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ありがとう…
[バスタオルを受けとると、なんとなく頭から被った。
目の前に朝食が並べられると、申し訳なさそうに山田の顔を見る]
なんか、色々、ありがと…
[いただきます、と言ってお味噌汁をずずず]
―廊下→―
[沛然(はいぜん)と降る雨が、ログハウスを包んでいる。
窓を見ればそこに眺めることの出来る景色。
滴る音は、どこか遠い出来事を伝えるかのよう。
踵を返し、窓を背にして階段へ歩く。
霞がかったノイズを除けば、いつもの静謐な朝の空気だ。]
[何をどう考えても、目の前の葛城の様子はおかしい。もともとキャピキャピ騒ぐようなタイプの女子ではなかったが、さりとて塞ぎこむようなタイプでもないと思っていた。]
ううん、いいよぅ。
友だちだもん。
[聞いてよいのか悪いのか。判断出来ず小さく笑って答えると自分も食事を始めた。]
―→食堂―
[とん、とん、たすん、とん。
とんとん、とん、たん、たたん。]
[階段を降りきり、立ち止まった。視線の先にはエントランス。
更科と風峯のプログラム終了の報せは、まだ貼ってある。
味気なくも黒い印字が、ノイズの中で踊っていた。
数瞬、目を瞑り。
空白の後、方向を転換して食堂へ向かった。]
―食堂―
[背後から降る、中辻の声。
阿太郎は返すことも、振り返ることもしなかった。
食堂の扉を開けると、二人分の影が見える。
味噌汁を啜る葛城と、これまた食事をしている山田。
阿太郎は二人におはよう、と挨拶をした。
上げた顔は先ほどまでの無き表情ではなく、笑顔。]
あ、タイツおはよ。
[しかし、彼はもうタイツを被って居なかった。]
ふぅん……。
[そうか、もう幼き頃のショッカーに憧れた日々から卒業し、タイツを脱皮し、まさに大人の階段を上るところなのだろう。
まさか中辻と会談できる能力をもっているなどとは露知らず、そんな事を思いほほえましく笑顔を返す。]
キッチンにジュースとか、あるよ。
[山田太郎に、持ってきてあげよう的なサービス精神という文字はなかった。]
ジュースか。飲もうかな。
ありがとう山田さん。
[座ったばかりの椅子をあっさり立ち上がる。
山田に礼を言った表情はまた薄っすらと笑んでいた。
白い人の形は、いつもと変わらぬ足取りでキッチンへ向かう。]
―→キッチン―
[程なくしてジュースを発見すると、コップを探した。
幾つか大きさがあった。
少しの間見比べてから、一番小さいものを取り出した。
注ぐと、マンゴーの甘い香りが鼻をつく。
半分少し過ぎたくらいまで注ぐと、その場で飲んだ。
もう一度注ぐために手を伸ばしかけて、引っ込める。
コップはその場で洗うことにした。
流水が排水溝へと流れていく。
換気扇の向こうから、相変わらず雨の音が聞こえている。
目はどこを見ているのか分からない。
――結果、黒い瞳は手からつるりと滑るのを映し損ねた。
カシャアン、と、小気味悪い音がした。]
[食堂に現れた鶯谷に軽く挨拶をする。
笑顔のょぅι゙……もとい、彼の様子を見て、キッチンに向かう背中にふと尋ねた。]
…そういえば、上手く行ったのか?
[寝ていたので、昨夜の惨状など知りません。]
[ちくり。ほんの少し表情を歪める。
見れば、人差し指から血が浮いていた。
ちろりと舐める。
片手のまま欠片を拾う作業を続行した。
拾い終えると、ダンボールを取り出して中へ収納する。
「ガラス破片、安易に触れるべからず」とマジックで書いた。
作業を終えると、指を咥えたまま食堂へ戻る。]
―→食堂―
[食堂へ戻り、視線は葛城の方へ。
指から口を離し、行く際にかけられた言葉に答える。
静かな声。]
無事だったよ。
ガルシアくんと西野くんが皆を運んでくれたんだ。
[答えた顔はまた少しの笑顔。
白い気配は、そのままさっき座っていた椅子へと戻る。
また指を咥えながら、座った。]
……おい、大丈夫か。
[ガラスが割れたような音に、思わず腰を浮かせてキッチンの方に目をやる。
向かおうかと腰を浮かせたところ、鶯谷が戻ってくるのが見えた。]
…おい、切ったんじゃないか?
見せてみろ…
[指を咥えた様子に、眉根を寄せ]
[葛城が指について言及してきた。
阿太郎は再度顔を上げ、笑顔で答える。]
大丈夫だよ。これくらいの傷ならすぐ治るさ。
唾液は血小板の代わりをするんだっけ。そんな感じ。
[指を咥える作業を続行した。
血が止まったか確認しては、舐めて、を繰り返す。]
[ガルシアと西野が、と言った事に軽く肩を竦めた。]
…そうか。
[咥えるのをやめない鶯谷の指をぐい、と引っ張る。]
コップか何かで切ったんだろ?
ガラスは、万が一細かい破片でも残っていたら危険だ。
舐めるんじゃなくて、流水で洗い流す方がいいぞ。
……大丈夫、か?
[鶯谷の頬を、ぺちぺちと叩いてみる。]
[聞こえたガラスの破壊音。
そして指を咥えて戻る姿。
なんだなんだ。
空気が暗いぞ。
雨だしね。]
昨日なんかあったのかしら。
皆を運ぶとか、集団自殺でもあったわけ?
[島に隔離された生活の中で、そんな心理が芽生えても特段おかしなこともない。]
痛い、よ。葛城さん。
[指を引っ張られ、目を丸くする。
しかし次の言葉を聴くと、徐々に細くなっていった。]
心配してくれてありがとう。
でも僕は大丈夫だよ。
葛城さんにはそんなに大丈夫じゃないように見えるの。
[ぺちぺちと叩かれ、少しだけ笑顔に戻る。
キッチンへ向かうため、再び立ち上がろうとした。]
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