情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
―第二試合終了後の話だ>>28―
ばーか。
[掠れた声で大声を上げたばかりに咳き込む相棒。
その背を何度も叩き、軽い口調でひとつ零した。
戦士と鍛冶師という肩書きを持つ存在としてではない、
「幼馴染」そのままの気軽さで]
俺の武器は、お前にしか!!
使えねえの!!
[その重さ、スズメの火山の性質、武器が存在する意義。
それらは多分理解出来ないだろうからと話さずにいたが、
やはり全て話しておいた方が良いのだろうか。
……何故彼に付いているのかも含めて、何もかも。]
[グレダ達に付いて宿へと戻る道すがら、少しばかり脱線して
飴を買った。小粒だと即飲み込むか噛み砕いてしまうだろう
から、大粒で。
味になぞらえてパステルカラーに彩られたそれは、自分達には
似合わないなと薄らと笑みが浮かぶ。]
サイラス、これを時々舐めておけ。
[あまり気にならない程度だろうが、明日の試合を万全で
迎える為には些細な故障も見逃してはならない。
それは武器も扱う本人も同じだ。
飴の入った缶を放り投げ、男の手元に残るのは一粒だけ。
作業の合間にでも舐めようか。]
[夕飯ではその日の試合を見ていた皆からの感想も
いくつか聞く事が出来ただろうか。
相棒からはやはり対戦相手であったジミーについての話で
いっぱいになっていたが、連接棍の破損を思うと長引かなくて
本当に良かったと、溜息を付く。]
サイラス…炙り焼きは飲み物ではないぞ!
落ち着いてゆっくりと食べろ。
何、足が生えて逃げるわけではあるまい!!
代わりに俺が横から取って逃げる事はあるがな。
[一足お先に失礼と席を立ち、相棒の皿から肉を一かけら摘んで
男は食器を片付けた後に貸し工房へと出かけて行った。]
[連接棍の修理、戦鎚の点検、大盾の補強と忙しい。
かといって二日も徹夜するわけにも行かないので、ポイントを
絞っての手入れとなる。
しかし口の中で飴を転がしながら槌を振るっていると、
時間の経過は頭から抜け落ち。
結局徹夜までは行かないが、深夜まで作業は続いたのだった。**]
ふむ、なんかあるね。
[遠方から矢が次々射掛けられるが、魔法を使って強化した様子もなく、矢を弾いてもほかの手を打つこともなく、あまつさえ届かない矢さえある。
アズゥでなくパラを手にすることで得た視界がそれをはっきりと映している。
腕の未熟さゆえと見ることもできなくはないが、そうであれば弾いた時点、あるいは矢が届かなかった時点で別の手段に切り替えるのが自然だろう。
ただの攻撃や牽制ではなくなにかの布石、そのように感じられた]
(―――陣、かね?)
[例えば、魔法の媒介にする矢をばら撒くことで、陣を形成すること。
その推測が合っているかは分からないし、合っていたところで魔法の性質までは分からない。
けれど、推測が間違っていなければ、そこに足を踏み入れることが危険に身をさらすことに直結する]
―――よし、乗ろうじゃないか。
[それは、一回戦でアサドと相対したときと同じ。
相手に有利な状況に飛び込んでこそ、好機を得ることができる。
…あるいは、初撃で戦闘能力を奪われてしまってはそれまで、ではあるのだが。
パラとアズゥ、それにロサの力があれば、およその事態には対処しえる。そう信じて、駆ける足を止めることはなかった]
…っとぉ!
なるほどねっ!
[果たして、踏み込んだ足のその先で、砂塵が辺りを埋め尽くすかのように大きく舞い上がった。
その砂粒一粒一粒が跳ね飛び、肌の露出した箇所に微細な傷が痛みを走らせるが、破壊や攻撃を目的としたものとも思えない。
想像できるとすれば、足止めと目晦まし、といったところか]
だったら…
[足を止めてしまえば思う壺。
さりとて舞い上げられた砂塵は視界と幾重を遮っている。ならば]
[ざしゃぁっ! ざっ ざっざっ]
[その音は、遮られた視界の向こうからでも、エステルの耳に届いただろう。
靴を脱ぎ捨てると同時、パラに魔力を込め、舞い上げられた砂に付着した水分に働きかけて、空中で静止。
それをロサの魔力で小さく集め、水かきの足で踏みしめることを繰り返して“宙を駆けた”。
砂の中に響いた異音はその跳躍音だ。
あるいは砂の瀑布からそうして飛び出したところを弓で狙われている可能性もある。
背からアズゥを引き抜き、体の前面に構え、盾にした状態で、砂の壁の、その頭上へと抜けた]
…次はこっちの番だよ。
[跳躍音で感づかれたかもしれない。けれど気取られていないかもしれない。ならばことさら居場所を示すこともあるまい。
小さな呟きを漏らし、アズゥの裏側にロサをとん、と突き立て、『集める』魔力を走らせる。
水分を纏った砂粒がアズゥの内部へと掻き集められ、重量を増しながら、グレダのその体とともに、エステルの頭上に襲い掛かった**]
[こちらの意図は、読まれているのかいないのか。
狙いの甘い攻撃に対し、グレダは真っ直ぐに突き進んでくる>>39]
まあ、良い。
しばし歯を食い縛られよ。
[既に戦略を変えるには、彼我の距離は近過ぎる。
読まれていなければそれでよし、読まれていてもそれなりの消耗と足止めの効果はあるはずだ]
[そして弾けた砂が、互いの視界を遮る]
――今の音!
[砂の壁の向こう、上に向かって駆け上がる足音は、こちらの耳にしっかりと届いていた。>>40
元々森の中で暮らしていた身、聴覚は人並み以上に鍛えられている。
分銅と鎖が砂の中を突き抜けていくのを右手で感じながら、目線だけは足音を追い上を見た]
タライ!?
[視界を覆う円形の物体に、不意を衝かれて思わず叫んでいた。
盥だ。でも竜器でもあるし、体重を乗せこちらに襲い掛かろうとしているグレダの姿も見える]
くっ!
[受け止めるなんて以ての外だ。
右に向かって体を飛ばし、砂の上を転がるようにしながら全力で回避する。
次の攻撃へ繋げるのが難しい体勢となるが、致し方あるまい。
せめてもの反撃に、転がるついでに振り回したチェーンクロスの先端へ魔力を流す。
不自然な動きで跳ね上がった分銅は、大味ながらもグレダの足先を狙った]
―ちょっと前―
はい、ちょっくら待ってます。
[ ここまで来たら後は腹を括って、信じるだけです。
自分の造った竜器と、そして何より彼女を。
会場に入っていこうとする彼女を見送ろうとしますが、その寸前で聞かれました。 ]
今まで付ける習慣って無かったんですよね、うち。
そうですね。
[ と、一先ずその山刀を指し示しまして。 ]
……妖刀ざっくり丸でぇぶっ!
[ ばちばちばちーん、と目にも留まらぬ速さで叩かれました、痛い。
エステルには『……こやつの戯言は聞かなかった事にして頂きたい。』的な雰囲気を醸しつつ、ロンディーネは何か憐れむ様な視線でうちを見ていたのでした。
その後も候補を挙げるたびにロンディーネの鉄槌が振るわれまして、最終的には彼女にお願いすることになるのでした。* ]
― 回想・試合前 ―
妖刀ざっくり丸……!?
なんと恐ろしい銘じゃ……!
[ソレックスの命名>>44に大袈裟に驚いたりしたが、ロンディーネの激しいツッコミが入ったので、咳払いして聞き流すことにした]
うむ。ではこうしよう。
長弓『射陽』。
鋼線鞭『清流』。
山刀『幽谷響』。
差し込む陽射し、流れる水、遠くより響く物音。
私の故郷である森の心象より付けさせてもらった。
[それはつまり、自身が『取り戻す』と言ったもののことだ*]
─ 前夜:宿屋「煙る水かき亭」 ─
[グレダを手伝って走りまわっていると、
いつの間にかメリッサが帰って来ていた]
あ……お、おかえり。
[メリッサが近づいて来る。
わたしが立ちつくしていると]
『勝利おめでとう』
[意外なことを言われた]
あ。
う、うん……。
勝ったのは、グレダだけど……
あり、がと。
『そのグレダを戦場に引っ張り出したのは、
貴女でしょ』
[メリッサは呆れたように言う]
あそ、そうだね。
なんかわたしも急に色々な事が合って……、
ちゃんと実感出来てないんだけど……。
[そういえば、今はもう、メリッサは相棒じゃなくてライバルなのだった。
お互い手の内が分かってるのに、敵同士なんて不思議な感じがする]
そういえば、メリッサの鍛冶師は……、
どんな人なの?
[メリッサは肩を竦めた]
『結局見つからなかったわ』
えっ?
[わたしは混乱して尻尾をぱたり、ぱたりと動かす]
だって、メリッサ……
見つけたって言ったじゃない……>>1:49
『貴女まだそれ信じてたの?』
[意味が分からないわたしの足もとに、アルゴルが寄って来た。
ぷよん、と暖かい感触がする]
うそだったの……?
でも、なんで……。
[まさか、
まさか……]
『私、貴女に黙ってたことがあるのよ』
[あばばばばとしているわたしに、
メリッサは急に別の事を言いだす]
え?
『貴女がうちの家に来た時、
なんて醜い子だろうと思ったわ』
……それ、皆に言われたよ……。
むしろ、黙っててくれてありがとう……。
[あはは、とわたしは笑って誤魔化す]
『最後まで聞きなさい』
『最初は蜥蜴人の価値観でそう思ったけど、
この私でも感化されるのね。
だんだん貴女は貴女でいいと思うようになって来たわ』
あ……う……。
『でも、逆に貴女は蜥蜴人の価値観に染まって、
自分を卑下するようになって行った。
そんな必要ないのに。
あなたはあの町にいちゃいけないわ』
『わたしはね、
「タッグを解消する」
そして、「貴女に戦士を見つける」為にここに来たのよ』
[わたしは何も言えなかった。
だから、代わりにメリッサをむぎゅうと抱きしめた]
─ 現在:試合会場 ─
グレダ……!
ぜーったい勝ってね……!
勝って、お祝いしよ……!
[わたしの声は小さくて、かき消されるけれど、
それでも叫んだ。
隣にはカティちゃんとアルゴル。
そして、メリッサ]
わたしの最高傑作を持って負けるなんて、
許さないから……!
―第二試合のあとの深夜―
[相棒にもらった大粒の飴をごろごろと口の中で転がしながら、宿の庭で湯を入れた盥(竜器に非ず)に両足をひたしていた。
さすがに深夜帯である、祭りの騒々しさはすっかり落ち着いて、虫の声がかすかに聞こえるだけだ。
相棒の言葉>>34を思い出してにやにやしたり、うとうとしたりしていたら、貸し工房から相棒が帰ってくるのが見えた。]
ギャランもスズメちゃんも、俺より先に戦ってくれてんだなあ〜〜。
[誰からも応援されることはなく、目に見える敵もいない戦いだ。
俺には鍛冶師はむりだなあ、途中で心が折れちまうなあ、と素直に思う。
あえて言葉はかけず、その背を見送っていた。]
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新