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── 1週間後:中層自宅(セーガ帰宅後) ──
[暫く、動きたくなさそうな顔をしていたものの。
早く早くと急かされれば>>298、目を伏せがちにし、 トんだ。
ヴェスの異能は遠隔移動能力。
視界内の対象を、任意の場所へ転移させる能力だ。
偽バグ・シング事件を経過し、最終的に視界に転移目的地が見えるという状態から、頭の中に無数の目的地の景色が見える、という形に変化していた。
その能力は、更にバグ・シング襲撃事件の最中、"自身"を頭の中で見える景色の中で見る事で、自分を対象とした転移が可能となっていた]
……嫌だな……
嫌いだし……
[ベルと目的地となるカフェの間くらいの場所へと、ヴェスは移動していたか。
やっぱり外に出るんじゃなかったと思い浮かんで来て、そのまま別場へトぼうと考え始める*]
[中層のバーについたなら、簡単な食事を頼んでいつも使わせてもらっている部屋へ行くだろう。部屋に入ったら、今日ヴェスの家であったことを話す。]
…けばぶって、なに?
ものすごく、おいし、そうだった。
[…その時1番興味をそそられたものから話を始めるので、話の流れが滅茶苦茶なのは、まあ、ご愛嬌である**]
─ 事件解決から1週間・中層バー ─
[バーにつくと、迷うことなく一番奥。
マスターのいるカウンターへ向かう。この時間は仕事が終わった者達がワイワイと酒を楽しみ始める時間。人が多い場所は相変わらず慣れない。]
………。 あの、 へや かして…
あと…… …1番安いの……
[マスターに対しそう頼み、壁にかけられたメニューを指さして不器用に注文する。オムレツなどお腹に膨れるものも作れるらしいが>>33、基本的にお金に余裕があるとは言えない青年はメニューを見てすぐに分かる1番安いチップスを頼む。]
…リル、さき、いっ、てて…。
……ん…?
『今日は賞金首が…』『取り逃しちまったの横取りされて…』『またドンパチ探偵がやらかしたらしいぞ』
……ーーー……。
[周りからそういった少し不穏な言葉が聞こえてきて萎縮する。不安そうに周りを見て…注文したチップスができるのを居心地が悪そうに待つ。その近くに誰かいたならその挙動不審な様子を見られていたかもしれない*]
─ 事件から1週間後 「中層 ヴェス宅前」 ─
[背を向けたのも束の間、バタンという音に振り返れば扉が閉ざされている。もちろん、ヴェスの姿はない。]
えええええ!
[声こそ大きく上げなかったものの。あの流れで逃げられるとは思ってはいなかったのだろう。一声上げた後は閉められたドアをポカンと見つめていた。ほどなくしてヴェスが再びドアを開ければ、嬉しいようなムッとしたような顔をして出迎え、さらに急かすだろう。]
髪はそうしてた方がいいですね。
理由があって伸ばしてるんですか?
[カフェへの道すがらそんな他愛のない話をする。こうしたところからも色々と相手への発見があるものだ。]
私なんかは、結構長くなると邪魔に思っちゃって。
すぐ元の長さまで切っちゃうんです。
[ヴェスの心底嫌そうな横顔を眺めながら、気にせずカフェを目指した。ドームに赤々とした夕日の光が差し込んでいる。*]
―事件解決から一週間後:スラム街―
ん。こっちもこっちで調べてるからさ。
調べてくれてる奴もいるし。
[依頼を引き受けたユウヅキにそう言って。]
あ、安くしとくっていうの、
お願いしますよー。
金、あんまねぇんですよ。
[男は、ユウヅキと分かれる最中にそう言って、
ユウヅキと分かれた後、ふと気付く]
―事件解決から一週間後:スラム街―
……あー、もしかしたら。
ドンパチ探偵に、俺のことも、
知られるかもしんないのか、これ。
[昔の護衛時代のことだとか、いろいろと。]
ま、今はいいか。
[そう、ポツッと言って、男は商売へと戻ろうと、]
……『いつものこと』だから、噂に立たない。
……
[頭を振る、そうだとして、もし、気付いていたら、
"もし"、なんて、そんなこと思っても意味はないのだから。*]
── 1週間後:中層自宅(セーガ帰宅後) ──
[玄関の扉を閉じ、ひとり短い距離を転移>>305し思い煩っている間に、どうやらカウンセラー>>308はヴェスの所まで来て合流したようだ]
……別に。
理由なんて無い
どうでもいいしな
[返答は後ろ向き、だと聞こえても仕方がないもの。
質問に真っ向から答えるのではない、投げ槍の適当な返答だ]
………フン
[ベルが気にせずにカフェへと歩き出せば、かなり時間が経ってから、ヴェスもそちらへ歩き出しただろう]
[やがてオープンカフェまで来れば、外に出されたテーブルの方にかベルから着席を促されれば、かなり時間を置いてから座っただろう*]
─ 事件解決から1週間・待ち合わせ場所 ─
そうだな、こんばんは、だ。
[手を振り返し、挨拶を口にするセーガ>>301に笑みを向ける。
今来たところ、と言うのには、そうか、と返して]
大したことないさ。
アイツの危険度は低いからな。
[捕まえるのにも大きな危険は無かったことを伝えた]
[今日もよろしく、と腕を取ろうとするセーガ>>304に気付けば、僅かばかり苦笑して]
その練習はしなくても良いんだぞ。
[律儀に部下から学んだことを実行する様子にそう言葉を向けた。
正直こそばゆいところもある。
あまりこう言う扱いをされたりはしないせいだ]
だがもしエスコートするのであれば、手を取るか……
[セーガの腕、肘の辺りに手を添える。
腕を組むのとはまた違う、寄り添うような手の置き方]
こうなるように誘導することだ。
[そう言って笑ってから、パッと離れた]
─ 事件解決から1週間・中層バー ─
[レッスン場所として使用しているのは、ハバネロで有名なとあるバー。
賞金稼ぎや異能者集団が屯する、所謂溜まり場と言った場所だった。
最初にドライがここを紹介してきた時は、セーガへの影響を考えてドライの首を絞めたりしたものだが、個室があると言うことで妥協してやった、と言う経緯がある。
他に当てがあれば移る心算もあったが、何だかんだでそのまま利用している]
代金ならアタシも払うよ。
[一番安い部屋を頼むセーガ>>307にそう声をかけて。
先に行ってと言われれば、諾を向けて借りた個室へ。
最初は良い印象のあまりない場所だったが、セーガが様々経験すると言う意味では悪い場所ではないと思えるようになった。
…変なのに絡まれなければ、の話だが]
[尚、ちゃっかりドライが集団の中に紛れているのだが、リルはそれを無視している]
[個室にセーガ>>306がやって来れば、購入したものを摘みながらレッスンが始まる。
と言っても最初は何があったかの話をするのが常。
その中から分からないことを教えていく形にしていた]
ケバブ?
そんな話題が出たのか。
ケバブっていうのはな、パンに野菜サラダと味付けした肉を挟んだものだ。
[話の流れは置いといて、セーガが疑問に思うことを中心に答えていく*]
― 事件から一週間後 中層・自宅 ―
[イルマは箱を自宅に持ち帰り、調べてみる事にした。
箱には時計の針のようなものや、丸や四角のつまみがついている。どうやらそれを操作して解錠するようだ。
サイコメトリーの能力を使えば開け方を調べる事も、中身を入れるところまで記憶を遡ることもできるだろう、が。]
解錠はロマンですよね?
[にこりと笑い、イルマは早速解錠に取りかかった。聞き耳を立てながら針をくるくる回したり、つまみを押したりひっぱったり。
夢中になっているうちにすっかり日は暮れていた。]
信じられない……
[イルマはぐったりと脱力していた。数時間の格闘の後、仕掛けの大部分は外れたのだが。とうとう開いたかと思った時、そこに現れたのは鍵穴だった。
イルマは錠前を外す技術は持っていない。ならば、できそうな人物を探せばよい。
こうなれば、意地だ。意地でも箱を開けてみせる。そう心に決めたイルマは箱を持って家を出た。]
― 事件から一週間と一日後 スラム街(夕) ―
[さて、中層の鍵屋に箱を持ち込んでみたはいいものの、どこの鍵屋もすぐには箱を開けられないという。再建ラッシュで仕事が立て込んでおり、てんてこまいだそうだ。下層も状況は大して変わらない。
そこでだ。イルマは以前仕入れた噂話を思い出した。]
確か、スラムに何でも屋がいるとか。
[そういうわけで、日が落ちる前にと急ぎ転移屋を使い、スラムまでひとっとび。]
ねぇ、あなた。
何でも屋の居場所を知りません?
[早速物珍し気によってきていた子供を捕まえ、尋ねてみる。]
『しってるー』『しってるよー』
『おやつくれたらおしえてあげるー』『おやつー』
おやつですか。
……そうだ、ちょうど飴ちゃんを持っています。
[バッグから飴を取り出すと、ふわりと宙に浮かせて子供たちの口に放り込んでやる。]
『『すーごーいー!』』
『ボクのこともとばせる?』『わたしもー!』
ええ、できますけど。
あぁっ、押さないで、順番に、順番!
[イルマはすっかり子供達のペースに巻き込まれ、しばらく遊びに付き合わされる羽目になった。]*
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