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次の日の朝、自警団長 アーヴァイン が無残な姿で発見された。
噂は現実だった。血塗られた定めに従う魔物“人狼”は、確かにこの中にいるのだ。
非力な人間が人狼に対抗するため、村人たちは一つのルールを定めた。投票により怪しい者を処刑していこうと。罪のない者を処刑してしまう事もあるだろうが、それも村のためにはやむを得ないと……。
現在の生存者は、流れ者 ギルバート、農夫 グレン、老婆 デボラ、ケーキ屋 ネリー、吟遊詩人 コーネリアス、ごくつぶし ミッキー、お嬢様 ヘンリエッタ、酒場の看板娘 ローズマリー、のんだくれ ケネス、青年 ラッセル の 10 名。
……ん……いたた……
[ 朝か夜かも分からぬ感は、日を追って更に強くなっていた。こめかみの辺りを押えながら身を起こしてみれば、夜着にも着替えぬまま眠っていたらしい。はて、と昨日のことを思い起こす。寝起きの頭に、ゆっくりといくつかのことが思い出され。]
……あ。
なんてこった。あたしとした事が酔い潰れちまったか。
[ 普段、いくら飲んでも酒場では酔った様子を見せぬようにしているというのにである。しかし、昨日は不安からか、いささか酒のペースが早すぎたようだ。
と、思ったところで、更にもうひとつのことを思い出す。
――やっぱり、お前は笑っている方がいい。そう言ったこちらを見つめるギルバートの顔。思い出すと頬が熱を帯びる。]
まったく、もう。
[ そう言ったのは、自分へか。ギルバートへか。]
ああ、しかし、風呂に入りたいね。後でちょっと探してみるか。
[ そう言って、再びベッドに身を横たえて……そのうちに寝息を立て始めた。*]
[額に浮かぶ脂汗。ベッドの中で寝返りを打つと、目を覚ました]
朝か、夜かどっちだ。
だめだ。もう少しだけ、眠っていよう。
[又目を閉じる。寝苦しさは変わらず、少しだけ*呻いた*]
[家畜の世話もしてるミッキーの朝は早いのだが、今日の彼の浅い眠りは妙な物音で妨げられた。]
う、ううん。今は朝なのかどうなのか…
そうか今、俺は集会場に来てるんだった
母さんは 馬の世話を出来てるんだろうか。
何か一階で物音がしたようだが
[いつものように起きだして、朝食の用意をすべく1階へと降りてくる。窓の外は相変わらず暗く黒く、心までもどんよりと塗りこめられそうで、ネリーはわざと厚いカーテンを閉めたままにしていた。
室内の明かりを灯しながら広間に下りて、何の気なしに1階の各部屋へ続く廊下に目をやる。一番奥がデボラの部屋で、一番手前が…。]
あら?扉が開いているわ。アーヴァインさんはもう起きていらっしゃるのかしら?
アーヴァインさん、今朝のメニューのリクエストはありますか…?
[カンテラの明かりを掲げながら、そっと部屋の中を覗いた。
赤いのか、黒いのか。ソレが何を示すのか。ネリーには一瞬分からなかった。
しかし視覚よりも早く、嗅覚が答えを教えてくれた。]
あ、ああ、ぁ……。
[カンテラを取り落とす。その衝撃で火は消え部屋の中は暗くなる。…しかし。]
[扉の向こう、すぐ目の前。見てしまった。何もかも、理解してしまった。
全身が大きくわななく。がくがくと震え、唇はぱくぱくと空を食むだけで言葉にならない。
もう、限界だった。
次の瞬間、全てを手放して声もなく、ネリーはばたりと床に崩れ落ちた。]
ん、ネリーか、確かアーヴィンさんの部屋だよな、何かあったのか。
[何気なしに覗いた部屋の中で倒れこむネリーを発見する]
ネリー! おい、どうしたんだ何かあったのか、しっかりしろ。
[ネリーが倒れてるという異常事態に動揺して、部屋を見れなかったが、少し落ち着くと自然と部屋の奥に視線が行きそこで変わり果てたアーヴィンを発見する]
!!! アーヴィンの旦那! これは… 殺されてるのか!?
た、たいへんだー。おおい、誰か来てくれ
[動揺しながらも、倒れてるネリーが生きてるのにほっとするミッキー。ネリーを床に横たえると、今に起きてる人がいないかを探しに行った*]
[どたどたと、誰かが廊下を歩いている]
んん…もう、朝?
お外が暗いとよくわからないなぁ。
せっかく、朝日のあたる部屋を選んだのに
これじゃあ意味ないじゃない…
[足音は部屋の前を素通りした。閉められたドアに、まだ寝ていると思ったのか。それともここが少女の部屋だと知っていたせいか]
[身支度を調え、扉の外へ顔を出す。しんとした、無人の廊下]
足音がしたと思ったけど…
下の方からした音だったのかしら?
ああ、もうネリーさんが起きてるのかも。
今日の朝ご飯、なぁにかな。…ふふっ
[にんじんが入ってたら嫌だなぁ、と考えて、そこから昨夜の会話を思い出し、くすりと笑う]
なんだ? 朝っぱらからうるさいな。この重量感はミッキー辺りか。
[ベッドから身を起こす。廊下に出るとミッキーの姿を探した]
どうしたミッキー。なんかあったのか?
寝てるやつもいるんだから静かにしろよ。
[とんとんと階段を下りる。どこからかミッキーの声がする]
…居間にいるのかな? ミッキーさん、随分と早起きなのね。
[挨拶をしようと移動する途中。それに、気付いた。開け放たれたドア。何かの…臭い]
………ひっ!!
[覗いて見てしまったそれ。息を飲んだところで
「おはよう」
と声をかけられた。グレンの姿を確認した瞬間、呪縛が破れ、ヘンリエッタは叫び声を上げた**]
た、たいへんだグレン
アーヴィンが殺されている、こっちに来てくれ
[視界にちらりとヘンリエッタが入ったが、彼女への配慮をする余裕はミッキーからは完全に失われていた]
腹減ったな。広間行くか。ネリー辺りは起きてるだろう。
[あくびをしながら、廊下に出て歩いたところで、嫌な匂いが鼻を突いた]
なんだ……? この臭い。……血?
[ヘンリエッタが開いた扉の場所で立ち止まっていた。ミッキーの言葉に慌てて叫び声をあげたヘンリエッタの方へ駆け寄る]
[エッタの悲鳴に、はっと意識を取り戻す。状況が把握できずにほんの一瞬だけぼんやりとして。]
あれ…私は…。……ぁ…。
[思い出した。思い出してしまった。さっと顔が青ざめる。
血の匂いが鼻につく。何だか口の中まで血の鉄臭い味が流れ込んでくるような気がして、思わず口を手でふさいだ。吐きそうになるのを必死で押しとどめる。]
うっ、うう…。
ネリーが入っていくのが見えて、俺がアーヴィンさんの部屋に入った時はもう、あ ネリー気がついたのか。
俺はちょっとヘンリエッタを部屋に運んで落ち着かせてくる。後を頼む
[ヘンリエッタを促し、部屋に戻らせようとするミッキー、ふと部屋の中のグレンを振り返り…]
なあグレンよう、これってやっぱり人狼の仕業なのか
[ミッキーはグレンの返事を待たず、デボラとぶつかりそうになりながら部屋を出た*]
[夢から目覚めていた男は、紫煙を燻らした後で自室から出る。
階下が騒がしい。何事かと思いながら、一階へ。
つんと鼻を刺激する匂い、と同時に一室の前で人だかり。]
自衛団が殺された?
[聞こえてきた内容を鸚鵡返しして、部屋の中を覗く。
そこには、変わり果てた自衛団の姿。]
……酷い有様だな。
[片手で口を覆い、もう片手で床を手繰り、半ば這うようにしてその場から離れようともがく。立ち上がることすら忘れてしまったのか、それとも腰が抜けてしまっているのか。
もう声も出せない。
目の端に涙の珠を滲ませて、何を問われても駄々っ子のようにただ首を振るだけ。]
[その惨状に息を呑む。ヘンリエッタをミッキーに任せると、デボラを制してネリーの方へ]
大丈夫か、ネリー。とりあえず部屋からでたほうがいい。
ギルバート、ネリーを頼む。
[部屋まで来ていたギルバートへ声をかけた]
心臓を、一突きか。それでも、酷い有様だな。
[集会所の庭先で、くわえタバコをしつつ昼夜の区別がつかない空を見上げる。]
…辛気臭ぇ空気だぜ。
[吸い口ギリギリまでそれを味わってから、深く長い息を吐く。しばらくそうしていると、建物の方から叫び声のようなものが聞こえた。]
……なんだ?
こんな状態だ。警官もここへは入ってこれまいよ。
アーヴァインを、埋葬してやらんとね…。
[既に人ではなくなった「もの」を見つめる。魂の抜けた身体は、長い人生で何度も見てきたが、何度見ても辛い。]
[床に流れる赤い色を踏まないように、アーヴァインの脈を取る。振れることはなく、死んでいるのは明らかだった]
……このままにしておくのもなんだろう。どこか、埋めてやらないと。
……これは。
[アーヴァインの身体を運ぼうとして、傍に落ちたロケットに気付いた。血に濡れたそれをテーブルの上へ置くと、そこに置かれた鏡が目に入る]
[集会所のドアを開けると、悲鳴とざわめき、つんと鼻をつく匂い。
それである程度の事は理解できた。]
…チッ。マジかよ…。
[吐き捨てるように言い、思わず廊下に唾を吐いた。]
[グレンがアーヴァインの躯を運ぼうとするのを、無言でじっと見ていたが、ふぅ、と息を吐くと、ぼそりと呟いた。]
…俺ぁ夜行性なもんでな。夜になっても眠くなくてよ。
昨夜、ここを出た時からずっと外をぶらぶらしてたんよ。
……新しくこの建物に来た奴は居なかったし、誰もここから出て行ってない…ぜ。
[その言葉が何を意味するのか。説明しなくてもわかるだろ?とでも言いたげに。]
[ケネスの言葉に、じっとそちらを見る]
……そうだな。じゃあ誰かがアーヴァインを殺したって事か。この状態を嫌って?
仮にも自警団の団長だ。女の手でこれは無理だろうな。
じゃあ、誰がやったんだ?
[半ば吐き捨てるように口にして、アーヴァインの身体を部屋の外へと*運んでいった*]
[前の晩に殆ど睡眠を摂っていなかったためか、昨夜は思いのほかぐっすりと眠ってしまっていた]
おかげで体の痛みといいますか…倦怠感のようなものは取れましたね。何だったんでしょう?
にしても皆さん?
あれ、広間ではないんですね。
奥で……何か?
[漸く、異状に気づいたようだ。廊下で座り込む人物や殺気走った声、近づくほどに顕わになる深刻な表情]
何が……?
[グレンの言葉に、軽く肩をすくめてみせる。]
さぁなぁ?ただ俺は、現状を皆に把握しといてもらおうと思ってな。
そもそも、理由があるなら俺が知りたい所だ。
ま、あくまでも俺が言った事を信じるって前提だけどな。
[そう言って懐を探るが、出てきたのは空のタバコケースのみで、思わず舌打ちした。]
[次いで、運び出されたアーヴァインの姿が目に入る。土気色をした表情は生者のものではないとすぐにわかる]
死んでいる……?
[呆然と立ち尽くす。鼓動が早くなっているのがわかる。やがて、我に返ったように周りを見渡す]
エッタさん……は部屋ですか。ネリーさんはギルバートさ……ギル、よろしく頼みます。
ローズさんはいらっしゃいませんね。
デボラさん大丈夫ですか、部屋か広間まで戻りましょう。
……なんだい、騒がしいね。
[ 喧騒に目を醒ます。瞼を閉じかけて……はっと身を起こす。]
まさか……
[ 嫌な予感に思わず身震いするが。直ぐに意を決して、広間へと向かう。]
ババは大丈夫じゃ。
死体は何度も見とる。
[だが、そう言う老婆の唇はカサカサに乾いていた。]
ケネスが言うんが本当なら、集められたモンの中に殺人鬼がおるんじゃろうて。
アーヴァインの言うように、今日から誰かが死なんにゃいけんのんじゃろうか…。
[デボラが了承すれば、彼女を支えて広間まで連れていく]
しかしケネスさん、ぶらぶらしていたと言っても、見落としはあるかもしれませんよ。
まあ……あの門を越えて、出入りするのは……難しい気はしますがね。
ああでも……誰か、そうですね、地下室や秘密の小部屋のような所にでも潜んでいる、いう可能性はあります。
これもぞっとしませんが。
部屋はそのままなんですよね? ……ちょっと、見て参ります。
[広間を出るときに、デボラの声が耳に入る]
『今日から誰かが死なねばならない』
[今は、それ以上考えることをせず、アーヴァインの自室に向かう。何がわかる、というものでもないのだろうが]
あ……ローズマリーさん。こちらには来ず、広間で話を聞いてください。
何度も見たって、慣れるもんじゃないだろうよ。
…というか、慣れたくねぇな、そんなもんは。
[デボラの小さな肩を、ぽんぽんと軽く叩く。]
ああ、まぁがっつり見張ってたってわけじゃないがな。
地下室や小部屋かい?ぞっとしねぇな。
まぁ、後で何人か纏まって色々と調べた方がいいかもしれねぇな。
…女子供を一人にはしとけないだろうし。
[ ――何が起こったのかは聞くまでもなかった。
床は血に染まる……そして、そこにある鏡。]
……アーヴァイン…かい?
[ それでも聞かずにはいられなかった。誰からか、返って来るのは肯定の言葉だろうけど。]
ネリー、あんた、大丈夫かい? ……あんたは見てない方が良い。部屋で休みな?
んー?
[廊下で座り込んでしまったネリーの前に、しゃがみこんで声をかける。]
…お嬢ちゃんにはキツかったな。
大丈夫だ。ちょいと部屋に戻って一眠りもすれば、ここは何事も無かったようにしておくからよ。戻って休め。
[そう言って、ネリーの頭を軽く撫でた。]
ごめん、折角言ってくれたけど……あたしは大丈夫さ。
[ 何とか笑みを作って、コーネリアスに言う。不安と恐怖をすべて隠すとはいかずとも。]
[グレンとコーネリアスに頷くと、男はネリーの傍へ。]
俺、ネリー部屋まで戻すわ。
調べるなら、俺も行く。
自分の目で確かめないと、信じられない性質でな。
[ケネスにはそう言って、軽々とネリーを姫抱きにする。
嫌がられても、離す気はないらしい。]
[頭にかかるわずかな圧力。ネリーはびくりと大きく肩を揺らして、驚いて顔を上げる。しかしそれは撫でる温かな手だと気づき、くしゃりと表情を歪めると、声を上げて泣き出した。]
うっ、うっ…ケネスさん…。どうなるの?
私たち…みんな…どうなっちゃうの…?
[ぽろぽろと涙が零れた。自分になにも力がなくて、情けなくて悲しくて辛くて、そして人の死に際しても自分のことばかり考えている自分が疎ましくて。]
[勝手口の外においてあったスコップを使い、穴を掘る。絞首台の近くには埋めたくなかった。人が一人、入る程度の穴を掘り終わると、アーヴァインを横たえらせる]
……。たかだかこれくらいの傷で、死んじまうんだよな。旅人が襲われたのは野犬で、アーヴァインは誰かに殺された。そうはならねぇか。
ならないよな。
[ギルバートに簡単に抱きかかえられて、身じろぎをする。あまりにもすっぽりと腕の中に収められて抵抗しても無意味と悟り、丸く小さく縮こまって再び涙を流した。]
ごめんなさい…私、足手まといで…何もできない…。
[ギルバートの服を無意識にぎゅっと握り締めて、ただひたすら涙を流した。]
[女の涙は嫌いではないが、何故かこの涙は見たくなかった。
それでも泣くなと言えなかったのは、容易く止まるものではないと思ったから。]
足手まとい……なわけないだろ?
お前は、旨い料理を作ってくれさえすればいい。
腹が減っては戦はできぬって言うじゃないか。
[戦になるかどうかはまだ分からないが、励ますように一言。
泣き顔を見なくていいように、強く頭を胸に寄せた。]
[既に動くことのないアーヴァインを見下ろす。固まった血が、薄暗い中でもよく見えた。
ぽつり、と頬に当たる冷たさに、上を見上げる]
雨、か?
雲があるだけで、外と繋がってはいるのか。出られないもんかな。
[ぽつぽつと降り出す雨。あわててアーヴァインに土を被せ終わると、集会場の中へと戻っていった]
[ それぞれが部屋を離れて行くのを見送る。ネリーを抱えて行くギルバートには、変な気をおこすんじゃないよと釘を刺し。
…鏡に歩み寄るとそれを拾い上げた。]
これが遺品…てことになるのかね。
[ 歳はだいぶ離れていたがアーヴァインは従兄弟に当たる。家族に渡すのは自分の役目だろう。そこにいるものにどうするのかと問われればそれを言うだろう。]
あたしは部屋に戻るよ。何かあったら呼んどくれ。
ああ…料理……。そうだったわ。今日のメニューは何だったかしら…?
[錯乱して泣きはらし涙の霞がかかった瞳で、ぼんやりと宙に視線を彷徨わせる。しかしさすがにこの状態では、火や包丁を扱うのは難しいだろう。
頭を抱きかかえるようにされると、耳にギルバートの鼓動が流れ込む。その規則正しい律動を聞きながら、やがてネリーは泣き疲れて*眠ってしまった*。]
[広間へと戻ると、腰を下ろそうとして赤く染まった服を見た]
着替えた方がいいな。さすがにこの格好でいるのは今のネリーやエッタには酷だろうから。
[シャツを脱ぐと、あとで洗おうと水にだけつけておく。部屋に戻って別のシャツに着替え、また広間へと*戻ってきた*]
[ネリーの部屋に辿り着くと、ベッドに身を横たわせる。
小さな寝息を立てる女の唇に、そっと触れようとするも]
……おやすみ、ネリー。
[その手は、濡れた頬に張り付いた髪を取り払うだけ。
抑止したのは、ローズマリーの言葉故でも、デボラの存在故でもなかった。]
さて、何処から調べる。
[数人の男に声をかけ、集会場内を調べ始める。
使われてないだろう客室、そして物置や浴室。
その他、調べられる場所は隈なく調べて]
……俺ら以外、誰も居ねぇな。
[自衛団に集められた者以外、誰の姿もないことを確認する。
疲れたような息を一つ吐いて、それぞれと別れ自室へ戻る。]
[自室に戻る途中、ある一室の前で立ち止まった。
無言のまま、閉じている扉をみつめる。]
…………。
[男が何を思っていたか。
それは、誰も知り得ぬこと。]
[自室に入れば、一人紫煙を燻らせる。
常よりも、灯る火は強い。
気分を落ち着かせるように、何本も何本も吸って]
……こりゃぁ、もう避けられないってことか。
[自衛団が殺された。
容疑者は、今集会場に集められた10人。
自分の目で確かめた事実に、自然とそう言葉を紡いだ。*]
[荒い息。冷たい寝汗。体をびくりと震わせ、少女は目覚めた]
―――っ!!
ん…あぁ…夢…? ゆめをみてたの…?
なんだったっけ…あたま、いたい…
[夢見たものは。突然の事故の知らせ。パパとママのお葬式。遠くに行く兄。別れの朝のこと。そして、2日前の夜の、自警団員の顔。その顔が、今朝 ]
………!!
[また叫び声を上げそうになるのを、必死で堪える。恐怖を追い払おうと、何度も兄の名を呟く]
なにが、あったんだっけ…
…ああ、そう。ミッキーさんが、連れてきてくれたんだ。
お礼、言ってないや…おにいちゃんに叱られちゃう……みんなどこ…? 嫌だ。静かすぎるよ…
[脈絡のない思考。少女は人の姿を求めて、居間へと降りていった。ただ、誰かにしがみつきたかった**]
[ ……大きく息を吐く。僅かに開けた窓から、雨音の響く外へと煙が流れて行くのを見送る。既に何本目の煙草となるのかも分からない。灰皿は吸殻で埋められていた。
ベッドに腰掛け、目の前には立て掛けた鏡。]
……アーヴァイン。あんた、どうするのさ。
[ もう、そう聞いても彼は答えを返せないけれど。
アーヴァインの妻子の顔が浮かぶ。二人にアーヴァインの死を伝えたら…それを思うだけで胸が痛んだ。]
―回想―
ぁん?…なんだってんだ?
[足音の重量というには失礼だろうか。ミッキーの大声に目を覚まし、何事かと部屋から顔を出せば、他の人の声も聞こえる。自然と足を騒ぎの元へと向けて]
ぁー…?ヴァイン…さん?……
[心臓が一突き。その光景を目を見開き硬直するように眺め、手を口もとに覆うのは、気持ち悪さか血の匂いを抑えるためか]
・・・はっ…冗談…きっつい
[一つ大きく息を吐く。冗談じゃないのはこの生々しい光景でわかっているけれども。引き上げていく面々を眺めながらも落ち着けるように己の肩を抱きしめて。
しばらく落ち着いたところで、ギルの声かけから始まる家捜しに参加した。とはいえめぼしいものを見つけることもなく。別れる面々を引き止めることもせず...は広間へといった]
―回想終了―
―広間―
ひどかったよなぁ…
[人の死をみるのは別にはじめてではないけれど病気でも寿命でもない暴力的な殺しなものだから]
外から誰かやってきた…なんてこともないし…人間業じゃないだろ。ありゃ
ん?エッタ?もういいのか
[もししがみつくなら特に止めないだろう]
ああ、よかった。
おにいちゃ…。んん、ラッセル、さん!
[駆け寄ってしがみつく。服に顔を押しつけて、ただひたすら、ぎゅっと。そのまま、訊ねる。怖いけれど、恐ろしいけれど、聞かないではいられない]
アーヴァインさん、しんじゃった、の?
[青年からの、肯定の返事。少女は、体を震わせて…その震えが去るまで、青年の服に顔を押しつけ続けた]
エッタ…ああ。悲しいけど事実だ
[問いには優しさも慰めのない肯定を返し、無表情ながらもただ落ち着かせるように、しがみつくエッタを頭をなで、背中をさする]
怖がるのはいい。そりゃ怖いしな。だからいいんだ。怖がって。ただ…怖がるだけじゃあ……ん。今はいいか
[慰めの言葉など浮かばずただ思ったことを口にして]
…しかし、これからどうするかなぁ…
……アーヴァイン、あんたの仇は取るよ。
[ それが、生きてここを出る事に、アーヴァインの死を妻子に伝える事に繋がるだろう。
組んでいた脚を解いて立ち上がる。扉に向いながら、鏡に一瞥を投げ――はっと立ち止まる。]
――え?
[老婆は長椅子から、ヘンリエッタがラッセルにしがみつくのを見ていた。]
可哀想にのう…。
犯人は…名乗り出てはくれんのんじゃろうのう。
[朝の光景を思い出す。皆一様にショックを受けているように見えた。という事は、アーヴァインを襲った事を覚えていないか――或いは、演技をしているか。]
ほんまに恐ろしい…。
[しばらく。少女は顔をあげた。我ながら、子供っぽいことをしてしまった。なでられるばかりで、赤ちゃんみたいだ。そっと体を離す。だけど、服の裾は握ったまま――]
あの、ラッセルさん、ごめんね。ありがとう、ございました。
すごく、びっくりして、怖くて……。
あれは…いったい誰が?
エッタ達、これからどうなるのかな。
まさか、あの人が言ったみたいに………
[続きはさすがに、声にならない*]
[ 鏡に映るのはこの部屋ではない。血に塗れ床に倒れ伏しながら、それでも怖れを見せず見上げるアーヴァイン。その視線の先には、人ならぬ姿。
だが、それは柄の間の事で、気がつけば鏡は部屋の景色を写すだけ。]
幻……じゃない。
…鏡は真実を映す……その真実を視る者……
そうなの? 母さん……
[ 天を仰ぐようにして、呟く。思い出す。そして、それはかつての人狼が真っ先に狙った者。]
[目を覚ます。しかし起き上がる気力も無いまま、虚ろな目で天井を見つめる。アーヴァインが説明していた内容を改めて掘り起こし、脳内に並べていった。
生きている人狼が分かる人と、死んだ人狼を見分けられる人。人狼を追い払うことができる人に人狼ではない証明ができる人。そして人狼に魅入られた人。]
アーヴァインさん…動かなかった……。本当に、人狼はいるの、ね……。
私…ない。何もない…。非力だわ…。
ですね。デボラさん。名乗りでるぐらいなら昨日の時点で出てくると思う。
ああ、怖ろしい。人間いずれは死ぬたって、あんなのはごめんだ。
[苦い表情でデボラに答えエッタが顔を上げたので撫でる手を止めて]
別に礼なんていい。大したことでもないしな。
まぁ…これからは難しいとこだけどね
[だって、話が本当ならこの中に人狼がいるのだから]
[何らかの力があったなら、巻き込まれた理由も分かった。しかし何もない。なぜ自分はここにいるのだろうか?本当に、食事係なのだろうか?そんな他愛も無い考えが、沸いては消え沸いては消え。]
…食事の準備が、私の存在理由ならば。もし。それが無くなったら。
[再び脳裏にアーヴァインの姿が蘇る。必要が無くなったら、邪魔になったら、ああなってしまうのだろうか?ネリーは震え、強迫観念に苛まれた。]
……良いさ、やってやる。
どっちにしたって…やらなきゃ、やられるんだ。
[ 命の危険。それと引き換えの希望。
大事そうに鏡を持ち上げると、鍵の掛かる机の引き出しに仕舞い込む。これをどうにかされる訳にはいかなかった。]
……見ててくれよ、アーヴァイン。
[ 呟くと、部屋を後にし広間へと向かう。]
[起き上がるとふらふらと部屋を出る。服は寝乱れ、頬には涙の痕が残り、髪もくしゃくしゃ。部屋の扉をくぐるとき、足が引っ掛かって枠にぶつかった。その拍子に、クリスタルのピンが外れ廊下に落ちる。ネリーはそれも気づかないまま、厨房へと降りていきパンを捏ねはじめた。
他の人の存在にも気づかない。ただ何かに責め追い立てられるかのようにパン生地を捏ねる。]
いやだ…上手くまとまらない…。どうして?どうして…?
−回想−
[アーヴァインの自室をこわごわ見渡す。しかし、これと言って変わったものなどないようだ]
凶器とか……そう簡単にはないものですよね。ん、心臓を一突きってことは人狼の仕業ってわけでもないのかな。
[そこで、人狼という存在を考えに入れていることに気付き、苦笑する]
いくらなんでもねえ……。人間が、誰かが誰かを殺したということを認めたくない故、でしょうかね。
ああ、これがくだんの鏡?
[アーヴァインが抱えていたことを思い出し、目を留める。彼が屋敷に現れた時居合わせなかったため、まだちゃんと見てはいなかった]
ふうん。ひび割れて……薄暗いな。よく見えませんねえ。
そうだ。首の後ろ……一昨日の夜から熱を持って……何でしょう、うーん……ひとりでは見えないな。
と、ローズさん。来てしまいましたか。
そうですか……アーヴァインさんとは従兄弟同士。
[結局2日間ほとんど寝れなかった疲労回復の長い昼寝からミッキーは目が覚め、寝る前に聞いたケネスの言葉を思い出していた]
確かに昨晩にこの場所に誰かが来た気配は無かった。話半分に聞いていたがおそらく人狼は本当にいるんだろう、たぶん一番人狼について知ってるアーヴィンさんだから狙われたんだ。
そういえば人狼に対抗できる能力を持った連中もいるらしいな、そいらの力を借りんわけには行かないな
[それなら、昨夜はじめてアーヴァインと顔を合わせた自分とは違う思いがあるだろう。そう考え、ローズを残し部屋を出た]
−回想・了−
あ、雨ですね。
ふう……気が重いですが、ひとまず広間に行きますか。
食事もしないといけませんしね。……ネリーさん大丈夫かな。
んー…やっ。…む?
[考え事をしていたところで来た面々に向けて軽い挨拶をしたところで、その奥にネリーを見て、軽く頭をかき、エッタに少しだけ行って来るという。ついてくるならそのまま任せて厨房へと向かい]
ネリーさん。何してるの?
[広間にいたところを、ギルバートの提案で残りの部屋を見て回った。けれど、他に人のいる気配はなかった。
探索を終えると、シャツを洗いに井戸へと向かった]
……アーヴァインの、血。何故、殺した?
何故……。
[シャツを洗い終えて絞る。まだ雨は降っていて、地面に泥濘を作る]
何故? か。その理由がわかったところでどうなるわけでもない。――。
なあみんなどうするんだ。
俺は昨日に結局ほとんど寝れなかった。ケネスも言っていた通りに、この場所に誰かが来たって言うのは無かったぞ。
いるんだろ?この中にアーヴィンさんを殺した人狼が。
[ラッセルに名前を呼ばれても、しばらくは気づかない。子供の粘土遊びのように指先はおぼつかなく震え、パン生地の形を取らない小麦の物体に泣きそうな顔で対峙している。]
……あ、ラッセル、さん…?
私、何もできないの。パンすらこの有様で…もう私は、必要の無い人間なの…?
私はどうしたらいいの…?
[俯き、涙がぽとりと落ちる。]
この状況で名乗り出る人狼がいるとも思わんが、ただアーヴィンさんの話なら こういった時に人狼を見つけられる奴っているのもこの中にいるんだろ?
俺としては、とにかくそいつに早い所見つけてもらいたいんだが、誰なんだいったい?別に狼に出てこいと言ってるわけじゃない、村の味方にでてきてもらいたいんだ。
[広間にいる者に挨拶をする。この中に……アーヴァインさんを殺害した者が? ちら、と頭を掠める思い。軽く首を振って、厨房へ]
おや、ネリーさんラッセルさん。調理中ですか?
私もお手伝いしますよ。
[張り切ったポーズを作り、、珍しく髪を結わうと首筋に赤い痣。花を象ったような目を引く図象]
[シャツを部屋に干し、しばらくの間横になっていた。考えても埒が明かない、と立ち上がり部屋を出る。
廊下に出ると、光るものに気づいた]
なんだ? ……ピンか。確かネリーがしてたな。
[クリスタルのピンを拾い上げると、シャツのポケットに入れて広間へと向かうことにした]
[ 広間に向おうとした所で、厨房から聞こえる取り乱した調子に脚を止める。気掛かりだが、ラッセルが厨房の方へと向うのを見て、広間に向う。エッタはラッセルの後ろについていたかどうか。
更にコーネリアスとも擦れ違って、手を振り挨拶を。]
よう、何を話してたんだい?
人狼を見つけられるやつ、ね。確かにそいつが出て来てくっりゃあ人狼も見つかるかも知れないね。
……そいつが殺されなけりゃ、だけどさ?
よくわからん。怖いのも悲しいのはわかるけど
[俯き。涙を流すネリーをみても仏頂面…いや、むしろ不機嫌といえるかもしれない
というか気づいていたら、べしっとおでこに軽くチョップをしていた]
ただ必要あるかないかなんて、他人がきめることじゃない。自分がどうしたいかってだけじゃないのか?
…ま、今の状況でやれることなんて限られてるけれどね
[立ち込める煙が、部屋を薄闇に変えていく。
煙草の火のように、心はなおも燻ぶり続ける。]
落ち着かねぇな……。
[今朝の惨劇。容疑者は近くにいるだろう……。
晴れ間を求めるように窓を開けた。]
雨……か。しけてるな。
うん。俺もミッキーさんのいいたいことわかるかな…人狼が存在するならそんなやつらもいるんだろう。…ただその分その名乗り出た人は危険だろうけど
[厨房から顔だけだしてミッキーの言葉に返事をして、また厨房へと目を向け]
いや、コーネリアスさん。俺手伝いじゃない……んだが…まあいいけど。それ。怪我?
[視線を動かす途上で写る首筋に映えた赤い痣にほとんど反射神経のように聞いてみる]
[おでこにチョップ。ネリーは一瞬、いや三瞬くらい、自分の身に何が起きたか理解できなかった。生地のついてない手の甲を額に当てて、呆然としながらラッセルの言葉を耳にする。
ラッセルの言うことは、理解できた。できたけど。]
…ラッセルさんは、落ち着いているのね…。もしかして何か、力を持っているのかしら?
私は何もなくて不安なの。どうして自分がここにいるのかも、不安でたまらない…。
[広間へと向かう途中、話し声に気づいて、厨房へと顔を出す。集まる人の奥、ネリーの様子に目を留めた]
どうし……た。ネリー、お前。
[ネリーの様子に一瞬止まり、けれども傍へと歩み寄る]
その種、水分多いだろう。それだけじゃない、その髪型でパンこねたら髪の毛だって入るだろう? そんな失敗してどうするんだよ。
これは、子供の頃、それこそ狼に咬まれた痕です。随分大きな……まさか、人狼ってことはないと思いますが。
故郷の者、私は砂漠の出ですが、皆はこれを聖なる痣だと、私を聖痕の者だと呼び始めました。
ちょうど、天災や諸々の重なった年で、何かに縋り付きたかったのでしょうね。私の、この銀色の髪も神秘的なものに映ったようです。
正直申しまして、私には少々荷が重くてですねえ……。
[と、ラッセルの問いに答えて]
[有無を言わさず、乱れた髪の毛を手櫛で整えると、ポケットからピンを出して前髪を留める]
まずは落ち着け。
パンが作れないとか、気にするなよ。この状態で落ち着かなくたっておかしくないんだから。
ほら、深呼吸して、パンはやめて広間で待ってな。
[ネリーの背をあやす様にとんとんと叩いた]
[煙草を吸っても、心は落ち着かなくて。
この不安は孤独ゆえか、そう思案を巡らす。
自衛団を殺した奴がいるとは言え……。]
誰かといるべきか……。
[雨の中、広間へと向かう。中からネリー達の声がした。]
ちーっす。ネリー、もう大丈夫なのか?
ああ…水分……。
[確かにグレンの言う通りだ。ただでさえ今日は雨が降っているのだから、調節が必要だったのに。それに髪。自分の姿をやっと目にした。]
…いやだ、私、こんな格好で…。
[頬も涙の痕がぱりぱりに乾いてしまっている。きっと目も赤いままなのだろう。
がっくりとしながら、ネリーは指についた生地を丁寧に取り始めた。もうこれは使えない。]
え、赤いです?
おやそれは……変だな。色はなかった筈ですが……。
一昨日の夜から、急に熱さを持って……そのせいかな。
さて……グレンさんの言うとおりですね。ネリーさん、ひとまず今日はパン作りは諦めて、広間に戻りましょう。
大切な酵母なのでしょう? 大切に扱えるときに向き合いましょう。
[ネリーを促し、自身も広場へ]
[久しぶりに他人に髪を整えてもらうのは、何だかくすぐったい気がして、無意識に首をすくめて笑みがこぼれた。背を叩かれると、心の底で痞えていた何かがするっと落ちてどこかへ消えたような気がして、ほうと息を吐く。]
…ありがとうございます、グレンさん。
[手をきれいにして、もったいないが生地を片付けてしまう。]
ギルバートさん…ええ、大丈夫…とは…言いがたいかもしれませんが、何とか。
別に落ち着いてるのは一人で住んでたしな。そんで高熱だして死に掛けてとか……色々あったしな
[ネリーの言葉には冗談か本気か。…森で一人と考え少し遠い目]
…不安はみんなあると思うが、そんなの仕方ないことだし、何をすればいいかも…怖いことだらけだし…うん。
でもよ。ネリーに何もないってこともないだろ。
[理由も述べずに断じるようにいう声は苛立ちが含まれているが、広間へといくのは止めない]
[ 広間に集まってくる面々に挨拶を。
皆が揃ったのを見計らって口を開く。]
みんな、アーヴァインの話は聞いたね?
人狼と、そして、人狼に対抗するための力を持った者がいるって。
ミッキーがさ、人狼を見つけられるやつに名乗り出て欲しいって言ってるんだよ。
皆はどう思う?
[ 言い終えると、皆を見回した。]
狼にって。…そりゃよく無事で…でも天災があって大変というべきか。担ぎ上げられて災難というべきか。
[荷が重いという言葉には思わず同情の声。]
うん。赤い。今なら聖なる痣とかいわれても納得いくかもなぁ
花みたいだしな。
[一つ頷いていう。コーネリアスが自分で確認したいようなら手鏡とかで見る手助けをするだろう]
[何とか、と応えるネリーの目は泣き腫らしたかのように赤く。
頬を伝う涙の跡。頬は心なしか震えて見えて。]
はは、大丈夫……って感じじゃなさそうだな。
こういうときは無理をするもんじゃないぜ。
[軽く笑みを浮かべながら、ネリーに目配せを送った。]
[種をボウルに入れてさらに小麦粉を振る。何かに使えるだろうと、粉が馴染んだところで布巾をかけた。片付けてから周りを見渡すと、どこか苛ついたようなミッキーの姿が目に入る]
ミッキー? 何をそんなに苛ついてるかわからんけど、人狼に対抗するためにもまずは腹ごしらえだ。あんまり入らないかもしれないけどな。
俺たちの中に誰かいるのか、それとも他に……あんだけ探したからいないか。
[じゃが芋を手に取ったところで、ローズマリーの言葉が聞こえてそちらを見た]
見つけられる奴に出てもらう、ねぇ。そりゃあ正しい。だが、出てもらった後は狼にとっちゃ厄介なことに変わりない。
狙われるかもな。
[器用にじゃが芋の皮をむき終わると、適当な大きさにカットして鍋に放り込んだ]
[ラッセルに手伝ってもらい、痣を確認する]
ほんとですね……不思議です。
まさか、これも鏡の力で……でしょうか?
言い伝えをよく知らないので、図りかねますが……ミッキーさんの言うとおり、対抗できる力を持っている方がいるなら出てきて欲しいな、と思いますね。
何も手がかりがないまま進む……のは、不安です。
私も、自分が人狼に対抗できるための証となりうるなら、できる限りのことはしたいと思います。
[案じてくれているラッセルとギルバートに、今できる精一杯の微笑みを見せる。ぎこちなく悲しみの色は濃かったけれど。そして居間でソファーに腰を下ろした。]
名乗り出る…。そうして欲しいと思うわ。頼りになる、疑わずに済む人がいればそれに越したことは無いもの。
でも、危険は…どうなのかしら?私にはこれ以上は何ともいえないわ…。
[ソファーの肘掛に全身を預けながら、ローズマリーに問いかける。]
--アーヴァインの部屋--
ふぅ。これで何とか、嬢ちゃん達が卒倒したりしないようにはなったろ。
[床にこびり付いた血痕は、結局どうにもにならなかったので、ベッドにかけてあった分厚い毛布を被せ、見えないようにする。
充満した血の匂いを換気するために、窓を開けた。]
……雨か。鬱陶しいな。
[一つ溜息を吐くと、ベッドサイトに置いてあったタバコを咥え、懐からマッチを出し、火をつけた。]
人狼が、力が持つものを狙う……というのはそうかもしれません。
ただ、力を持っているものがそれを奮うことなく、その……処刑されてしまうような事態は避けたほうがいいように思えます。
難しいですねえ。
ああ、狼を見つけられる力を持っているものだけでも出てもらうというのはどうでしょう?
[誰にともなく問い掛ける。処刑。自分の口にした言葉に、眉を顰める。しかし、それは為さねばならないことなのだろう]
うーん…今までこんなことなかったなら、何で今。と思うと単なる偶然とは思い難いかな…なにせ空は真っ暗。門より外には出れない。不思議現象てんこもりだものな
その一つにそんなのが混じっててももう驚かん
でもそれって対抗できるもの…なのかな?
[痣だけではいまいちピンとこないため疑問符を抱いている。なんだかそんなうちに手伝うことはなくなってる気もする]
おいおい、焦ってないほうがおかしいだろう
アーヴィンさんがああなったのはお前らも見ただろ?
それにあれだ、このままだったら今晩から投票とやらを始めるんだろ、食欲なんてねえよ。
[立ち上がっての発言を終え椅子にどさっと腰をおろす]
ふう、俺が部屋に行ったときはアーヴィンさんとネリーが部屋にいた。
なあ、ネリーよ、なんであんな朝方にわざわざアーヴィンさんの部屋に行ったんだ、何か用でもあったのか
[しばらくそのまま、流れる煙を眺めていたが、ふぅ、と息を吐くと、吸い刺しのタバコを窓枠で揉み消し、外に投げ捨てる。]
…死体に慣れるような生活は、もうしたくねぇんだけどな。
[ぼそりと呟くと、ほんの少し自嘲気味に笑う。
小さく溜息をついてから、肩をこきこき鳴らすと広間の方に歩いて行った。]
ちょいとお待ちミッキー。
おまえさんまさかネリーを疑ってんのかえ?
この子がそがいな恐ろしい事出来る訳がないじゃないか。
もうちいと考えてからものを言うんじゃ。
[ 口々に聞こえてくる声。
逡巡……名乗り出るべきなのだろうか。しかし、それを求める者が人狼かも知れない。
けれど……名乗り出るものを求めないという者はいなかった。
皆の顔を見回す。不安を面に表していないのはラッセルくらいだろうか。
そう……皆、不安なのだ。この状況で、せめてもの道しるべを求めずにはいられないくらいに。気付かずに、思いに沈み顔を伏せていた。]
[ミッキーにたずねられ、素直に答える。]
厨房に行くときに、扉が開いているのが目に入ったの。だからもう起きていらっしゃると思って、朝食のリクエストが無いかと…。
[しかしそこまで。思い出したくないのか、口を噤んでしまった。
ミッキーを嗜めるデボラには、逆に首を振って。]
いいの…。だって私も不安だもの…。人狼なんて、どうやって探せばいいのかも分からないのだもの…。
そうだな。アーヴァインがああやって死んだ以上、誰かがやったことに変わりはない。
でも焦ったらそいつらの思う壺だろう。疑心暗鬼に陥らせて、仲間割れを始めたらいいようにされるだけだ。
そりゃ、焦ってないなんつったら嘘になるよ。食べる気力なんてなくても、食べずに弱ってったらだめだ。
それは、生き残るために大事なことだ。
[ミッキーの方をじっと見た]
[広間の前までたどり着くと、何やら皆が話し合っていた。
しばらくドア付近の壁に寄り掛かりながら、その会話を聞いている。]
……化け物に対抗ねぇ。
[頭をぼりぼり掻きながら、皮肉気な笑みを浮かべながら呟く。]
…役に立つかどうかわからんが、俺は昔、とある薮医者の所で世話になっててよ。まぁ…薮なもんで、患者をよく死なすわけよ。
その死体を内々に処理すんのが俺の仕事だったわけなんだが…。
[ネリーが多少落着きを取り戻し、自分の心も安堵を感じる。]
そりゃあ、確かに名乗り出てほしいところだ。
しかし名乗り出たやつを護ってやることができるのか?
危険な賭けじゃないならいいのだがな……。
[不安混じりの表情でローズマリーに言葉を返す。
重苦しく感じる空気を跳ね返したくて。]
俺ならお前を護ってやれるかもしれないけどな、はは…。
[息を一つ吐いて、話を続ける。]
もし、その化け物が、人間と何らかの形で体の構造が違ってる部分があれば気付けるかもしれん。
…ただし、死体限定でな。
さすがに、生きてる奴の体の中を探るわけにはいかねぇだろう?
[そう言って、肩をすくめて見せた。]
[老婆はグレンの野菜をしっかり味わうと、椀を置いた。]
みんな、命は大事にするんじゃ。
安易に名乗り出たら、「私を食べて」と言うとるようなもんじゃないか。
おまえさんたちには、未来がある。
これから先、誰かと家庭を持つ事もあろう。
これからのたくさんの楽しい事や幸せな事を捨てる必要はない。
見つけた時に、そいつに確かめて、改心するように説得するんじゃ。それが駄目なら、処刑も仕方がない事じゃろうて
……ネリー。
大丈夫だよ。人狼を探す方法はあるんだ。
[ ネリーに近づき、その髪を撫でる。]
――あたしが見つけるよ。だから、大丈夫。
[ そして、くるりと踝を返し、]
護ってれるのかい? 色男さん?
と言っておったら、ケネス…。
おまえさん、食べられたいのかえ。
まだババの半分も生きとらんじゃないか。
まあ言うたもんは取り消せんか。
[呆れ顔で溜息をつく。しかし、そういうある意味無鉄砲なところもこの子の魅力だと分かってはいた。]
なんであっても…腹は減るし、眠くもなる
[グレンの言葉に同意するように食事を開始、エッタにも少しでもと薦める]
へぇ…ケネスさんそんなことが…そりゃ酔いたくなるよな…そうか体を調べればだからデボラさんを夜這い…
[なんて、少しだけ関係ないことを混ぜていおうとしながらも、ローズマリーの宣言に口を閉ざした]
さらにローズマリーまで…。
今ババが命は大事にせえと言うたばかりなのに。
…まあええ。
ババが言いたいのはそういう事じゃない。
[窓の外、処刑台を思い浮かべる。]
腰が曲がっとるから、踏み台は高いのを持っていかんとのう…。
[デボラの言葉に、僅かに眉を下げて笑った。]
なぁに、このまま皆で疑いあったまま全滅していくよりは、少しでも望みがある方に賭けてみたってわけよ。
婆さんもあと100年生きるんだろ?出来る手段があれば、全力で足掻こうぜ。
そもそも、そう簡単にやられたりしねぇって。
[そう言って、手をぽきぽき鳴らして見せる。]
[ローズマリーの言葉に、そちらを見る]
見つける? ローズマリーが? 見つけ、られるのか、人狼を?
それは、ありがたい話だが……。身の安全は、大丈夫なのか。狙われるぞ。
[驚いて、声をかける。僅かに、手を握り締めた]
ラッセルさんが羨ましいです。いえ、皮肉ではないですよ。
ケネスさん? そうなんですか……。それは……もし、調べられるなら、力になると思います。ただの飲んだくれじゃなかったんですねえ。
そしてローズさんもですか!
……2人とも、ありがとうございます。
[己の身を危険に晒す告白であることを慮ると、胸が痛む。しかし、それとは別の興味が沸く]
ところで、見つけるって、具体的にどうやるんです?
[黙ったまま聞いていた大人達の会話は、突然差し出された救いの手のように思えた。青年の裾を握る手に力がこもる]
それは、鏡のちから、なの?
みんなほんとに、そんな不思議な力を…?
エッタは、エッタは…なにもできないの。
ごめんね。ごめんな、さい。
[こんな役立たずでは、ただのお荷物だ。それに、全てが終わった後、おにいちゃんに馬鹿にされてしまうかもしれない。それは悲しく、悔しい]
[ローズマリーの発言に、へぇ、と感心したような顔で]
こいつは頼もしい。さすが美人はそつがねぇ。
…って、おい坊主。
別に俺は、過去を忘れたくて酒飲んでるわけじゃないんだぜ?
そもそも…忘れられるもんじゃねぇんだ、それが自分の生きてきた道なんだからな。
というか、婆さんに夜這いする気は無い。
[最後のセリフはきっぱりと]
[ローズマリーに髪を撫でられ、その言葉にぽかんとする。]
…ローズマリーさんは、そう、なの…?
そういえば、アーヴァインさんと親戚だって、そう言っていたわ…。
[笑顔でギルバートを見るその顔はとても堂々としていて眩しいくらいで、ネリーは羨ましげに仰ぎ見る。並んだ二人の姿は、とてもお似合いに見えた。]
危険なことは、しないでくださいね…。
[――あたしが見つけるよ。ローズの言葉が聞こえる。
その口調には決意が感じられた気がした。]
本当に、見つけられるんだな……?
[護ってくれるのかい?その問いかけに。]
美女の頼みは断れないってね。
[みなの言葉に、ケネスもそうだと知り息を深く吐いた]
たく、命は大事にするもんだ。
だが……。そうだな、助かるには、それしかないか。
[頭を振ると、厨房から煮立った鍋を持ってくる。中には出来上がったポトフ]
考えなきゃいけないことはたくさんだが、まずは食べてからにするよ。
おお、ローズマリーとケネスか
で、どうなんだ狼は見つかったのか?
(よし、これであとはこの二人に任せたら大丈夫だ、最小限の犠牲者ですむはずだ)
[説明を聞いたのか理解できなかったのか、ミッキーは「能力」に過度の期待をしていた。
当然に偽者の能力者が出てくるなぞ想像すらしていない]
褒めても何も出せないぞ。家に帰れたら違うけど
あ、でも俺も見つける方法っての聞きたい。
二人のこと…あのおっちゃんが言ってたことと重なるが、妄信していいかわかんねーし…まあそれ以外の道がないけどな
[コーネリアスの言葉に同意するようにいいつつ、裾を握るエッタの頭をそっとなでる]
そうだね…ケネスさんのその言葉、よくわかる。生きてきた道は消せないしな…
[諦めたようにぼんやりといった]
ケネス。そうか、あんたも。
[ 運命に選ばれたのかとは口にせず。デボラの呟きは小さく、ローズマリーの耳には届かなかった。]
同じさ、グレン。人狼を探して殺す。それができなきゃ生きて帰れやしない。早く死ぬか遅く死ぬかの違いだけ、だろ?
ケネス。あんたはいつもそればっかだよ。でも、ま、ありがと。
うん。大丈夫だよ。心配しないで。
[ ネリーを死なせやしなから、と心の中で付け加え。]
ふにゃっ!
[おでこを弾かれ、反射的に何か言い返そうとしたが、ケネスの心遣いに気が付いた。名乗りをあげた、彼らの覚悟にも]
うー……い、いたい…よぅ
[何も言えなくなり、ただ涙目になる。それを痛みのせいにしてしまおうと、おでこをおさえて大袈裟に痛がってみせた]
[ギルバートの様子に、じゃあネリーは誰が守ってやるんだと問いたくなる。が、口を噤んだ。代わりに、背の高そうな椅子を引きずって、外に出ようとする。]
人狼じゃ言うモンは、とうとう出てこんかったのう…。
じゃが、処刑はせにゃいけんのんじゃろう?
きっとこれが、ババがここに集められた理由じゃ…。
ま、色男。
そこの美人を護ってやるといい。…俺が言うまでも無いだろうけどな。
[ギルバートに、笑いながらそう声をかける。]
おーっと、おデブちゃん。
俺は死体じゃないと解剖できねぇぜ?今ある死体は自警団長さんのものだけだが、穴掘り返して確かめてくるかい?
…まぁ、この先、俺の出番が無いまま終わるのが一番良い事なんだけどな。
[デボラの言葉に眉を寄せながら、ふと傍らを見ると、何やらぼんやりとした様子のラッセルが目に入る。その頭を、軽くぽんぽんと叩いた。]
あーん?
レディがそんな事くらいで泣いてんじゃねーぞ?
[からかうように、ヘンリエッタに声をかける。]
――狼は……まだ見つかってない。
どうやるのかはまだ言わないどくよ。人狼が知れば、邪魔をするのは間違いないだろうからね。
[ 見つける方法が知りたいという者を見回して。
そして、ギルバートへと向き直る。]
ああ。見つけてみせるさ。
うん。頼むよ? ……信じてる。
[ これまでのようなからかいは混じらず、言葉は、ただ真っ直ぐな気持ちを乗せて。]
エッタさん。いいんですよ、エッタさんにはエッタさんのできることが、必ずあります。
さ、グレンさんの作ってくれた食事をいただきましょう。
自分の生きてきた道……。
[ケネスの言葉が耳に痛い。私はずっと逃げてきたのだ。荒野に光る獣の赤い目の記憶から。自分に課せられた責務から]
え、デボラさん?
[食事をはじめたラッセルの横、裾を握ったまま、席につく。さすがに今日は、食欲がない]
…でも、こんな時こそ、だよね。おにいちゃんがそう言ってたもの…
[ポトフの皿から立つ湯気と、頭をなでる青年の手のぬくもりに背中を押され、ひとくち匙をつける]
って。ちょとまてまてまてまて
[デボラの行動にはさすがに驚いて、いつもの仏頂面も台無しに立ち上がりデボラの横までいって]
デボラさん。何を…いやそんなこと…違うだろ。それは…でも
[色々なことが頭を回って正しく文章にならない。]
待ってください。デボラさんが人狼なんですか?
違いますよね? あの処刑台は、人狼を吊るすためのものでしょう?
[とは言え、他に人狼の目星などついているわけでもない。しかし]
人狼は……犯人は、自ら処刑台に向かうものでしょうか?
ダメです……!
あ、そうなのか…、ローズマリーもケネスも誰が狼なのかがわからないのか…
じゃあどうするんだ?
[ふとデボラに気づき何をしてるかを目で追う]
お、お婆さま! だめ! だめ!
[叫んで立ち上がり、デボラの後を追う。何かを考える暇はなかった]
もう、誰かいなくなるのは、ヤダ!
[……信じてる。
いつもよりしおらしいローズマリーの言葉が胸に響く。
目と目が見つめ合う。その刹那、デボラが椅子を引きずり始めた。]
おい、婆さん。水を差す……じゃない、何をしてるんだ!?
デボラ婆、何してるんだ。
まさか老い先短い身だから、とか言うんじゃないだろうな!? そりゃ誰か一人をってのはそうかもしれないが、何でそこで婆さんが行くんだよっ!
[後を追って腕を掴もうと手を伸ばした]
だから、だからアーヴァインは言ってたのか。投票がどうとか。投票で多かったものを、一人ずつ処刑していくって。
それなら、少なくとも投票の結果だと言い張ることが、できる。だが――。
ババは人狼じゃない。
それは、死んでからケネスも証明してくれるだろうよ。
じゃが、今の段階で誰が人狼じゃと言い切れる?
ローズマリーも、見つけてはおらんのんじゃろう?
じゃったら、ババの他に誰が処刑台に上がる言うんじゃ。
[眼光鋭く皆を見回した。]
物事にはな、順番いうもんがある。
ババは、十分生きた。
そろそろじいさんが恋しゅうなってきた頃での。
ちょいとじいさんとデートしてくるだけじゃ。
みんなは気にせず命を大事にせい。
[それで人狼が見つかるとは限らない]
人狼じゃないなら、なおさらだ。アーヴァインが言ってたろう、狼に数で負ければ手遅れだって。
だから、無駄死にはよしてくれ。
[でも、誰を。そう思うのも確かで、頭の中が混乱してくる]
やめて…やめておばあちゃん…。
まだ100年生きるって言ったでしょう?そして私の赤ちゃんを抱くって、そう言ったでしょう?
そんな、やめて…お願いだから…。
[ネリーは両手で頭を抱きかかえるようにして縮こまる。いやいやと頭を振った。]
ローズマリーさんに見つけてもらって、その人だけ、処刑、するのではダメなの?
[口を開いて…言葉にならず、ただ重い空気だけが漏れる。
無力感も、諦めることも嫌というほど知っている。冷たい手。曇った眼。音のない骸
喘ぐように口の開閉を繰り返して]
……無駄死には誰がしていいものでもない。でも…誰かが無駄死にすることになるのかもしれない…
[歪んだ顔も一瞬に元に、むしろ前より酷い鉄面皮へと変わる]
デボラさん…一人で…できるのか?
…おい、婆さん。
あと100年生きるんじゃなかったのかよ。
何が楽しくて、婆さんのしわくちゃの体を見なきゃならないんだ。
[続く言葉に、長く深い溜息をついた。]
そうだな、誰の事も化け物だとは言えねぇ。
だけど…俺だって、自分の事を化け物じゃないなんて証明できねぇよ。
その理屈で言ったら、俺が代わりに処刑台に上っても、同じって事にならねぇか?
[デボラに駆け寄ろうとして、その瞳に射抜かれる]
だれ、って…
だれも、いなくなっちゃ、いや…
順番なんて、そんなの…
[ろくな反論もできず、涙がこぼれる。人狼の話。アーヴァインの死、鏡のこと、みんなの力。それでも、まだ、何かの間違いだという、願い。ただ駄々っ子のように首を振る]
こら、婆さん。早まるな。
まだ冷静に話し合う時間はあるだろう?
たしかに婆さんは十分生きたのかもしれないが……。
婆さんの命をここにかけることはないぜ。
俺達は戦うことができるはずだからな。
[噛みそうになりながらも、デボラを止めようと必死に喋った。]
デボラさんよせ、おいラッセル 馬鹿な事言ってないで手を貸せ。婆さん かなりの馬鹿力だ、ふん
[ミッキーはあわててデボラに近寄り、力づくで広間に戻そうとした]
[ ネリーの言葉に頷いて。]
そうさ。あたしが見つける。
だから、デボラ。もう少し待ってくれ。
[ デボラの決意の固さは痛い程に伝わった。何ゆえの決断かも分かっている。それでも止めずにはいられなかった。自分たちを思って命を投げ出そうとしている者を、どうして止めずにいられるのだろう。]
二つの意味だ…一人で出来ないなら。俺らがしなけりゃ関係ないだろ
人狼を退治するために、無駄死にするなんて目的を履き違えてるのもいいとこだ
[エッタの問いにはただ、無表情にはき捨てるようにいう。もう一つの意味は説明しない。
ただ、デボラの肩に手を置いて見つめる。]
[迷っていた。デボラは人狼なのだろうか? いや、やはり狼が自ら死に臨む、というのが理解できない。しかも今朝、アーヴァインを殺しておいて?]
デボラさんが狼でない、そう思うのなら、他に人狼だと思う方を指し示さなくてはなりませんよね。
ああも動揺を顕わにしていたミッキーさん……は人間のように思えました。それから、自分の無力さを口にしていたエッタさんとネリーさんも人に思えます。甘いでしょうか?
おまえさんたちは何も責任を感じる事はないよ。
もう決めた事じゃ。
幸いババには何の力もないでの。
ローズマリーは、ババが死んで時間を稼いどる間に見つければええ。
言うたじゃろ。ババはじいさんに逢いたいんじゃ。
人の恋路の邪魔せんでくれ。
いや…いやぁ…ラッセルさん、あんまりだわ…。
[涙が止まらない。では代わりに誰を?と聞かれても、言えない。選べないのに。]
なぜ?どうしてこんなことに?
おばあちゃん、おばあちゃん……。
[ふらふらと立ち上がり、縋るようにデボラの元へと。涙で塗れて言葉がつまる。]
……部屋に戻るよ。人狼を見つける。
[ ――自分に出来ることをしなければ。
早足に自室に戻ると、机の引き出しを開け鏡を取り出す。机の上に立て掛けた鏡。そこにはローズマリーの姿が映るのみ。]
母さん……力を貸して。
[ 一心不乱に鏡を見つめる。
自室の鍵を、ネリーが預かって行った事、それが今どこにあるのか。それをローズマリーは知らないままで。*]
唯一の心残りは、ネリーの花嫁姿が見れんかった事じゃの。
なあに、あの世から見とるから安心しい。
[ネリーに笑顔を向けた。そして、ラッセルに答えるように]
ちょいと椅子を蹴れば後は勝手に落ちるじゃろうよ。
明日の朝にでも下ろしておくれ。
ここから出られるようになったら、ケネス、おまえさんがじいさんの隣に埋めとくれ。だから、それまで死ぬんじゃないよ。
ケネスさんとローズさんは力を持つ者……。その言葉を信じるとするのならば……。
[目を瞑る。人に思える、だと? 皆、人間にしか見えないではないか]
私は少し考えたいです。
デボラさんの恋路を邪魔してしまう結果になってしまったらすみません。
[そう言って、デボラの体を留めようとした**]
落ち着け、落ち着くんだ、ネリー。
婆さんが死ぬと決まったわけじゃない。
ラッセルだって混乱してるんだろう。大丈夫だ。
[取り乱すネリーを後ろからそっと抱き支える。]
婆さんももうやめておけよ。爺さんだって喜ばないだろう……?
[ネリーの頭を撫でながらデボラに問いかけた。]
デボラさん…正直にいうけどよ。
命を大事にとか。デボラさんがいっても説得力なさすぎ
[疲れたような表情で嘆息する]
俺…死にたくない。でもそれとデボラさんが行くのとは違う。
…ああ、他の人間がいくよりもと思って逝こうとするデボラさんに対して我侭いうもんじゃないけどさ。
俺にはそんな勇気も、人狼を見つけることもできねーしな
そもそも…こんなこと意外にすることねーのかな…
婆さん、爺さんに会うのはまだ先でもいいだろう。
そりゃ、俺たちに時間はないのかもしれない。狼は人を襲えるんだからな。早く狼じゃないものを殺して、ここから抜け出そうとしてるのかもしれない。
でも、だからって、デボラ婆がここで自分から死ぬなんて――――。
[耳に入ってくる、みんなの声。デボラを止める声、泣いて縋る声、冷静に話す声。何故、こんな事に。やるせなさに歯噛みした]
何じゃおまえさん、ババはいらんと言うとったじゃないか。
[何でもない事のようにからからと笑う]
じいさんは喜ぶじゃろうて。
ババが大好きじゃったからのう。
[留めようとする人々を制し、扉をゆっくりと開けた。]
なぜ…どうして…!?ラッセルさんはどうしてそんなに落ち着いているの?
どうしてそんなに、おばあちゃんを死へと追いやろうとするの?
まさか、まさか…!?
[ネリーの中に、ひとつの答えが湧き上がる。蒼白になってラッセルを見つめる。冷酷とも見えるその表情。]
ラッセルさんが、人狼なの…!?いや、いやぁ!
[ギルバートも振り切るようにして後じさり、ラッセルから離れようとする。]
ああ、ラッセル。
説得力がないのは分かっとるよ。
これはババの我儘じゃ。
ババは、息子を産まれてすぐに亡くしてしもうた。
他にも、ババより若いもんが死ぬのを何度も見てきた。
もう見とうないんじゃ。
それに……。
[あちこちが痛む身体を見回す。]
おい、婆さん、婆さん
うっ
[力づくで止めようとする巨漢のミッキーだが、覚悟を決めた者の意思にひるんだのだか、デボラに振りほどかれようとした]
はあはあ、うちの母さんも目がほとんど見えなくなっても子供のためにって頑張って生きてるんだぞ、簡単に死ぬなよ
どちらにせよ、ババはもう死ぬ。ネリーの結婚式まで待てんくらいにのう。
ただ死ぬよりも、1日1回誰かを死なせにゃいけん縄にかかった方が苦しまずに死ねると思うんじゃ。
…もしかすると、自分じゃなくてババが死ぬ事で内心ほっとしとるモンもおるかもしれん。
じゃが、惜しんでくれたと思うて死ぬ事にするよ。
みんな、ありがとさん。
うっせぇ…
じゃあお前は自分が死ねるのか…ああっ!!
無実かも知れない。誰が人狼かもわからない人間かもわからないやつを突き出せるのか!
そして…その後もしも…無実としってそいつを殺してしまったっていう罪を背負えるのか!!
[頭がくらくらする。きっとデボラはそうなのだろう]
死んでいい人間なんて…いねんだよ。そんなの…俺も望んじゃいねーよ・・・
[ネリーの様子に落ち着かせるように肩に手をかけた]
ネリー……。
ここで、誰かの命を請うことは、誰かの命を差し出すのと一緒だ。だから、だからもっと冷静に考えよう。
俺たちは狼を退治しないといけないんだからな。冷静だからって疑ってたら、退治なんてできやしないぞ。
みんな、誰もアーヴァインを殺したようになんて見えない。でも、誰かが殺したんだ。食べた跡だってあった。
ババは一人で死んでいくんじゃと思うておった。
息子も、じいさんもおらんようになってしもうて。
働きもせん、村人の助けを得んと生きられん、お荷物じゃと思いながら数十年生きてきた。
ここで、こんなにたくさんの若い子たちに見送られる最期なんて、幸せじゃないか。
[ミッキーの手をやんわりと振りほどいた。]
親はの、子どもの傍におるんが幸せじゃからの。ババの息子はあの世じゃ。
[デボラの冷静な返しに意表をつかれ。
取り乱したは自分かとふと思いかえる。]
ふ……。
婆さんはともかく、ネリーの悲しむ顔は見たくねぇ。
そ、そういうことでいいじゃねぇか。
誰も死なねぇってのが一番なんだけどよ……。
[自分が、というデボラの目。ラッセルの呟き。いくつもの止める声。取り乱すネリーの叫び。そして、コーネリアスの迷い]
ふぇ……エッタは、エッタは…
誰も、何も、なくしたくない、よぉ…
[そこに突き刺さる、叫び声。たまらず耳を塞ぎ、少女は自室へと駆けだした。まだ、答えは…でない**]
じゃあラッセルさんは、自分が死にたくないからおばあちゃんを見殺しにするのね!
そんなの同じことだわ!単に自分が手を下したんじゃないという大義名分が欲しいだけだわ!
なんて人、なんて人…!
[価値観はぶつかって、きっと分かり合うことはできないのだろう。今のネリーには、ただデボラのことしか頭に無い。]
今だって、狼に見えないように振舞ってるかもしれない。
それを探すには冷静な目が必要なんだ。
[頭痛がした。眩暈がした。どうしてこんな事に――]
デボラ婆……もう死ぬって、どこか悪かったのかよ。何で…。
[ネリーの肩に手を置いたまま、デボラを見る。ゆっくりと]
俺は、デボラ婆に死んでほしくない。みんなにもだ。かといって自分の身を差し出せるかといわれたら、……両親の顔が浮かぶ。
[自分の人生経験の中の言葉でデボラを止めれれ言葉がない事に気がついたミッキー。やんわりとふりほどかれたデボラを止める気は既に失われてた]
はあはあ、婆さん。今、幸せなのか?
老人にゃ深夜は辛いんじゃ。
もう説得に応じる気はないよ。
……おやすみ。
[敢えて一人一人には声はかけない。皆の葛藤はわかる。だが、若い者達が疑い合って誰かを殺すのを見ているのはどうしても耐えきれない。老婆は、外へ踏み出すと、静かに扉を閉めた。]
…我侭すぎだ。…いいことなんて全然ねー。自己満足だよ
[デボラにかける言葉はただ苛立つように、ただそれ以上は、デボラへとなんて言葉をかけていいのか見つからず]
はんっ。お前と何が違う。だったら縛り付けてでも止めようとすればいいだろう。なんでしないんだ?
ああ、死にたくないよ。そこはあってる。でも見殺すのも己で殺したようなもんなんでそれは違うな
[ギリ…と唇を噛みながら、コーネリアスの言葉に呟く。]
俺には…ここに居る奴等みんな、化け物には見えねぇよ。
この中に紛れてるなら、たいした役者だぜ。
皆、わかってるのは自分が化け物じゃないって事だけだ。そうだろ?
[自分から命を絶とうとする老婆。それすらも、頭の片隅で、もしかしたらと疑ってしまう自分に嫌気がさす。]
[扉を閉めようとする老婆の後ろ姿に声をかける]
…婆さんの頼みは聞いてやるぜ。
だが、婆さんが人間だった場合…。
俺があの世に行った時は、一発くらい…殴らせてくれよな。
[その呟きが、老婆に聞こえたか聞こえないかはわからない。]
[ではどうすればいいのか。
駆け出したエッタの姿を目で追う]
……エッタ。
[言いようのない怒りが、頭を巡る。誰かが死ぬのは目に見えている。今日も、明日も。墓が増えていく光景が、脳裏に浮かんだ。
扉の閉まる音。幸せな人生じゃったというデボラの言葉が、*耳に残った*]
止めてるわ!止めてる…こんなに止めてるのに、そう見えないなんておかしいわ!
まだ何も分からないのに誰かを選ぶなんて無理だわ。せめてローズマリーさんの結果を見て、それからでいいじゃない。どうしてこんなやり方なの?
それに結局人狼でなくても、誰でも、自分でなければいいんじゃないの!
[叫びすぎたのだろうか?脳の酸素濃度が落ちているらしい。ネリーの身体はくらりと揺れて、半ば失神のように崩れかけた。]
[処刑台を見上げた。古い記憶が蘇ってくる。まさか、自分がこの場所に立つとは思っていなかった。]
あなた、今、行きますからね。
[死を目前にして、老婆の口調は若かった頃に戻っていた。椅子を置き、馬鹿力で登る。古びたロープに顎を乗せた。]
待てよ。デボラさん…本当に逝くのか?
もう止めない俺はひでーだろうけど、最後は傍にいたい
ネリーさんの言うとおりの…残酷な自分を自覚するためにな
[全部ではないけれど、その罪の一端が確実にあるのだから]
まぁー…これも我侭だな。うん。だから勝手にする
[といって、デボラがいくなら邪魔こそしないが*ついていくだろう*]
俺は…婆さんを止めれなかった
触れた婆さんの体からは優しさしか感じなかった。
俺は死ぬ時に、婆さんみたいに優しくなれるのだろうか*
[気を取り乱し、叫び、失神するように崩れ落ちるネリー。
その体をグレンとともに抱き支える。]
しっかりしろ、ネリー。失神するなんて相当取り乱していたんだな。
[いったん、ソファへと座らせる。]
ここにおいておくわけにもいかない。俺が部屋まで送っていこう。
[そう言うと、ネリーの身体をそっと抱きあげた。]
[部屋はすっかり暗い空気に包まれて、人が続々と去っていく。
重苦しい雰囲気から逃げ出したくて、早足に抜け出した。]
ふう……まったく……
[ネリーの身体を抱えながら、ネリーの部屋へと*向かって行った*。]
[夫の死後、老婆を支えてくれたのは村の面々だった。何かと様子を見に来てくれる自警団、野菜配達ついでに家の雑用もやってくれたグレン、そして、ある日現れて花のような笑顔で毎日世話をしてくれたネリー。ローズマリーも、ケネスも、産まれた時からよく知っている。
そして、人生の最期に、他にもたくさんの若者と接する機会ができた。一緒に食事を取り、談笑する「家族」が。]
ああ、幸せだねえ。
[ギルバートに抱えられ、自室へと運ばれる。そのまま眠りについてしまったネリーが再び目覚めたとき、そこにデボラの姿は無い。
その喪失感は*いかばかりのものか*。]
[ベッドの上。タオルケットに頭からくるまり、全てを拒絶するように座り込む。あれから随分たった。もうすぐ夜明け近いが、一睡もしていない]
エッタは
なにもできないくせに
自分がしぬのは、いやなのよ。
生きていたい…おにいちゃんに、会いたい。
[それが結論だ。あの場から逃げ出した挙げ句に、少女が得た答え]
[止めることも、名乗り出ることも、誰かを差し出すことも、最後まで見届けることもできず]
ひどいよね…
でも、でも……でも!!
[どうすることもできない。ただ、どんなことが起こっていても。それは自分と無関係のことではない。リオンハートの名にかけて、泣きわめいたりはしない。それだけを、決意した**]
−回想−
[ネリーとラッセルのやり取りを押し黙って聞いていたが、デボラの決意が固いことを悟り、自らの心を決める]
はい、短い時間でしたが、お会いできて嬉しかったですよ。旦那様のような良い男ではありませんが……。
[デボラの額に口付ける]
私も傍におりますね。それと……リュートの弦が切れてまして、声のみになってしまいますが子守唄など歌わせてください。こう見えても、これが生業ですので。
そういえば……いつの間にか、雨やんでますねえ。
[少し離れた場所に腰を下ろし、静かな声で歌い始める。それは『賛美の生贄』という名のレクイエムだった。やがて、椅子の倒れる音がして、反射的に目を瞑る]
……っ。
…………。幸せでしたか……。
[目を瞑ったまま、息を整える。一人だったらとても耐えられないだろう。落ち着くと、ラッセル等に目配せだけして、屋敷の中へ**]
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