情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
―送る会―
[三年間、誰よりも演劇部に情熱を注いできた、
彼の出した結論>>47は―――]
―――――…。
[紅緒>>51と同じく、ただ静かに微笑みを浮かべた。きっと抱いている想いだって同じだ。もう少し。もう少し、彼らが作る演劇部を間近で見ていたいけれど。それは過ぎた願いというものだろう。
晴れやかな寂寥感と共に、新しく部長となった睦生を、その元で新たな物語を紡いでいくであろう部員たちを、眩しげに見つめた*]
― 公演後 ―
シン、ちょっと、
[来い、と大道具のソファに座り、手招いたあと、隣をぽすぽすと叩いた ]
まあ座れ。
……一年間、本当お疲れ様。
お前ならやれるだろうって、あんまサポートしてやれなくて悪かった。
でも、困った時、悩んだ時に頼るとこは頼ってくれて嬉しかったよ。
[少しだけ低い位置にある彼の頭をわしゃわしゃと撫で、微笑んだ ]
そうだ、これ。祝いに。
ぬいぐるみ。誕生日によって皆色が違うんだ。可愛いだろう?紅緒と、光虹とアヤトとともお揃いだ。
あとこれは写真立て、お前はオレンジの花あしらったやつな。後で写真撮るし、それを飾ってくれたら嬉しい。
[こういう話をすると、もう、これで終わりのような錯覚に陥ってしまう。
ああ、なんだか泣いてしまいそうだ ]
卒業しても、会いに来い。俺に。
[真面目な顔をして告げると、もう一度、今度は酷く優しくその髪を撫でた ]
― 一年後 ―
[実家を出て独り暮らしを始めて、もうすぐ一年になる。都会での暮らし、大学生活は、充実したものではあったけれど慣れないことの連続で。それを乗り越えて来ることが出来たのは、あの高校での宝物のような三年間のおかげなのだろうと、強く思う。
鏡台の上には、猫のぬいぐるみが大切に飾ってある。大学でも演劇サークルに入り、日々裏方として走り回っている。積極的に舞台に上がることは無いが、今でも毎日、練習を欠かすことは無い。
紅緒とは今でも頻繁に連絡を取り合っている。大学生になっても、彼女の持ち前の明るさと情熱は健在だ。愛らしい友人。一生の親友。ずっと大切にしていきたい。進は大学でも演劇で活躍していると聞いた。今度公演を観に行く予定だ。なお、史人は残念ながら未だ金髪美女を捕まえてはいないらしい。
秋斗へも時々連絡をしていたが、果たして返事はどうだったか。内容は部活のことや、生活のことや、もうすぐ受験だけど体調に気を付けてねとか、そんな他愛もないことだ。御節介だと思われても、気にかけてしまうのは止められそうもない]
[――――そして、貴方と逢えなくなってから]
[私の服の衣装ケースに、少しだけ可愛らしい服が増えた。髪の結い方を練習した。薄化粧をするようになった]
[沢山の人と新しく知り合った。私が知らない鮮やかな世界。尊敬できる人、魅力的な人、様々な関わりの中で多くのことを学んだけれど。
心を奪われたのは、後にも先にも一人だけ。
……一人だけなの]
―屋上―
[一年前は、待たせてしまって失敗したから。
同じ時間にと約束していたけれど、やって来たのはずっと早い昼下がり。昨日は一人で箪笥をひっくり返しながら、どの服を着て行こうかと散々悩み抜いたのだけれど。結局、選んだのはあの日と同じ、春物のワンピース。
久しぶりに訪れた高校は、酷く懐かしい香りがした。あの日と同じ未だ少し冷たい風が、結われた髪を靡かせる]
―――――…逢坂先生。
[開いた扉。一年間ずっと待ち望んでいた、誰よりも愛しい人。何も変わらないその姿に、自然と笑みが溢れてくる]
忘れる筈、ありません。
私、いつまでだって、待っている心算でしたから。
[彼が出す答えを。…笑う準備も、泣く準備もして来たの。声は少しだけ緊張で震えていて、それでも表情は穏やかなまま。一歩ずつ、ゆっくりと近づいてくる逢坂を見つめる。彼の元へ駆け出したい衝動を抑え、じっと佇んだまま二人の距離が縮むのを待つ。
間近で立ち止まる彼。交わる視線。空色の瞳は夕焼けの茜色を反射して、綺麗で。
とても綺麗で]
――――――……っ。
[告げられた想いに、張りつめていた気持ちが緩んで。ありがとう、なんて此方の台詞なのに。胸が詰まって唇が上手く声を音を紡げない。震える指先を握りしめる。涙が一滴、頬を伝っていった。
でもこれは、あの日の涙とは違う]
── 遠き日の帰り道 ──
[ 『いいなぁ…』
呟く声音に混ざるは、羨望の情。
他人を羨むことの少ない彼女がぽつりと洩らした呟きに、表情にこそ出さなかったがとても驚いたのを覚えている。
訊けば返ってきた“可愛くない”との返事に、自分はこれまで意識していなかったけれど、“たしかに男っぽいかもしれない…”なんて思ってしまって。
そして思ってしまった以上、そんなことはないよ!なんて励ますこともできず。
みつき…、…光虹。漢字で書けば女の子らしいのになーとひとり心中でつぶやいた。
ひかりと、にじ、
虹は学校で習ってこそいないが、お母さんから教えてもらったことがあったから分かる。空にかかる、キレイな橋のことだ。
そして光は、みんなを明るく照らすキラキラしたやつのこと。先生は、迷子になったときに助けてくれるみちしるべ なんだよって言ってたっけ…。
( まるで、ミツキのことみたいだ… ) ]
[もう少し小さい頃、光虹の家族と自分の家族で祭りに行ったことがあった。
人で溢れかえっていて、気づけば光虹と二人、両親たちとはぐれてしまった時。
不安で、心細くて泣きそうになっていた自分の手を握って励ましてくれた彼女は、ひとつしか違わないのに大きな支えとなって──…
はっ、と我に返る。
随分と思考の海に浸ってしまっていた。
…だがそのかわり、とても良いことを思いついた。]
なぁ、ひかり っていうのはどうだ?
[にっこりと、愉しげな笑顔を浮かべて。* ]
[舞台袖で、大きく深呼吸をひとつ。
もう間もなく、3年生に捧げる舞台の幕が上がる。
客席に座る人の数はいつもよりもずっと少ない。アヤト先輩がいないから、舞台を見るのは先生を含めて8つの瞳のみ。
なのに、どうしてこんなに緊張するのだろう。
深呼吸をふたつ。
この舞台は、自分の第一声で始まる。この舞台の全てが、自分の演技で決まると思ってもいい。重要だ。すごく重要な役だ。演劇を始めて1年の自分がやっていい役じゃない。
それでも、みんなは自分に任せてくれた。その意味は、自分なりに分かっているつもりで。
深呼吸をみっつ。
幕が下りた舞台の照明が一度落ちる。外からの光が入ってこない舞台の中は真っ暗だ。
目を瞑っても、目を開けていても、見える景色は変わらない。それでも目を瞑る。これは暗示のようなもの。
私はこれから、高田蛍じゃない。ケイ先輩に伝えた、「パック」という名の妖精を語源に持つ、この舞台のトリックスター。大きな大きな騒動の、小さな小さな切欠。
深呼吸をよっつ、いつつ。
ブザーが鳴る。さぁ、始まる。3年生との、別れの、儀式。]
――きゃははははっ!!!!
[甲高い声が舞台に響いた。それは、舞台が始まる合図。]
―お別れ会にて―
[追い出し公演が終わって。ヒカリ先輩が一人ひとりに丁寧な感想を告げていく>>41。
ベニ先輩は、短い言葉だけで>>50。いつもと少し違うのが残念だけど、笑顔はいつもと同じ。
シン先輩が新しい部長を告げれば>>47、それは3年生がいなくなるのと同義で。
もう明日から、彼らがいる演劇部は、自分が1年間通った演劇部は、もう、ない。]
〜〜〜〜ぅぅぅ…
[ぼろぼろと大粒の涙を流して、彼らの言葉をただ聴く。
寂しい。淋しい。3年生のみんなと別れるのはすごくさみしい。
そこには悪戯好きの妖精の姿などない。一人の「高田蛍」がいるだけだった。]
── 二度目の弥生 ──
『舞衣香せんぱぁい、次は…』
次は舞台転換と衣装早替え…
ホタルの衣装をお願いね…
[インカムを付けたままの2年生の指示を聞きながら、袖から舞台を見守る。舞台中央で役者がセリフを言い切れば、そのまま此方へと下がる、そこで衣装と小道具の転換───。
あの日から2年。
後輩が出来、一つ上の先輩の背中を見送り、そして此れが自分たちの最後の舞台。数日後に、先輩方が足を突っ込んでいた炬燵に潜り込むなんて今は想像もできない。]
お疲れ様、ホタル、ロディ。
[ボタンを外していけば纏っている布の色も形も変わる。そして役者の表情も。
この瞬間を見るのが好きだ。そして色を舞台は色を変える───]
[部室の端に鎮座するホタル作のぬいぐるみが、犬か猫か豚か論争は結局卒業までに決着はつかなかった。
衣装──自らの軌跡とも言える──と大道具小道具が雑多とする中、壁には歴代の部員たちの写真が貼られている。
そこに2年という長い時間共にした先輩の写真が加わり、今、自分たちの写真が並べられた。]
先輩……私、ここまできました。
[一枚の写真に触れ、小さく呟く。照れたように少し染めた頬。
昨日、部長だったホタルの口から新たな部長の名が告げられた──恒例の送る会で賑わっていた部室に今は1人。
それは終わった舞台のように、達成感と切なさが同居した空間。女が手にしているのは一通の茶封筒だった。
小さく傾げた首を伸びた金糸が撫でる。
あの時と同じ、春というにはまだ冷たく、しかし冬が気配を潜め出したことが分かる、そんな風が吹き抜ける。]
[
『舞衣香、約束しよう。
――――…私は、君を待っている。』
積み重ねた毎日の中で朧げにもなる記憶の中で、鮮明な色を持ったまま──あの日の先輩の表情も、繋いだ小指の感覚も、抱き締められたぬくもりも、貰った言葉も、全部私の中に生きている。]
少しくらいは先輩に……
近付けたでしょうか……
[先輩が卒業してから一年と半年が過ぎた頃、風の噂に先輩が舞台に立つ、ということを聞いていた。
けれどもそれを観にはいくことは無かった。
まだって思ったから。
────けれど、今。
もうすぐ、この坂は桜色に染まる。
柔らかい色に押されて、私は一つの扉を抜けて、新しい扉を潜る。
2年前にした約束はきっともうすぐ叶う。
掴めるところまで来ている、と女は確信を持って桜坂を下った。]*
[開幕の音がして。
目を覚ましては、台本通りにこなす。
公演を終えては、ふぅ、と一息つき。お別れ会へと移る。
別れの言葉を聞いては、にこり。微笑んで。]
お疲れ様でした。2年間、ありがとうございました。
[今まで通りに、感謝とお礼を伝える。
前の時と変わりない、言葉。
葵に対しての時だって変わりやしなかった。
伝えたいということにしておいた言葉は、全てメッセージカードに書いたのだ。
もう伝える必要もない。
いつも通り。
そう、いつも通りを通す。
薄情と言われればそうなのかもしれないが、これが僕だ。
そう言い切って部室を見渡せば、殺風景になるかな、とぼんやり思いながら時が過ぎていく。]
+。✩.*メッセージカード+。✩.*
荒木さん
荒木さんは、明るく、部のムードメーカーだったのだと思います。
しかし、演技に真剣なその姿は、部員にとって、安心する姿だったのだと思います。
とても頼れる部長でした。お疲れ様でした。
ありがとうございました。
+。✩.*メッセージカード+。✩.*
春日田さん
春日田さんはいつも優しく、見守ってくれる、そんなことを感じていた人が多いと思います。
春日田さんの支えが、部員の大きな助けになっていました。
たくさんの支えになった、副部長でした。お疲れ様でした。
ありがとうございました。
+。✩.*メッセージカード+。✩.*
浅葉さん
浅葉さんは、とてもマイペースな人で。
掴みにくい、と感じていた人もいたのではないかと。そう思います。
しかし、そのマイペースさは、舞台前のみんなの緊張をほぐす、大切なものでした。
とてもいい先輩でした。3年間、お疲れ様でした。
ありがとうございました。
[そのメッセージカードらは、心の奥底で思っていることが書かれていて。
しかし本人はそれに気づくことはなかった。
そのまま、時間は過ぎていく。
もし、もしも再び出会った時には、そのことに気づけたのだろうか。
それはまた、別のお話。]*
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新