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[黄色いヘルメットをした作業員のイラストが、こちらに向かって頭を下げている。頑丈な鉄柵で辺りを囲まれている事を確認した。昨日の事を思えば、どう頑張っても補修には数ヶ月単位の月日が掛かる上に、その間に一般市民が踏み込む事は非常に危険だと判断できた]
Ay amor――Tuerce
[短い、単純な詠唱。柵はぐにゃりと曲がり、みなみが通るのに充分なだけのスペースを開けた。中に入ると、鉄板やブルーシートで覆われているものの、凄惨さは昨日のままで、爪痕をそこにはっきりと見た]
夢じゃない、もんね。
[路地の奥に入っていた左之助は、かすかな魔力の気配に振り向いた。]
うん?誰か来たのか……?
[確かめるため来た道を戻ると、壁の痕に手を触れている女の姿が目に入る。
薄暗い工事中の路地裏にはひどく場違いなその姿に、左之助は一瞬戸惑ったが、すぐに神社での出来事を思い出した。]
お前は確か……ジャックの……
へっ面白れぇ!切り裂き魔もその辺にいるのかい?
あいつとはもう一度やりたいと思っていたのよ!
[身構えながら、みなみに向かってそう言った。]
[触れた壁から手へと、記憶を伝えてくれる。それはみなみが持っているものと全く同じもので、薄っすらと再現される昨晩の出来事が痛かった。ふと極近くで気配と声を感じ、目を開ける。そこには以前神社で出会ったランサーが居た]
えーと、原田左之助、さん、だよね。
あの時もそうだったけど、また、一人なんだ?
[相変わらず口に細長い棒を咥え、感情が素直に書かれた顔を見返す。これから伝えようとする事を思うと、何処かふわふわ浮いているような気持ちがした]
ジャックと戦いたいなら、残念だったね。ちょっと遅かったみたい。
――もう、居ないから。
[「もう、居ないから」
その言葉を聞いて、みなみの目をじっと見つめる。
左之助には嘘を言ってるようには思えなかった。]
……そうか、そりゃすまなかったな。
あいつは逝っちまったのかよ……残念だ。
面白ぇ奴だったのによ。
[左之助自身は「切り裂きジャック」が何だったのかは全く知らない。
だが自身の影と戦えなくなった事を素直に残念だと思った。]
じゃあ、お前さんも棄権って事かい。
まあ、いいやな、危険を犯さなくてもその若さと器量なら大抵の願いが適うだろ。
第一、あいつを使ってたんだから度胸も充分あるしな。
[慰めのつもりか、そんな言葉をかけてから壁を見つめる。]
……。
[原田の口から出てきたリアクションに、きょとん、と、した。元より身構えなかったのは、原田がみなみを襲ってくるようなサーヴァントではないと言う予想からだったが、それにしても、敵対していたサーヴァントのマスターに言う言葉ではないように思えた]
なぁんか、調子狂うなあ……。
あなたがすっごい嫌な奴だったら、あなただけは消すまで納得出来ない! とか、思えるのに。
――ありがとう。
理由はどうあれ、そう言ってくれて。
すごく、嬉しい。
……そうだね。
教会の人には申し訳ないけど、なんか、良いな、こういうの。写メ撮っておこう。
[原田の言葉に従って壁を見つめる。無数にある線が重なったり、隣あったりして、奇妙な芸術性がそこにあった。携帯を取り出しながら、口を開く]
結局、あなただけね。
ジャックの正体を知っても、面白い奴だなんて素直に言ってのけるのは。わたしだって、最初は違った。
英霊って、そういうものなのね。
何でぇ、嫌な奴だった方が良かったかい?
こんな路地裏に、乙女が1人だと危ねえぜぇえ。
[そう言って両手を挙げておどけてみせた後、くわえた楊枝をつまむ。]
ジャックの事は俺は良く知らねぇのよ。
ただ、俺の中にも確かにああいう部分はあるのさ。
あまりお目にかかりたくはねぇがな。
[そう言って左之助は壁の痕を見つめた。]
あはは、それもそうだね。
[おどける様子に笑う。憎む対象があった方が、気が反れて良いのは誰もが知っている逃避術だ。けれど、原田のその動作はそれ以外の選択肢を提示してくれているように見えた。みなみの携帯電話がかしゃりと音を立てて、携帯が壁に刻まれた今と言う時を切り取る]
"ああいう部分"……?
誰が持っていてもおかしくない部分を、ジャックは沢山抱えていたと思うけど。
でも、あなたは、そうは見えないけど。
[素直に抱いた感想を述べ、ふと空を見れば、うっすらと浮かんでいた月が消え、太陽が街の影をしっかりと作り出していた]
さて、と……。わたしはもう行くね。
色々、ありがとう。それじゃあ。
[来た道を一歩、一歩と後ろ向きに歩きながら、原田ににっこりと笑った]
バイバイって言いたい所なんだけど。
聞きたいことも知りたいことも出来たから。たとえば、その、楊枝のこととか。
だから、――"またね"。
[「そうは見えない」と言う言葉に、「そうでもねぇよ」と声を出さずに思う。
戦闘の享楽に浸る事は、ジャックにつながる可能性も存在すると左之助は感じていた。]
またね――か。
[笑顔で立ち去るみなみを見て、それが今日のように良い形である事を*左之助は願った。*]
―東ブロック・マンション―
[一人で出かけてくる、と簡潔に告げたみなみの口調に無理押しはできず、少年はマンションのリビングに残っていた。時間帯は早朝というにはそろそろ遅い頃合。引かれたままのカーテン越しに、強い日差しが差し込んできた]
……彼女は、何を望むのでしょうね。そして、私は……。
[待つ時間が退屈、という訳ではなかった。
万人を受け入れるためのホテルの一室とは異なり、誰かが日常を過ごす室内には、その主の人となりが端的に現れる。
ローボードに置かれたフォトスタンド。壁に掛けられたカレンダーの絵柄。積み上げられた音楽CDの山。それらからは共通して受ける印象があった]
魔術師の部屋らしくない、のでしょうね。この部屋は。
普通の日常を営む、単なる一般人の暮らしぶりのようだ。
−蒲生邸−
[夢を見ていた。砂漠の国の夢――。
美しい姉と才能豊かな妹。
仲睦まじい魔術師の姉妹。
愛情に満ち溢れた日常。
――愛情?そんなものは知らなかったはず。
場面が変わる。王宮の寝室。
毎夜処女を殺す暴王。
国のため、民衆のためにその身を捧げた女性。
王はやがて優しさを知り、平穏が訪れる。
――平穏?そんなものに興味は無かったはず。
目が覚める。昨夜あれからキャスターを休ませ、何とはなしに眺めていた。どうやら自身もそのまま眠ってしまったらしい。
目の前には、昨夜と変わらぬ寝顔。静かな寝息を立てている。]
―― 中央通り・古美術店 ――
[ キャスターの正体は、シェヘラザードであろう。
確証があるわけではないが、そのような推論を立ててツカサは自宅へと戻ってきた。英霊の真名が判れば、対策を立てることが出来る。
シェヘラザードに関する史料を何冊か買い込み(買わさせられ)、居間にてそれらを広げる。魔術の腕や魔力で勝ち目がなくとも、その存在から弱点に辿り着くことが出来れば対応策を準備だてることも出来るはずである――
■シェヘラザードとは:結婚相手を初夜翌日に処刑しまた別の娘と結婚する…という非道を行い続けたシャーリアール王に嫁いだ女性であり、夜伽に物語を語って聞かせる事で処刑を免れた。そして千一夜を語り明かし、シャーリアール王にそれらの物語から人の倫理と仁王としての心得を学ばせ非道の行いを改めさせた。]
………弱点もなにも、なあ。
[ ツカサは、頭を抱えた。]
[主なき部屋で感想を洩らしつつ、ローボードに歩み寄った。
フォトスタンドに収められた写真を手に取る]
おや。これだけは違う――魔術師、の男性?
[壮年よりはやや若い男性の立ち姿。恐らくは魔術礼装であろう、装飾のなされた短剣を手にしてスーツの上に短外套を羽織った、魔術師らしき人物。勝気そうな目元と、意志の強さを暗示するように引き締められた唇が、みなみの表情を連想させた]
……みなみの父親、でしょうか。
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