りながら、食堂へ向かうことにした。]
―早朝・露天風呂―
[……結局、朝まで起きていて。まだ暗いうちに、露天風呂に浸かった。
ベッドには一応、入ったものの、眠れなかったのだ。
コーヒーを58杯も飲めば、当然の結果だ]
……。
[杏と愛美が眠れたのかどうかは、よく判らない。
本当は、傍にいるべきだったかもしれないが、ひとりで考えたいこともあった]
……片思いでも出られる、ね。
[なら、愛美は元から条件を満たしていたのではなかろうか。
ただ、日恋の調査が万能ではないだけ。なのかも、しれないが]
……私が出れるなら。
城くんと……鶯谷くんは、少なくとも、出れるわけだ。
[まあ。城がひとりで出ることを、肯んずるとも思えないが。
鶯谷については……自分が考えては、いけないことだ]
―エントランス―
[朝食代わりのチョコバーを齧りながらエントランスにこっそり張り紙を二枚。
『西野 義則:プログラム終了
二越 鈴 :プログラム終了』
『鶯谷 阿太郎:体調悪化によりプログラム遂行不可能と判断。日恋で保護・医療施設へと収容いたしました』
山田太郎についての張り紙はない・・・・・・他意があるわけではなく、鶯谷の付き添いというプログラムと無関係の理由なために見落としたのだ。]
これで、よしと。
[人目がないことを確認しつつ、結城丈二はその場を離れた――]
[都は、心配ない。結城が、そう言った]
……杏ちゃんと、愛美ちゃん。
[結城は、特別プログラムとやらには誰も送らせないと言ったけど。
友達のことは、やはり、心配だった]
……ま。私も、か。
[結城には、目がなさそうなら、連れ出して構わないとは、言ってあるが。
実質、結城は除外され。城は杏しか見えてない。
山田は女の子に興味なさげで、鶯谷とは今更お互い無理だろう]
と、いうことは……。
[残る2人の顔を、思い浮かべた]
[……だめだ。
宇留間もガルシアも、なんというか、恋してる姿が想像できなかった。
ガルシアは超然とした感があるし、宇留間は飄々として柳のようだ。
まだ、城が玉砕して、その後に超速復帰するほうが、想像しやすい。なんてこと]
……ここはひとつ。オクテな男子の本音でも、探ってみますかね。
[杏と愛美を、どうみているのか。それが大事だ]
―朝・洗濯機のとこ―
[空が白み始めたので、上がってきた。
誰かが風呂か洗濯をするなら、通るはず。
確実なのは食堂だけど、誰がいつくるか判らない。
ので、ここだ]
……ぷはあ。
[その渦は次第に大きくなり、多くの紙切れをまき散らし始める。紙切れには黒インクで何かが記されていた。ギリシア語だろうか]
[紙切れの渦はやがて密度を増し、収束して形を取る。それは人型か。影が渦の中心を黒く染め、役目を果たし終わった聖書の切れ端が中空に散って消える。残ったのは、サングラスをかけた男の姿]
……あれ?
[ずらしたサングラスの下から、宇留間の瞳が矢口をのぞき込んだ。人がいるとは思っていなかったようだ]
[目をぱちぱち。
うん、さっきまでなにもなかった。
呆然としてるあいだに口から垂れた牛乳が胸元あたりにこぼれようとしたけどあざといからやめておいたよ!
混乱してるな、なにいってるんだろ?]
……ええと。
…………おはよう。
[なんとか言葉になったのは、それだけ]
―エントランス→二階―
[なんだろう、眠い。なんだかほとんど徹夜に近い事しちゃったような感じだ。]
少し、寝ようかな、、、。
[ふぁふ、とあくびをしながら203号室の扉を開けて入っていった**]
[何事もなかったように、平然と返された。
ので、気にしないことにした。
きっと、寝てないから幻覚でもみたんだ。うん]
ううん。ちょっと、お風呂あがりに涼んでた。
宇留間くんは、洗濯かな。みたところ。
ああ、それで浴衣姿なんだ。
お風呂上がりの牛乳は美味しいよね。
[宇留間は洗濯機に洗い物をポイポイと投げ込んで、スイッチオン。家事音痴にも全自動は優しい]
そうだね。この、瓶なのがまた。味があって。
牛乳といえば、よくホットミルク飲んでるよね。好きなの?
[宇留間が洗濯物を放り込んでいく様子を、眺めながら]
ビンか。昔よく牛乳キャップ集めてたなあ。結局全部捨てちゃったけど。一枚か二枚ぐらい残しておけば良かったか、な。
牛乳は飲むと落ち着くんだよ。不要な事をついつい考えちゃったりしがちでね。冷たいのでも全然問題ないんだけど、ホットミルクの方がなんだか鎮まる感じがするんだ。
[右手から聖書の切れ端が一枚落ちて、おっと、と拾い上げる]
不要なこと、かあ。
本人の目の前で、なんだけど。
割と宇留間くん、何考えてるか判ら、な……。
[……あれ。なんかページがみえた。幻覚じゃなかったの?
……いやいや。うん。落ち着け、私。いままさに牛乳なう]
……そうだね。温かいと、やっぱり、甘味も増すし。
それに、杏ちゃんのミルクは、美味しいでしょ。
ホットミルクなんて、誰がやっても、同じなはずなのにね。
[よし、軌道修正! 杏か愛美のことをふる、のだ!]
−206−
んーっ。
[伸びをした]
朝かぁ。
お腹すいたな。
[お腹をさすって、ベッドを出る。
隣のベッドが視界に入った]
最近、アンと話してないな。
[顔を洗って、部屋を出る]
それはよく言われるよ。身内にも口癖のように言われたっけ。
「悠ちゃんがよくわからない」って、ね。僕の悪い癖かな。
双海のミルクは美味しいね。温度調整が上手いのかな。矢口の淹れてくれたコーヒーも美味しかったけど。
誰がやっても同じはず、なんだけどね……。昔電子レンジでホットミルクを爆発させた奴がいたよ……。
[宇留間は少し虚ろな目をした]
ん、そう?
[コーヒーを褒められて、ちょっと嬉しい]
……は? 爆発?
[牛乳の成分のどこに爆発する要素があるのだ。
なにかで密封してレンジに入れたのだろうか。
いや、にしたって、ラップくらいでは爆発はしない、はず]
−キッチン−
アン、いないかな。
[美味しそうな匂いはしない]
……。
[冷蔵庫の中を覗き込む。
豊富な食材も、レシピがなければ、美味しそうに見えない]
なにか、作ってみようかな。
[いくつかの野菜を取り出して、おもむろに包丁を入れ始めた]
……妹さん、いるんだ。知らなかった。
[牛乳が爆発物と化した経緯は気になったが、それだけ、答えた。
なんだか事情があるようだったので、ひどく、言葉は惜しんだ]
[朝らしい。
隣のベッドに矢口の姿はなかった。
のそのそと起きるとボーっとした頭で部屋を見回した。
双海が眠っている]
かわいい…。
もう、男子じゃなくって女子相手じゃ駄目なのかな…。
[だめです。
起き上がって、制服に着替える。
山田から返してもらったワンピースと、洗濯物を握った。
と、一冊の本が目に入る。]
双海さんに借りた本……。
姉と妹と僕の、三人兄弟だよ。
[宇留間は右手からゴム弾を5(5)個出して、お手玉開始]
姉は料理がまともなんだけどね。妹が……うん、あれは兵器工場だよ。そうとしか思えない。おかげで僕は年に三回、必ず死にかけたんだ。誕生日とクリスマスと、バレンタインの日にね。
「死ななきゃ安い」とは、よく言ったもんさ。
野菜は皮の部分に栄養がいっぱいあるんだっけ。
バーベキューみたいに加熱すれば、柔らかくなるかな?
[ニンジン、キャベツ、ピーマンなどを適当に切る]
……っ、痛い。
[つぅと血の流れる指を咥えた]
アンって、すごいな。
それは……なら、ここは料理の心配だけはなくて、いいね。
[ちょっと、苦笑い]
でも、まあ、仲は良いんだね。
イベントのたび、料理してくれるってことは。
[……そういえば、あのゴム弾、どこから出てくるんだろう]
ん。いや、今は疎遠だよ。一緒に住まなくなったから。
[ゴム弾が宙を舞う]
もし僕に選択権があったなら、……お嫁さんには僕を殺さない人を選びたい、かな。もう死にかけるのはこりごりだ。
その点、ここは本当にありがたいよ。みんなには感謝してる。もちろん矢口にも、ね。
[宇留間は笑った]
[「トリスタンとイズー」。悲恋を描いた物語。以前日本語訳されたものを読んだことがある。
悲しい話だと思った。
けれども少し羨ましくも思った。]
……。
[その本と洗濯物を持って部屋を出る。双海を起こさないようにして扉を閉めると、階下へと向かった。
洗濯機の傍、矢口と宇留間がいるのを見ると、又引き返す。
エントランスに貼られた紙に気づく。]
鶯谷くんも、体調不良なんだ…。
元気になるといいけど。
[邪気のない笑顔を、向けられて。
ちょっとだけ、照れのようなものを覚えた]
はは……殺さないひと、ねえ。
そうすると、宇留間くんは、
杏ちゃんや都ちゃんより、愛美ちゃんのがよい、のかな?
[少なくとも、愛美はまだ結城を殺してはないはず、だ]
……。
[宇留間の首が少し傾いた]
碓氷か。……。
碓氷ってどんな人なのか、な。
[おいこら]
や、実はさ。碓氷の人となりをつかめてなくてね。大人しいってイメージがあるぐらいで。よくわからないんだ。
[つまり好感度±0って事ですか、おにーさん]
どんな、って……。
[その反応は予期してなかった。知恵子さん、しっぱい☆]
愛美ちゃんは、うん。まあ、確かに大人しいけど。
普段は割と真面目だけど、気を抜いてるときとか、可愛いよ。
ギャップ、っていうのかな。うん。
それに、色々と気もつくし……杏ちゃんほどじゃないけど、料理もできるかな。
[矢口ができないだけともいう]
……。
へえ、そうなんだ。
[宇留間は知っている。女性の言う「可愛い」と、男性の思う「可愛い」には、底知れぬ隔たりがある事を!(どーん)]
僕は鎖骨よりもうなじ派かな。
[つまり背中側がいいわけですね、わかります]
[ざく、ざく、ざく、とバーベキューカットされた野菜たちを、フライパンに放り込む]
味付けって、どうするんだろう?
[菜箸で野菜たちを転がしながら、調味料を探した。
馴染みのあるボトルが目に付く]
あ、アレでいいか。
[茶褐色のタレ]
[少しの間張り紙をみていた。それから食堂へと向かう。
お腹がすいたのもある。
洗濯機の傍に行ってはいけない、と何かが囁いたのも一つ。]
…いい匂いがする。
[炒める匂いはおいしそうです。
誰かキッチンにいるらしい。
誰だろう、とキッチンをこっそり覗いた。]
[なんとなく、背中を壁につけた!]
うなじなら……都ちゃん?
結城くんのこと好きそうだけど、宇留間くんはなに、NTRとか好きなの?
[突然なにいいだすのこのこ]
NTRってなんだろ。車か何かかな。バハムートラグーンでクラスメイトの女の子の名前なんて入力してないよ。
[何を言っているんだこいつ]
って、いうか。
結城と葛城って、まだ残っているのかい? いいかげんこのプログラム終了だと思っていたんだけど。
[素朴な疑問]
[城の姿を見つけて、浮かんだのは双海のこと。]
……。
[手に持っていた本を見る。
渡してみようか、とも思う。
城なら双海の欲しい答えが見つける事が出来るのだろうか。
どうしてこの本が双海の手に渡ったのかを。
でも、欲しい答えが見つからない時は、ただのお節介にしかならない。
そっとキッチンから離れて、食堂の椅子に腰掛けた。]
[焼肉のタレを浴びる野菜たち。
焦げたタレから香ばしい匂いが立った]
あ、なんとなく食べられそう。
[火を止めて、適当な皿に移す。
昨夜残った白米を茶碗に持って、完成]
うん……なぜか、残ってるよね。
私は、あのふたり、除外して計算してるけど。
[なら、なぜ勧めたし]
……まあ。どっちも、あと一歩が踏み出せないんでしょ。
[と、一息。話の流れも丁度いい、単刀直入が一番はやい]
で、宇留間くんは、どうなの。
愛美ちゃんのことはあまり知らないって、言ってたけど。
杏ちゃんとここを出たいとか、思ったりしてる?
[言った! ストレート、外角高めの直球です!]
[キッチンからさらにいい匂いが漂ってくる。
でも夜に食べたいメニューだと思った。
朝からは胃にもたれそう。
本を開いて中の英文を見た。]
恋愛の仕方を忘れちゃってさ。
自分の持っている感情が友情なのか、恋情なのか、わからないんだよね。
双海に対する感情も、矢口に対する感情も。
[ぶっちゃけた]
……や、なんでそこで、私の名前が。
[ちょっと、むせた]
……じゃ、なくて。
忘れちゃった、って……。
[どういうことだろう。考えても、判らない。
ええい。遠慮なんて、この際、なしだ。
昨日の結城くんの様子だと、あんまり余裕はない、はず]
……忘れた、ってことは。前は、知ってたんだよね?
まあ、恋愛って、正しいやり方とかあるのかは、知らないけど……。
[お茶を淹れて、料理?と共にトレイに乗せて食堂へ]
あ、マナちゃん、おはよう。
一緒に食べよう?
ご飯持ってくるね。
ちょっと待ってて。
[トレイの上に乗ったものを、テーブルに置く]
知ってたっていうか、知りかけた、かな。
……中学の頃、気になるクラスメイトがいてね。会話を重ねているうちに、いつも一緒にいたいと思うようになったんだ。怒るとすぐに手が出るんだけど、ぷーっとふくれる所が可愛くてね。
そしてある日、その子に体育館へ呼び出されたんだ。何があるってわけでもないのに、ちょっとドキドキしてさ。
[1ページ進んだところで、城の声が聞こえてきた。]
おはよう、城君。
…ずいぶん朝からスタミナつきそうな匂いだね…。
でも、中身は野菜中心なんだ?
[一緒に食べようといわれると断る理由はない。
本を閉じて横に置いた。]
体育館に行ってみたら、誰もいなくてさ。あれ、と思って、用具室へ入ったんだ。そうしたら、その子はやっぱりいなくて、
代わりに、僕の姉と妹が半裸になって待っていたんだ。
[宇留間は虚ろな目をした]
危うく逃げ出して、気がついたら家にいて、なんだか家族会議さ。もう細かい事はよく覚えていないよ。
兄弟、仲が良すぎるのも考え物だ、ね。
[宇留間はやれやれ、といった風で両手を挙げた]
−食堂−
[碓氷の分の白米と湯呑を持ってキッチンから戻った]
はい、どうぞ。
肉は下手を打つとお腹壊しそうだから、野菜にしたんだ。
匂いは美味しそうだけど、どうだろうね。
[碓氷の隣に腰掛けて、手を合わせる]
いただきます。
…鶏肉とか、牛肉なら大丈夫だと思うけど。
味が薄かったら、何かかけたらいいんじゃないかな。
あ、ご飯とお水、ありがとう。
――いただきます。
[両手を合わせてから箸をつけた。
ご飯が美味しい。
野菜炒めは4点だと思った。]
[好きだった子を利用して、呼び出されて。
そうしたら、姉と妹が待っていた、と。
その意味を咀嚼して。なんともいえない、顔になる]
……言いたくないことだったかな。だったら、ごめんね。
[口に入れて、一瞬固まりかけたが何事もなかったようにご飯を食べる。]
ちょっと、味が濃いかも。
[水を飲む。何とかいけそうだ。]
……城君、トリスタンとイズーって話、知ってる?
イズーじゃなくってイゾルデって言ったらわかるかな。
[誰が炊いてくれたのか、ご飯は美味しい。
野菜を食べると、シャクシャクと音がした]
……ちょっと固いね。
[シャクシャクシャクシャクゴクン]
やっぱりバーベキューとは勝手が違うなぁ。
まあ、ね。話さないとわからない事もあるよ。
少しは、僕が何を考えているかわかるようになったかな?
――普段は、本当に何も考えていないんだけど、ね。楽しい日々は、楽しくない過去よりも、ずっと心地いいから。
つまりは、成り行き任せの脳天気男なのさ。基本的にはね。
[宇留間はどこかふっきれたような笑顔を見せた]
……ま、うん。
そうだね。何も考えずに楽しむほうが、ずっと、いい。
[頷いて]
ちょっとは、判ったような気がする。
ここに来てから、あまり、話す機会、なかったしね。
さて……と。
いい時間だろうし。ご飯、いこっかな。
……宇留間くんは、どうする?
[食堂に向かいかけて、肩越しに、問いかける]
同じ野菜炒めでも、朝ならしょうゆベースかなぁ。
卵でとじてもおいしそう。
[もう一口。しゃくしゃく。たぶんいける。]
…一言で言うなら、騎士と、お姫様の話かな。
悲しい、話。
版によって少し違うみたいだけど。
愛し合って、でも引き裂かれて、最後に死んでしまう話。
この本をね、渡されたんだって。
どういう意味があったのかな。
なんて、こんな簡単な説明だとわかんないか。
ん。
[宇留間が目をやると、人類の英知は既に仕事を終えていたようだ。扉を開き、洗濯物を乾燥機にさくさくと移し替える]
[……乾燥機あったんだっけ? どうだっけ? 忘れた。あった事にしよう。そうしよう]
そうだね。三大欲求の一つを満たそうか。
[乾燥機のスイッチを入れて、宇留間は歩き始めた]
[歩き出した、宇留間の背を眺めて。小さく、ぽそり]
……もういちど、知ってみれば? っていうのは。
たぶんきっと、無責任なんだろうなあ……。
[いや、うん。たぶんじゃなくて、確実に]
へぇ、そういうものなんだ。
[朝は醤油ベースか卵とじ。覚えた。
卵とじってなに?という部分は優雅にスルー]
悲しい話、か……。
なんでわざわざ悲しい話を作るんだろうね。
僕は、楽しい話が好きだな。
[にっこり]
渡されたって、誰が、誰に?
悲しいお話でも、その中に伝えたいことがあるんじゃないのかな。
それに、幸せな話より、悲しいお話の方が心に残るんじゃない?
人の心に訴えかける力が強いから。
でも、悲しい話だけど、本当は幸せな話なのかもしれない。
[聞かれると箸を止めた。]
……。それは、ちょっと教えられないなぁ。
これね、洋書なんだ。これを読める人。
― 食堂のそば ―
[蕎麦じゃないよ]
……。
[ジョジョと碓氷の話し声が聞こえる。内容まではわからない]
取り込み中か、な?
[そろーりとスネーク。段ボールは持っていない。もちろんバケツもだ]
伝えたいこと、かぁ。
それはきっと笑顔では伝わらないことなんだね。
……悲しいけど、幸せなの?
マナちゃん、不思議なことを言うね。
[少し考え込む]
んー、わかんないや。
マナちゃん、僕にもその本を読ませてもらえないかな。
……む。
取り込み中、とな。
[城と愛美……意外な組み合わせだ。
いや、そうでもないか。杏絡みで、接触は多いはず。
……というか、あれ。
宇留間も一昨日、露天風呂で城を怒鳴っていなかったか]
…愛に生きることが出来たから、幸せ、なのかな。
誰かをそれくらい愛せたから幸せなのかも。
愛の形は色々だから。
読むって、城君英語読めるんだ?
学校に戻れれば確か図書室にもあったけど。
貸してあげたいのは山々だけど、又貸しになるのよね…。
どうしようかなぁ。
[何とか食べ終わった。水を飲み干す。]
――。
城君は、もし双海さんが誰かと出て行ったらどうするの?
[とはいえもう選択肢は多くない。双海が残る誰かと出て行きそうには思えなかったけれど。
城を不憫には思うけれど、できれば双海には幸せになって欲しい。
流されるようなことが有ってはならない。
双海が本心から誰かを好きになれるのなら、自分はそれを応援したいと思う。
それが城であるのなら、それはとても幸せことなのかもしれない。
でも、嫁に出すのは少し色々と不安で戸惑ってしまう。
そんな気持ちで城を見た。]
[説明しよう! 彼はジョジョの非常識さに怒ったので、非常識さが改善されれば宇留間的に問題ないのである。改善されれば。……で、誰に説明してるの?]
ん。顔色を見る限り、愛の告白ってわけじゃなさそうかな。何かの相談かな?
ん、無理にとは言わないよ。
ちょっと興味がわいただけだから。
マナちゃんがもっと詳しく教えてくれるなら、それでもいいし。
[しゃくしゃくもぐもぐごくん]
英語は、少しだけならなんとか。
ここなら辞書くらい探せば見つかるかな、って。
[しゃくしゃくもぐもぐごくん]
アンが、誰かと出て行ったら?
[首を傾げた]
それって、日恋のプログラムでってことだよね。
アンに好きな人がいて、その人もアンのことが好きなら、それはアンにとってとても素敵なことだと思うよ。
アンが笑顔でいられるのが一番大事。
だって、僕にとってアンは特別だから。
…
城君って、――ううん。
笑顔でいて欲しいのはわかるけど、城君は、それでいいんだ?
自分で笑顔にしてやりたいって、思わないの?
[そう思ってないはずがない、とは思う。
でなければ告白などしないだろうから。]
なんて、思ってないはずないよね。
…。
双海さんは、たぶん誰かを好きになっても、それが恋愛感情なんて気づかないかもしれない。
いなくなって初めてわかるなんとやら、とかそっちの方が近道なのかなぁ…。
[少し思案顔。でも今の双海に恋愛面であまり悩ませたくもなかった。]
−202−
[毛布から手が生えた。
顔を出した。二人の気配はない。
鈴の荷物も、ない。小さく息を吐き出す。
涙が出てこないのはまあ、昨日も思った通りだから
そこに関して焦ることは何もなかった。
別のことに少し焦りを感じてはいるけれど]
……。
[手を握る。開く。
そこには何もないけれど、少しだけ手は震えていた]
もちろん、僕がアンの笑顔を支えられるなら、最高だよ。
[にっこり]
……恋愛ってね、実は僕もよくわかんない。
アンが大切だから、アンのために何かをしたい。
それじゃダメかな……?
…。
[なんだか、長い文章を読んできゅんきゅんしたり切ない気分になったり大笑いしたりする夢を見た。]
…。
[雨は止んだだろうか。]
…。
[頭をかく。]
…。
[のっそり、と起き上がる。]
…。
[頭に布を巻く。]
…。
[面倒くさくて頭を丸めるようになって、もう結構経つが、日焼けはするし、すぐに汗は垂れるしで、それはそれで面倒なのだと知った。]
…。
[荷物はモニター室に置きっ放しだ。]
うん、難しいね。
[しゃくしゃくもぐもぐごくん]
難しいけど、僕は僕が望むようにしか動けないから。
僕は僕に出来る事をするよ。
[にっこり]
…。
[今、何時なのだろう。]
…。
[まあ、いいか。
明るいことは確かだ。
とりあえず、食堂にでも行ってみよう。]
…。
[肩をぐるぐると回す。
快調、とは言えないが、不調というわけでもない。]
…。
じゃあ。
双海さんのこと考えて、それから行動して欲しいな。
[双海がどう思ってるかもわからない以上。自分が彼の行動に口を出せることは少ない。
嫌ってはいないだろうと思ったけれど。
そろそろ起きたのかなぁ、と双海のことを思った。]
[恋って何だろう。
わからない。よくわからなくて、息を吐き出す。
本の内容を反芻したところで、解らない]
…。
[毛布にくるまる。蓑虫みたいだ。
迷っている。未だ。迷っている。
自分が、どうするべきなのか。
どうしたいのか。
恋って、何なのか]
…。
[扉を開ける。]
…。
[外へ出る。]
…くぁ、あ。
[欠伸が出た。]
…。
[ばたん、と音を立てて扉が閉まる。]
…。
[少し驚いた。]
―廊下―
…。
[ここにきて、何日が経つだろう。]
…。
[昨日は、一日中寝ていた、か。]
…。
[そういうのもいいし、幸せなことだ…
けど。]
…。
[それよりも、やることがあって、精一杯な方が、やっぱりいいな、と思う。]
…。
[その方が、自分はここで生きているんだという、実感が得られるから。]
…。
[自分はどうしてここにいるんだろうと思いながら生きるのは、辛いことだ。]
…食器、片付けるね。
朝食ありがとう。
[立ち上がると、空になった食器を重ねる。
本を城の方に差し出した。]
じゃあ、一日だけ貸すから。
読んでみる?
[そう言って、キッチンの方へと向かった。]
アンの気持ちを考えて、ってことだね。
うん、わかったよ。
[本を受け取る]
ありがとう、マナちゃん。
[キッチンに向かう碓氷を見送って、本をぱらぱらとめくってみた]
んー、ところどころわからない単語があるけど、なんとか読めるかな。
[そのまま本を読みはじめた]
[一段落ついたらしいので、食堂に入った。
城に挨拶して、野菜炒めを食べる。
ごりごりしゃくしゃく。
……私が作ったって、この25倍はましな気がする。でも黙って食べた。
自分で作ってないのに、文句をいうのは宜しくない]
[食後に、コーヒーを飲む。
夜からずっとコーヒーを飲んでいたので、珍しく、ミルクを入れた。たっぷり。
誰かに頼まれたらば、随時、淹れていって。
ぼんやりしながら、なにやら読書中の城を眺めた。
どこかで見た表紙の気もする]
おはよう、矢口さん。
山田君が取ってきてくれてたマンゴー、剥くけど食べる?
[口直しにとはいわなかった。
食器を洗い終えて、マンゴーを剥き始める。
ちょうどいい感じに熟れていた。皿に乗せてフォークと一緒に食堂へと持ってきた。]
あ、私もコーヒーほしいな。
[コーヒーを入れてもらってから椅子に座った。
読書をする城を見た。
自分は内容を分かっているからある程度予測をつけて読むことが出来た。
割と普通に読んでいるのを見て内心感心する。]
城君って、結構英語できるんだね。
洋書読むのって、結構難しいと思うんだ。
ほら、想像力とかいるし、作家がどう伝えたいのか自分で分からないといけないし。
慣れてると洋書の方がいいんだろうけど。
[悪夢だった。
ギルゲインに乗り込んだ御手洗は皆を、そして地球を救うため欲望の権化との戦いを決意したのだ。
「この声が聞こえる全てのクラスメイトはすみやかに逃げろ。これは、この御手洗業の最馬徒論最高司令官としての最後の命令だ」
言い残し、燃え盛る炎の如き欲望の渦へとギルゲインごと飛び込んでいく御手洗業。君のことは忘れない。]
、、、、、、夢か。
[荒い息で、夢から醒めた事に安堵する。着ていたシャツは、寝汗でぐっしょりになっていた。]
―廊下―
あれ、ガルシア。
[なにやらぼーっと突っ立っているガルシアを発見し、声をかける。]
大丈夫? お腹でも空いてる?
[ガルシアの顔を見る。浮かない顔・・・なのだろうか。ガルシアの表情はいつもよくわからない。]
食堂にいけば誰かいるだろうし、食べるものもあると思うよ。僕はちょっとお風呂いこうと思ってるけれど。
[昼寝したら寝汗がひどくって、と笑ってみせた。]
[この、体格のよいクラスメイトは恋愛についてどう考えているのだろうか。確認したいがどう聞いていいのかわからなかった。]
、、、ねえ、ガルシア。
君は、この島にいることと、この島からでることと、なにか考えていることって、ある?
[そのまましばらく会話してから、丈二は大浴場へと向かうだろう。]
[マンゴーを少し貰いながら、そういえば、朝から山田を見てないと思った。
ガルシアも昨日から姿を見ない。
鶯谷が体調不良で離脱したというのは、聞いた。
少し心は痛んだが、彼は変われるだろう。心配は、しなかった]
…。
[ゆっくりと歩き、階段を降りる。]
…。
[焼肉のタレの匂いがして、少し胸やけ。]
…。
[双海はまた、不調なのだろうか。]
…。
[日の高さを確かめようと、玄関の方へ向かう。]
…。
[と、張り紙を見つける。]
…。
[西野と、二越。]
…。
[西野と、二越…?]
…。
[ちょっと驚いた。]
…。
[鶯谷…いや、阿太郎と呼べと言われていたのだったか。どうしたのだろう。急にファッションを変えたのが原因で風邪でもひいたのだろうか。]
…。
[人数が、減ってきたか。]
…。
[道理で、静かなはずだ。]
…。
[外に出る。]
…。
[日は高い。]
…。
[独特の空気感が、昨日雨が降っていたことを知らせていた。空が透き通るようだ。]
…。
[空が透き通る、というのもおかしな話だが。]
…。
[複数人の食事が用意された形跡はない。]
…。
[冷蔵庫から食パンを取り出し、バターとジャムを塗りたくる。二つに折るとあら不思議、美味しい菓子パンの出来上がり。]
…。
[もぐもぐ。]
…。
[なんか悲しい。]
…。
[食堂の方をのぞくと、ぽつぽつと人がいて、ぱらぱらと食事をしたり話したりしていた。]
おは――
[よう、と言いかけて、そう言えば昨日風呂に入っていないな、と思い起こした。
長く脱衣所にはいたのだが。]
…。
[先に、風呂と洗濯といこう。]
…。
[外へ出る。]
…。
[倉庫へ。]
…。
[サウナに使う石を取り出し、サウナの準備。]
…。
[石を熱する間に、モニター室で自分の荷物を整理。着替えを取り出す。]
…。
[手を動かす間、余計なことは考えなくてすむ。]
…。
[あれ、そう言えば、湯を入れ忘れていたことをそのまま再び忘れていた気がする。]
…。
[管理盤は廊下にある。]
…。
[のそのそと廊下へ。]
…。
[湯を張るための操作をする。]
…。
[ここで出来る操作は限られていて、難しいことはできない。おそらく、ここを使う自分たちのような者のためにそうなっているのだろう。]
―205号室―
……ん。
[むくりと起き上がると、頭をぽりぽりかきながら、周りをゆっくりと見回す。]
……西野…?
[窓の外を見ると、すっかり明るくなっているが、隣のベッドを使った形跡は無かった。
首を傾げてから一つ欠伸をして、*ベッドから下りた*]
…。
[「ここは自分の場所じゃないのに」と思うのは、辛いことだと知っていた。]
…。
[ここにはクラスのみんながいて、だから、落ち着いていられるけれど、例えばここにみんながいなかったら、地獄だろうな、と思う。]
…。
[…幸せだ。俺は。]
―廊下―
…。
[と、いきなり、声をかけられた。
びくっ。]
…結城か。おはよう。
どうした。俺は今、えらく、驚いたぞ。
腹は、さして、空いていない。
少し、考え事をしていた、だけだ。
[考える。]
風呂、か…。
それが、この前、掃除をした時に、湯を抜いたのだが、それを、張りなおすのを、忘れていてな。
今張りなおしているが、まだおそらく、浅いぞ。
露天風呂を、使うといい。
―廊下―
考え事。
[なんだろう、と首を傾げる。独特の雰囲気をもつこのクラスメイトにはなかなか込み入ったところが聞き難い、と思ってしまった。いや、もともとそういうことは得意ではないのだが・・・。]
む、お風呂そうなんだ。
じゃあ露天風呂にする。ありがとう。
・・・ガルシアも、いく?
[誘ってみた。]
ああ、実は、元々、そのつもりなのだが…
サウナを、楽しもうと、思っていてな。
今、石を、焼いている。
だから、後から行く。
…。
[結城がちょっと真剣な顔になってしてきた、質問のことを考える。この島にいること、出ること、とは、どういうことだろう。]
…とりあえず、この島については、税金の無駄遣いも甚だしいと、思っているが。
現政権の支持率は低い。起死回生を狙って、こんなことを、やっているのかもしれないが、むしろ、こういうことが、致命傷になりかねないと、俺は思う。
[さらに考える。]
俺個人の話としては…この島に来て、いいことも、悪いこともあった、という感じだな。
楽しいこともあったが、そろそろ帰らないと、うちの父が、困っているかもしれない。
[頬を緩める。]
だから、特別プログラムとやらは、遠慮したいというのが、本音だな。
サウナか、いいなあ僕もいこうかな…。
[そういえば入っていない。]
ん、、、僕も特別プログラムってのは嫌だなあ。
ガルシアは誰か意中の人とか、いるの?
[と、はたと我に返り。]
あ、ごめん。なんか変なこと聞いちゃった。とにかくお風呂いこう。
それじゃまた、サウナで。
[いくことを決定稿にしつつ、ガルシアより先にでて大浴場へと向かった。]
[サウナがどうとか、廊下から聴こえた気がする。
サウナなんて、あったのか。ちょっと気になる。
気になる、が……女ひとりで大蛇と洋モノの二大怪獣大決戦にこんにちはする勇気はない。
いや、別に心配ないだろうけど、何故か云わねばならない気がした。
というか、そもそも朝風呂したし私]
…………。
[時間が経ったせいか、4点の野菜炒めをあまり食べなかったせいか、小腹が減ってきた。
ので、お昼を作る。城に作らせるよりは、ましのはず]
……ふむ。
[手にとったのは、必殺のホットケーキミックス。
混ぜて焼くだけ。素晴らしい]
[割によく焼けたので、びっくりした。
調子にのって大量に焼いてしまったが、どうしよう。
まあ、誰かしら食べるだろう]
……ついでに。
[お手軽そのに。卵料理。うむ。せっかくだ。
芋とミックスベジタブルを入れて、オムレツを焼く。
本当は、もっと野菜入るんだろうけども。まあ、簡易版]
……こんなもんか。
[崩れたり、焦げたり。
綺麗なとろふわオムレツとはいかないが、まあ、自分にしては及第点。形になってるだけ、よい]
適当だけど、お昼作ったから。
お腹空いたら、どうぞ。
[食堂にいる面子には、声をかけて。
もそもそと、昼食をとりはじめた。
関係ないが、ホットケーキにはメイプルより蜂蜜派だ]
…ふんっ。
[石を箱へ移し、持ち上げる。]
…。
[慎重に運ぶ。
もちろん、落としたら大惨事だ。]
…。
[着替えなどは、先に脱衣所へ運んである。
干していた足拭きなども元へ戻した。]
…。
[そういえば、ついこの間、初恋の相手から絵葉書が届いた。旦那と一緒に、自転車レースを走る選手たちをバックにして写っているやつだ。]
…。
[彼女が住んでいる、自分もかつては住んでいたその街が、スペイン一周レースのコースに組み込まれるのは、久し振りのことだったらしい。]
…。
[旦那の方も、知っているヤツだ。
もっとも、そっちとの交流は、日本に来てから、彼女とそいつが結婚するまで、途切れていたのだが。]
…。
[きょろきょろ。]
…。
[…ほんとによかったのか、俺。]
…。
[変な島に連れてこられてるけど。]
…。
[少し、がっくりきた。
さっさとサウナだ。サウナ。]
―露天風呂―
[誰もいない…よね?]
ふぅ…。
[汗を流し、身体を洗い、温泉につかる。くはぁ、きくぅ。
なんとなく温泉などに入ると口数が減る。いや、もともとそんな喋るほうではないはずだが、さらに。沈黙は苦痛ではないのだ。重くないかぎり、静かな空間は好きだった。]
―露天風呂―
…。
[慎重に露天風呂へつながる扉を開ける。]
…。
[湯を入れ始めていたため、湯気、水蒸気で視界と足元に悪影響が出た。俺が浅はかだった。]
―露天風呂―
[え、大浴場そんな白いの?しまったそんな美味しい状況素通りしてきただなんて。]
んー・・・
[大きく伸び。あまり長風呂をするほうではないが、温泉は別だ。じっくりと使っているのもいい。]
…。
[結城が言葉通り先に入っていた。]
…。
[結城だけ。
そりゃ、こんな時間に風呂はあまりないか。]
…。
[そのまま、サウナ小屋まで石を運ぶ。
ここも慎重に。]
― 食堂 ―
[宇留間は矢口の作ったオムレツをもぐもぐと食べている。
「美味しいかしらー」という声が聞こえたり聞こえなかったり。
いやピチカー党じゃないよ?]
[矢口がお昼を作るのをじっくり見ていた。
出来上がったオムレツを口にする。
うん、おいしい。]
美味しいよ矢口さん。
なんだか、安心する味がする。
おー・・・
[ガルシアが石を運んでいるのをみて思わず声が出る。なんだ、本格的だ。
手伝おうかとも思ったが、慎重に運んでいる様をみて声をかけた途端に面白い結果になりそうだったのでやめた。]
宇留間君、今日山田君見た?
[同じようにオムレツを食べる宇留間へと声をかけた。
なんだか今朝の様子を思い出して少し不安になる。]
……今朝早くにワンピース返しにきたんだけど…。
今考えたら様子がおかしかったなって思って。
みるきーはままのあじー。
[安心する味→お母さんの味→と連想が進んだようだ。古いって言うな]
ん。……いや、見ていないね。様子がおかしいって言えば、昨日は随分とハイテンションだった気がするなあ。いつもハイテンションではあったけど、どこか質が違うっていうか。
[そういえば例の背中に貼り付けられた紙は山田の仕業なんだろうか]
…。
[小屋の扉を開け、中に石を置く。]
…。
[ひと安心。]
…。
[あとは、バケツに湯を汲むなど。
淡々と準備を進めるのみ。]
…大体、準備が、できたぞ。
[結城に声をかける。]
ん。
[声をかけられ湯船から身を起こす。]
ありがとうガルシア。
なんかすごいことできるんだね。
[サウナの準備とか、どうやるものなのかわからない。素直に感嘆の言葉と礼をいいながらサウナ小屋へと歩み、中を覗いた。]
[食べ進める手を、ちょっと止めた。
確かに、山田はみていない]
私も、見てない。
[早朝の会話は聴こえていなかったが、愛美となにかあったらしいことは感じていた。
あまり、触れるものでもないだろう。
そう思って、また、もぐもぐと]
本人も変わったし、周りからの目も変わった、かな。
[男性だと思っていたしな!]
でも、たぶん、良い方へ変わったんじゃないかな。そんな気がするよ。僕も、少しは見習わないといけないかもね。
[むあっとする、空気。そういえばサウナなんてどれだけぶりだろうか。腰を下ろしたころにはすでに汗がふき始めていた。]
、、、、、、ええと。長居できない気がする。
[限界早そうだ。]
矢口さんも見てないんだ…。
三人いなくなっちゃったし、寂しくなったね…。
双海さん、起きてこないのかなぁ。部屋にいるなら後で食事持ってってあげようか。
[オムレツを口に運ぶ。]
宇留間君は、どんな風に変わりたいの?
何か目標があるとか。
いや、具体的な目標とかはないよ。ただ、僕は現状で満足しがちだからね。このままだと一生独身貴族でいそうだ。
[宇留間は笑った]
贅沢言えば、過去を心から笑って語れるようにはなりたいか、な。まだ、うまく消化できていないから。
過去かぁ…。
宇留間君の場合は兄弟絡みとか?
[そんな話を卓球の時に聞いた。]
独身貴族でいられるのかな。
だって、こんなところに集めるくらいだもん。
計画的に選別して。
特別プログラムもそんな感じなのかなぁ…。
そうだよ。兄弟とちょっと、盛大に喧嘩してね。
[周りに人がいるので、「喧嘩」という表現にとどめた]
ん。こんな所に集めてもさ、人間の感情が制御できるなら苦労しないしね……。
特別プログラムか。無作為に選ばれた相手と強制的に同棲生活を過ごしなさい、ぐらいの事はあるかもね。どうする? 突然明日から僕と一緒に暮らしなさい、なんて言われたら?
サウナは、いい。
出た後、水をかぶる時の気持ちよさは。
筆舌に尽くし難い。
少し、だらけて、いるしな。
朝、早起きする必要はないし、勉強は、できないから仕方ない、ということで、していない。
食事は、双海はじめ、誰かが作ってくれていた。
俺は昨日など、ほとんど一日、何もしていない。
[顔の汗を手で拭う。]
兄弟喧嘩って、少し羨ましいな。
喧嘩出来る相手がいるって、いいことだよ。
[宇留間の言葉に少し考えるように視線を上に向ける。]
強制的に…宇留間君と?
うーん。
今も部屋は違うけど、似たようなもんだよね。
でも今のは共同生活か。
[考えた。今と変わらない生活をしている気がした。]
宇留間君なら、危険はなさそうだよね。
―サウナ―
出てすぐの冷たい水は怖いなあ。
[ぬるま湯派。]
だらけているから引き締めようとか、そういうこと考えられるうちは大丈夫じゃないかな。ガルシアはそれを実践にうつせているんだしさ。
[首の根元あたりに手をあてながら、心音を確認。まだ平常。息もつらくない。
ところで換気あるからそう簡単には死なないってそれ生殺しという見方がちょっと脳裏をよぎった。]
今の生活は、二人きりではないしね。二人きりで衣食住を共にするとなると、色々あるんじゃないかな。
……。
危険がなさそうって思われるのって、どうなんだろ? 信頼されているって喜ぶべきなのか、異性として意識されていないって悲しむべきなのか。どっちだろ?
[宇留間は考え込む仕草をした]
…いや、考えているだけで、引き締まるかどうかは、別の話でしか、ないことだ。
[頬を緩める。]
早く、帰りたいよ。もう。
俺がいなかったら、誰が、朝、たまねぎを切るんだ、ということになるからな。
鶯…阿太郎の新しいファッションを見られたり、色々と楽しかったが、ここでは、限りが、ある。
異常な状況下で、起こったことを。
日常に帰った後で、どれだけ、信じられる。
[ふ、結城の方に目を向ける。]
[二人きりで暮らすのを想像してみる。
やはり少しは恥ずかしいかもしれない。]
う、ん、だって、うちのクラスの男子って色々あれだから。
宇留間君は割りとまともだよねって。
それに、二人っきりでも無理矢理とかはしないんじゃないかな。
って思ったんだけど。
[食事に集中していたが、「割とまとも」の部分にだけ、強く頷いた]
……だね。
まあ……無理やりするような甲斐性は、誰もない気がするけど。
[精々、暴走時の御手洗様くらいだ。あるとしても]
か、、、。
[帰る方法は、ある。ただ、それを伝えていいのかがわからなかった。
――最も簡単な方法は、何度もやりたいものではなかったから。]
帰りたいってことは、誰かと、恋愛を?
[平和的な解決を求めて、問う。]
まとも、か。褒められているんだから喜ぶべきなんだけど、……困った事に、素直には喜べないな。ひねくれ者だから、さ。でも、ありがとう。
[矢口にも礼をする。おかしい、常識的なキャラじゃなかったはずなのに]
無理矢理はしない。絶対しない。それだけは自信があるよ。
[珍しく、力のあるしっかりとした口調で答えた]
ただ、僕も人間で、男だからね。言葉は悪いけど、気の迷いもあるかもしれない。とどのつまり、迫るかもね。
それが恋情の果ての行為ならまだしも、なんだけど。自制心に自信は持てないよ。
もしそうなったら、どうする?
[宇留間はたずねた。ちらっと、矢口にも死線を送る。いや視線だ]
宇留間くんって、ひねくれものだったんだ。ちょっと意外だなぁ。
喜ぶとこだと思うけど、宇留間君は変態って言われた方が良かったんだ?
[選択がまともと変態だけですか。]
……。そうなったら。
[迫られる。襲われる。なんとなくぴんとこなかった。
矢口にちらと向けられる視線。自分も同じように矢口を見る。]
…。
全然知らない人よりは、いいかなって思うけど。
どうなのかな…。
[悩んだ。
ふと、本を見ている城の方を見た。
無理矢理双海に手をつけたら許さない。
そんな視線ではないが。]
そういう、同棲とかそういう状態で。
手順を踏んで、迫られたら……どう、かな。
[雰囲気に流されて、ということは、ないとはいえない]
…。
[小声になる。]
そもそも、穴だらけだ。
「誰かと恋愛をすれば出られる」という、条件付け。そんなもの、いくらでも、やりようはある。
例えば、盗聴されていたとして、監視されていたとして、筆談くらいは、楽に交わせる。
それで、適度に打ち合わせて、恋人同士の振りをして、順繰りに、島を出てしまえば、いい。
[ちょっと真剣な顔。]
それが、怪しいからと、そういったことをした人物を、失格にする権限が、彼らには、あるとしよう。
だが、そういう時、何をもって、真実として、何をもって、嘘とするつもりなんだろうな。
人の気持ちを。
そうは、思わない。うまく準備をすれば、出られるんじゃないかと、思っては、いたが。
[考える。]
なあ、結城。
俺は、移民だ。
……。
変態? それは嫌だ。
変わり者って言われるのは良いんだ。でも、変態は、いや、だ。
[ちょっと真顔]
ん。ちょっと安心した。
無理って即答されたどうしようかと思った。
[いたずらっぽい笑みを浮かべた]
つまり、だな。
[いささか唐突だったようだ。]
俺は、日本に適応することで、日本で普通に生きてきた、つもりだ。だが、その俺でも、こんなのはおかしいと、思わずに、いられない。
例えば、俺たちが、そうした行動を取ったとして、うまくいかなければ、特別プログラムとやらを、受けさせられるかもしれないし、内申が、悪くなるとか、そういうことが、あるかもしれない。
[考える。]
だが、そういうことがあれば、それを許さないのは、俺たちだけでは、ないだろう。きっとな。
それがシステムとして浸透するまでは…だが。
大体。
本当に恋人同士になって、この島を、出たとしよう。
では、その後、広い世界を見た二人が、悲しい別れをしないという保証は、何かあるのか、と俺は思う。
[笑う。]
俺だって誰かにとっての「特別」になりたいと思うことはある。けど人に決められる「特別」は好きじゃない。
うん、そういう症候群あったよね…。
このプログラムだって、似たようなものなのかな。
[矢口の言葉に少し迷ってから頷いた。]
雰囲気は、あるのかもしれないね。
それに、そういう状況なら情も移ってくる気がする。
……似たようなもの、というか。
最後の一組に、残れば。そのもの、だけどね。
[結城と都の組を考えれば。それは既に、遠いことではない]
……もう、割と相手、限られるし。
自分が残る可能性、ないとは、いえないんだよね。
変態は駄目なんだ。
そっか、残念。
[宇留間と矢口を交互に見ている。]
無理だなんて思わないけど、実際そうなったら無理って言っちゃうかもしれないなぁ。
忘れられない人がいるとか。
でも、そうなってみないとわからないよね。
体から始まる何とかもあるのかもしれない。
んー・・・。
[プログラムの肯定は、正直なところ連絡員をしている自分でもできないが――
なぜだろう、反論をひとつ流すべきときと思えた。]
それは確かに思うけれど・・・これによって新しい夫婦の成立する可能性が増加するんだったら、少子化対策として甲斐のないものにはならないんじゃ・・・あ、費用対効果として全然ダメじゃあ意味ないか。
[自分の反論を自分で否定できてしまった。まいった。]
ん?
矢口さん大丈夫?
[噎せる様子に心配した。]
だって、性格合わないのに体の相性はいいとか、あの人が忘れられないとか、言うじゃない。
自分がそういうことできるなんて思ってないよ。
か、身体の相性、ね……。
[まあ、云わんとすることは判る。
凸と凹のパイルダーオンがぴったんこカンカン、ってやつだ。
そうすると、なんだろう。
風峯に夜這いして「お願い一晩だけでいいの(針穴ぷすり」とでもしとけば、いけたかも?
鶯谷とも、そうなったら、その先の可能性もあったかもしれない。
……いやまあ、食堂で大勢のなかででは、流される雰囲気の欠片もないが。
っていうか、あの可愛さで、"ついて"いたんだろうか?]
……ああ、妙な思考が。
[頭をぶんぶん]
…いや。
確かに、効果は、あるかもな。
恋愛感情を、思い出させるような、場所だよ。
ここは。
[ちょっと遠くを見つめる。
初恋の人が住んでいる、スペインの方角だ…と言いたいところなのだが、スペインって西に行くのと東に行くのとどっちが近いんだっけ。
そしてどっちが西でどっちが東だろう。]
…。
[矢口は何に対して首を振ったのだろう。
それを見る宇留間の様子に何だか自分が邪魔っぽい。
いや、城もこの場にいるはずだ。
ジーっと二人の様子を見た。]
や、ちょ。何を笑って。
別に、ヘンなことを考えたわけじゃ……!
[自分で妙な思考とか言ってましたよ矢口様]
……うぅ。
[テーブルに、爆沈。
……と、愛美の視線。はっ、しまった。
杏と愛美を応援するのが、第一目標だったのに。
自分がまったりしてどうす、る……!]
恋愛感情・・・・・・。
[しばし、呆気にとられ。]
あ、ごめん!
いまちょっと、ガルシアにも恋愛感情なんてあったんだとかそんなこと考えた。
[我ながら、失礼な話だ。]
……。
ん?
[なんだか視線を感じる]
[そうだ、ジョジョもいるはずだ。影が薄く感じるのはきっと双海がこの場にいないせいだろう。そうだろう。……双海は大丈夫なのだろうか。葛城の心配は余りしていない。まあ、誰かさんが誰かとサウナで深い仲になっていたら事だが。あれ? 何の話だろ?]
……いや、ないから!
別に、アナコンダなんて無理無理無理とか、
風峯くんとガルシアくんが二人合わさればアナコンダに勝てるのか、とか、
御手洗様の貴族な部分はステッキ並み? とか、
鶯谷くんはあっちもタイツ被ってるのかなとか、
宇留間くんは乱数が悪いから一発アウトになりそうとか、
西野くんに蔑んだ目線を向けられながらなぶられたいとか、
――思って な い か ら。
[なんだか百合な方向で応援されているように見えた。
部屋に行ってもいいですか。]
変なこと、考えてたんだ…。矢口さんてば。
[じー。
そういえば夜中に二越さんと、なこともあったっけ、と思いながら、コーヒーを飲んだり。]
…。
矢口さん、そんな風に男子を見てたんだ。
確かに、ちょっと無理だよねって思うこともあるけど。
[じーっと、じーっと矢口を見た。]
いや、変なことっていうか……。
[愛美の視線に気がついた。ちょっと頬を赤らめた。
……愛美ちゃんの鎖骨は素敵だった、とかなんとか。
ごにょごにょと]
むしろ、俺は、惚れやすい方だったぞ、昔は。
[小学生の頃くらいの話だが。]
生きるのに必死で、長く、そういうのを、考えることが、なかったが、な。
いや、そんな風にというか……。
[愛美の視線に気がついた。ちょっと目を逸らした。
……だって愛美ちゃんが身体の相性とかいうから、とかなんとか。
ごにょごにょと]
[百合な方向に応援しちゃまずいよね。お見送りの三角旗を手に行ってらっしゃーいとか。じゃあ代わりに二人ともお持ち帰りとかどうですか? 駄目ですか。ですよねー。だから何が?]
実はそんなキャラだったんだね。意外だったよ。ねー?
[碓氷に同意を求める。唐突な野郎だ]
そうなんだ・・・。
[スペインの方ではガルシアみたいなのの方がむしろ、なんだろうか。などと考えつつ。]
でもいまは恋愛感情を“思い出させる”であって恋愛したいというわけじゃない、と。・・・ととと。
[軽くふらつき。]
うん、そろそろ出ないとピンチかも知れない。
[気付けば全身がすごく赤かった。]
更新時間が24時間延長されました。
…一応、言っておくが。
恋愛だけは、何が何でもしたくない、とか、そういう、変態ではないぞ、俺は。
[少し頭を振って、汗を手で拭う。]
そろそろ、出るか。
……う、う、うえ、う?
[にやにや笑いを、否定しようと焦ると。段々よく判らなくなった]
う……うちのおとーさんは暴力なんてしない、よ!!
……じゃない、そもそも、するならつけれ!
……違う、じゃなくて、ああもう!
[テーブルに叩頭。がつがつごつごつ]
[毛布の中の蓑虫。時間だけが過ぎていく。
解決は何もしないまま、時間だけが、ただ。
毛布の中から再び顔を出すと、幾らか外は暗かった。
最近料理もしていない。泳いでもいない。そんな気分]
…なにしとんのやろ、うち。
[溜息一つ。流石にお腹がすいた。
部屋を出ることにする]
……
[矢口の言葉にきょとんとして]
矢口さん、頭怪我しちゃう。
でも、このプログラム参加って、家庭の許可とか得てるのかな?
御手洗君ちとか、許可得てないとまずいよね。
なら怒られることはないのかも。
……。
[凄くきょとんとした]
碓氷のその動じなさにちょっと感動した。なんだろう、その、あっさりとした状況の受け入れ方。
あれ? なんだか、矢口と全然違う方向に面白いんじゃ?
[志村−、声に出てる! 出てる!]
例えるなら・・・100m走にフライングしてバックダッシュはじめるような変態、かな。
んなーー・・・。
[ガルシアと共にサウナ小屋を出る。空気が心地よい。]
え?
[宇留間の口から出た言葉に、一瞬呆気に取られたように見る。
矢口から瞬間視線がそらされた。]
面白い、かな?
宇留間君の方が、面白いと思うよ?
大変な、変態だな。
[ぼそり。]
…。
[…。]
…。
[冷たい水を繰り返しかぶる。]
…ああ。
気持ちいい。
[生きてるって素晴らしいな。]
もうちょっとで別な世界まで飛んでっちやうかもと思ったけどね・・・。
[ぬるま湯を用意して・・・ガルシアを見た。冷水。………危険だろ?]
あ。声に出てた……。
[宇留間はポリポリと頬をかく]
うん、いや、第一印象で言うと、大人しくてごくごく普通なんだけど。
……全然普通じゃなかった。碓氷って、どういう時に照れるんだろ?
、、、、、、。
[手元の桶をみる。ぬるま湯。
ガルシアのかぶったものは、冷水。]
、、、、、、。
[3(4)
1.えい、と冷水をかぶり、失神。
2.えい、と冷水をかぶり、これは心地よい!
3.そんな危険は冒さない。ぬるま湯。
4.問答無用でガルシアに(ry]
だって、いつでも冷静でいないと、何かあったときに困るでしょ?
…でも、冷静でいる振りをしてるだけかもしれない。
[少しだけ、寂しそうにした。]
宇留間君、全然普通じゃなかったって、褒め言葉、なのかな?
照れるのは、えっと、少しは照れたりするよ。うん。
[本当に少しだけ照れた様子。]
愛美ちゃんが照れるとき、か……。
[……昨日、ポニーテール可愛いといったとき。
愛美ちゃんは、ちょっと照れてた気がする。
ていうか何気に宇留間くん、失礼なことゆってないか]
……それは、女の子なんだから。
服とか、髪型とか、褒められたら。照れるでしょ。
[と思ったら、目の前でちょっと照れてる。
照れる愛美ちゃん……うん。か わ い い]
ん、、、。
そろそろお風呂あがろっかなあ。
ガルシアはどうする?
[これ以上は限界だ。
そして失望している君達待って。この結果を最も残念がっているのは中の(ry
さておき。風呂をあがるべく露天風呂→男風呂→脱衣所へ。]
[うん、失礼な事を言っているとも! 何が?]
……。
[少しだけ照れた碓氷を見てしばし無言]
――それの方がいいよ。
[ほんのりと染まった碓氷の頬をつんつんとつつく]
そうやって、感情の端を表に少し見せるぐらいの方が、ずっといいよ。可愛いから。ね?
[矢口に同意を求める。また唐突だこの野郎]
服とか髪型とか、かあ。ん。改善するよ。その分野は苦手だけど、ね。
褒められたら、やっぱり嬉しいよね。
[一度照れたら深みに嵌りそうだったので何とか持ち直そうと、城の方を見た。
頬をつつかれる。]
宇留間君、何突付いてるの。
――もう。
[追い討ちを掛けるような言葉に皿に照れた。]
感情は、見せてるつもりだけど…うん。
[宇留間くんが、愛美ちゃんの頬をつついていた。
なんという、ごく自然なボディタッチ。
そして褒め言葉のコンボ。なんというナチュラル……]
……ああ、うん。
愛美ちゃん、笑ったり照れたりすると、凄く可愛いよね。
[同意を求められた言葉には、頷いておく。
そこはだって、愛美ちゃんが可愛いのは、真実なので]
―脱衣所―
ああ、そうそう。
[バスタオルで髪の毛をがしがしと拭いながら、牛乳を求めるガルシアに話しかけた。]
このプログラムでなんらかの影響っていったら、山田あたりはいい経験だったんじゃないかな。
なんか、ちゃんと女の子に戻る勇気がついたみたいだし。
[さらりと。]
…。
[視界の外からテンプルに強烈なパンチ。
だとしたらなんだか自分は結構失礼な態度を取ったことがあるような気がする。
変な下ネタとか振らなかっただろうか、俺。]
……。
[何だか何処でかわいいだの何だの、男同士が何やら話していたり
もうなんかいっそ名前を浦島花子にしてしまえばいいだろうかと思う程度には
現在の状況についていけていないこの事実。
さて、空腹を訴えて降りてきたはずだったのだが]
…ちょっとすっきりしてこよ。
[足は娯楽室へ。
何を始める気なんでしょうね、この人]
え、、、?
・・・・・・うん。
山田は女の子でしょ?なんで男の格好していたのかは知らないけれど。
[きょとんとしながら浴衣を着込む。]
え、いやいや。愛美ちゃんのが、可愛いよ……!!
普段とのギャップがたまらない、らしい!!
[なにやら愛美の言葉に秘められた意図を感じたので、返礼。
いいのよ愛美ちゃん、心のままにいきて!!]
[逃げるな双海ィィィィって声がどこかで響いた。気がする。あれ?
しかし背後はそろそろログアウトしそうだ。何が?]
なんだろう。うん。なんだか、ちょっと、普段は一線を引いているような部分を感じるんだよ。僕の主観ではね。
いまの碓氷は、それが少し薄れた気がする。無防備さっていうのが見えるのかな。
そういう碓氷の方が、なんだかいいなって思えるよ。
うん、矢口は顔を沸騰させて突っ伏していた所とか、凄く可愛かったよね。
[またにやにや]
……。
[なんだか押し付け合いをされている感があるのは何でだろ?]
[背後が少ししょんぼり。しかし自業自得。まだへこたれる時間じゃない]
……るさい。
[思い出したのか、またテーブルに沈んだ。がごん。
そのうち、額の皮が厚くなりそうな気がする]
……て、いうか……うん、なんでもない。
[そのうち、宇留間が乱数でルートを決めるんじゃないかという予感がした。
1.碓氷 2.矢口 3.ふたりとも みたいな勢いで。
何のことやら矢口さんにはさっぱりだけど、こいつならやりかねぬ]
−娯楽室−
[心の声なんて聞こえるわけないじゃない。
だって双海はただの高校生ですもの]
…さて、と。
[取り出したるは卓球のラケットとピンポン玉。
何を始めるのかと思えば、体育会系お約束の壁打ちです。
残念ながら、更科のように可憐な卓球スタイルであるわけがない。
所詮、体育会系ですもの。残念でした。
ちなみにラケットはシェイクです。裏面使うの楽しいよね]
んー、どうだろう。
誰も彼もが知っていたってわけじゃないと思うけれど。山田、隠しているみたいだったし。
[隠していたというか、誤解を弁明しなかったというか。そんな認識で。]
僕は付き合いが濃かったからねー。
気になるならみんなに聞いてみたら?
[帯の結びが縦結びになる。おかしい。]
そろそろご飯の時間・・・かなあ。
[ちょうど時計が見えない。]
とりあえず食堂いってみようか。
[コーヒー牛乳を取り出しつつ、なにやらショックを受けているガルシアにそう提案した**]
ギャップって。
……。そりゃ普段はあれだけど。
……。うん、矢口さんはかわいいよね。
[宇留間の言葉になんだか言いたいこともあったが最後のにだけは同意しておく。]
…一線を引いてるのは、あるかも。
だって、恋なんてできないと思ってたし。
でも、無防備なだけじゃ、駄目だと思うんだよね。
いろんな意味で。
……宇留間君って割と口が上手いよね。
[ペンの反転グリップもオススメ。あれで裏面使って打ち返す変態が時々いる]
……。撮影するなら今だよ?
[矢口を指さして、碓氷に言った]
……。
?
[恋なんてできないと思ってた、という言葉に一瞬不思議そうな顔をする。でも、詮索はしない。できない、が正しい。それは、そうだ]
口が上手い、か。思った事を言っているだけなんだけど、ね。悪戯好きだから、時々意図的に拡大解釈したりする事はあるけどさ。
[ちょっと複雑そうな顔]
撮影なんてしないもん。したいけど。
…?
[何か問いかけたそうな様子に首を傾げた。]
思ったこといってそれなんだ?
もう少し口を磨いたら、もっとプレイボーイになれるかもね?
……恋、できるのかなぁ。
[頬杖をついて、天井を見上げる。]
[やだ何その変態。
でもうちもシェイクでほとんど裏しか使わんけど。
かこーんかこーんと小気味よい音が響く。
決して鹿威しではないのだよ、わかるかね。
体育会系の本領は如何なく発揮される。
素早い切り返し、反応速度、動体視力。
どれをとっても一級品。むしろ野生児。
だがしかし、残念なことに水泳部員なのであまり意味がない]
…ッ!
[かっ こーん!
大きく響いたのは現状を打破できない苛立ちによるスマッシュ。
哀れなピンポン玉は部屋の何処かに消えてしまった]
そうかあ。じゃあ、プレイボーイになれるよう頑張るよ!
……なって、何をしたらいいんだろ?
[小首傾げ]
[そこか? 悩むところはそこなのか?]
ん。
……恋、できるのか、な。
[宇留間も頬杖をついて、天井を*見上げた*]
[きっと無責任なのだとは、思うけれど。
目の前で交わされた愛美と宇留間の呟きには、ぽつり]
……できるよ、ふたりとも。きっと。
[テーブルに伏せたまま。
ふたりにつられるように、天井を*見上げた*]
プレイボーイになってって訳じゃないんだけど…
でも、なんだか似合わないよ。
プレイボーイが似合うのって、西野君とか城君とかだよね。
宇留間君はもっと素朴でいて欲しいな…。
でも、国にとったらそっちの方がいいのかな。
[矢口を見てから、宇留間を見た。
矢口には幸せになって欲しい。
風峯のことなど忘れて欲しい。
でもそれを思うのは自分の勝手で、矢口に強制することはできない。
それでも矢口を特別プログラムには送りたくないなと思った。]
[要するにみんな変態な卓球の愉しみ方を追求しているということだけは理解した。
取り敢えず見失ってしまったピンポン球を探さなくてはならない。
ラケットを置くと辺りを見回した。
無駄に広い娯楽室、無駄に色々あるアイテム達。
ピンポン玉は、その中で酷く小さい]
…まったく、何処行ったん。
[自分で八つ当たりしておいて酷い話である。
でも探さなくては何だか気が済まないので、探し始めることにした。
撞球台の下やポケット。畳んだ卓球台の足の隙間。
なんか色々見渡したら、ダーツ台とかマッサージチェアまである。
何なんだ、この温泉旅館。いや、ログハウスだけど]
…。
[結城が、さっさと食堂の方へ歩いていく。]
…。
[人が衝撃を受けているというのに。]
…。
[ゆっくりと、牛乳を飲む。噛むように。]
…。
[五臓六腑にしみわたるようだ。
…このフレーズもお気に入り。]
…。
[なんだか、しゃべりすぎた気がする。]
…。
[服を着替え、頭に新しい布を巻く。]
…。
[洗濯物は空いている洗濯機に放り込む。
スイッチオン。]
…。
[椅子に座る。]
[ごそごそする。
色んなところをひっかきまわす。
水着の山も、海パンの棚も、浴衣のかかっているラックも。
色んなところを探してみるのだけれど、
鶏卵よりも小さいただのピンポン玉の行方が分からない。
いらいらしてるところに、訳がわからないこの状況。
プラス、自分の探し物は見つからない。
鈴がいない。自分のあるべき姿を見失った。
恋だの愛だの、そんなもの解らない]
…もぉ、何やの…。
[訳がわからない。息を吐き出す。
それでも涙もピンポン玉も、未だに出てきやしなかった*]
―娯楽室・前―
[階段を下りていると、階下から何やらがたごとと景気の良い音が聞こえた。
首を傾げながら音のする方へ行ってみると、娯楽室がなにやら大惨事になっていた。]
うわ…
[見ると、双海が何やら難しい顔をしてそこらじゅうを引っ掻き回している。
声をかけようか。
一瞬迷ったが、息を一つ吐くと声をかけずに食堂の方に歩いて行った]
−食堂−
[本を読み終えて、ぱたんと閉じる。
http://www.geocities.co.jp/Pla... ]
マナちゃん、ありがとう。
幸せな話かもしれないっていうマナちゃんの言葉の意味もわかったような気がするよ。
[本を碓氷に返して、熱いお茶を入れ直した]
誤解やすれ違いもあるけど、お互いに自分の気持ちを素直に伝え合えるのは素敵だと思う。
……あち。
[お茶ずずず**]
―食堂―
[ひょこりと中を覗くと、何人かが天井を見上げていた。
それに眉をひそめてから、何やら本を読んでいるらしい城の前の席に、どかりと座る。]
……やあ、城。
[挨拶と同時に、正拳突きで読んでいた本を叩き落とした]
[こほん、と咳払いを一つ。動揺なんてしてませんよ、ええ。]
……ちょっと手が空いてたら、娯楽室の片付け手伝ってくれないかね。
何故か、あそこだけ局地的大地震か台風に襲われたみたいで、えらい事になってるんだわ…
[指で、くいっと娯楽室の方向を示す]
素直に、か。
そうだね、断るにしても受け入れるにしても、素直にならないと先には進まないよね。
[なんだか落とされた気がする。
本を拾い上げた。
あのね葛城さんこれって双海さんの本なんだ、と言う視線で見た。]
おはよう、葛城さん。
娯楽室、散らかってるんだ。
後で片付けに行こうかなぁ。
(娯楽室、ねぇ……)
[わざわざ城を名指しってことは、杏ちゃん絡みだろうか。
正直、城と二人にすると、杏ちゃんの精神衛生がまた悪化する気はするが、どうなんだろう]
(……まあ、でも)
[杏ちゃんは、普通に押しても引きそうだから。
デリカシーの欠片もない城の突撃もまあ、あり、なのかもしれない。
杏ちゃんも、このままじゃあ、ここを出られない]
(……仕方ない、か)
[……今回ばかりは、傍観することにした。
杏ちゃんになにかあったら、腹を切って、鈴ちゃんに詫びよう。勿論、城を刺したあとで]
[というか城の場合、自分の心に素直すぎてダメな気もしたが、黙っておいた]
…………。
[手持ち無沙汰なので、都が食事する様子を眺めておく]
[そもそも双海が本当は誰を好きかなんてわからない。
好きな気持ちがわからないと言っていたのだから素直になると言うこと自体がどうすればいいのかわからないのかもしれない。
でも、好きな気持ちがどういうものなのか教えられるほど言葉に出来るはずもない。
では自分は双海のために何が出来るのだろう。
城をけしかけることではない気がした。
一度彼は言葉を告げている。
誰か好きなのか聞いたこともあった。
わからない気持ちは、何か切欠がないとやっぱりわからないままではないのだろうか。
本を手に立ち上がる。]
[食堂をでる。エントランスから上に向かおうとして、娯楽室の物音に気付いた。]
なんだろ。
[中を覗く。
酷い状態だった。
動く頭を見つけて、それが双海だと言うことを知る。]
双海さん…。
これ、本。返しておくね。
先輩が何を言いたかったのかわからないけど。
[言い留まって、それから]
自分の気持ちを素直に、伝えあえることは、大事だと思う。
素直って何なのかわからないけど。
[城の言葉を引用した。背中を押せたのだろうか。]
…。
[ごうんごうん、と洗濯機の音。]
…。
[「特別」になりたい…か。]
…。
[ああいう言葉が出たのには、
少し、自分で、驚いた。]
…。
[昔のことだ。
疑問を抱くことなく、特別な何かになりたい、特別な何かになれる、と思っていたことがある。]
…。
[自分が特別だというのは、気持ちのいいことだ。]
…。
[当然、注目されたいし、称賛されたい。
「特別だ」と、思われたい。]
…。
[…だから。周りと、身長で競ったし、フットボールの上手さで競ったし、誰が早く恋人ができるかとか、俺のじじいは日本人だったとか、何を、俺は貴族の血を引いてる、とか、俺なんて親父がミュージシャンだぞ、とか、そんなことだってアピールし合った。]
…。
[「特別」になるために。]
…。
[まだ、スペインに住んでいた頃の話。]
…。
[日本に来たのは。
有り体に言えば、貧乏だったからだった。]
…。
[父は雇われ料理人の仕事、母は観光客相手の仕事をしていたが、働けど働けど、という感じだった。]
…。
[どうやら、二人は、俺にいい教育を受けさせたいらしかった。いいボールと靴、そして自転車も買い与えたいらしかった。]
…。
[ついでに、自分たちももっといい暮らしがしたいらしかった。二人の夢は自分たちで店を持つことだった。]
…。
[だから、日本へ来た。
当時の日本は試験的に移民受け入れの条件を緩和し、教育や就職などの面で支援を行っていた。]
…。
[俺たち家族は、日本人になった。]
…。
[元々、母は日本人とのハーフだったと聞いていた。祖父が日本人らしいのだが、詳しくは知らない。]
…。
[日本で親類に会ったこともない。]
やあ、ミヤコ。
ミヤコもお茶飲む?
[向かいに座った葛城に熱いお茶を差し出す]
……娯楽室が?
オッケイ、おやすい御用だよ。
じゃあ、そのお茶を飲み終わったら行こうか。
[立ち上がる碓氷に手を振り、お茶ずずず]
…。
[ただ、母は日本語を話すことができた。]
…。
[日本人になるにあたって、そういうことは、有利に働いたかもしれないし、その後日本に適応するにも、有利に働いただろう。母がいれば、日本人とのコミュニケーションに大きな不自由はなかった。]
…。
[自分自身も、日本語にはそこまで苦労しなかった。父は違ったが、それでも他の移民たちに比べれば早く適応した方だっただろう。]
…。
[だが。日本国籍になっても、そこそこ日本語が話せても、「日本人」の血が流れていても。]
…。
[そこでの俺は「ガイジン」だった。]
…。
[小汚くて貧乏で学がない、犯罪の温床になるに決まっている、そのくせ税金でもって支援を受けている、図々しい、「特別移民」だった。]
…。
[やがて思うようになった。
ああ、「特別」は、甘えなんだな、と。]
…。
[「同じ」だから、特別を求めるんだ。]
…。
[特別が気持ちいいのは。
根底で「同じ」だからなんだ。]
ん?いや、別に僕一人でもいいけど。
そういえば、ミヤコしばらく体調が悪かったみたいだし、無理しない方がいいかもね。
それじゃあ、行ってくるよ。
[お茶をぐいっと飲み干して、娯楽室に向かった]
−エントランス前−
えっ、ヨッシーとリンちゃんが?
へぇー、全然気付かなかったけど、あの二人はそうだったんだ。
[張り紙を見て驚いた]
アタロは体調不良か……。
タイツ脱いだからかな。
[勧められたホットケーキに、メイプルシロップをたっぷりかけて頬張る。
至福。
なんだろう。ホットケーキって素朴なあったかさがなんとも言えんよね。]
ごちそうさまでした。
[拝むように手を合わせると、矢口に礼を言って、食器を洗う。]
……馬鹿に静かだな。
[食堂を後にして、ふと思う。
そう言えば、あの騒がしい山田の姿を見ていない。
結局西野の姿もだ。二越の事も。]
…部屋、戻ってみるか。
[また、西野には何か気を使わせてしまったのかもしれない。
一度205号室を覗いてみよう。]
…碓氷。
ああ、貸しとったんやっけ。
[帰ってきた洋書。なんか表紙に傷っぽいあとがあるがまあいいだろう。
自分で買った本でもないし、そんなもの]
…素直?
[素直って何なのか。解らない。
それすらも解らない。
見つからない。解らないことだらけだ。
本を適当なところによけておいて、またピンポン球を探し始める。
オレンジだから、きっとすぐに見つかると思ったのに。
まだみつからない]
[碓氷がいなくなって、また探していて、暫くしたら城が来た。
笑う声に、思わず向けた視線は、きっとむっとしていた]
…うっさいな。
ピンポン玉、見つからんの。
[ぷい、と背を向けてまた探し始める。
やっぱり、見つからない]
…。
[あれからの日々は、「特別」でなくなって、「同じになる」ための日々だった。]
…。
[もちろん、変えられないこともある。
変えたくないことも。]
…。
[「河村」と呼ばれるのは、今も違和感がある。]
…。
[それが「日本人」にとってなじみやすい呼び方なんだと分かっていても、違和感が拭えない。]
…。
[まだ、出来ていないことだらけだ。]
―1F廊下―
あれ・・・。都ちゃん?
[大浴場から出たところで、ちょうど階段をのぼっていこうとする葛城の姿をみつけた。小走りに階段まで向かうが、すでに葛城は階段をのぼりきった後。]
、、、、、、むぅ。
[様子を伺えたのは、ちらりと見えた横顔のみ。だけど――]
…。
[けど、あの頃の自分には、胸を張りたいと思う。]
…。
[明らかに「日本人」じゃない見た目でも、まだ日本語を話すのが少し怖くても、たまに「帰りたく」なることがあっても、…深いところで分かりあえなくて、悲しい思いをすることがあっても。]
…。
[それでもみんなの仲間でいたいとか、みんなを仲間だと思いたいとか。]
…。
[そういう風に感じられるようになるくらいには、自分を特別じゃないと、信じられるようにはなった。]
…………大丈夫かな。
[傍観しよう、とは、決めたものの。
それでもやはり、気にはなった。
ちょっとだけ、様子をみてみよう。と、思った]
……ちょっと、みてくるね。
[食堂に残る顔に、声をかけて。
足音を殺し、気配を消して、娯楽室の近くへと]
……。
行ってらっしゃい。
[矢口を見送る。見送って、]
あ。
洗濯物忘れてた。
[唐突に思い出した。]
[宇留間は残っていたお茶を一気に飲み干して、熱い熱いと舌を踊らせたあと、食器を片付けて食堂を出た]
[廊下の途中で誰かに遭ったとしたら、妙な目で見られたかもしれない。
娯楽室の前。中の様子は、よく判らない。
怒鳴り声やら争う物音などはしないから、大丈夫なのかもしれない。
どうだろう。ただ、たまさか、そういうタイミングということもある]
……む。
[乾燥機の回る音が、耳に入った。浴場前のランドリー。誰かいるんだろうか?]
― エントランス ―
……。
[どこからともなく、宇留間がエントランスに現れた。洗濯物を取りに行く途中、ふと何か連絡事項でも貼ってあるかなと思って予定を変更したのである。
唐突に行動を変えるのはよくある事だ。宇留間にとっては]
ん。
[新たにいなくなった人間について書いてあるのを、宇留間は読んだ]
[気になったので、ランドリーをちらりと覗いてみた。
なんだか久々にみる顔が、乾燥機の前で考え込んでいるようだった]
(…………むう)
[声をかけるべきか、かけないべきか。ちょっと迷った。
なんだかどうも、遠くに思いを馳せているようにも見えたので]
[娯楽室を後にして、2階へと向かった。いつもなら起きてくるはずの山田の声が聞こえない。
そしていなくなった報告もない。
今朝様子がおかしかった事を思い出して、部屋を覗いてみる事にした。
208号室のドアをノックする。
返事はない。
ドアを開ける。
誰もいなかった。]
…山田さん…。
[まださんをつける事に違和感はあったが。
荷物もなかった。
部屋を替わったのだろうか。]
どこ行ったんだろう…。
[少し考えてから、他の部屋をノックし始めた。]
[……まあ、迷っていても、仕方がない。
女は度胸。なんでも話しかけてみるのさ]
……や、ほー?
[とりあえず、ランドリーの入り口からこそっと。
ガルシアが考えに集中して気付かないようなら、娯楽室のタシロに戻ろう]
[どの部屋からも返事は帰ってこなかった。
一応なかも覗いてみたけど山田のものらしき荷物はなかった。]
……山田君ひょっとして鶯谷君が好きで付いて行ったとか。それとも西野君が好きで邪魔をしに行ったとか。
ないかな。
[前者はあるかもしれない。そう思いながら下へと向かった。]
……ああ、うん。ごめん。
考え事みたいだったから、どうしようか、迷ったんだけど。
[返事があったので、ぽてぽてと接近。その辺に座る]
昨日、顔を見なかったから。気になって。
ご飯とか、どしたの?
一応、ホットケーキとオムレツ、用意してあるけど。
― どこかの廊下付近 ―
[音もなく、前触れもなく、宇留間が現れた。宇留間の生首だけ]
[生首だけ?]
[宇留間の生首はくるりと回転して辺りをチェックする。娯楽室と脱衣所周辺に気配を感じる]
……。
後でいいか。
[生首はしばらく聞き耳を立てたあと、ふっと消えた]
いや、謝るような、ことではないが。
[少し笑う。]
考え事なんて、大層なものじゃ、ない。
乾燥を待つのに、暇だったから、少し、昔のことを、思い出していた、というだけだ。
[矢口の方に向き直る。]
そうなのか。
では、頂くとしようか。
一応、パンなどを、食べていた。
[立ち上がる。
洗濯物は後で取りに来ればいい。]
誰が、作ってくれたんだ。
矢口か。
あはは、ごめんごめん。
[不機嫌そうな双海の視線を平然と受け流す]
ピンポン球……?
よし、僕も探すよ。
何色?
[双海とは反対の辺りを探し始めた]
― エントランス付近 ―
[つまづいた]
うわ。
[生首と壁が転倒した。壁?]
駄目だ、これ。歩きにくすぎる……。
[宇留間は壁と廊下に偽装した服(?)をいそいそと脱いで、折りたたみ始める。……お前いったい何者なんだ]
ん。ホットケーキは、上出来だよ。
[小さく胸を張った。オムレツはどうなのかは、ノーコメント]
昔のこと?
……ははぁ。なるほど。うん、うん。
[にやーり。イヤな笑みを浮かべた。
大方、スペイン時代の恋のことでも思い出して黄昏れたのだろうと、勝手に。
いや、一部は間違っちゃあいないけど]
……と。
[立った! ガルシアが立った!
……正確に何cmあるのかは知らなかったけど、
まあ、こう、並ぶと頭ひとつでは済まない]
……むむむ。
[ちょっと頑張って、背伸びしてみた。無駄だった]
……。
見いたあなあ?
[宇留間は碓氷に声をかけられて、幽霊のように振り向きつつ言った]
いや、なに、ただの手品のタネなんだけど、ね。
[あっさり]
え?
[まるで幽霊の決め台詞のように聞こえた。
その後に続く言葉に珍しそうに畳んでいるものを眺める。]
手品の種? 手品してたんだ。
どんなのができるの?
[畳んでいるものは、壁紙と同じ柄に見える。]
…別に、無理して付き合わんでもええし。
[後ろから聞こえた声に、視線を向けないままそう答える]
うちがなくしたんやし、うち一人で探す。
やから、別に、付き合わんでもええねん。
[手にしていた浴衣をたたむ。
引っ掻き回せるところは引っ掻き回したに近かったから、
あとはもしかしたらこの大崩壊の中に埋まっているかもと
思い直して片付け始めたわけだ]
…今回のプログラムやって。
うちに一度言うたからって、別に気にせんと他の子と出たらええねん。
返事も何も返さんうちをまっとるより、そのほうが早いやろ。
[畳んだ浴衣をラックに仕舞ってゆく。
一枚、二枚。ぽつぽつとした言葉の合間に手は淡々と動く]
あ、いや。うん。行くけど。
[見下ろされたので、ちょっと歩いた]
……や、しかし。
ガルシアくんにも、ロマンスとかあったのだねえ。
大方、昔の恋人を思い出したとか、そんなでしょう。
[ひとり勝手に納得して、頷いている。
今日の矢口さんは妄想力が好調のようだ]
いまやっていたのは生首遊泳。稚拙な手品だけど、ね。
あまりに出来が悪くて、他人がいる所じゃとてもできやしないよ。
[宇留間は笑った]
ちょうどいい気分転換になるんだ。手品。集中しないと即失敗だから、ね。
生首…?
[すごい単語を聞いたような気がした。]
他人がいるところじゃって、充分見られる場所だと思うけどなぁ。
良かったね、見られなくって。
[屈んで、畳んでいるところをじっと見た。]
…。
[どうしてそうなる。]
いや、恋人は、いたことがない。
好きな女の子が、いたことはあるが。
成就は、しなかった。
[恋愛の話を普通にできるということは、矢口はやはり、立ち直れたのだろうか。]
スペインにいた頃だから、子供の頃の話だ。
まあ、なんだ。
初恋というのは、成就しにくいそうだから、な。
彼女は、旦那とは、結婚してからも、うまくやっている…ように見えたな。
[笑う。]
そうだね。まあ、見られたら話の種にすればいいけど。
本当に生首だと思われて奇声を上げられたら、ちょっと大変だったかな。
……珍しいかな? 珍しいよね。
[碓氷の視線に気がついて言った。お世辞にもあまり綺麗なたたみ方ではない。一通りたたみ終わったあと、右手をぐにぐにと動かす。右手を開くとそこには扇子が]
間違い。
[あっという間に扇子を消し去って、再び右手をぐにぐに。右手を開くと、ビニール袋が現れた]
…。
[こういう話を、矢口にしてもいいものだっただろうか。自分にとってはもう、苦い話ではないが。]
…オムレツが、楽しみだな。オムレツが。
[食堂の方へ歩く。]
……初恋は成就しにくい、ねえ。
[流石に、苦笑い]
まあ、そうすると、結構、昔の話なんだ。最近は?
[主に杏ちゃんとか愛美ちゃんとか。どうなんだろう。念を送りつつ。
歩幅が違うので、ついていくには、ちょっと小走り]
オムレツ……は。ま、まあ。普通だよ、ふつう。うん。
……。
[目の前で繰り広げられる手品に少しだけ目を丸くする。
種は何処にあるのだろう。
ないかもしれない。]
扇子?
ね、畳み直そっか?
だって壁の服なら皺寄ったらだめでしょ?
その畳み方でビニールに入れたら、次アイロンかけないといけなくなるもの。
無理してないよ。
僕は好きでこうしてるんだから。
迷惑だったら、力ずくで追い出せばいいんじゃないかな。
うん、その方がアンらしいかも。
あはは。
[散らかった部屋の中を探しながら笑う]
んー、アン、難しいこと言うね。
他の子と出て行くには、その子と恋愛しなきゃいけないんだよ?
アンならできる?
[種なんて飾りですよ。偉い人にはそれがわからんのです]
ん。
じゃあ、お言葉に甘えようかな。お願いできる?
お礼はするから。もちろん、僕のできる範囲で、ね。
いいよー。
[服を手にとって広げる。
布目と折り目に沿って畳み始めた]
お礼なんて、いいよ。別に大変なことするわけじゃないし。
でも、そうだなぁ。
頼んでいいなら何頼もう。
[畳みながら考える。]
今のうちの優先事項はピンポン玉探すことやの。
せやし余計なことに体力さいとるひまないねん。
[浴衣はラックに積み上がっていく。三枚、四枚、五枚。
聞こえてくる笑い声に眉を寄せたあと息を吐き出し]
難しい?宙ぶらりんでずーと首長くして待っとうより建設的やん。
そもそも返事も出さんような相手に付き合うよか現実的。
…うちは、そもそも恋愛とか解れへんし。
特別プログラムやなんやあるんやろ。
どーせ、上手いことどっかに放り込まれんのやろ。
やったら、そっちで構わんし。
……。
手際がいいね。僕がひどいのか。
爆発料理の試食役以外なら何でも。使いっ走りから添い寝までお気軽にどうぞ。
[テレビショッピング風に言った。何か不穏な単語が混じっているが]
あはは、その中だと使いっ走りくらいかな。
爆発料理はさすがに作れないし…添い寝は、添い寝はちょっと恥ずかしいなぁ。
そうだ、山田君って何処の部屋にもいなかったけど、誰かの部屋に移動したって話、聞いてないよね?
どこ行ったんだろう。
[綺麗にたたみ終わると、宇留間の方へと差し出した。]
……。
[ちょっと恥ずかしい、なのか。やっぱり面白いなあ]
ん。いや、聞いていないね。エントランスの張り紙にも名前が無かったし。……おかしいな。どこ行ったんだろう。
ありがとう。おかげで助かったよ。碓氷は良いお嫁さんになるね。
[宇留間はビニール袋に服(?)を入れた]
僕も恋愛はよくわかんないから、アンと一緒だよ。
ただ、漠然と、難しいなって思う。
一人じゃできないしね。
……アン、どうしたの?
そんな投げやりなこと言って、何かあった?
…?
[一瞬の沈黙に不思議顔。]
やっぱり知らない、か…。
危険な目にあってなきゃいいけど。
え? ――あ、うん。……。ありがとう。
[いいお嫁さん、という単語に惑って、礼を述べる。
そんなことを夢見たことがあった。
だから少しだけ寂しそうに笑う。]
…。
[初恋だったのだろうか。風峯の件は。]
…。
[成就しない初恋はなるべく若いうちにすませておくと、残る傷が浅いのかもしれない、と思う。傷やその跡そのものは残っていく、かもしれないが。
やはり罪なヤツ。風峯。]
普通か。普通な。
[さて、どのようなオムレツか。笑う。]
[積み上がった浴衣に帯を乗せる。
溜め息ひとつ]
…投げ槍やったら、いかんの?
なんかあったら、いかんの?
[手にしていた物は、何だったか。
少なくとも水着ではなかったが]
……もう、うちに構わんといて。
[背を向けたまま、告げた]
……。
[寂しげな笑みを見て、おや? という顔をした]
ん。
碓氷も、何か背負っているのか、な。
そんな顔の碓氷、初めて見る。
[珍しく真顔になった。それが珍しいのもどうなのか]
[歩きながら、ちょっと憮然]
……ふつうですとも。
[意味ありげな笑いだ。
ガルシアにまで料理下手で認識されてしまった。
ワインでも飲ませて、小一時間ほどじっくり語り合う必要がありそうだ。じゃなくて]
ああ、そういえば……今日、山田くんみた?
日恋の張り紙には書いてないけど、姿が見えなくて。
張り紙にないってことは、
恋をしたんでも、体調不良でもないみたい、なんだけど。
……他に、ここを出る手段、あるのかなあ。
[ガルシアの顔を、見上げるように]
ガルシアくんは、どう。出れそう?
[寂しさを湛えたのは、少しの時間だった。]
ううん、背負ってるわけじゃないよ。
私のは、ただの失恋。
好きだった先生が、いたんだ。
先生のお嫁さんに、なりたかった。
それだけだよ。
[真顔の宇留間を初めて見た気がする。]
ダメだよ!
[思わず声が大きくなった]
……ダメだよ。
だって、心配じゃないか。
アンが元気じゃなければ、心配するのが当たり前じゃないか。
構うなって言われても、放っておけないよ。
…怒ったか。
別に、皮肉というわけでは、ないんだ。
すまん。
[と言いつつ、笑ったまま。]
…ん、山田か。
いや、見ていない。
[…。]
ところで、山田は、本当に、女子だったらしい。
知っていたか。
俺は、それを聞いて、えらく、驚いたのだが。
さっきの、20倍は、驚いたな。
……へ?
山田くんが女の子?
[……なんぞそれ]
……や、知らない、けど。なにそれ。ほんと?
だから最初、男女の数が合わなかった……とか。そういう?
ここを出る、か…。
山田が、もしその、何か別の方法で、ここを出たのなら、その方法を、教えていってもらいたかったな。
最近の、恋愛、な…。
[最近、か。]
俺は、弱い人間でな。どうも、日本へ来てからは、生きるので、精一杯だった。
だから、恋愛が、どういうものか、忘れ気味だな。
[最近ようやく、誰かの「特別」になりたいと、思えるようになったよう、だが。]
誰かを特別だと、思うとして、それが、みんなを特別だと思っている自分と、何か違うのかと、迷うだろう。
俺にとって、俺を普通に受け入れてくれる、クラスのみんなは、「特別」だしな。
そう……。詮無い事を聞いたね。ごめん。
素敵な先生だったんだろうね。そんな気がする。
でも、「ただの」なんて、付けない方がいいよ。それは、少し寂しい事だから。
――振り返る事に、ためらうようになるから。
…何が駄目なん、構へんやろ。
別にうちは心配してくれなんて一言も言うてへんやんか!
[大きな声に、弾かれたように返した言葉は怒鳴り返すようだった。
ここに来てからの苛立ちが一気に爆発したみたいだ]
放っとけ言うたんや、心配なんて要らん。
そんなんもろても、邪魔なだけや。
…うちみたいなん、ずっとここにおったらええねん。
どうせ、何もこの先見込めんのやし。
…やから、はよ他の子と仲良うなって出て行きや。
[そう告げて、口を引き結んだ。
もう一枚浴衣をたたんで、ラックに乗せた]
うむ…結城から、聞いた。
前から、知っていたような、感じだったな。
…確かに、そうかも、しれない。
男女の数、か。
確かに、こういう趣旨でこの島にいて、数が合わないのは、おかしな話では、あったな。
[笑う。
よしよし。
知らないのは、俺だけではなかった。]
俺だけ知らなかったのかと、切ない気分になりかけたが、やはり、みんな知っているというわけでは、なかったのだな。よかった。
恋愛を忘れ気味、ね。
[似たようなことを、つい朝方に聞いた記憶がある]
みんな、難しく考えすぎだと、思うんだよね。実は。
恋愛とはなんぞや! なんて、大上段に構えなくてもさ。
一緒にいると気が休まるとか、話してると楽しいとか、
……そういうところからで、いいと思うんだよね。
まあ……私が単純なだけなのかもしれないけど。
素敵、だったのかな。
少しだらしなくて、優しくて、でも怒ると怖かった。
二度結婚してるって聞いて、三人目になりたいって思った。
無理だったけど。
躊躇うの、かな。
……だって、そうでも思って引きずらないようにしないと、いつまでも進めない気がしたから。
……でも、宇留間くんがそんなに真面目なの、なんだか珍しいね。ちょっと見直した。
それは、知らないよ。そんなの。
女の子が男の子として学校、きてるなんて。
よほど、仲が良くなければ、言わないんじゃないかな?
[と、見上げたら、笑顔が浮かんでいて。ちょっと可愛かった。
風峯くんといい宇留間くんといい。
邪気のない笑顔に弱いのかもしれないぞ、わたし]
俺は、お前たちと一緒にいると気が休まるし、お前たちと話していると、とても楽しいぞ。
[…なんだろう。
ちょっと恥ずかしくなってきたな。]
ふ。
[さらに笑う。声が漏れた。]
ん。
なんだろ。どんなに辛い思いででも、価値の無かった事のようにしていたら、結局ずっと引きずり続けるんじゃないかな、って。そう思ったんだよ。
まあ、引きずっているんだけどね。僕も、さ。難しいよね、吹っ切るって。
うん。僕の真面目な顔はレアメタルぐらいの価値があるんじゃないかな。自分で言うのもなんだけど。
[そう言うと、宇留間は自分の頬を引っ張った。意外に延びる]
"お前たちと"、かぁ。
ん、んっー……ダメだよー、ガルシアくん。
そこはホラ、"お前と"とか言っとくと、グッドなのに。
[下から見上げて、にやーり]
価値が、ないって訳じゃないよ。
だって、好きなのは、本当に好きだったから。
でも、失恋なんて皆してるって思ったら、そんなにつらいことじゃなくなるかなって。
あははは、すっごい伸びてる。
引っ張っていい?
[頬を引っ張るのを見て、手を伸ばした。]
ん。よくある事だろうけど。みんなもっと素直に泣いたり怒ったりしてると思うなあ。
って。えー。
一回十円。
[宇留間は一瞬困った顔をしたあと、あっさりと頬を差し出した]
[つかつかと双海の方に近付き、頬をぺちんと叩いた]
恋愛がわからないくらいで、いじけるな。
[叩かれるより痛い表情で、双海を見詰める]
アンが要らないって言っても、僕は勝手に心配するよ。
邪魔だったら力ずくで追い払えばいい。
それでも僕はアンのことを放っておかない。
他の子なんて関係ない。
泣いたのは、もう泣いたよ。
でも、たくさん泣けなかったのは、泣きたいときに泣けなくて、泣いてもいいときに泣くだけの気持ちがもうなかったからかも。
10円?
10円はちょっと安いなぁ。
じゃあ、晩御飯一品宇留間君に作ってあげる。
[そう言って頬を引っ張った。伸びる。何処までも伸びそうな気がした。
両側引っ張ってみた。
楽しい。]
そうか、僕ってもち肌だったんだ。
……。良い笑顔だね。その笑顔だけでお釣りが来るや。
[自分の頬を撫でる。ほんのり熱くなっているような]
赤くなってない?
少し赤いよ。ちょっと伸ばしすぎたからかも。
もち肌と伸びが御餅みたいなのは違うんじゃないのかなぁ。
でも、ざらざらはしてなかったと思うよ?
にきび肌の男の子って多いのに。
ちょっと羨ましいなぁ。
[触んな、とばかりに睨んだが、
それより先に、頬から音がした。
痛くなんかないけれど、なのになんで目の前で
城がこんな顔をしているのかもわからない]
…いじける?アホ抜かすな。
うちはな、恋愛なんかまっぴら御免や。
解らんのもあるけど、でも、そんなもんいらん。
恋なんてそんなもん───飯のたねにも成らん。
やから、要らんわ。うちには必要ない。
全部、全部、もう、要らん───っ。
[痛かったわけじゃないのに、涙が落ちた。
蛇口が壊れたみたいに、止まらなかった。
恋とか愛とか、そういう言葉で、家族が壊れて、
鈴もまた自分の傍からいなくなって、自分は振り回されるばかりで。
そんな言葉に甘い幻想なんか今さら抱けるはずがない]
ん。
[しばらく、じーっと碓氷の顔を直視]
碓氷の頬も柔らかくてみずみずしかったけど。
[そう言うと、碓氷の頬をつんつん]
ほら、柔らかい。
[ごくふつーに]
あはは。よし、ガルシアくんを困らせた!
[けらけら、笑いつつ。
折角なので、もうちょっとだけ、困らせてみようか?]
そうそう。お礼、言うの忘れてたけど。
こないだ、風峯くんのこと、聞いてくれてありがとね?
あれで、大分、楽になったんだ。
ガルシアくんは、なんだか安心するから。喋っちゃったけど。
そういう意味では、
わたし割と、ガルシアくんのこと好きなのかもよー?
[冗談めかして、くすり。反応が楽しみだ。
いや、言ってて自分も、ちょっと恥ずかしいけどさ]
へ?
[じっと見られた。
さすがに照れる。
更に突付かれた。]
えと、えっと。
……。つつく時は、事前に言って欲しい、な。
[思うよりも照れている自分に、恥ずかしくなって俯いた。]
[いけない、冷静に冷静に。流されちゃ駄目。
そう思いつつも]
…宇留間君、そんなに見られると、穴があきそうだよ。
何?
[一度そらした目を、元に戻す。
次いで掛けられた言葉に、止まった。]
[今なんといわれたのだろう。
宇留間君の口から。
思考停止。
回復。
再び単語が頭の中に廻って、又。]
え? え? えええ?
[驚いて慌てる。可愛くなんかないよ、とか、他の女の子の方が可愛いよ、とか言おうとしたけれど、慌てすぎて言葉にならない。
結局飲み込んだ。]
……。
[感覚が芽生えた]
[それは、新鮮な感覚。それでいて、懐かしい感覚]
[僕は、これを、忘れていたんだろうか]
事前に、言わないといけないんだっけ?
[じーっと直視しながら、ごくふつーに言った]
抱きしめて、いい?
[とてもすんなりと、言葉が出た]
[落ち着いて。落ち着いて。
そう思っていたところに追い討ちをかける事前の予告。]
言って貰えると、助かる…けど、――。
[見つめられて、思わず後に手をついた。
突然の言葉は余りに突然で、混乱したまま、頭を縦に振る。]
あ。
[今のは頷いた事になるのだろうか。
そんなことをちらっと思って、でも今更横に振るつもりもなくて。
いきなり。
本当にいきなり、どきどきと心音が早くなった。]
……ありがとう。
[ヒトの腕は、時に真綿になるらしい。自分でも驚くほど、宇留間は優しく碓氷を包んだ]
……。
[やすらぐ匂いがする。なのに]
[心音はその存在感を増すばかりだ]
思い出した、気がするよ。――これがきっと、恋の仕方。
[ガルシアの百面相は、面白い。
面白いのだが……どうしよう、反応に困る。
どういう意味でうろたえてるのだ、あれ。
笑い飛ばしてくれれば、助かったのだけど。
無言って、どうとればいいのだろう?]
……ええと。
[なんだかちょっと、いろんな意味で死にたくなった]
どうやら。
君を好きになっちゃったみたいだ。
[心音は高まる一方なのに、言葉はとてもなめらかで]
[まるで自分の声ではないかのよう]
迷惑、かな?
…あんまり、簡単に、そういう、ことを、言うと、勘違い、する男も、いるぞ。
免疫が、足りてない、ことも、ままある。
[いつもより余分に間が空いた。
ってか俺笑ってよかったのか。
なんか難しいぞ。
話し方レベル高いぞ。
失恋して強くなりやがって。くそう。]
わ、……!
[腕が触れる。包まれる。すぐ傍に宇留間の顔があって、すぐ近くから声が聞こえて。
ぎゅっと目を閉じた。]
……〜〜〜っ。
[聞こえた「好き」の言葉に、真っ赤になる。
心音は早鐘のように鳴って、思わず手で宇留間の服を掴んだ。]
め、……迷惑じゃ、ないよ。
[小さく小さく零れた返事。]
プログラムなんて知らない。
恋愛なんて僕もわからない。
僕だって、どうしていいかわからない。
[気付いたら、双海を、両腕でしっかりと抱きしめていた。
守りたいとか、そういう気持ちじゃなく、ただ愛しくて。
知らないうちに、自身も涙を浮かべていた]
[かすかな返事が耳に届いた。その返事が宇留間にとって余りにも大きすぎたせいで、口元から笑みが溢れてしまう]
そう。よかった。
[ほんの少しだけ、腕に力がこもる。ほんの少しだけ、碓氷の存在が伝わる。そのほんの少しが、心地よかった]
や……別に、いいよ? 勘違いしても。
[少し、笑いかけたあと。
ちょっと真顔気味で、付け足した]
ちなみに……簡単に、っていうけど。
誰にでも言ってるわけじゃあ、ないからね?
[俯いていたから、笑みは見えない
でも、回された腕に力が篭ったのがわかった。]
よかった、って。
[零した呟きは届いたのだ。そう思うと余計に恥ずかしくなった。
宇留間にもたれる様に額を肩口に当てる。
恥ずかしかったけれど、その腕の中は、どこかほっとする心地で。]
[肩口に碓氷のぬくもりを感じて、頬を碓氷の頭に押し当てる]
まなみ、だったよね。
[静かに、大事に、その名前を呼ぶ]
好きだよ。
[悠介はもう一度、愛美に*そう告げた*]
そうか。
そいつは、嬉しいな。
[じと目になる。
いじけるぞ。俺。]
…こほん。
[せきばらい。]
…本当に、嬉しいぞ。
「特別だ」と思っている相手に、「特別だ」と思われるとしたら、そんなに嬉しいことはない。
[…。]
こういう話を笑いながらできるくらい、矢口が元気になったというのも、俺は、嬉しいよ。
ん、ありがと。
お陰さまで、このとおり、元気になったけど。
[くるり、回ってみる。そして、また、にやり]
……「特別だ」と思ってる、ね。
確か、さっき。
クラスのみんな、「特別」って、言ってたと思うけど。
それとはまた、違うのかな、それ?
[とつとつと喋るガルシアに、ちょっと、意地悪してみたくなった]
[好きだと、もう一度言われた。
苗字でなく、名前で呼ばれた事に、顔を上げる。]
あ、……。
――ん…。
[見上げたら、ほんのすぐ傍にあって、又俯いてしまった。
]
ありが、とう。
宇留……悠介君。
[名前で呼んだあと、酷く真っ赤な*顔になった*]
…。
[ぺしっ。
矢口の背中をはたいてみた。]
全く。
[息をついて、笑う。]
俺は、なかなか、心配したんだぞ。
[ちょっと真面目に考える。]
そう…みんな特別だ。
そして、その特別さは、ちょっとずつ違う。
矢口は、そうだな。
矢口が元気で笑って人の背中を叩いてるようじゃないと、なんだか不安になる。
――不安、ね。
うん、まあ……、
[どう続けていいものか、ちょっと、迷って]
――じゃあ、まあ。
ご飯、いこうか。お腹、減ったでしょ。
なんなら、杏ちゃんに内緒でワインも注いであげるから、さ!
[するりと背後に、回って。
ご期待どおりに、背中を、ばしばしと。
ガルシアがなにか抗議を口にしたなら、笑って誤魔化せばいい。
まあ……このくらいで、丁度良いのかも。
ガルシアの背を49回ほど叩きながら、そう思った**]
―深夜―
ふぅ。
[なんだかいろんなところでいろんな感じだったから食堂から出るに出られなかった。
真夜中ならさすがにどこも終わってる・・・よね?
うたた寝しかけていたが、あたりが静かになっていることを確認し、丈二は二階へとのぼっていった。]
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