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―魔王城・前―
ここの上空にあの不気味な文様が浮かんでいたはず!
ならば、ここを駆け上がっていけば元凶にぶち当たる!
ハアァァァァ・・・! 絶 走 登 頂 !
[城の外壁を気合のみで身に炎を纏って垂直に駆け上がっていく]
ウオオオオオオォォォォォォ!!
・・・ぬぅっ、あれは!?
[途中で城の上から落ちてくるカンナギを発見する。
+表+【表:城壁を登りながらキャッチする 裏:身を挺して空中にダイブキャッチ、地上へ落ちる】]
カンナギ殿ォォォォォッ!!!
─アニュエラの道具屋─
[悪事が不首尾に終わった事に憤慨しつつ、道具屋の扉を開ける]
邪魔するぞ。
全く、本部の調達する怪人は間抜け揃いで困る。
アニュ、何かいい悪事の道具を……お、おい。御主、どうした?
[妖女モードになっていたアニュエラに驚嘆しつつ尋ねる]
うーむ。
復活したり実は死んでなかったりは、悪の首領にはよくある話じゃがのう……。
[照れているらしい魔王に、こっちはやっぱり呆れ顔で]
しかし、ここで手負いの相手に手を出すのもヒーロー精神に悖るし……
うむ、ここは一旦仕切り直しじゃ。
悪は一旦滅んでまた復活するのじゃ。
[ヒーロー的なのかそうでないのか良くわからない事を言って、その場を収めようとする。
とりあえず、ここは決着を付けておいた方がいい気がしたのだ]
―魔王の城内部―
[穏やかに、心強いと言われれば>>294ほんの少し困ったような顔をした]
でも、闘ってる所は見られるのは恥かしいわ。
何事もない事を祈っていたいわね。
[話す間、特に危険な事柄もなく2人の会話だけが通路に響く]
ヒーロー免許…面倒なのね。
あれば便利、なのだから特に無くても大丈夫みたいね…もしも不都合があるなら花の国の王に苦情を言いたいわ。
[そうして最奥の扉を開けた時に見たものは言葉にし難い状況だった>>289]
[のんびりと紅茶を飲む少女と少し子猫の話や世間話をしただろうか。
知らずか、思い出せずか、いずれにせよ子猫について有益な情報は得られそうになかった]
ありがとう。ここには良く来る?
私はたまに珈琲を飲みにきてるの。
またお話しましょうね。
もし何か判ったら、教えてくれると嬉しいわ。
[そういって自席に戻り、珈琲をゆっくりと飲んで過ごすことにした。
誰か来れば子猫のことを聞いてみるつもりだ]
チャックとかないかしら?
「お姉ちゃん、くすぐったーい。そんなのないもん!」
[暫く子猫と戯れていて、窓の外に気付くことは*なかったようだ(>>290)*]
─アニュエラの道具屋─
……あら。
エルヴィ>>303じゃない。元気だった?
[きゅ、と目を細めて笑う姿は、さながら月光のようで]
ふふ。相変らず、苦労してるみたいね。
でも、気をつけて?
[柔らかな銀髪を、しゃらりと流して、「ようじょ」はようじょでも、違う「幼女」の前に、少し身をかがめ]
あたしのお店は、普通の、合法的な、どこにでもある道具屋。
悪事の道具なんて、置いてないんだから。
[ふにふに、と相手の頬をつついて]
[それから、身を離して]
さ。じゃあ、何か見繕いましょうか。
何がいいかしら?
[くすくす]
[取り出しはじめる「悪事の道具」は、片手では足りない]
なんだか喧しいのもきたものだ。
[呆れたように呟きながら、先程のカンナギのシンプルな言葉を思い出す]
まずは満足としよう
ええ、お約束というやつだな
ちゃんとそうしないと魔王などと名乗れんでしょう
[どういう理屈でそのようなことができたのかこの魔王]
――魔王城内部・少し前――
恥ずかしい……? そういうもんかのう。
真の強さがあれば、恥ずかしさなど皆無じゃ。
[その発言はナニカの裏返しだったかもしれない]
ま、警察官とかと同じ……と言っても、グラジオラスさんにはわからんか。
難しいのう……。
普通に過ごす分には問題ないから安心するんじゃ。
[しかし、ヒーローやら悪役やらの『普通の生活』とは何なのだろうか――]
[そうこうしている内に、魔王と顔を合わせる羽目になるのだった]
とはいえ、城主として何もせぬわけにもいかぬ。
苦労するものだ。
[へんなこだわりを呟いて嘆息。]
さて、皆様方にお集まりいただいたことに感謝いたそう。
しかし十全にもてなすことが出来ぬ故、本日はこれで満足いただこう。
[仰々しい態度で指を鳴らすと、続々と湧き出るように出でたのは、熊や猪、蜂に蛇…ここいら一帯にすむ生き物を魔物と化したものを呼び出すその隙を彼は見ているだろうか]
[なにやら穏やかでない様子なのは解るのだが、トメ子がその相手を気遣うようにも思える言葉を掛けているのに>>298ペンダントから手を離した]
トメ子さん、あの変な人知ってるの?
[何者だと問うた事は頭から抜かしているようだ]
…おぁあ!?
[ドンファンに受け止められ>>302、その拍子に意識が覚醒する。
どうも、首を締め上げられて自分は少しの間、意識を失っていたらしい]
ああ、昼に会ったルーキーくん?
いやー、かっこ悪いとこ見せちゃったねどーも。
[言葉は軽口だが、その口調に力はない]
ところでルーキーくん、魔法陣は?
[問えば、上空の異変を教えてくれるだろうか]
あー…んじゃあひとまず平気っぽいかなぁ…たぶん。
[あくまで多分。だけど]
―魔王城・内部―
ウオオオォォォォォォォ・・・ッルァァァァ!!!(ズゴーン!)
[魔王部屋から見えるテラス、そこから先程落ちていったはずのカンナギを抱えた赤く燃えた黒マントの男が爆発的に駆け上がってきた。 ・・・ちなみに若干カンナギは焦げているかもしれない。]
近からん者は、目にものを見よ!
遠からん者は音にも聞け!
爆裂正義団 ドンファン、我ここにありィ!!!
いざ、参るゥゥゥゥッ!
[どこまでも暑苦しい名乗りと共に、あからさまに怪しい格好をしたいかにも悪の首領ですと言わんばかりの人物へ飛び掛った]
爆・裂! 気合拳ッッッッ!!
そ、それは……。
あいや。
すまぬな。そなたに感謝を。
[未練がましく抜かれたアイテムを見つめつつ、道具屋に礼を述べる]
ふむ。あ奴が萌えキャラグッズを?
ふふ、ふはは、ふははは。それはまた意外な。弱みになるかいの。
世話になったの。では、またいつかの。
[食事処と駄菓子屋の位置を聞いて、道具屋を後にする]
その様相、その素振り……どうやら何がしかの覚悟を決めたようじゃな。
[覚悟の相手は誰か、どちらの陣営かとはっきりと聞くのが怖く、濁してしまう。
いかなる怪人をも使役して組織の幹部に上り詰めた身だが、目の前の存在の前には怯まざるえを得ない。相手からどれだけ親しく振舞っていてくれていても、だ]
ぐしゅしゅしゅ……まあいい。
[『今すぐ、どうこうなるものでもあるまい。それに性根はそう代わらぬだろうよ』との結論を胸に仕舞い]
少しばかり人間が困り、ヒーローを名乗る者達が大いに困る類のモノはないかのう?
今日は少しばかり腹がたっておるのじゃ。
[客らしく、そう注文した]
さて、敗者はしかりと身を引こうか。
最も置き土産もお約束だろう
[ずずり、ずずりと後ずさったところに現れた暑ぐるしい男
はやさでいえばカンナギのほうが上だろうけれど避けることもせず、あるいはできずに飛び掛ってきた男の拳にタイミングを合わせるように殴りつけて吹っ飛んでいった。]
[吹き飛んだ先は森の奥。
暗い闇。そこよりその場の面々にたいして落ちるように声が響く]
ではな。
いや、こういう場合は、覚えてやがれーー。か?
[最後まで変な拘りの言葉を発しながら魔王は消え、しばらくすると魔方陣も城も全て幻のように*消えていった*]
― 二丁目付近 路上 ―
おう?
行き倒れとは、また風流じゃの。
生きておるか、御主?
[路上にぶっ倒れている高校生を見つければ、彼を揺り動かした後、道具屋に伝えられた中立屋と呼ばれる食事処へと彼を運ぶだろう**]
む? いや、知らん奴じゃよ。
まあ、アタクシもいろんな悪の幹部を見て来とるから、その意味では懐かしい相手ともいえるんじゃが……。
[とグラジオラス>>311に答えている所に、多量の魔物が出現する>>310]
ややっ、魔物じゃ! 急いで退散するんじゃ!
[魔王に手を出さないと決めた以上、取れる手段はひとつしかない。
と――そこに]
ありゃあ――
爆裂正義団、じゃと!?
[そしてその青年は、老人の想いも虚しく、魔王に殴り掛かった――]
いや、さっきの子を抱え取るようじゃし、一応筋は通っとるのか……?
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