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[テツヤの電話を受け、一生懸命に急いでハンカチを完成させる。電話ではなんとも無さそうにしていたが、とてもではないがそうは見えなかった。
何となく、というか勘のようなものである。]
あの人を安心させる唯一の手があるとしたら……このハンカチしか無いんですから。
(>>238の続き)
[朝ご飯を食べながら、今朝方見た夢と、昨日の不思議な上級生二人を思い出す]
何だったんだろ…?
[二人に何らかの繋がりがあるようには思えない。
ましてや共謀して何かをしようとしている訳でもない。
しかし、何か共通するような雰囲気があるのは、何故かしら、真梨亜の感じるところだった]
マミー。わたしって、5歳の時に、NYに行ったんだよね?
『そうよ。どうしたの、今頃?』
その後、日本に帰ってきたことある?
[母は不思議そうな顔をしたが、ない、と言った。そして、何度か聞いたことのある、夫婦のストーリーと、渡米に至った経緯を話した。
結果、何度聞いても、あの二人と以前に会ったことがあるとは思えない。子供の時に会ったとしても、お互い覚えているわけもなく]
『あ』
[と言って、母が口を閉じた]
どうしたの?
『あのね。あなたには言ったことないかも知れないけど…』
[と前置きして、母は、過去に一度だけ不思議なことが起こったと言った。
それは、真梨亜達がNYに着いてしばらくした時のこと。真梨亜がしばらく、ホームシックにかかり、毎日のように帰りたい、帰りたい、と駄々をこねたことがあった。
そんなに日本に帰りたいのかと、聞くと、違う、とにかく帰りたいとの一点張りだったという。
そんなある日、NYのアパートの部屋から、真梨亜が忽然といなくなった。焦った母はあちらこちらを探し回り、警察に連絡しようと思った矢先に、元居た、居間に戻っていたのだと。そして、どこに言ったのかと聞くと、
「月」
と答えたのだと言う]
[不思議な話であった。作り話なのかと思いもしたが、母はそういった冗談を言うような人ではない。ということは本当だたのか…。
母は、多分どこかにかくれんぼしていたのだろうとは言ったが、未だにそのことを覚えているということは、未だに納得はしていないのだろう。
昨日今日の出来事がなければ、真梨亜は気にもとめなかったであろう]
月…?
[そう言えば、今朝方と、引越当日に見た夢の中では、基地らしい場所から、KK-102と呼ばれる惑星を見ていたような気がしていた。
それこと、まさに、いま、真梨亜たちが住んでいるこの星だとは、まだ気がついていない。しかし、何か結びつくものがあるような、ないような、そんな不思議な感覚をもった]
じゃあ、学校行ってくるね。
[そう言って、真梨亜は、毎朝恒例の、部屋の中の観葉植物への挨拶をしてから、玄関を出た。
その様子に、母は目を薄めて微笑んで、真梨亜を送り出した]
[玄関を出ると、隣の斎藤さんのオバチャンとばったり出会った]
『あら、真梨亜ちゃん、登校?いってらっしゃい。
あ、そうそう、うちの娘がね、帰ってきたの。で、また学校行くって言い出してね。今度紹介するから、仲良くしてあげてね。今日は早く出るって言って、先に出ちゃったもんだから』
[真梨亜は、苦笑いして、わかりました、と言って別れた。まさか、昨日声をかけられたのがその「娘」だとは思ってもみない]
[登校途中。昨日、あの上級生、フユキに植物たちと会話しているのを目撃されたので、今日は我慢して歩く。
ときおり、「おはよー」とか声をかけられると、つい答えたくなるが、心の中で返答するにとどめる。
まもなく学校に着くだろう]
[学校に着くと、友達が声をかけてくる。未だに真梨亜の周りには人が寄ってくる。NY時代もそうだったので、真梨亜にとってはごくごく当たり前のことであった]
[それから暫くして紅花染めのハンカチが完成した。]
ふぅ……お気に入りの色を出すのに苦労しましたけど、でもこれであの人も気に入ってくれると思います。
[とても美しい色に染まったハンカチ。今までの中でも一番で気が良かったとカホも自称しているほどだ。]
綺麗ですね……。
[ふと、それを見てかつてのサフラーの願いを思い出す]
そうだ、ショウさんに渡したかった物でした。
KK=102の綺麗な綺麗な色の染物をショウさんに渡したかったものです。
─自室・夜─
[───夜は、不思議な夢を連れて来る。]
『兄は多分、僕に皆を会わせたかったんだと思いますよ。
特に、スイ=レンさんとショウさんに。』
(お前は……)
『…スイ=レンさん…あなたに…僕のキィ・ワードを…預けます。』
[───何故。
何故、彼は微笑めたのだろう。
何故、そんな風に思ったのだろう。
───何故、俺たちは再び出会ったのだろう。]
(───ヤ=ナギ…)
[2つ年下の青年の面影。
彼が最後に遺した、一枚の絵。
その面影が、もの静かなひとりの少年の上に重なった。]
『……愛してる。』
[KK=102と同じ色の瞳が、美しい宝玉のようだと思った。
空色の髪が光を受けて輝くのが、眩しかった。
透き通る声が紡ぐ歌を、永遠に聞いていたいと思った。
柔らかな声が、自分の名を呼ぶのが酷く愛しかった。]
(───どうか…。)
[遠い祈り]
(───どうか、彼女が独りで泣かないよう……)
[美しき、青き惑星《KK=102》へと願う。
───彼女を、見守って支えてください。]
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