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[あるじが喉の奥で笑ったようなので、かるく顔を上げたが
短く、了解した意を返す]
ほかに、主立ったことはありませんが――流れの薬売りらしきものの姿なども目の端を過ぎりました。
諄(くど)いようではありますが、
他のものを喚ぶなり、しばし身の回りには気を配り頂けぬでしょうか。
えぇ、笛の音はわたくしが。
[頷き、狐は語ります。
山の住まいの近くにて、この笛を拾ったこと。
雨凌ぎの庇を借りた屋敷にて、聞こえた事に音を合わせたこと。
その屋敷の若い姫君に、あるじの手がかりを聞いたことなどを。]
姫君は確か…あまねさまと呼ばれておいででした。
案ずるな。用意はしてある。
用心を怠っている心算も無い。
[面倒くさそうに答えたが、ふと真顔になり、]
が──先にも言ったが、おれの守りを破るような相手には、手の打ち様が無い。
勿論負ける心算も無いが、おれはそれほど自惚れては居らぬからな…。
そうか、そういう経緯であったか。
偶に金目当てのたかり者もいるがそなたそのようには見えぬな。
しかし六条邸にも行っていたか。あの姫君、楽の嗜みもおありだったとは初耳よ。大方あの宮様に触発されたか?
その龍笛はなかなかに名の知れた品であってな。官人ならとりあえず知ってはおろう。
さて、届けてもらった礼でもしようか。
折角笛を覚えたのに今それを手放してはさみしかろう。
[人をやり、持ち出させるのは同じ龍笛]
その笛程ではないがこれも名うての匠作った宮中品よ。
おれが相手にせねばならぬのは、ひとりの鬼、ひとつの呪ではない。
この、京のみやこの宿業、そのものだから、な……
[声音こそ強気ではあったが、歪めた唇に漂うのはどこか空しさ含んだいろだった。]
……。
かげゐさま。
わたしは、この都がすきです。
[顔を伏せたまま云うなり、つ、と立った]
……夕餉の支度へ掛かります。
それと、明日にも書を調達して来ましょう。
近々、めずらしいものが届くやも知れぬと聞きました。
――なにかあれば、お喚び下さい。
…此れを、わたくしに?
[差し出された笛を、きょとりと見上げました。]
いえいえ、過ぎた品にございます。
わたくしめなどには、篠の若竹にて拵えた粗末な笛でも十分で。
──ああ。
[立ち上がった式に寂びた声で答え。
また手元の書に目を落とす。
読む内に次第に没頭すると見て、*声も立てずに読み耽る。*]
いい笛は大事に使うものに使われたいであろう。
私にはこれがある故こちらには構ってやれぬ。
[もう一度勧め、再度断られれば無理じいもせずに引き取らせるつもりで]
そういえばまだ名を聞いておらなんだ。名をなんという?
そなたのその銀の色はどのような故あってのものか?
[遠くからこちらを眺める鷹がバサリと羽をはばたかせる。
警戒しているようなその様子にわずか目を細めつつ]
[朝からの失態に関しては有耶無耶に流れたようだが、今度はあるじの気が晴れぬと見ては息を吐く間も無い。
あるじの元を辞し、衣を代え、袖をたすきで括りながら、一度、禍々しき屋敷のほうを*降り仰ぐ。*]
――都の大路のひとつ――
[風が顔をねぶるようにそよいでいく。]
平安の世も百年(ももとせ)、二百年と続いてきたのは、勿論今上の君の善政あってこそだが…外なる力が雌伏の時を続けているからではないだろうか。彼らに興味がないゆえとも考えられる。
そのような者には、どのように立ち向かうのか、或いは交わっていけばよいものやら。
―大殿邸・内部―
[はらり、
椿が落ちた音を聞いたような気がして眼を開けた。
雲が切れたか、山吹色のひかりを見たようにも思う。]
……。
[屋敷は優美な癖にひどく物寂しい。
宛がわれた部屋の柱に凭れて庭を見た。
うなじの傍で翡翠が揺れる。
視線の先、結んだ白いまじない。]
では、此方はお預かりすると言う事にいたしましょう。
[再度勧められ、笛を手に取りました。
先ほどまでの笛とはまた違いますが、此方も此方で良品であるのでしょう。]
わたくしめは、葛木 恒仁と申します。
この毛色は両親より受け継ぎしもの。
故に普段は一族のものと共に、山に隠れ住んで居るのです。
[鋭い視線で鷹が見ていては、幻で誤魔化す事もむずかしく。
正直に答えはしましたが、肝心のところは口にしませんでした。]
あの笛に導かれなければ、
都に降りてくることも、あなた様のような方にお会いする事も無かったのかもしれませんね。
…そうか。葛木と申すか。あの翡翠の男がそなたをキツネと申していたからな。さしずめその銀は狐の尾かとも思ったが
[自身は鷹が騒ぐのをどう取ったか。猫は膝で眠っている。敏感な猫が眠るということは邪ではあるまい、今は]
そうよな。笛の縁とはいえそなたのような面白いものに会えたのは有意義なこと。して、山に住む者よ、今宵いづこに至るつもりか?
[よければここに逗留するか?と意をこめて]
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