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― クリスマスも近づいて ―
[>>185 紺色と橙色。
彼から聞き出した好みの色でマフラーを編もうと思ったのだが、どうもこの組み合わせはドギツくなりそうで悩む。
手袋も編むならば、同じ色の方が統一されていて綺麗だろうか。
そう思った為に、二色を均一に使ってマフラーを編むのは断念した。
その代わりに、もう一色で編むと決めたのはカーディガンベスト。
途中で毛糸が足りなくなって、買いに行ったりしたか。
もしかしたらその時に、誰か知る人と出会えたかもしれない。]
……当日、まだ特に決めてないって、言ってたっけ。
[その他必要な物を買って、
パンパンになった自転車の籠を見ながら思い出す。
取り出した端末で打ち込んだのは、クリスマスの予定のお話]
……うん。
[通に手を取られ、道行く先は見覚えのある場所。
いつか通に教えたおまじない、それを行う伝説の樹。
夏祭りの時の終着点。きっと今回もここが目的地になるかなとは思ったけれど]
……ここ、夏祭り以来だね。
[たどり着いたこの場所で、手はいったん離される>>274
ここで一体どうするんだろう。ここから私達はように思える。なら……再びここに来た私達は、ここでどうなるのか。
不安と期待と……もっといろいろな何かを抱えて、次に何をするのかを待つ*]
俺の家に。うん、了解
じゃあ一緒に、行こっか
[促されれば頷いて。腕につかまろうと伸ばす腕に己が腕をからませて
共に歩く影は寄り添い、家路へかえるは今は2人
どんな料理がいいだろう、洋食には疎かったが料理仲間からレシピを交換し合い
増えたレパートリーから彼女が好みそうなものを考える]
嫌いなものとか、ある?
弟達はセロリが苦手とかあるんだ
[1人っきりのクリスマスが、今年は2人のクリスマス
ぽかぽか温かい心と共に、家への歩みはゆっくりになるかそれとも早くなるか
家につけばホールケーキまでは流石に作れなかったが、既存のパウンドケーキにクリームと苺のデコレーションしたものを作ったり
ポトフや三種ハーブのグリルチキンとバゲット、緑黄色野菜のサラダと手作りのドレッシングなどなど
嫌いなものがあるのなら、それらの食材は抜いて
1時間で手早く料理して、彼女の目の前皿を置いたが。さて、舌にあったかどうか]
──11/16──
[遠馬の誕生日になる前に、志乃と話をしたと思う。
自分はヘアアクセをあげると遠馬本人と約束しちゃってるけど、志乃ちゃんはどうする?って。
そして当日、小さな包みを遠馬に手渡す]
とーまちゃん誕生日おめでとーな。
これからの1年もとーまちゃんがしあわせでいてくれると嬉しい。
[渡したのは、日常で使っていてもきっと違和感の無い小ぶりのもの。
小さな花弁がいくつもあしらわれた桜のヘアクリップと、ゴールドピン*]
[晋くんの家への道程。どんな話をしただろうか。
恥ずかしくて、でも縮まった距離がくすぐったくて。
お家にお邪魔するのは少し緊張したけれど、きっと終始ご機嫌だったはず。]
嫌いなもの…?うーん…あ。アボカドはちょっと苦手。
セロリは私好きだよ、弟くん達はあの味が駄目なのかな…?
[寂しい去年とは一転して、小さな頃のように心躍るクリスマス。
彼はどんな料理を作ってくれるのだろうか。
……本当は、隣に立って手伝えれば良かったのだけど。
お皿くらいは運ばせてね?と頼んでみたが、手伝わせてもらえただろうか。]
お邪魔します、と小さく挨拶してから家へと上がらせてもらう。
…本当に誰も居ない。二人っきりだと認識すれば、今更ながら熱が顔に集まるのを感じた。
出てきたのはどれも美味しそうな料理ばかり。
たった一時間でこれだけの物が出てくるとは思わなかった、と目を輝かせ手を合わせる。
作ってくれてありがとう、いただきます、と。
先ずはポトフを一口。]
……美味しい…!
[思わず頬に手を添えて、うっとりと呟く。
その後も手を休める事無く、しかしゆっくりと舌鼓をうつ。
ドレッシングが手作りだと知る事ができれば、多きく目を見開いて驚いただろう。>>279]
………もしかしたら気付いているかもしれないけど
俺。基本的に女の子が好きなんだ。
[ 語りの始まりは、そんな台詞から。]
可愛いし柔らかいしいい匂いするし。
だから結構惚れっぽくて…
胸が大きくて可愛い子がいたら、出会ったその日に告白っていうのも珍しくなかった。
『貴女が好きです。どうか俺と付き合ってください』――ってさ。
[ 目的の場所に着いて。
淡々と綴るって行く中学時代の過去話。
聞く方にとってはあまり良い印象を与えないであろう、ただの事実。]
……上手く行った試しは、無かったけど。
[ 苦い笑みと共にそう付け加えて。]
そんなだからすぐ振られてたし。
別にそれでもいいって思ってた。
可愛い女の子は他にもたくさんいる
次があるって。
振られることは……まあ、残念だったけど。
つらいとか苦しいとかは無かった。
そんなこと感じる暇もなく、すぐ別の子を好きになったから。
ずっとこんな感じで……いつか胸の大きい彼女ができたらラッキーだなって。
そんなことを思いながら、ただ告白を繰り返してた。
[ 少なくとも高校入学直後は
その考えは変わっていなかったと思う。]
そんな時。高校に入って一人の女の子に出会った
…胸は…そうでもなかったけど、
いい子だな、可愛い子だな
一緒にいて楽しいなって思った。
すぐに―――――好きになった。
でも不思議なことにその子に告白することは出来なかった。
なんでだろうって自分でも不思議で。
……過ごしていくうちに、段々と分かった。
俺はその子に告白して、振られるのが怖かった。
次に行けばいいなんてきっと思えない。
辛くて苦しいのは嫌だし。
………何より……
その子と一緒にいられなくなるのが、嫌だった。
─ クリスマス前 ─
あっ、しぃちゃん!>>277
[ お互い、毛糸を両手に持って顔を合わせれば、おのずと答えは出る。 ]
ふふっ、しぃちゃんももしかして?
お互い、がんばろうね!
[ ニコッと笑った。 ]**
[ それは本来だったら。
もっと早くに学ぶべきだった感情。
周囲の男子に比べて性に早熟に見えたのは見せかけだけ。
こんな奥手な自分に、一番驚いたのは、
俺自身だったろう。]
でも同時に逃げてばかりいられないって言うのも分かってた。
言葉に出さなきゃ伝わらないってことを
教えてくれた人がいたから。
俺の周りには逃げずに頑張っている奴らがいっぱいいたから。
[ 脳裏に映るのはかつての恩師。
そして弓弦、龍志、桜綺――…
大切な友人達は皆、
誰一人目を背けることなく、相手と自分自身の感情と向かい合っていた。
彼らの勇気の前でみっともない姿をさらしたくはなかった。
なにより。
逃げ続けることでこれ以上真彩を哀しませることは出来なかった。
だから今日、ここに来ることを決めた。]
…その子が好きだって気付いてから。
どうしても上手く行ってほしくて、でもやっぱり怖い、そんな情けない日々を過ごしてた。
何とかいい方法はないかって、告白の仕方を考えてみたことがあった。
実際に男子連中に聞いてみたこともあった。
そして、
……柄にもなくおまじないに頼ってみたことも、あった。
[ 今までたくさんの人々の想いを受け止めて来たであろう
伝説の木を仰ぐ。
想いの成就ではなく。
もう一度だけ臆病な自分に力を貸してほしいと、そんな願いを込めて。]
真彩。
移ろいやすいって思ってた俺の心だけど。
これだけは……あの日から変わってないんだ。
[ 祭りの夜、おみくじを木の枝に結んでから。
ずっと繋がっていた一筋の想い。]
[ 結局悩みに悩んで出てきた台詞は
今まで繰り返してきた言葉と変わりないもの。
それでも。それは数多の告白を重ね続けた男の
“はじめての”告白で。
嘘偽りのない心からの気持ち。
言うべきことを告げたあと。
そっと片方の手を差し出せば
再び繋がれる未来は訪れただろうか。**]
― クリスマスも近づいて ―
[志乃へのメールを返したり、時折不届き者に目を光らせてみたり。そんな事をしている中、彼女と約束したクリスマスが近づく。黒檀色のマフラーは……鋭意製作中なのだけど。作れないと言うわけではないけれど、見た目が綺麗にならなくて。自己採点は72点と37点の物が出来たので、何方も駄目と言うことで無ければいい方をプレゼントに、よくない方は切って掃除にでも使おうか…と思っている。]
……服装って、難しいのだな。
[ポツリとそんな事を呟きながら、直江さんに見繕って貰った雑誌に目を通す。気にしたことが少ない事柄は、やはり少し難しさを感じるけど。恰好いい姿を見せたいと思う気持ちはあるのだから、其の位努力してもいいだろう。]
[道中はきっと話が弾んだろう
お兄さん凄いねぇ、とか。借りていた本の事とか
いつもと同じような会話だったかもしれない、でもそれが特別楽しいような
そんな気持ちになったろうか]
アボガドが苦手なら、アボガドサラダやアボガドのお刺身とかはやめとこう
セロリとかふきとか、ああいったのが苦手みたいで
[独特な味わいだもんね、と笑う
皿運びを申し出てもらえたなら>>281、喜んでと頼んだろう
――ちょっぴり、新婚さんみたいと思ったのは内緒だ
好きな女の子と2人っきりの食卓は、なんだかどきどきして頬が熱い
自分の作る料理を、好きな人が美味しそうに食べてくれる
それのなんて幸せなことか!]
口にあったなら、よかった
[うっとりとした表情が可愛いなぁ、なんて自分もポトフを口に含みつつ思う
ビネガー等々、慣れればドレッシングも簡単に作れるよなんて言ってみたり
クリスマスの此の日に、大好きな人と一緒にいられる幸せ
ほわほわと心が温かい
食事が終わればデザートに先程のケーキを彼女の目の前に置けば、
渡しそびれたクリスマスプレゼントも一緒に差し出す
中身は桜の模様が入った漆塗りの手鏡
気に入ってくれれば、良いのだが]
― 11/16 ―
[慶太からプレゼント>>280の内容を聞いて、それなら私はあみぐるみをプレゼントしようかな、なんて言っただろう。
アクセをあげると約束したのは慶太なのだから、それに乗っかる形は避けようかと思って。
けれどどんなのを買うかと話をされたなら、相談にのったりしただろうか。
当日に手渡したのは小さな紙袋。
慶太が手渡したものよりかは少しばかり大きい]
さきちゃん、誕生日おめでとう!
感謝を込めて作ったから、気に入ってもらえると嬉しいな。
[中身はデフォルメされたサボテンが、桜の枝を持つあみぐるみ。
さぼてんにはまんまるの目と三角形の口がついていて、にこりと笑っている顔に見えるだろう。
桜綺は本当に、桜が似合う綺麗な女の子なのだと伝えたかったから**]
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