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それは便利だ。羨ましい。
[隣に座ったアンドロイドへ腕を伸ばす。
拒まれなければ、
普段より幾分体温の高い指先が彼の装甲に触れる]
―――――……。
解体させてくれ、と頼んだらキミは応じるのか?
[ぽつりと零した声に感情の色はなく]
[ずるりとそのまま、指先は地面へ落ちる]
冗談だ。
これをフィオナに届けてほしい。
借りを作るのは嫌いだ、と伝えてくれ。
[言いながら鞄から一冊の本を取り出して彼へ渡す。
宇宙世界の写真集のようだ]
僕は、もう少し休むから。
[言い終えればまた、蹲る**]
― 空 ―
[静止軌道上を覆うデブリ]
[その先にある輝く月]
―私は狭間から見つめる事しかできない―
[辿り着けば、直ぐに消えてしま程度の執着なのか]
[手が届かないから焦がれているだけなのか]
― ボロい一軒家 ―
……。
誰かいるの?
[ゆっくりと屋根に着地すれば、予想以上に屋根材が軋む音が響く
屋根から屋内に向けて呼びかけた**]
−空−
ついてきましたがー。だいじょうぶなのかしら?
[空中に三角座りのキリエ>>21の周りをくるくる旋回]
ありがとう!
[聞こえた言葉を大きく復唱。自分が言ったことは何度かあるけど、言われたのは初めてだったような気がする(もしもあっても忘れてる)ので、こういうときどうしたらいいのか分からない]
たしかー…えーとー…たしかー…
[『ありがとう』に対する返事を、『ありがとう』といっしょに教えてもらっていた気がするのだけど。
たしか、そう…]
…どう炒めまして?
[そう、こんな感じ]
−さておき−
なんだっけー…あいを分かるにはー…いい子にしてー…
[いい子にして、やさしくして、それから。
何か忘れてる気がするけどなにを忘れたのか忘れた。
キリエの周りを回りながら考え込んでいたら、足の鉤爪の間でナニカ暴れた。
トンボだ。でかいやつ。ごちそうだ]
…ごはん!
[そうだったごはんだった。そのために、ナニカ誰か探さなくちゃだった気がする。
えーとえーと…]
お水の!ムラサキの!どぉーこだぁー!?
[思い出して、ばさばさばさっと舞い上がる。
上からだったら見つかるかしら、と。
すっかり忘れていたけど、目はいい方だ。あと問題は、何を目印に見つければいいのかわかんないってことだけ]
[空の高いところから見えたのは3(4)
1:家の屋根の上の誰かさん 2:砂地の中の誰かとナニカ 3:家々の間を歩く青い誰か 4:10(13)の動く気配]
おっみずぅーーー!!
[誰かの動く気配を見つけて急降下。頭の上のガヤはちょっとしたジェットコースター気分かもしれない**]
―サンシアが戻ってくる前―
[人間が作りし自動人形と、人間を作りし神の話。
事情が違うと述べた相手>>12の言に、実際そこまでは深く考えて話していなかったリンは目を円くし、理解を試みるようにふむふむと相槌を打った。]
しかし、なーのカミもじゃが、ヒトも斯様に作れるとは――。
[しかしリンの関心はすぐに、目の前の人型が「ヒト」であると答えた(と、リンは受け取った)ことに向く。
相手の視線が妙に逸れていることも気にせず、丸い両目をさらにキラキラとさせた。]
なーに分からぬのは残念じゃが、斯様に詫びずとも良いぞ。
と、なーはコットンか。うむ、よろしゅう頼むぞ!
[と、「ヒト」だというコットンから笑顔で付け加えられた「リン様」の呼称に、思わず、はああ!と表情を綻ばせた。
頭の一対の角が、ほんの僅かに上向きに上がった。]
[「モグラ」は、おずおずとではあるが、鼻先を水面に近づけ、細い舌先らしきものをぴちゃりと一度水につけた。
やがて二度、三度――びちゃびちゃと音を立てながら飲み始める。]
おお、きちんと飲んでおるようじゃ!
良かったのう!ほっとしたのじゃ!
[固唾を呑む、といった態だったリンの表情がぱっと明るく緩んだ。
そしてふっと、先程の自動人形>>23が「モグラ」を眺めて口にしたことを思う。]
このもののは何も話してくれぬでのう。
名も解らぬ上に、何処から来たのかも――…むむ?
[ここで漸く、リンは腕の中の「モグラ」から微かに伝うにおいに気付いた。]
土の深きか?
[リンはその時、無意識に大地の声を聞こうとしていた。
それは幾らか前に「超自然的」と言われた力。そして――
(表:わかる 裏:わからない)+裏+]
[足元の大地は、リンに何も語らなかった。]
むむ。おそらく、このものは深き土の下を往くもの。
モグラのような姿もしておるし、地下の生き物やもしれぬが、
そのくらいしか判らぬ。
[それからリンは、コットンと自動人形へ向き直った]
呼び名が判らぬのは、確かに不便じゃな。
判るまでは暫し、このものを「ポチ」と呼ぼうぞ。
――なーの名と異なる呼び名であっても許せ、ポチ。
[ズバズビズビズビチュと音を立てていた「モグラ」もとい「ポチ」が一瞬びくりと動きを止めたのが視界に映り、リンは今一度視線を下ろし眉も下げたが、仮称をすぐさま取り下げはしなかった。
それからはたと瞬き、改めて自動人形の方へと顔を向けた。]
むむ、そういえば、なーの呼び名もまだ聞いておらぬ。
わーはリンという。なーは、名をなんというのじゃ?
―浄化跡地―
[無駄に優れた聴覚が、遠く鳥の羽音を拾った。
少し気分が回復していた男は、ぱちりと目を開く]
―――――…怪鳥?
[見上げた先には、中空へ飛び上がる大きな鳥がいた。
翼をもった人型の生物、とまでは判別できなかった様子]
(あ、墜落した)
[ぼんやり眺めていると、突然それは直滑降を始めた。
方向を目で追って確かめると、
立ち上がって其方へ向かい始める。
不自然な動きに気をひかれたのと、
墜落した鳥なら食料に出来るかもしれないと思ったから]
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