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[触れる指、寄り添う肌。
狐は淡く、吐息を漏らしました。
手へと綴られる言の葉のおもい。狐はハッとしてそれを見つめ、
もう片方の腕で、包み込むように
その裂け乱れた墨色の衣纏う肩を抱き寄せるのでした。]
…重うございましょう。
それのほんの僅かでも、代わりに背負う事ができれば良いのに。
―廃屋―
[――――誰が死んだのか]
[けたたましい女の笑い声、うねるぬばたま、足に触れる指先、うっすら感じる、足りない気配]
――――――っ、ぁ―――
[ひくりと、喉が震える。恐怖によって]
[枷のように伸ばされた腕、払い除けて]
―――――っ!
[墨染纏う男を突き放して]
…っ……ぁ……
[上手く、言葉がつむげない。
何かを言おうとしたのに、それは言葉を成さない泣き声に変わって]
[憎いのだと思っていた。それは、確かで]
[鳶尾の赤く染まった姿を見、まるで霧散したようにその気は薄れて]
[それでも]
若君様を探して、おれはどうするんだ。
[震えるのは手と心]
――羅生門――
[その大きな門を見上げる。朝の内は共に見たはずだったもの。日は傾いていて、夕日を受け屋根は橙に輝き]
白藤さん……。
ここで、死んだんだ。
[風にさらわれて、既に灰は薄く残るのみ。それを見下ろし]
おれが同じように死んだら、誰か泣いてくれるのかな。
[ぽとりと、*雫が落ちる*]
[式部卿宮はたしかに居なかった。
居れば居たで怒りもしたろうが、居なかった以上はどうでも良かったことだった。桐弥に言われて思い至る。
――おれの手は、もう汚れてるんだ。
一体なんの罪を犯したと云うのだろう。
盗み、殺しでもしたというのか。
――お返し。
一体何を返されたものだろう。
それとも、桐弥はそうしたかっただけなのだろうか。――それならば滑稽なことだと思った。
小さな背は、何を求めて何処へ向かったのだろう。
気づけば往来が騒がしい。
あちらから人がやってくるようだ。
口々になにか]
――嗚呼、これではまるで悪霊だな。私は。
[桐弥のしたように、己の唇を指でなぞる。
乾いて粘る血糊が指から唇へうつる。
主無く、人にも在らず未だ晴れぬ辛みを抱いては、
己はやはり悪霊怨霊の類に近いような気がする。
一度、東寺を仰いだ。
血、骨、肉。髪。誰が死んだものか、分かるものだろうか。衣の切れ端くらいは、きっと分かるに違いない。
ひとびとの騒がしい声を背に、何処へなと歩いて*いった。*]
[ 否 ]
[ 役目 ]
[狐の朱線と痛みを請け負うた証は青の徴と刻まれて]
[ 消えるは正しく ]
[ 時至りて消えぬは ]
[ 不可思議 ]
[ひたりと面を狐の首下につけ]
[ つねひと ]
[ 疾く消えぬなら ]
[ 希う ]
[東寺と羅生門を離れ、
衣を着たまま川で身を濯いだが、水を離れども髪や衣にさしたる濡れた様子も無い。
血の匂いは、薄らいだところで消えるでもなく、ぬらぬらと身の回りを漂う。]
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