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──そうか。
『あたしたちにはあんまり関係ない話かもねー』
[内なる声に同意の頷き]
[可愛いと笑う声に訊ねる視線を投げ]
……何がだ?
そうですわ。
[細めても、尚大きく見えるソーダ水色の眼、
弾ける泡のように、きらめく光が見えるだろうか]
貴方と、
貴方のそのカクテルが。
可愛い。
[ね、と微笑み]
道楽者 サンディー が参加しました。
─CCYM/W-Crows─
[現実の光景に喩えるのならば、海辺の荒野のようだ。
創世の光に照らされたかの如く、大地も岩も一面にコントラストの飛んだ白
白い地平線が、千切れて舞い上がってゆく。
千切れた地平は鳥の羽音を立てて白んだ空へ飛び立ち続ける
絶え間なく響く羽音と、鴉の鳴き声
鳥達の羽ばたきが起こす風が、常に吹き付けて現実の海風を思い出す
地平線の向こうには海があるのだろうか?]
──そうか。
これは、「可愛い」か。
[柔らかな桃色に染まるカクテルグラスを眺め、一口]
[くすくすと、内なるSANNAが笑う気配に僅かに眉を顰め]
……用はそれだけか?
[砂糖菓子の様な少女に問いかける]
残念だ。
俺は、{IndeRiseal}あたりが良かったんだがなあ。
勿論自分でそこへ行っても良いんだけど、様式というのは大切だし。
あそこは好きだのに選ばれなかったようで寂しい気がする。
[無造作に指の間に挟まれた白いticketがはためく。
岩に腰掛けた彼(あるいは男性形のアバターをしているもの)の足下で、首を垂らした黒い犬が何かを噛んで居る
それは破壊された幾つかのPGMの残滓のひとつで、未だ人間の腕のかたちを保っていた。]
─Public/Labo(Pribate-House)─
[巨大な機器が壁を埋め尽くしている。
それらに囲まれた中心の一段高くなった場所に、巨大なロッキングチェアがあり、室内の全てのケーブルはそこへ集約していた。
安楽椅子に身を横たえているのは女性、彼女の目も、口も、耳もプラグが接続されていて顔つきを見て取ることは出来無いが体つきは若い。
ほかの部分を見てみると、肘掛けに手首が固定されていて手はそれぞれ操作用コンソールの上へ密着している。首や足、身体の他の部分もすべてチェアへ固定されており、それぞれ様々な色のケーブルがそこへ繋がっていた。彼女はみじろぎしない。恐らくは永久に。]
[ロッキングチェアの足下に、寄りかかるようにして床に座って膝の上の端末を操作しているもうひとりの女は、NETの深部、UNDERへ接続している。
女は、背後で機械と同化している女性の肉体、電脳、それらの持つ容量、ポテンシャル、すべてを使って、また己の頭脳と作り上げたPGMを使って(実際、”彼女”の動作は完璧だった。単純に述べれば扱う事の出来る電脳がふたつ存在し、ひとつの電脳にとっては大きな容量を使う動作もPGMの使用も苦なくこなす事が出来る。それに、彼女はオペレータじみた作業のために語りかけて来ることはあったけど現実で身の回りに居る女どもと違って命令に無い無駄口をきく事は無いから安心だ)壮大な騒動を勝ち抜き、最後にしてほんとうの遊戯をいま手に入れたのだ。
女の肉体は、それと知らず満足げな溜め息をつく。
Her Ently-Name:Sandy(male avater)]
ええ、可愛いの。
可愛いのはお嫌い?
[眉を顰めた様子に首傾げ]
そうね、Ticketを持っていると思ったの。
だからお声を掛けたのよ。
きっとまた逢えるわね。
[ね、と一瞬翻した手にお菓子に埋もれた
Ticketの映像が見えた――かもしれない。]
─CCYM/W-Crows─
『CHECK - Virus /GREEN
CHECK - Damage/GREEN]
CHECK - Damage on PGM/GREEN
CHECK...』
[”彼女”のほうの、診断PGMが作動し、結果を伝えて来る。彼女の抑揚の無い声の合間に鴉の声が響く。
PGMの残骸を平らげ終えた黒い犬が、顔を上げた。Brigitteが手を差し伸べると、黒い犬はその中へ消えた。
犬……H-Tindalosの摂取したPGMを”彼女”へ送る。直ぐに解析結果が語られ始め、前戯のあとの静寂のなかで、彼女はぼんやりとそれを聞いている。この段階で負けるようなPGMには興味を惹くようなものは殆ど無い。]
過去に例の無いパターンが在ったら報告してくれ。あとはもういい。要らない。
[実際のところ、光量が多過ぎる。
雪原でのそれのように、いずれ目を焼かれ……こういった言い回しはいささか肉体的過ぎる。ともあれ無防備で居ればいずれは、外部認識に支障を及ぼし、認識系統の一部が破壊されるだろう。Sandyは目を閉じた。]
嫌いではないが。
そうか。また。
……私の邪魔をしない限りは。
[ちらりと視界の端によぎるTicket]
[視線をバーの片隅へ向け]
[JAZZ BANDの演奏。曲目は「MACK THE KNIFE」]
Oh, the shark has pearly teeth, dear
And he shows them, pearly white
Just a jack knife has macheath, dear
And he keeps it out of sight
[明るい曲調とは対照的に、その歌詞は血腥い]
[彼女はテンポにノり、メロディを*口ずさむ*]
そう、それならよかった。
邪魔、しないわ。
一緒に遊ぶのは、きっと間違いないけど。
[にっこり笑って耳を澄ます仕草。
歌が聞こえる、
「MACK THE KNIFE」]
素敵な歌ね。
今度、もっと聴かせて。
[貴方の声、
そう囁く。
気付いたときには、硝子に映った影のように、
少女の姿は消えているだろう。
*後に残ったのは甘いバニラの香り。*]
怪人 ケイオス が参加しました。
―IndeRiseal―
[3人が手を繋ぐロゴマーク。男が1人、獲物の臭いを
嗅ぎ取るようにして立っている。]
さぁてさて。ククッ。本当に値打ちのわかる人は、
いるのかねえ。ネコに小判ネコに小判。
まァ、いるとしたら私一人かもしれないがね。
[仮面の奥で、何かが笑う。]
だぁって、私は天才なんだから…。
─ Ground Zero ─
[太陽されも爛れ落ち、抉れた大地は乾ききる。──そんな表現すら、Underのこの場には相応しくない。幾度となく繰り返されたPGMのAIの衝突の爪痕は、決して消えぬ心の傷であるかのように地に満ち満ちている。クレーターは深く、裏返して意味を問うならば、このサーバーの層がそれ程実験に適し、”厚い”という事だ]
[クレーターの縁に腰掛けて、虚空を見上げる]
[黒いマントは揺れて揺れて靡いて乱れて裂き乱れ]
[端整な顔立ちは顔半分を覆うマスクで隠されている]
[瞳の色は──奥まっていて、見えない]
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