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─ 事件解決から1週間〜2週間の間 ─
[1日かけて「村」からドームへと移動し、無事の確認がてら実家に宿泊した後に出稼ぎの手続きをする。
復興は思っていた以上に早い。
大体が異能を使っての作業となるため、人力でやるよりはかなり効率よく進んでいた。
そんな中でもハロルドは異能を使わず、その身一つで出来る作業を選ぶ。
異能力は極力使わない、「村」で決めたことを貫いた]
……端末のレンタルはしておくか。
[共用で使っていた端末は妻の下に置いてきた。
そちらとの連絡や、両親や知人と連絡を取るために端末のレンタルを行うことに決める。
そのためには幾日か働いて賃金を得る必要があった。
妻が気にしていた知人 ─── ヴェスを訪ねるのはそれらを済ませた後になる**]
─ 事件解決から1週間・中層 ─
肉。
今日は肉の気分です。
[食事を求めて足を向けた先は、よくケバブ屋がいる路地。
イルマはそこのケバブが好物だった。たっぷり詰め込まれた肉とトマトの相性が抜群だ。爽やかなヨーグルトと辛味のバランスが最高なソースがたまらなく好きだった。
味だけでなく、「大盛にするよ!」と威勢のよいかけ声がかかるのも気に入っていた。]
はぁ。
今日もいないんですねぇ。
[だというのに、あの事件の後からすっかりみかけなくなってしまった。代わりに、ホットドッグの屋台が場所をとってかわっている。
イルマは深い深いため息をついた。ホットドッグも肉に変わりはないが、全然肉肉しさが違う。
そこへ、近隣の店舗の客引きが声をかけてくる。]
『おねーさん、ケバブ屋探してるのかい?
なんでも、屋台がふっとんじまったらしいぜ?』
……詳しく聞かせていただけます?
[どうやら、ケバブ屋は先の事件で降ってきた流れ星の落下地点へ商機を求めて出張していたようだ。そこで屋台が燃えるのをみた者がいたらしい。
イルマは肩を震わせた。]
許すまじ……!
[犯人は誰か。人か、それとも例の機械か。人なら見つけ次第ひねり上げてやろうと心に決めた。]**
─ 事件解決から1週間・中層区域 ─
…! みんな。 えっと、お、はよー?
……こんにち、は?
[道を歩いていると見知った面々の顔に囲まれ挨拶を返す。>>124
リルやその部下たちに言葉を教えてもらっていた当初は、ワイワイとした空気に驚き恐縮してしまっていたセーガだったが、今では皆を慕い、慣れないながら会話しようと努力している。]
お、おんなのこ、くどく、れんしゅーむずかし…
え、えっと…
えがお、で、ガラスをあつかうよりやさしく、で
ぶちのめされても、もーあたっく?
[ナンパについては人見知りが(幸運にも?)災いして実際に行動に起こしてはいないようだが、練習は家の鏡の前で素直にやってる辺り彼らを慕って信じきっているのがわかるだろう]
…そう、だ。 よかった。 探してた。
[何か用があるのかと聞かれれば>>125、セーガは皆に手に抱えていたお札を配り始めた。]
えっと、さっき Kito師の人に、会って
呪われてて、悪いことが続いてるでしょ、って
それで、えーと 、 これを持ってると、ワザワイがアンザンでジョージュでシリゾク?んだって。
配ったら、みんなハッピーになる、らしい、から
みんなに配ろーって、いっぱい買って、きた。
今から、ヴェスにも、あげに、いく、とこ。
[そういいながらリルには少し多めにお札を渡す。
表情は変わらないが、能力を使っていない銀の目はいつもに増して星のようにキラキラした目をしていたという**]
―回想:事件の次の日 ヴェスと並ぶ帰り道―
[その後、治癒を受けることとなり、その帰り。
男は何も言わずヴェスの隣を歩く。]
……俺は、
[誰かを犠牲にして、また生き残ったと、ヴェスが言葉を零す。
それに対して、男は言葉を口にしようとし、悩んで。]
…お前が生きてて…ほっとしてる。
[素直に、そう零した。]
―回想:事件の次の日 ヴェスと並ぶ帰り道―
ん。
[そして、ヴェスが中枢で言葉にしたことに対するものだろう、
それを口にする。]
……多分、考えても分かんねぇよ
[そう言って、ヴェスの頭に手を伸ばし]
だから、今は休め。
[頭を撫でる。そうしてヴェスの自宅へと行き、
しばらくはヴェスについていたが、急激な眠気もあり、そのうち寝てしまっていただろう。*]
ー 事件解決より一週間後 : スラム街 ー
情報代分は上乗せしてやるが、茶葉代は上乗せせんぞ
お前さんも商売上手なことで…うちにも色々あるんだよ色々…
[代金上乗せについてはそう答える。セーガのことと、自分の関係の可能性についてきけば>>108>>109]
大丈夫、ねえ…そうだといいんだがな。
……なんだよ、なおさらって! はぁぁーーー…もう少し調査がいるかぁ……ちっ……まさか自分の家系図漁るハメになるとは……もうここ調べるので最後だぞほんと……
[露骨にめんどくさいと言わんばかりに舌打ちする。
探偵は心底依頼人のことが気に食わない様子だった。それでもヒントが出たなら調査の続きをすると決めるあたりがユウヅキのユウヅキたる所以か]
おいおいまた買わされるってボクはお前にいくら貢げばいいんだ?……はいダメー!油断したかと思ったかー!ボクから物を取ろうなんて100年はや…や、やめろ!取らせねーよ!
『わー!けちんぼー!』『よこせよこせー!』
[子供たちに翻弄されながらスティーブからの近況を聞くと>>117]
………。 なんかアレ、一周まわっていっそ憐れだなおい……
かっこよく登場しようとしたらガラクタが降ってきてコンテナがひしゃげてしまったと言ったところか?なんつー間抜けな…
[そういって救助の意味も込め、コンテナの方へ行く。 ポケットから取り出した水のボトルを開き、1匹の小動物に変えがらくたを撤去させる。それを見た子供たちがわーすごーい!と盛り上がった。]
ん?どこからどう見ても探偵だろ?
……依頼の話か? 内容によっては受けよう。
[探偵か訊ねられれば、目をそらすスティーブの方は見ずに>>118そう答える。 スティーブを見ないのはコンテナに警戒していた結果である。
コンテナの前のがらくたを撤去したら水獣に体当りさせてコンテナの側面をベコベコにする。 内部から悲鳴が聞こえるが気のせいだろう。]
…開かんな、仕方ない。
ちょっと救助してくる。それまでに決めろ。
報酬は安めにしといてやるから。
[そう言うと両腕を広げる。手首に出来た魚のエラにも似た切れ込みからどろりと血が溢れ空間に溶けていき…空間を貫通してコンテナの中へと入っていった。]
[空間制御能力の使い方は安定している。 手首の切れ込みは自身で入れたものではなく能力を正しく使おうとした結果気づいたら出来上がっていた一種の『器官』だ]
[彼はその能力を危なげなく使い、コンテナの中に消えた]
『ギャァアァアア!!!!オバケえええええええ!!!!』
『誰がオバケだしつれいなぁぁぁぁあぁああああ!!!!』
[コンテナから悲鳴と怒声が轟いたのはここだけの話。
中でのパニックが収まればユウヅキはすぐに救助して外に出てくるだろう**]
─ 事件解決から一週間・中層 ─
[イルマは口をとがらせ考える。ケバブ屋さえ見つかれば屋台は融通してやれるだろう。いくらかかるかは知らないが、美味しいケバブのためなら金をかけても良い気になれる。
が、しかし、彼の連絡先は知らず、手がかりになるものもない。
ともあれ。]
肉……肉。
[止まらない肉欲を満たすにはどうすればよいか。
家に帰ればお取り寄せしたハンバーグの冷凍品があるが、今日はもう少しぶらぶらしていたい気分だ。]
そういえば、あの人は無事でしょうか……?
[いつもお取り寄せグルメを届けてくれる無口な青年のこと。馴染みの配達人がいなくなるのはよろしくない事だ。なにせ、彼が届けた荷物は温度が保たれ、鮮度が抜群なのだ。]
─ 回想:いつの事だか 中層の自宅にて ─
[イルマの家は中層の、どちらかというと高級な区域にある。一人暮らしにしては少し広めな部屋のあちこちに、イルマが集めた雑貨が飾られている。]
はーい。
[チャイムが鳴り、玄関を開けるといつもの配達人がいた。その日の届け物は"響楽鶏の鍋セット もも肉&つみれ 各200g 鳥刺し付き"だ。なんでも、歌で対象を強化する能力者が、日々歌い聴かせて育てた鶏だとか。
イルマは口元に三日月浮かべて受け取りのサインをする。そして、ふと配達人の顔を見る。]
……ねぇ、あなた。
よろしかったら、上がって食べていきません?
[それは気まぐれな誘い。
ここにいるのは女ひとり、男ひとり。家にあげれば"そういう事"にもなりうるというのに、イルマは頓着せず──いや、そうなれば美味しいものが増えるだけ。
にこにこと笑みを浮かべたまま、配達人を手招きした。]**
ー 襲撃事件から1週間後/中層バー ー
さって。
腹拵えも済んだし、後はー・・・
「ガート、ちょいと今からいいか?」
何、アタシ今からカードするつもりだったのに。
「まーまー。
吹っ飛んだケバブ屋知ってるだろ?」
あー知ってる知ってる。
落下地点で撮影してたやつがあげた動画で、吹っ飛んでた。
「あそこがあった路地に、ファラフェル屋ってのが出てるらしいぜ」
何それ?
「何でも豆を肉みたいにした?揚げ物らしい。
いっちょ食いに行ってみないか」
まあいいよ。
まだ小腹を満たしたくらいだもん。
[ガートが、食べ物の正確な情報を全く知っていないバーの常連と連れ立ち、よくケバブ屋がいた路地へ向かうのは、客が絶えて誰も居なくなった時だろう**]
─ 回想:いつの事だか仕事中 / イルマ宅 ─
[かつての青年はとにかく人との関わりをなるべく控えるように生きてきた。 そのため運ぶ荷物の内容に関しては完全に無頓着で、届け先に関しても無関心。
俯いて顔もろくに見ないため顧客の顔を覚えているかも怪しい。]
『よろしかったら、上がって食べていきません?』>>149
[そんな生活を送っていた彼だが、時々気まぐれを起こし声をかけるものに出会うこともある。 次の配達先の事を考えていた彼が少し顔を上げると、手招きする三日月笑顔の女性。]
……ー…ー…。 ……っこぅ、で……。
………ど……。
[掠れた声でその誘いを断り、ほとんど消えかかった『毎度』を呟き立ち去ることにする。表情も変わらず何事も無かったかのように業務用のバイクへと向かう]
─ 事件解決から1週間・中層区域 ─
[挨拶を返してくるセーガ>>140に対し、部下達は口々に挨拶を返して。
チャラ系部下の言葉を受けて律儀に復唱するセーガを見て、部下は腹部を抑えながら震える手でサムズアップした。
リルは背後で前傾姿勢になった部下の顎を、前を向いたまま拳で叩き上げる。
身長差も相まって、殴るに易い位置だったようだ。
殴りつけた手をプラプラさせながら、探していたというセーガ>>141の言葉を聞く]
……Kito師?
[途端に瞳が細くなる。
表情は胡散臭い、と言うような雰囲気]
「…リル嬢、これは」
……そーだね、”奴”だね。
[リルは部下の言葉に面倒くさそうに声を返す。
手口を見るに、詐欺の常習犯のようだった]
はぁ……良いかセーガ。
お札とか宗教とか、迷信を信じるのは自由だけど、ソレは絶対騙されてるぞ。
そもそも悪いことを祓うのに安産とか関係ねーし。
どこで声かけられた?
[多めに渡されたお札を手にして摘み、ひらひらとセーガに見せつつ。
キラキラしている瞳を見て、純粋すぎる、と嘆息を零した**]
── 回想:事件の次の日 ──
うん……
[スティーブが零した言葉>>142に、篭っていた張っていたような意識が溶けた。
疲労のようなそれもあっただろうけれども。
頭を撫でられた時は、手の力は抜けて、何も言わずに。
以後は、そのまま自宅へと戻った]
スティーブ……?
[そのうち、ふと気づけば先にスティーブは眠っていた。
眠っていたのはソファかそれとも、別の中途半端な格好でだったか]
…………
[自宅に戻った頃には、防衛線本部で経過した時間もあり、朝も薄暗さから抜け明るかった。
眠ったスティーブに毛布をかけ、その日は同じく時間差で眠ることにしただろう]
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