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夜行探偵 ユウヅキ は 追う者 ヴェス に投票した。
村の娘 エイミー は 追う者 ヴェス に投票した。
無能 スティーブ は 追う者 ヴェス に投票した。
配達屋 ノエル は 追う者 ヴェス に投票した。
追う者 ヴェス は 村の娘 エイミー に投票した。
追う者 ヴェス は村人達の手により処刑された。
次の日の朝、無能 スティーブ が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、夜行探偵 ユウヅキ、村の娘 エイミー、配達屋 ノエル の 3 名。
ー下層区域 F-173付近ー
[ユウヅキは、街を行く。 通りすがる人たちは怪訝そうな顔でこちらを見たり、ドンパチ探偵がまたどこかに襲撃に行くのかと囃し立てた]
[これまでに色々なことに巻き込まれはしたが、街は日常に包まれているのだ…見かけ上は。しかし、それでも確かにこのドームでは…この街を狙う悪意が侵食していた]
……ここか、ふむ…
[辿り着いた下層F-173は、ひとつの廃工場だった。大きさといえばそこまで大きいとは言えないが張り巡らされた柵の向こうの廃工場の扉は開いていた]
[1歩踏み出すとユウヅキの背後から、何かを振りかぶる音がする]
[体を捻り、それを回避する。ガキイイイン!と鋭い音が地面を走り…音の方向を見るとそこには1本の鉄パイプがあった。誰かに握られているらしく…そちらの方に目を向けると]
……おいおいお前ら誰に頼まれたんだ?
『ど、ど、ドンパチ探偵が…!妙な気を起こす前に…!!!止めるぞお前ら!!!!』
『おおーーーー!!!』
おいおいおいまてまてまて?!!
[何人もの下層に暮らす男達が、少し虚ろで恐ろしげな瞳でユウヅキに襲いかかってくるではないか!!!]
[これは操られているのか、それとも日頃の恨みなのか]
[判断がつかないうちは手出しができない!!!]
(くそっ!!!目的地はすぐ目の前だと言うのに…!)
[拳と、鉄パイプと、時々脚蹴りが飛んでくる。スルリ、ゆるりと避けながらユウヅキは後ろの廃工場への入口へとジリジリと下がりながら向かっていった]
[ここを調査して…潰せば…さらに何かわかるかもしれない…!**]
ー 下層区域 F-173(廃工場) ー
[振るわれる鉄パイプを避ける、拳を受け止める、脚を受け流す]
[必死な顔で襲いかかる一般人を、ユウヅキは最小限の動きでいなしていた。一般人にはなるべく怪我をさせない主義なのだが…と歯噛みする]
『うああぁぁああ!』
よっ、と………! 連携のとり方が下手なのがまだ幸いだ…!
『おおーーーー!!!これは先週のチャーハンの恨みいいいい!』
待て待て待て!それは先週ちゃんと弁償したろうが!…うわっ、とと!!?
[必死に避け続ける。まじで追っ手なのか日頃の恨みなのか分からない]
くそっ…!『ウロボロス』とタルタロスだけでも充分面倒だというのに……!!
[その単語を出すと、男達の様子が一変した。恐怖にも似た色に染まっていた顔は感情の色を落とし、虚ろな目は先程までの恨みつらみを忘れてユウヅキに敵対心を向けている]
『………!!! …ァ』
は、ちょっ?!!!くそっ!!!
[その途端、一気に連携の仕方が変わる。仲間に当たろうが、自分の体を傷つけようがお構い無しにユウヅキを狙う!]
……操られているというのなら…話は早い!
[解放するためには一度意識を奪ってやらねばならない。
<UROBOROS OVERDRIVE>の追っ手であることは変わらないのだ]
[ユウヅキは周囲を見渡し武器を探す。血を使うのもありだが血の刃は一般人相手には硬度が高すぎる]
さあ、来るがいい!!!
[廃工場敷地内に、非常時用の貯水タンクを見つけそこに司令を出す! 弾けたタンクから現れるのは無数の水の獣たちだ]
[水獣たちは一斉に虚ろな男達に襲いかかり、ユウヅキから引き剥がしていく!*]
[俯瞰視点。
ヴェスとスティーブ>>4:195>>4:199は、
『エリュシオン』内部へと招き入れられるように突入した。
そして、格納庫らしき部屋に踏み入る。
電子式の両開き扉を解錠すると、
現れたのは、ゴールデンウロボン3号だ。
その色は金色。形状は怪奇なもの。
人型ではあるが尾が二本あり、
一本はぐるりと身体に巻き付き、切っ先を敵対者へ向ける。
下半身の蛇は床で蠢くも、本物の蛇が如き滑らかさは無い。
手には爪なく、蛇の口のように開かれていた。]
[ソノランは、自宅にて介入の度合いを思案する。
監視ルームの制圧はアデルに任せ、ソノランは他の場所を探る。
そして、格納庫にいる金色の偽物の機械生命体に対し、
助力者は誰か知られないまま、重力負荷の異能を行使するのだった。**]
ー 下層区域 F-173(廃工場) ー
[無数の水獣と、男と、ユウヅキの大乱戦が起こる廃工場前。怪我をせぬように一人一人引き剥がし、水の質量を持って地面に叩き伏せてたおす]
……っ、くそが これが因果ってやつか…!
[悪態をつくのは、日頃の行いを反省した結果だろうか?
いや、多分面倒ごとは探偵に集まるということかと思った結果だろう]
[襲いかかる男の1人を手刀で叩き落とす。昔はここまで格闘など出来なかったなあ、と思い出していた]
[そんなことをしているうちに、ノエルが事務所にやってきて…しばらく一緒に仕事をしていると、組手の練習をしないかと言われた]
[能力だけに頼るやり方では身を滅ぼす、と]
[最初のうちはこのままでいいと言い続けたが…なんの因果か組手は行われることになる]
[始めた当初は全戦全敗であった。能力を使わずに戦うことがこれ程大変だったとは]
[ユウヅキ曰く、ノエルには一生勝てないそうだ]
……っっ…ふうぅ……
[だが]
このくらいか?
[彼女との鍛錬は、確実に彼を強くした。
自身の能力と、ノエルとの鍛錬で目の前の男達を全て鎮圧できるくらいには*]
── 下層区画 ──
[地上へ出る。
ユウヅキと別れ、移動する前に女をかろうじて歩ける程度に回復してやる。他愛ない話をしながら歩き、女の口が回り出したところでおもむろに問いかける。]
ねぇ、機械のウイルスって知ってる?
最近一部で噂になってるの。
[口から出まかせだ。]
いえ、データ盗むやつじゃなくて。
人間の体に取り付いて、
人間を機械にしちゃうの。
[女はとても驚き、知らないと答えた。]
……まぁそうよねぇ、そんなのあるわけないわ。
[この女はテクノなんとかについては何も知らされてないと判断する。]
あなた達の配置とか、どうなってるのかしら。
くれた情報によっては
このまま見逃してあげてもいいわよ。
[女は黙秘を貫いている。
そこへヴェスから驚いたような思考が届く。ちら、と女を見て、珍妙な名を口にしてみる。]
ゴールデンウロボン3号。
『その美しき名を何故……!?』
うつ……!? ……こほん。
今仲間がその、
ゴールデンウロボン3号のところにいるの。
この意味わかるかしら?
[女は慄くと、ゲートそばの民家を含め、いくつかの拠点やロボ配備の状況を喋った。]
ありがとう。
そうしたらお迎えを呼ぶわね。
[娘は端末を手に、通信を始める。
ほどなくしてやってきた警察に女は連れられていった。]
……こんなちょろくて大丈夫かしら……。
[後ろ姿を見送り、呟く。
ユウヅキとノエルの端末に女から得た情報を送信し、娘は中層へ向かう。]*
ー下層区域F-173(廃工場)ー
[襲いかかってきた男達を近くにあった適当な鎖で縛っておいて廃工場の正門のところに転がす。一応見張りに水獣を残しておけば下手なことは出来ないだろう]
……さて、中に……
…?
[その時ユウヅキは、白いドレスの裾が廃工場の中へと入っていくのが見えた。一瞬見えた女の横顔は、美しい青の瞳が特徴的で…とてもこんな場所には似つかわしくない]
おい、待て!ここは危険だ!
[ユウヅキは慌てて女を追いかける、しかし中に入った時にはもうその姿は見えない]
…おーい。どこに行った、でてこーい!
[ユウヅキは大声を張り上げながら廃工場への奥へ進む。
一般人が迷い込んだなら厄介だし…ウロボロスやタルタロスの人間となれば話を聞き出さなければならない]
[…しかし、ユウヅキが見つけたのは、女の姿ではなく…]
………嘘だろう?なんだ…これは…?!
[無数に並ぶ、機械生命体の素体であった]
[廃工場全体の電力が現在落ちているからか、機械生命体は動き出す様子は見せない。しかしその数に圧倒される
中途半端に作りかけの機械生命体や、むちゃくちゃに金属類を押し込まれただけのもの。よく分からないデータチップから、小さなミニチュアまで…数多くのバグ・シングの玉子がここに眠っていた]
冗談だろう、こんな数の機械生命体が街に出たら…どれだけの被害が出る…?!!
[ユウヅキは決めた、ここは完膚なきまでに叩き潰す。
連れてきた無数の水の獣たちに指示を出そうとして……]
『そこまでだヨ!ドンパチ探偵!!!』
[スピーカーから轟音のようなノイズと共に男の声。まあそりゃこんな大事な場所を誰一人として見張っていないわけがない]
『まさかおまぃがタルタロス側についていたとは…!!!噂には聞いていたがとんだはちゃめちゃ男だヨ!!!』
『だが、おまぃの活躍もここまでダ!!!
イケ!!!ウロボンズ!!!!ポチッとな!!!』
[ポチリ、と何かが押される音。とても嫌な予感がする]
[その嫌な予感は当たるものでして]
『…*75=$・%$°→*々×○$=|||$……』
まじかよ……!!!
[無数の作りかけの機械生命体が、起き上がってきたではないか!!!*]
[ノエル宛のメッセージには拠点情報の他に一言添えて。]
『連絡遅れてごめんなさい。
あなたとエヴァンス氏の無事を祈るわ。
全部終わったら、笑ってまた会いましょう。』*
ー 下層区域 F-173 (廃工場)ー
……っ、この、っ…!
[無数のコードが音を立て、幾千の火花が廃工場内に飛び散る。まだ作りかけの兵器たちだが、動けるだけの能力があるようだ]
…っ、!!!
[水の獣を仕掛ける。鋭い牙を立てて1匹の機械生命体の腕を噛みちぎる。腕と胴体の断面からバラバラと機械の欠片が落ち腕の装甲部は簡単にひしゃげて潰れた]
…想定していたより遥かに柔らかそうだ…なっ?!!!
[だがそればかりを観察してはいられない。
別方向から振り下ろされる鉄くずの拳や鉤爪を躱し、上から水獣による水圧をかけてスクラップにしていく]
『ハハハァ!いい眺めだナ!この素晴らしいウロボン軍団に殺られてしまえィ!』
[スピーカーの向こうからはボリボリと何かを食べながらこちらを笑い囃し立てる男の声。無数にある試作品はまだまだ代わりがいるとばかりに動き出す。]
……っいっそすべて水に沈めて……いや、それだと僕が感電するな…
[一瞬考えた作戦は即廃棄される。汎用性の高い液体操作能力だが感電してしまえば意味がない。この数の『敵』を一網打尽にするにはこの場を水で満たすのはあまりに危険すぎる]
『…$%×14々=$♪÷+$!!!』
…!しまっ……!!!?ぐ、ううぅ…!
[一瞬の油断であった。ウロボンズの一体がユウヅキの腕を捉え、縦に傷をつける!
深すぎる傷ではないがどろり、と血が出てくる。]
……っや、った、なぁ…!!!
[その傷口から出てくる血が、形を、硬度を、動きを変える。
小さくも鋭い無数の『血の刃』が、ユウヅキの周りを舞い]
[ガガガガガガガガ!!!!]
[自身の周囲に近づくものを抉り、削り、破壊していく!]
…や、はり、痛いが、
こっちのほうが、よく、ききそうだ!*
―― 中層R-501 ――
[端末の地図を参照しながら中層を歩き、やってきたのはバー>>0:184だった。
聞き慣れない調子のいい音楽が流れ、一癖もふた癖もありそうな連中がたむろする中を通れば自然と眉にしわが寄る。客達も浮いた雰囲気の娘を物珍しそうに眺めた。]
『おネェちゃん、下層から遊びにきたの?』
[絡んでくる男をうっとうしげに素通りし、奥に進む。]
『暇なんでしょ、今夜どぅ?』
『おこづかいあげるよ?』
[娘は不快極まりない表情を男に向ける。]
そういうの、いいわ。
ヴェスからもらってるから。
[男はヴェスの名を聞くと、顔を青くして席へ戻っていった。]
[カウンターに腰かけ、マスターに声をかける。]
星のカクテル。
付け合わせはマスター特製ハバネロで。
個室、いただけるかしら。
[マスターは頷いて、娘を案内する。
途中、興味深げに娘を眺め、問う。]
『あんた、ヴェスのなんなんだい?』
[娘の瞳に動揺が浮かぶ。]
別に。雇われてるだけよ。
[そう返せば、マスターはそれ以上詮索することはなかった。]
[くるくるとグラスを回し、美しさに見惚れていたが]
せっかく運んでもらったけど、仕事の後で頂くわ。
[机の隅にグラスを避けようとする。]
『大丈夫、ちゃんとノンアルコールだよ。』
[いい笑顔のマスターにサムズアップを頂いた。]
……そんなに子供っぽく見えるかしら?
[残された娘は浮かない顔でカクテルを口にする。]
おいしい。
[飲んだことのない良いお味。
娘は目を丸くする。]
『うまいだろ?これも食べれば仕事もはかどるぜ。』
[マスターは娘の前に小皿に盛られたハバネロを置くと、笑顔で去っていった。]
……ほんとにおいていくんだ……。
[ハバネロはそっとよけ、まずは簡単な仕事から取り掛かる。]*
[ポシェットから小さなチップを取り出す。
それをつまんでいた指は長くて綺麗だった。>>3:233 などと、今は関係ない事を思い出した。
早速チップに侵入し、データを解析していく。
程なく解析は終了し、左手にカブトムシ――シルバーウロボン8号の親機を、右手にチップを握り、データのコピーを開始する。
親機を通して、ユウヅキが沢山の機械と戦闘しているのが見える。>>18
早く、早く。気ばかりが急く。
データのコピーが完了したのはユウヅキの周りに『血の刃』を舞わせた頃だった。>>20]
子機へ転送。
ユウヅキの周囲に妨害信号を発生!
[命令が届き次第、ユウヅキの周囲のウロボンズがユウヅキに危害を加える事はなくなるだろう。]*
…っこいつらを全滅させんと先には進めないというのに…!
『ピーーーー!』
…っ…あ?
[『血の刃』を舞わせながら一つ一つスクラップに変えていくと>>18、肩に乗るカブトムシ(子機)がひとつ大きな声で鳴いた>>26]
『…*28→=°°+???』『4×♪:+4635???』
『お、おい?!ウロボンズどうしたんだヨ!?そいつを潰せ!目の前にいるだろうガ!!!』
[カブトムシの鳴き声が廃工場内をこだまし、ウロボンズ達は目の前にいるはずのユウヅキに攻撃する様子を見せなくなる。
攻撃対象が突然居なくなったせいでウロボンズ達は混乱し、ガチャガチャと周囲を探し始める。スピーカーの向こうの男にとってもそれは不測の事態のようで]
……エイミーか! 助かった!!!
[カブトムシの鳴き声と表情(?)を見てユウヅキはエイミーが助力してくれたのを理解した。カブトムシの頭をひとつ撫でてやり……スピーカーに向かってこう言った]
さ あ 、 ス ク ラ ッ プ の 時 間 だ !!!!!
[無抵抗の紛い物機械生命体など、『血の刃』の乱舞に到底耐えられるわけがない。一歩前に進めば混乱したウロボンズが一体、また一体と破壊されていき……先程までの乱闘が嘘のように虐殺していく!!!*]
ー廃工場・放送室(男視点)ー
[男は焦っていた。素晴らしきウロボンズ達がたった一人の探偵ごときに蹂躙され、破壊され、一つ残らず潰されていく様に>>28。
どんなに攻撃指令を出しても、ウロボンズ達は探偵を攻撃しない。それは妨害信号がユウヅキのそばからでているからなのだが>>26、男にはそんなことが分かるわけがない]
『ど、ど、どうなってるんダヨ?!まさか、俺たちのウロボンズが、不具合なんてェ…?!!』
[男は手に持っていたポテチを投げ捨てると必死になって指示電波を送る。しかしどれだけやってもウロボンズ達は動かず、水の獣や血の刃によって見事なまでにスクラップされていく]
[これから素晴らしき兵器になるであろう、技術のタマゴ達がただの鉄くずに還されていくのを男は呆然と見つめていた]
[暫くそうやって、ウロボンズの処刑シーンを見せつけられていたところ…ユウヅキの姿が監視カメラに映らなくなったことに男は気づく。 ウロボンズがいるところでは、水獣や血の刃だけが動いていたのだ]
『ば、馬鹿な?!!あいつはどこにいったんだヨ?!』
[ガァァアァン!!!!]
[男が混乱の叫びをあげたのと、放送室の厚い扉になにかが体当たりをしたのはほぼ同時だった]
[ガァアァァン!!!]
[がぁぁぁああぁぁん!!!]
[ガァァァァアァアン!!!メギイイイ!!!]
[何かが、放送室の扉に体当たりをしている。厚いはずの扉は、体当たりされる度にその部分が盛り上がり、形を変形させていく。 鍵を掛けていたはずなのに、その鍵が圧力によってひしゃげて無意味なものに変わっていく]
[何度目かの体当たりのあと……外の光が、暗い放送室の中に差し込んでくる。 開いた扉の隙間に、白い指が差し込まれ、ガッ!!と扉をこじ開ける]
[黒い影が、光を遮り無理やり扉の隙間を広げる。赤い口をニタリと広げて中へと無理やり侵入してくる]
み い つ け た
[闇のような真っ黒な瞳と目が合って、それが男が気を失う前に見た最後の光景だった]**
ー 下層区域 F-173(廃工場入口) ー
よいしょ…っと、ふう、これでいいか
[ユウヅキは、放送室にいた男を廃工場入口に連れてきた。
水の力を使えば、呼吸を止めて意識を奪うなど造作もない。問題は殺すか殺さないかの境界線だが、ユウヅキはなんと言っても『元・尋問官』。人の生死のラインに関してはこの上なく熟知している]
さて、廃工場の中には他に人員は見られなかったし…多分駆り出されたんだろうな、僕捜索やタルタロスとの抗争に。
まあこんな時間から動いている廃工場というのも怪しいか
エイミーからの連絡によると…>>12、ふむ近くにここで作業する者達のための小拠点があるな
[ユウヅキは片手間に端末を確認しながら、右手では指揮をするように指を動かしている。操るものは当然液体だが…]
ド派手にやったほうが、撹乱や囮にはいいからな
[その液体は、やけにどろっとしていて、臭いが強かった。ユウヅキが廃工場内に他に人員がいないかを探していた時にみつけた『それ』はタンクの中に大量に入っていた]
さて…そろそろ満ちたかな?
[タンクを開き、『それ』を廃工場じゅうに垂れ流し、満たしていく。そこら中が『それ』の臭いに包まれているだろう]
…さーて、やるぞー
3……2……1………
[あとは、水獣を使ってスイッチをいれ、電気を…いや『火花』を起こさせればいい]
[カチリ]
[どっかぁぁあああぁあぁあぁあん!!!!!!]
[工場中に満たされた『液体燃料』は、火花に触れて大爆発を起こす。中にあるウロボンズや機械生命体の試作品たちは全滅すること間違いなしだろう]
[中に人がいたら死んでるんじゃないかと言うほどの激しい炎と爆発。しかし幸いにも中に誰もいないことは完璧に確認済みだし、敷地外には被害が出ないように『空間制御能力』で囲っている]
……ミッションコンプリート!!!さあ次だ!!!
…ごふっ…また血が………
[そのまま、燃える工場と縛った男達と、爆発を見た野次馬たちをよそにユウヅキは次の小拠点に歩き出した*]
―― 中層 D-327 ――
『――― エル……、ノエルーーー!』
[しばらく歩いていればその声はノエルの耳に届いてきた。
表情をぱっと明るくし、声がより大きくはっきり聞こえる方へと、
とにかく進む。進む。
そうしてようやく出会えた。養い親に。
枷を付けられて転がされている様はタブレット型端末のモニターで見せられたのとほぼ変わらず]
ここまで来るのに色々あったんだがとにかく……、
助けに来た。
[養い親が苦笑するのをよそに枷がどうなってるのかチェックする。
鍵はひとつ。電子ロックの類ではない]
『鍵、は……こん中のどっかに隠したとか言ってたが』
……そんなまどろっこしいことしてる暇があると思うか?
[ばっさり断言すると片手を人差し指だけ立てて、
床を指差すような形で軽く振る。
射出された切断機能のない短い鋼線を手に持ち、
枷の鍵穴に侵入させてかちゃかちゃとやり始める]
『ノエル……お前はどこまで知っている、ヤツらの目的を』
……そうだね、ヤツらがとにかくすごい機械生命体を造ろうとしてることは知ってる。
それを使って、ドームの支配に乗り出そうとしてるんじゃないかってことも。
『だいたい正解だな、だがヤツらの思惑はそれだけじゃないように思えてならない。
奴らがバグ・シングじみたモノを造り、必要あらばけしかけているのも、
それが何らかの目的ではなく、
手段に直結するからじゃないかと……』
[しばしの沈黙]
『とにかくその様子なら知らなそうだから言っとくしかないな……』
[男は口ごもる。その理由は、
ノエルに余計なことを思い出させやしないか、というものだ。
ただでさえ実の親に置いて行かれた記憶が長年色々とあとを引いていたのを散々見てきたのだ。
だが、意を決して告げる]
『ヤツらの目的……それはお前だよノエル。
詳しいことは知らん。
僕に何かを依頼しようとした奴は、
前文明の遺跡から発掘された技術の再現のために……とか言っていたが』
…………。
じゃあ、養父さんから依頼があたしに回されたのは……、
『お前を手に入れるに都合がよかったから、ってところか?
何にせよお前、奴らの手に渡っちまったら無事じゃあ済まないだろう』
[かちゃり]
[話しつつも手は止めていなかったらしい。
鍵の外れる音が響く。
枷を外され自由を得た男は祈るような気持ちでノエルに振り返る]
ふ、……ふふふふふふ……、
『!?』
[男が見たのは悪そうに笑うノエルの姿だった。
これは驚くしかあるまい。
程なくしてすぐにいつもの表情に戻ってノエルは告げる]
―― R-501 バー奥の小部屋 ――
[工場に満ちる液体、ユウヅキのカウントダウン。>>33
駆ける水獣、振り落ちる火花。
舞い上がる炎が瞬く間に不格好な機械達を舐めつくす。>>34]
やっっった!
[思わず立ち上がる。
『境』の使い方も完璧だった。
血を吐くユウヅキにエネルギーを送ると立ち上がり、カウンターへ向かう。]
マスター?
ここのメニューに甘いものあるかしら?
ええ、チョコレートでいいわ。
……ハバネロは混ぜなくてよくってよ。
[山盛りのキューブチョコを持って小部屋に戻ると、口に放り込み届いた資料と向き合い始める。]*
ー〈UROBOROS OVERDRIVE〉中層どこかの小拠点 ー
[中層にある小拠点で、一人の男が焦っていた。
それは、目の前に広がる画面に映る『通信映像』の内容があまりに信じられない光景だったからだ]
[通信源は下層F-173近くにあるはずの作業員滞在用の小拠点>>32、しかしそこに映るのは普段から連絡を取り合っているものではなく、黒髪で満面の笑みを浮かべた男]
『そういうわけだから、他の小拠点のヤツらにも伝えておいた方がいいんじゃないか?』
[彼の立つ映像の後ろでは、機械や装置が蹂躙され、縛り付けられた作業員たち。おまけに奥からはまだ何か破壊する音が響いている]
『じゃあ、すぐにそっちにいくから準備をしておけ!また五秒後に会おう!!!』
[ブヂン!!!と音が立ち通信が途絶える。男は立ち上がる。その肩を掴む、黒い影]
すまん、3秒後だったな
少々待ち合わせより早かったが、まあ許せ
[口から血を零しながらにたりと笑う朱い目と目が合って、
自分たちは……なんてやつに目をつけられてしまったのだと男は悲鳴を上げる。]
そう歓迎するな、こちらもめいっぱいのプレゼントを持ってきてやったんだから
[口から零れた血液が、無数の小さな蛇となり。虫となり。刃となり。目の前に顕現していく。]
[エイミーが先程回復してくれたから>>41、苦しさはほとんどない。強いてあげるなら吐き疲れはあるか]
さぁ、ここはどう僕を招待してくれるんだ?
[また一つ、小拠点が壊滅した*]
それに……、
ユウヅキにあんなことも言ったしな、ますますこのままにはしておけん。
[つまりはこういうことだ。
“ドームの危機”もあるがそれ以上に“己の危機”であることを実感して、
今、ノエルの中で何かのスイッチが入っていた―――]
『“あんなこと”って何だ……?』
! ……気にするな。
とにかく、……こっから出るぞ。
で、その後は各地にあるっていう奴らの小拠点を潰すつもりでいるんだが……。
『なるほど。じゃあ一緒に行こうか』
!?
[即答だった。
そして言葉を続ける男の顔にも悪そうな笑みが浮かんでいた]
『だって……、そうだろう?
このままやられっぱなしで帰るだなんてたいへん後味が悪いじゃないか』
……これ以上は巻き込みたくないんだが。
『そもそも僕がヘマしたのが原因なんだ。
落とし前くらいつけさせてほしい』
…………、わかった。
[元の表情で頼み込む養い親にノエルはあっさり折れた。
そうして、小拠点を潰すには、
そもそも小拠点の場所を教えてもらわねばなるまいと思い至り。
端末を開いてみるとメッセージが届いていた。>>12>>17
拠点の場所やロボ配備についての情報が記されている。
ノエルはともかく養い親は能力はあれど丸腰だ。
能力なしの組手の時点で、ノエルがまともに勝てない相手ゆえ、
丸腰でも戦えなくはないがさてどうしたものか。
武器を取りに孤児院に立ち寄るか、武器とか気にせずここから近いところに向かうか]
[ひとまずエイミーに返信する]
『ありがとう。おかげで養父さんは無事に助け出すことができた。
拠点情報も助かる。養父さんもやけにやる気なんで一緒に潰していく。
ほんとはこんなドンパチに巻き込まれる前にゆっくり会いたかったんだが……まあ気にするな。
全部終わったらまた会おう』**
ーー 下層区域 どこかの裏路地 ーー
[ユウヅキは進む、一つ一つ指定された小拠点を潰し、目立たせ、壊滅させていく。 探偵というよりもはやデストロイヤーである]
『よォ、兄さん ちょっといいかぃ?』
ん?どうした?
[そんな彼に声かける男がいた。若干見覚えのある]
……ああ、タルタロスの。どうした?
『いやぁね? あんたに聞きたい話があってよ…あんた、俺たちの情報をウロボロスに流したか?』
はぁ?なんの話だ
[目の前の男は話す。つい先程タルタロスの基地の一つが大量のカブトムシロボに襲われ壊滅したと>>3:119。そして…ユウヅキが情報をリークしたのではないか?と]
いや、してないな。むしろ僕はお前達に味方してやってる方だ。ウロボロスの小拠点を潰して回っているんだから
『へえ…まじかよ…でもな…信じられるわきゃねえだろぉがぁ!!!!』
[激昂し殴り掛かる男に、ユウヅキはなんなく拳を受け止める。そのまま腕をひねり上げて、動きを拘束した]
『っが、あぁあぁあああ?!!』
ついでに聞いていいか?タルタロスの拠点はどこにある?
丁度そちらにもお邪魔しようと思っていたところなんだ
『い、言う、わけが……!』
[ユウヅキはため息をつく。面倒なことこの上ない]
どうにしたって、僕達はお前らやエリュシオンを止めなきゃならないんだ。少し約束は違えるが…
まあ、まずはお前から豚箱行きだ!!!
[ユウヅキはそのまま相手を倒す。さあ、タルタロスにも喧嘩を売ったぞ。 …さあ、集まってこい]
[それが陽動である『僕』の役目だ*]
[俯瞰視点。
ゴールデンウロボン3号は、コアを摘出され停止した。
コアの処遇を話す中、
敵側の転移能力によりスティーブが消え去る。
合流したヴェスとアデルは、スティーブの「糸」を辿り、奥へと進む。]
[奥へ進み発見したのは、何らかの研究室。
不老不死や疑似バグ・シングの研究場所と思しい。
研究室に立ち並ぶカプセルには機械組織が浮かぶ。
液体が充填されており、奥へ進めば中には人体が入ったらしきカプセルも見えた。
蒼白な顔は、死亡後に入れられたことを示しており、
病院ならびにスラムでの死亡者>>0:107、身寄りのいない者である可能性が高い。
ソノランは、遠視を行いながら、
これら研究は同意を受けて行われているものではあるまいと考える。
更にはこの施設を放棄しなければならない場合、
首謀者達がこの建物をそのまま放っておくものだろうかと思案したのだった。*]
―― 下層/どこかの小拠点・内部 ――
[少し前のことだ。
中層にある別の小拠点からこの小拠点に通信が来ていた。>>42
それは非常に切羽詰まった感じの男の声であり、
たった一人に小拠点が蹂躙されている、という内容であった。
恐ろしいものを見たかのような悲鳴を最後に通信は途切れた。
不幸にもユウヅキからのメッセージを直接受け取った男は、
おそらく連絡している暇も与えられなかっただろうが、>>43
幸運にも――いや結局やられたんだから不幸か――最後まで無事だった男にはその余裕があったという話。
一方、通信を受け取った側は大いにざわめき立った。
武器を手に取る者、明日は我が身と震える者、などなど……]
―― 下層/どこかの小拠点・裏口 ――
(そういえば普通にぶっ潰す、って案は反対しなかったなー……)
[養い親が、である。
さすがに表から堂々と入るのは反対するだろうが。
(そもそもしないが。馬鹿ではあるまいし)
治安維持の仕事をしていた時はわりと血気盛んだったと聞いたことはある。
よもやその時の血が騒いでいるのではあるまいか。
そんな養い親の異能は二つ。
水分を奪い渇きをもたらすものと、対象を止めてしまうもの。
後者は完全に速度を奪うものではなく、
動いているものに使ったあと解除すればまた動き出してしまうが、
止めている間に避ければ済む話である。
ただし乱発はできない。使いすぎるとものすごく目と頭が痛くなるのだそうだ]
[『能力だけに頼るやり方では身を滅ぼす』
かつてノエルがユウヅキに言った言葉は、>>8
そんな副作用つき能力を持つ養い親が戦い方を教えてくれた時に言ったこと、
つまりは受け売りである]
『お前の再生能力も無限ではあるまい。
何度も何度もやられ続けていれば再生ができなくなる可能性もある。
お前に万一のことが起こらないよう、
まずは痛い目に合わないための戦法を教えていく。
さあ避けてみるがいい』
[わりと初手からてかげんなしで来てた気がするんだけどあれも昔の名残だったりするのか。
ともあれ養い親が見事に白兵戦特化だったため、
ノエルも白兵戦寄りになって現在に至る]
…………あ。
[裏口からスーツを着た男が悲鳴を上げながら飛び出してきた。
戦うでもなく震えるでもなく真っ先に逃げることを選んだ者だが、
不幸にも裏口にノエル達がいた時点で最初のターゲットと相成ってしまった。
男の背後に回りその腕を掴んで締め上げると、
首筋にサバイバルナイフを突き立てる。
刺しはしない。脅すためだからだ]
外出しようとしているところ悪いが――、
ちょっとそこの建物に用事があってな。
……案内してくれないか、中核まで。
[コアについて。
摘出前状況。
数kgの爆弾によるダメージを与えられた。
胴体に巻きつけられ更にはパージされた尾のひとつは完全破壊。
両腕の先、手の砲は罅も入ったが作動可能状態。
3号は重力負荷を受けながらも、立っていた。
両肩部分にも武器が内臓されていたのか、赤い光が不気味に強さを増していた。
胸部中央から覗くコアを、手榴弾により装甲を完全除去。
ヴェスの異能により摘出し、3号は停止する。
そのコアを、そのままエイミーの元へ送っており、本拠地内での調査・解析は一切為されていない。
エイミーは形状を、初めて目にすることだろう。**]
―― 下層/どこかの小拠点・内部 ――
[その小拠点は雑居ビルのフロアをまるまるひとつ分、という規模だった。
ビル内でドンパチすれば他のフロアから騒音で苦情が来る――と思いきや、
フロア間の防音処理は完璧だったりする。だからこそ拠点のひとつに選んだのかもしれない]
[扉が開く。
武器を持つ者達は一斉に己の獲物を構えた。だいたいが銃器であった。
――が、入ってきた者が、最初に逃げた男を人質よろしく摘みあげているのを見て発砲をためらった。
その隙に、男を摘みあげる養い親の背後から飛びだしたノエルが、
サバイバルナイフ二刀でもって敵を斬り伏せていく。
遅れて照準はノエルに向けられる。
ためらいなく引鉄は引かれるが、弾がノエルにまで到達することはない。
養い親の視界に入った瞬間それは“止め”られる]
あまり使いすぎるなと言ったはずだよ……!
[その言葉が届いていたのかいないのか。
ノエルが止まっている銃弾をかいくぐり終えた辺りで能力は解除された。
着弾と破壊の音が響く]
[ここまでは順調だった。
しかし最後の銃持ちを倒した直後、突然足を掴まれた]
なっ!?
[机の下に隠れていた者にそうされた。
不意打ち過ぎて対処のしようがなかった。
ノエルが手を振り払おうとするより早く、剣を持った者が迫る――金属音。
気絶した人質を放り捨てて、養い親が獲物たるハルバードで剣を弾いた音だ。
ここから戦況はふたりの獲物の打ち合いへと移行する。
そんな中ノエルは倒した者や戦闘の意思のなさそうな者をワイヤーで拘束して回っていた]
やっ、と静かになったか……。
[やがて打ち合いを養い親が制すれば一息つく。
オフィスと思しき場所は嵐が来た後のような惨状になっていた]
『なかなか楽しめたな』
[そう言いながら起動しているタブレット型端末に近付いて、
勝手に操作していく養い親を横目に、ノエルは己の端末を起動した。
ユウヅキに連絡を入れるために、だ]
[『エリュシオン』最奥。
老人の傍控える転移異能者による能力行使が行われた。
老人は笑って言う。
『お友達にも、楽しさは、分けてやらないとな』
地上で小拠点を潰し続けるフリーランスの元に、
新たな偽バグ・シングが出現する。
それは黒い影に包まれ現れるだろう。
影の手より解放された時、襲い掛かる先は……! ]
[一体だけ差し向けられたのではない。
それは格納庫に収められていたものかもしれないし、
別の場所の物であるかもしれない。
或いは、ゴールデンウロボン1号2号である可能性も、
無きにしもあらずだろう。**]
ーー どこかの小拠点 ーー
[タルタロスの拠点だったろうか、それともウロボロスだろうか。もう随分と大暴れしてきたからどっちだったかも覚えていないだろうか。何はともあれユウヅキは、組織壊滅のために歩く。 ]
…ノエルからか、ああ良かった…エヴァンスさんを助けられ…何やってんだこの親子…?!
[ノエルから来た連絡に>>62、ユウヅキはぶったまげる。
まさか孤児院経営している人が探偵(いや探偵でも普通しないが)が行うドンパチに付き合うとは思っていなかったのである]
だが…そうだな、1度合流して……
[ズギリ]
[ズギリ]
[頭痛が響いた>>#5]
[……ユウヅキは1度端末を持ち直すと、ノエルに向かい連絡を入れる。メッセージではなく通信で]
もしもし、ノエルか 今いる場所を口頭で伝えろ
[メッセージを打っている場合でなかった。目の前の黒い影から現れる『ソレ』に対して……ユウヅキは臨戦態勢に入っていた]
……わけのわからん金ピカの機械生命体が現れた
こいつを倒したらすぐに合流する……! …おいおい、どこから来たんだよ、こいつ…?!
[空間の揺らぎを感じるときに感じる頭痛、どこからか誰かが目的を持ってここにこの巨大な金ピカを送ってきたのは明白で]
[今まで倒してきたやつとは格が違うであろうことを、存分に物語っていた**]
── 中層R-501 バーの小部屋 ──
[資料をめくる手を止めて、机の上を見守る。ヴェスからコアを送ると連絡があったからだ。>>#2>>#4
盛ってあったキューブチョコは早くも半分ほど減っていた。またひとつ、手を出して口に入れる。
ユウヅキとノエルにしばらく反応できない旨を送る。
ほどなくしてそれは現れた。]
ああ……あなただったのね。
[見た事もない形をしたそれを、娘は知っていた。小さなヤドカリ>>2:2。娘は実際の姿を見てはいないが、同じ形をしていると確信した。
なめらかな美しい金属に恐る恐る手を伸ばし、そっと触れ。胸に生まれた高揚は、3ヶ月前の夜を思い起こさせる。]
[3ヶ月前の夜。
連続異能暴走事件が解決した日の夜のこと。
解決を祝う宴の後、娘はハロルドと帰宅した。
両目を覆う前髪が開かれて、それまで4年間隠されていた顔が娘の前に晒されて。高まる感情をおさえきれず、恐る恐る手を伸ばしてハロルドの頬に触れた。
その瞬間。
娘は男に抱く感情の名が恋だと自覚した。]
[向けられた敵意に甘い感情は消し飛んだ。
そこには確かに意志があった。
今まで触れてきた機械と違い、命令を受けずに稼働する自律した意志。
娘は話しかけようと試みる。
しかし、返ってきたのは拒絶。
耐えて、耐えて。
しかし、耐えきれず。
弾き出される間際に娘はひとつだけイメージをつかんだ。]
ー VS ゴールデンウロボン ー
……っ、っ人が、電話してるっていうのに、
邪魔を、するなっ…!!?
[ユウヅキはノエルへ連絡を取っている>>65。 しかし、最初の方に聞こえていた余裕は無くなっていることにノエルは気づくだろうか]
[金色に輝く悪意の塊。水狼をけしかける、硬い。叩きつけられる尾や腕が地面を抉り、攻撃速度が他のものよりはやい
今まで壊してきたまがい物の機械生命体とは格が違う。]
……あー、ノエル すまん
下層区域H-800のビル地下におじゃましてる
余裕あるならこっち来てくれ
マジでこれは死ぬかもしれん
[そう言ったのと、ゴールデンウロボンの長く鋭い尾に通信機が弾き飛ばされて、がちゃん!!!と破壊されたのが同時だった*]
ー VS ゴールデンウロボン ー
[右へ避ける、地面がえぐれる。]
[尾の薙ぎ払いを避ける、柱が崩される]
[敵対する者のその色は金色。形状は怪奇なもの。
人型ではあるが尾が二本あり、
一本はぐるりと身体に巻き付き、切っ先を敵対者へ向ける。
下半身の蛇は床で蠢くも、本物の蛇が如き滑らかさは無い。
手には爪なく、蛇の口のように開かれていた。>>#0]
っ……今までの奴らはポンコツな不良品だったという証拠だな…!クソがっ……!!!
[こちらに伸びる尾に水狼をけしかける。 力強い薙ぎ払いの前に液体はなす術なく散り散りになる。すぐに集め直して形作れるのが不幸中の幸いか]
[カブトムシから妨害信号が出ていたはずなのだが、目の前の謎の金ピカヘビX(ユウヅキ命名)はそんなものはないと言わんばかりに攻撃を繰り返す。
液体操作の本懐は以前にも話した通り物量であるわけだが、それ以上の圧力を前にすると散り散りに力が分散してしまうのもまた液体なのである]
……っ!? がっ!!!
[金ピカヘビXの腕が地面を抉る。 その時飛んできた破片が一つ、ユウヅキの腹部に当たる。幸いにもかすり傷だが…そこからまた血が出てくる]
[少し、くらりと頭が揺れた。肉体の酷使が今ここに出ていた]
…まだだ、僕は、まだ、たた、かえる…!
[しかし、状況が状況である]
[ノエルがいれば、少しでも時間を稼げれば…]
[そんな思考を邪魔するように、目の前の金ピカは襲いかかる**]
ー VS ゴールデンウロボン ー
[体力の限界に近い探偵は、最小限の動きで金色の機械生命体の攻撃を避ける。隙を見て攻撃しようとするが装甲は硬く液体の獣ではなかなか貫通させることは出来ない]
(外装が硬いものの場合…大抵の場合は内側から攻撃すれば弱かったり…機械だから内側に液体を入れられれば…!)
[思考は続くが現在の彼にはどうにもならない。ゴールデンウロボンは動き回っているから正確な空間座標を割り出せないし、割り出せたとしても内部に直接水を送りこみながら交わし続ける体力はない。
そもそもユウヅキは空間制御能力の使い手ではあるが『トばす』ことは専門とは言えない、精密な『転移』は本来苦手なのだ>>4:206]
(……10秒…いや、五秒でいい…あいつの動きが、止まってくれれば…くそ、こいつ…僕が弱ったところを狙って…!**)
[シルバーウロボン8号を使い、ユウヅキの様子を見る。>>80
それはそれは奇怪な金色の機械>>74がユウヅキを襲っていた。
ヴェスから時折伝わっていたイメージによく似ている。ゴールデンウロボン1号や2号なのだろうか。
動き回るそれに、ユウヅキは苦戦しているようだ。
機械を通じてではコアの気配は探りにくい。
しかしそれがゴールデンウロボン3号と同じつくりであるならば。
ユウヅキの肩に止まっていた子機が飛び立ち、金の機械の胸部をぐるぐる飛び回る。
ユウヅキと機械越しに視線が合えば、金の機械の気をそらそうとその周りを旋回するが。
――プツン。
蛇の口の様なものが見えたのを最後に子機からの通信はとだえた。
すぐに残りの子機をユウヅキのところへ向かわせる。]*
ー VS ゴールデンウロボン ー
っ…くそ、どうやって倒せと…! ……?!あ、おい?!
[攻撃を紙一重で回避したり、時折瓦礫にぶつかりながらもユウヅキは隙を狙う…そうしていると、肩に乗っていたシルバーウロボン8号がどこかを目指して肩から飛び立った>>84
胸部をグルグルと周り何かを伝えようとしている姿を見つめていると…カブトムシの瞳の向こうにいるエイミーと目があった気がした]
[そして、金色の機械生命体の気をそらそうとして蛇の口に食われてしまうのを目にした]
……胸部の……あれか?!装甲の中の…赤い…!
[ユウヅキは装甲の奥に赤く輝くものを見た。装甲そのものは硬そうだが…じっとしていてくれれば空間制御能力で『コアを直接攻撃』できる]
……問題はぁっ!!!どうやってじっとさせるかだよっっっ!!
[ユウヅキはキレ気味に喚いた。 たった数秒あれば
たった少しの時間を稼げればとないものねだりしてしまうばかりである*]
── いっぽうその頃 中層R-501バー入り口 ──
[一方こちらはバー…の入口。 少し騒がしくなっている]
『また来やがったのかクソガキ!』
『もう何もお前に盗らせるもんはねえよ!スラムに帰んな!!!』
『なにもとらないよ!しんじて!』
『あのね、ごきんじょさんをさがしてるの!』
『てめえ!!!何も盗らねえって言うならその手のポテトはなんだよおい!!!』
『かってにてにはいってきたんだよ!!!!』
[どうやらスラムの浮浪児か何かが迷い込んできたようだ**]
H-800だなわかった、今からそっちに行く。
だからそれまで死ぬんじゃないっ―――
[駆けだしつつ通話は続く。
ユウヅキの居場所を把握し、なおも励ますような声を送ろうとしたが、
ふいに聞こえてきた雑音に思いっきり顔をしかめる。
その雑音を最後に通信は途絶えてしまった。
コールしなおしてもつながらない]
『……何がどうしたって?』
………一大事だ養父さん。
ゴールデンウロボン3号が――いやひょっとすると1号か2号かもしれないが、
……とにかくゴールデンウロボンが出たに違いない!
心当たりっていっても―――… あ!
[データチップの中身のうち、取引先一覧を見直す。
数ある取引先のうちのひとつである製薬会社のロゴが、
エイミーが送った画像のものと一緒だった。
さっそくその旨を端末に打ち込んでいく]
『さっき潰した小拠点から持ってったデータの中にあった。
とりあえず裏で取引しているみたいなんだが……、
ちょっと立て込んでるんでデータをまるごと送っとく』
[やがてタクシーは目的地で止まった。
表から入ろうとして養い親に難色を示されたが、
ユウヅキがいるならたぶんあらかた片付いた後だろう――
そう説明して事なきを得た。
エレベーターが普通に使えたのでそれで地下へ。
鉄の箱の扉が重々しく開けば、すぐにも戦いの音が遠くに聞こえていた。
すぐさま音のする方へ走り出す]
[打ち合わせは移動中に済ませていた。
案の定養い親はこっちが囮になることを許可してはくれなかった。
『図体がデカかろうが何だろうがお前らがなんとかする間“止めて”やる』
――ーという、なんともまあ頼もしいお言葉をいただいたものだ。
肝心なのは養い親が止めてくれてる間に何をどうすればいいのかだが、
見当はつく。機械“生命体”というくらいなのだ、
人間でいう脳か心臓にあたる部分、そこを狙えばいいのではないか]
ーー VS ゴールデンウロボン ーー
く、そ…っどうすれば…… あ…?
[ふらつく足で正面を見据える、流石に限界か]
(…やけに相手の動きが鈍く見える。 どういうことだついに臨終の時か)
[…しかしいつまで待ってもあの世への迎えなんて来ない
……現れたのは、それより遥かに素晴らしい者たちだった]
……ノエル!!!よかった、無事だったか…!
…エヴァンスさんも無事で何より、だ、が!!!
お前ら親子無茶しすぎだろ!!!
[ユウヅキは隣に立つノエルに『にぃー』っと笑みをみせた。
目の前のゴールデンウロボンは、まさに『じっとしている』>>95]
これだけノロマになってくれたなら…!!!
[ユウヅキは瞳を真紅に染める。 目標は、胸元の装甲の『中身』]
〈空間制御能力発動!!!〉〈対象 水獣!!!〉
〈目的!!! 転移!!!!〉
〈内側から……っっぶっ壊れろおおぉおぉぉ!!!!〉
[すぐ近くにいた『水獣』が姿を消す。そして]
[ガシャぁぁぁぁぁあん!!!!]
『ガァァァアァアァァアァァア!!!!』
[内側から装甲をぶち破り、中の歯車や駆動部品を蹂躙していく!!!!]
[コアの周りの機械を剥ぎ取っていく、破壊していく]
[『コア』は機能を蘇生させようと、ひたすら周囲の破片を繋ぎ止めようとする。しかし、それもエヴァンス氏の能力のせいでうまく働かない]
[残るは、中央部に輝く赤い赤いコアだけ]
……っ、よし…!あとは、あれだ、け…っ…!
がはっ…!!!
[その時、ユウヅキの身体に限界が来た。
副作用が……身体を冒し苦痛が侵食していく]
[だが、ゴールデンウロボンの内側に『武器』を送ることは止めない。自身から流れた血であろうとも、それを流し込み破壊に専念する]
[いや…今のユウヅキにはトドメを刺すだけの力が残っていないのだ]
……っ、ノエル……!あの、中央に、ある…!!
赤い、奴だ!!! アレを、叩き、壊して、くれ!!!
[ゴールデンウロボンは動けない、コアの周りにある『邪魔者』は全て排除した]
[あとは、誰かが『心臓部』にトドメを刺してやるだけ]
っっっ、頼む……ノエル!!!!
[『朱い目』は、彼女を見た。
『にぃー』っと笑った、少し不器用な笑みで**]
―― 中層 R-501 バーの小部屋 ――
[ユウヅキへ追加で送った子機はまだ到着しないようだ。カブトムシの子機では金の機械に太刀打ちできないのはおよそ理解したが、状況が見えないのは実にハラハラする。
気をもんでいると一件メッセージが入る。
ノエルからだ。>>92
早速データチップを調べていくと、確かに取引先に同じロゴを持つ製薬会社があった。ウロボロスとこの製薬会社の繋がりを掘り下げれば何かわかる事もありそうだ。]
『ノエル、ばっちりよ!
忙しいところありがとう。』
[返信を送り、他に何かめぼしい情報がないか探す。]
……これは使えそうね?
[転移装置の女から聞き出した情報と同じ地点ではあるが、更に詳しい情報があった。バグ・シングの外殻で作られた土木工事用のウロボンがあるようだ。地上走行にドリル、土の運び出しに杭打ち。なかなか有能だ。
無事に残っていれば、乗っ取ってしまい戦力にできるだろう。
そんな事を考えていれば、にわかに表が騒がしくなる。>>87]*
── いっぽうその頃 中層R-501バー入り口 ──
『あのね!あのね!ごきんじょさんをさがしてるの!
でっかくて、黒くて、たまに目がキラーって赤くなって、でっかくて、黒い人!!!』
『はいはい、それだけじゃわかんねえからさっさとスラムに帰んなお嬢ちゃん』
『あのね、あのね、ユーが危ないから、助けに行こうとしたら、もういなくて、それで、ごきんじょさんなら何かしってるんじゃないかって!!!>>2:210>>2:262』
『はいはい、お友達とかくれんぼでもしてたのかね〜』
『教えてくれなきゃこうだーーー!!!』
『なっ?!クソガキてめえ俺のベルトをかえせええええ!!!』
[……随分騒がしくなった*]
[あまりに騒々しく、調査の手が止まる。]
だー! やかましー!
[表に出てみれば、はつらつとした少女がポテト片手に大騒ぎしていた。]
……ん?
[漏れ聞こえる話に耳を傾ける。
でっかくて黒くてたまに目がキラーと赤くなる。
ユー。]
……もしかして、ベリティ?
[少女を追いかける男のズボンがずり落ちる。]
ユウヅキの友達の。
私も友達なの。エイミーよ。
[ズボンの裾を踏んで、男がずっこけて、花柄のトランクスが現れる。娘は思わず目を覆った。]*
[少女はエイミーに声をかけられると、ん?とそちらを向く>>102 そしてパァっと表情を輝かせた]
『エイミー! えいみー!しってる!ユーの友達!
あのね、あのね、ユーが初めて私以外に友達ができたんだって喜んでたの!覚えてるよ!ユー、ぼっちだから!!!』
[少女はベルトをポイっと興味が失せたように男の方に投げると、エイミーの周りをグルグル回り出した]
『あのね、あのね!ユーがいないの!それで、どこにいるのかなって、それでー!ごきんじょさんをさがしてるの!』
[少女は稚拙な言葉でなにか伝えようとしている]
『あれ?でも、えいみーなんでここにいるの?…はっ!さては、『はろるど』はそんなにびんぼーで…?!!』
[しかし、エイミーがこの場にいることを考えて、探偵と似たようなことを言い出した*]
ぼっち、
[あぁ、独りぼっち。理解するとベリティに笑いかける。]
そうだったの。
私もね、"友達"はユウヅキが久しぶりだったの。
[自分の手で友達と呼べるロボットを壊して以来、そういう存在はいなかったように思う。ハロルドは庇護者だったし、村人には心を閉ざしていた。師匠や兄弟子はいたが、友達とは少し違うように思っている。]
ユーと……ヴェスかしら?
たぶん、わかるわよ。
どうしたの?
[じきに子機がユウヅキのところに到着する頃だろうか。]
……って、ユウヅキ、ベリティに何教えてるの?!
ハロルドは具合が悪いのよ。
[頭を抱えながら答える。]*
[べリティはどうしたのかと聞かれれば答える>>104]
『えっとね、さっきね、鉄のお人形さんがね、動いてね
それでそれで、ユーが〈ひとをころすきかいだー〉っていってたから、お友達を逃がして、助けに行ったら、いなかったの!どこに行ったのかなって!!!ごきんじょさんならしってるかなって、さがしにきたの!』
[……数刻前に襲われていた人型の機械生命体>>2:210のところにユウヅキが居なかったから探しに来たということらしい]
『ユーどこにいるかわかるの?!!どこーーー?!』
[少女はそういうと、勝手にズカズカとエイミーの作業していた部屋に入ってきた。エイミーがどの部屋から出てきたのか観察しているくらいの目ざとさはあるようだ]
[少女はどれだどれだと勝手に色々触ろうとする*]
『まっててね』
[言って、またたく間にベリティは姿を消してしまった。
苦笑してデータを眺め始めて10分ほど後。]
そう、それよ!
その銃弾、どこ……
で、
[突然、娘の目の焦点がベリティからそれ、どこを見ているかわからなくなる。]
ー 回想 少女視点 ー
[少女が『連続異能暴走事件』に巻き込まれたのは三ヵ月前、彼女が被害に遭ったからユウヅキは『村』を訪れることになった]
[彼女は、事件の真犯人と直接交流し直接弾丸を撃ち込まれて能力に開花『させられた』後天性異能力者である]
[そんな彼女は、異常に手癖が悪いのが特徴で、ユウヅキも何度も頭を悩ませていた>>0:90>>0:103 。そんな彼女は事件の真犯人が持っていた『ちょっと珍しそうなたま』をこっそりちょろまかしていたのだ。まさかその後自分に同じ弾丸が撃ち込まれるとはおもっていなかったようだが]
[何故盗んだのか、何故今まで隠していたのか]
[彼女はこう答えるだろう]
『だって、こんなにへんてこなの絶対高く売れるし、でもスティーブに見せたら絶対とられてもう拾ってくるなって言われちゃうし>>0:102、いいとこでいい値段で売れそうなとこ探してたの』
[何とも豪気な少女である*]
[ぐるぐると世界が回る。]
『ユーみたいな事言ってるね』
[ユー。ユウヅキだ。
そうだ、今は何の話をしていたのだったか。
一体これは誰の感情か。娘か。違う。]
[目の前にいる少女の顔がはっきりと目に映る。]
ごめんなさい。
びっくりさせたわね。
よかったら、これ食べて。
どこにあったか、聞かせてくれる?
[苦笑して、ベリティにチョコレートを勧め、娘も一口齧る。]*
な、なんですって……!
[ベリティから話を聞いて、娘は慄いた。
途中、頭を抱えたのは絶え間なく伝わるヴェスの感情に耐えていたからだけではなかった。
この少女、とんでもないものをとんでもなく軽くかっぱらっていきている。]
そう、ねぇ。
私、すっごく欲しいんだけど。
これで足りるかしら?
[アデルにもらった旧式のキャッシュ端末。
そのままベリティに渡してみる。]*
『…………ほー、なかなか精密かつ大胆なやり方をする』
[ゴールデンウロボンを“止め”ながら養い親たる男は感嘆じみた吐息を漏らしていた。
動きのみならず異能の影響すらも絶対的に“停止”させる、
そんな、緋の眼差しを向けながら、だ。
金ピカのバグ・シングもどきは内部から破壊されていき、>>97
修復しようとする働きもむなしく、
中央部にあるコアを露出させるに至っていた。>>98
あれがノエルも推測していた“心臓”の可能性は高いだろう。
異能行使下にあるせいか明滅具合は弱い。
だからこそ気は抜けないのだが、それでも異能行使の反動による痛みは容赦なく襲いかかる。
視界の端で苦しみだすユウヅキに続いて己が力尽きるのも時間の問題と問題と思われた]
……わかったっ!
[そんな中。
ユウヅキの頼みにノエルは再会してからこっち、
一番力強い調子で応えた。さっきより力強い笑みさえ浮かべていた。
本当に大きくなったものだ。
そんなノエルに男はハルバードを投げ渡した。
それはノエルがこっちに振り返るのとほぼ同時。
ハルバードを受け取ったノエルは槍投げの要領でそれを構えて、]
ありがとう。
すごく、すごく助かるわ。
[銃弾を受け取り、はしゃぐベリティを目を細めて眺める。
どの程度の支払いが相場か娘はわからないが、彼女なら悪い使い方はしないだろう。]
ユウヅキからあなたの話は聞いててね。
一度お話ししてみたかったの。
[そして、『にぃー』と笑みを浮かべる。]
ユウヅキから教わったの。
あなたから笑い方教えてもらったって。
おかげで私も笑えるようになった。ありがとう。
[ベリティの頭を撫でる。]
なくさないようにね!
[声をかけて、ベリティを見送った。]*
これで終わりだ変な名前の機械生命体―――!!
[―――ぶん投げる。
ハルバードの刃の先端は赤い赤いコアに突き刺さる。
程なくしてコアには罅が入っていき、やがて砕け散っていった。
思わぬ破壊っぷりに最初は素直に驚いていたノエルだったが、
徐々にやり遂げた喜びにその心を浸して満足げな表情を浮かべる。
もっともユウヅキが先程苦しんでいたのを忘れてはいない。
……ツッコミ入れようかと思ったが結局]
終わった。こっから出るぞ。
[シンプルに手を差しのべることにした*]
[『エリュシオン』の最奥にて、
老人と"最悪"の人間は倒され捕まえられた。
アンプル精製、大量の偽機械生命体の開発設計図、
調査班の襲撃計画等々、ドームの警備隊が飛びつきそうな『特ダネ』を携えての帰還も近いだろう。
建物から無事帰還出来るかどうか。
無事帰還すれば、打ち上げが待っているだろう。**]
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
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