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[希薄だった存在感も、今ははっきりとしていた。ゴドウが流廻川を明け渡したのだろう。流れてくる魔力量は、これまでよりはるかに多い。これならば、夜までにはそれなりに回復するはずだと思った。
その時、キャスターの口元がわずかに緩む。]
……暢気な奴だ。
[自身も同じような表情を浮かべていることには気付いていなかった。]
[
蕾が花開くように、雲が晴れて月が覗くように。
予めそう定められていたような、自然な目覚めだった。
寝台の上にと半身を起して、両の手が透けてはいないことを、まず認めた。
その掌を軽く握って、身体を満たす魔力の量を確認する。
――……凡そ、六割。これならば、通常の戦闘ならばこなせるだろう。
消滅寸前の状態から数時間での回復量と思えば、驚くべきものだった。
]
[
しかし――主は一体、何をしたのだろうか。
あの透き通った魔力は、第二要素や第三要素ではない。民から蒐集した魔力では、まずあるまい。
といって、物理的に供給されたわけでもなさそうだった。
幾ら衰弱していたとて、貫かれれば流石に気付く。
そも、主の魔力とて枯渇していたのだから、その余裕はないだろう。
そこまで思いを巡らせて、その解答を持っているであろう姿を、漸く認めた。
]
あ――……その、申し訳……――
[謝罪の言葉を紡ごうと、口を開いた。]
[起きてしばらく自分の世界に没頭するキャスターを眺める。やはり戦闘には向いていない、と思った。ようやくこちらに気付いて慌てて謝罪しようとするのを、静かに制する。]
よい、今は回復に努めろ。
次いつ信長とやり合うかわからんのだからな。
[言って、ゴドウから信長を討つために共闘を申し込まれたこと、その条件として流廻川の霊道を譲り受けたことを伝えた。]
――……ふえ?
[
魔力の供給源を知ったことよりも、驚きが大きかった。
あのゴドウという魔術師、ランサーのマスターが誰かと手を組むのは、意外でもない。
言質こそ得られなかったが、仮面の主従とも繋がっていたのだと、今でも強く疑っている。
セイバーに対抗するためにと、此方――所在の知れている主従――を交渉先に選んだことは、驚くには値しない。
しかし――……この主が、そのような申し出を受けるとは。
戦うべき選択肢が、それも一対一で刃を交わした敵手が減るというのに。
]
ええと、共闘……ですか?
間の抜けた声を出すな。そうだ、共闘だ。不服か。
利を考えればそれほど悪くない話と思うが。
[キャスターの疑問の意味がわからず、苛立ちを含んだ声で話す。]
――但し。
信長を倒した瞬間に、背中を狙う用意と狙われる覚悟はしておけ。
[信長の手当てを終え、自身の腹部の治療をする。
咄嗟に後ろに飛んだ事で、内臓まで傷が達したわけでは無かった。
ガーゼを当て、包帯を強めに巻く。]
……。
[考えていた事は、一つだけ。
長く深い息を吐き、痛みを軽減させる為に、鎮痛剤を多めに飲む。
そして、壁にもたれて目を閉じた。]
[
主にと頷いて。
ただ――……と。口には出さずに、懸念した。
先に宝具を用いてセイバーの片腕を奪ったとはいえ、消耗はこちらが大。
覚悟の以前に――ランサーと共闘したところで、セイバーを斃すことが叶うのかどうか。
そして、仮にランサーと共に雄敵セイバーを打倒したとて、それは、他の主従を利するだけではないのか。
聖杯に願いを捧げるならば、敢えて、ここでセイバーにと当たる必要はないのでは――と。
そこまで考えて――戦いこそが、主の願いなのだったと、思い直した。
]
[意識を指の先まで集中し、それからゆっくりと力を抜いていく。
それを何度か繰り返し、限りなく体をレム睡眠に近い状態にする。
薬の手伝いもあってか、すぐに意識がふっと遠くなり、暗い世界に沈んで行った。
気が付くと、いつか見た深い闇の世界に立っている。
目の前には、鏡。
それに手を触れ、鏡の中の自分をじっと見た。]
[鏡の中の自分が 笑う。
――いや、すでにそれは、自分では無い。
彼女の肩には、いつの間にか、大きな蛾が止まっていて、こちらをじっと見ている。
『――さあ』
同じ顔をした少女の口が、ゆっくりと開く。
『――始めましょうか』]
[その言葉に、微かに震えながら、小さく頷いた。]
……起きたか。
[壁を背に休んでいた隻腕の武士が声をかける。
アレから既に数時間が経っている。
元に戻る部分に限っては既に問題は無い]
行くのか、アカネ。
[傍らから聞こえた信長の声に、顔をそちらに向け、微笑む。
その笑顔は、何故か悲しげに見えた。]
……ええ。
抑えられているとは言え、漆路山が一番私の力になる事は変わらない。
行きましょう。
[ゆっくりと立ち上がり、信長に手を差し伸べた。]
―漆路山―
[日が落ちた森は、それ自体が大きな黒い塊のようだ。
その中に押し入り、わずかな月明かりを頼りに、深部まで進んで行く。
歩を進める毎に足元から枯葉を踏む音が、人気の無い森の中に響く。]
…この辺がいいかしら。
[大きな大木の前に着くと、深く深呼吸をする。
懐から短剣を取り出し、地面に刺すと、微かに震えながら口を開いた。]
(『さあ 扉を開こう――』)
[剣を刺した場所から、金色の光が渦を巻いて立ち上った。]
[足元から湧き上がる風に、枯葉が舞い上がる。]
…二つ身になりし時より逆流す
一つは一つに 再びまじりあう
[剣から、金色の大きな蝶がふわりと出現した。]
―― 自宅 ――
[ ほうれん草を使用しての翡翠炒飯は我ながら美味しかった。さておき。
食事を終え、さて如何にして信長を捜そうかと出掛ける準備をしていた時だった。テーブルに広げておいた地図の一部が淡く光りはじめたのだ。
――場所は、漆路山。感じられた魔力の質からして、あのセイバーのマスターがなんらかの術を行使しているのではと推測する。]
…行くぞ、一文字。
[ 声をかけ、蒲生家へと連絡を取った。]
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