情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 エピローグ 終了 / 最新
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
エリィゼ に 10人が投票した
クロロ に 1人が投票した
エリィゼ は村人の手により処刑された……
今日は犠牲者がいないようだ。人狼は襲撃に失敗したのだろうか?
現在の生存者は、隻眼の ミツル、千早、グレン、アレクシス、クロロ、シエラ、ジロ、セシル、コトブキ、クルークの10名。
[アレクは、かつての友のままであるのか変わってしまったのか。
自分の揺れる心と同様に、アレクの瞳もまた]
……!
[何かが溢れ出したような叫び>>3:128に息を呑む。
うまく魔法を扱えず、「人間」のモデルとして頼っていた彼は、面倒見がよく少し、面倒くさがりで、激するようなところを見た事はなかった。
不規則に乱れる重力場に、心理的な圧力をも感じながら声を震わせる]
くっそ…! ふざけんなよアレクシス・ベスティア!
居場所がない? 「俺みたいな存在」?
見くびってんじゃねえよッ……!
[叫びながら、アレクが自分の言葉に耳を傾けてくれるなら続けるつもりで、そうでないならば暴走する魔法に無効化されるのを覚悟で銃を撃とうと身構えた]
ウソだろ・・・ねえ、千早?
・・・さっき、僕、聞いたよ。
……千早をころしたら、エリィの魔法は解けるんだよね?
[クロロには>>133の「解けないかも」という言葉は、聞こえていなかった。もう、エリィは千早にやられたんじゃないか、でも殺せばエリィはもとにもどるかも。それしか、考えられなくて。]
千早・・・はは、ははは!!
僕は千早を殺さないといけないんだ・・・
この数日で、孤児院の皆を、さんにんめ・・・
でも、しかたないよね
殺さないと、平和にならない!エリィだって、戻ってこないんだから!!
[笑いながら、一気にクロロの魔力が膨れ上がる。バチバチとした電気音の中心には、禍々しい漆黒の刃を携え、凶暴な爪と、狂ったように笑う口元に見える牙は・・・人外そのものだった。]
解けないかもしれないって…言ったでしょう。
[冷たく言い放つ。クロロまで巻き込みたくはなかった。でも、きっと聞こえていないんだろうとアリアも取り出す。]
貴方も…殺さないから!
[ディーヴァをリロードし、クロロを見る。…が。]
…クロロ…?
[牙。そして爪。人ではない。>>1もはや、人と呼べないような殺気と魔力をはなっている。次の瞬間みたものは]
あぁ…っ!?
[魔力に押しつぶされる、千早の作った球体。千早の制御外の強烈な魔力を間近で受け、中身もろとも壊れてしまう。時間を操作できない千早には、どうすることもできなかった。]
うそ…嘘…!嘘!!嘘!!!!
『デル・ディジョン』
[空間消去を唱えた。妹を、本当に殺してしまった化け物を、消すために。銃を構える。]
絶対に殺す…!!
[さっきとは真逆の言葉。]
― 3d朝・医務室 ―
いいのよ、シエラ。
……シエラ?
[ 不意にかかる重みに一瞬驚きつつ
気絶しただけだとわかれば、
そっと横にさせて毛布を掛ける。 ]
自分よりも若い子が頑張ってるのに、
ワタシったら本当に―――
―――役立たずね。
[>>134唇を噛む彼の姿を見ては、視線を下に落としながら。
自分の重力の軽重の変動を感じても其れを制御する様な余裕も、今の彼には無かった。不安定な魔力を闇を全面へと押し出していく。
揺らいだ瞳はまた緋に、何処かその口元の歯は鋭く、爪先は鋭く。其れでも揺らいだ心故に不安定な変化で其処まで大きく違える事は無いが。
>>138何処か寂し気な声音に返す言葉は、其れでも力量な問題では無く。『異端』と言う言葉に、ぴくりと反応するかの様に――セシルの方へと視線を再び向けて。]
……帝国なら、受け入れてくれたからだッ…!
単なる力量の差じゃない、そうだよ、俺は異端だよ…!
(――人でも獣でも無い、こんな化け物だなんて、)
[そう何処か自嘲する様に続けようとして、>>0自らの友人の、震える声の叫びに。何処か驚いては身体を震わせて。>>2怒るのも当然、と言う言葉が聞こえても――それでも。二人とは、違う。自分でも『知らない自分』が居るんだ、と内心では分かっていて。
其れでも、耳はちゃんと言葉には傾けていて。
強く、グレンの声に呼応するかの様に更に叫ぶ。]
[身体に帯びた熱が、手先へ。更に人間離れしていく手が視界に入って其れに何処か怯えた様な色を瞳に浮かべながら。]
見縊る?俺の親友を見縊る筈もねえだろッ…!!
……でもな、俺はセシルやグレンみたいな…、人間ですら無いんだよ…ッ!!
こんな化け物、俺の事を知って受け入れてくれる奴なんて…!
此処以外に無かったんだよッ…
[その言葉の最後は何処か消え入る様に。
グレンを馬鹿にしても、見縊ってもいない。勿論、セシルも。
暴走する度に呪いの力が表に出る事はしばしばあった。それは剣を手に入れてから更に顕著に。皆、離れていくばかりで。また何かを失うのが、酷く怖かった。それでもこんな自分を見せて――また彼らも離れて行ってしまうのだろうか。]
……ほら、罵れよ…!化け物だってよ…!
こんな姿見られたくなかった、特にお前ら二人には!
― 3d夜・クルーク自室前 ―
[ たっぷりの練習の後、
足を向けたのはクルークの部屋。
会議に参加せず呑気にしてた身だ、
勝手に戦地に行き、死んだとしても
構わないだろう。
しかしそれが
クルークのせいになってしまったら
さすがに申し訳ないと感じ、
せめて許可をもらおうと。 ]
こんこ〜ん。起きてます?
ジロちゃんです〜。
[ 出来るだけ明るい声で、
ドアに顔を寄せて小さく叫べば、
クルークは開けてくれただろうか。 ]
[そう言う言葉は本心では無い、けれど。
そう言い放ってくれれば、『化け物』として――暴れられる気がしたかったから。心の奥で、これ以上受けたく無いと逃げたこの場所で、再び『拒絶』を受ける事に怯えながら。
セシルやエリィゼの様な、『裏切り』より。
何よりも、あの頃の母の様に――信じていた人物が。
心からその本性をぶち撒けた『拒絶』が何よりも、怖かった。]
え・・・
[クロロは、割れた球体を見て、中からエリィが出てこないことも確認して、目を見開き・・・ほんの一瞬だけ、魔力が弱まった。が。]
・・・千早。エリィを、どこにやったのさ。
ははは・・・そうだよ。
きっとどこかに隠してるだけだ。千早を殺れば、エリィは戻ってくる。・・・この剣で!爪で!牙で!!徹底的に殺してやるよ!!
[化け物と化したクロロは、目を見開き、笑いながら言う。
魔力消費を考えず解放された魔力が、あたりを眩しく発光させた。千早には、その光に照らされた彼のおぞましい姿が確認できただろう。]
エリィを元にもどしてよ・・千早あ!!
[そう叫ぶと、クロロは狂気の形相で千早へと向かっていった。]
貴方が潰した!!エリィは!!貴方が!!
[怒りが爆発する。壊したのはクロロだ。魔力を注ぎ込みすぎて壊れてしまった。中の時間は止まったまま、ひび割れ、消し飛ぶ。]
黙れ!!黙れ黙れ!!それ以上私に…近づくな!!!
[転移魔法を使い後ろへ下がり、引鉄を引く。合計12発撃ち込んだ。当たったならば、当たった場所を空間ごと"消去"してしまっただろう。
[>>6不安定な魔力も瞳の色の揺れも姿の変化も、彼の心の脆さと揺らぎを表してるように思えた。
もちろんそこにある圧倒的な力が一つ箍が外れれば此方に向けられるだろうことも分かっている。でも、あまりにも>>7彼の怯えたような瞳の色や、放たれる言葉には脅威を感じられなかった。
ただ、彼の言葉に憤りとも寂しさともつかないものが積もるだけだ。]
ねぇ、アレク君、それだけが帝国にいたい理由なら、私と一緒にいようよ。
どうせ帝国は”化け物”アレクシスを必要としてるだけなんでしょ。
[死者の兵をその場に置いたまま、不規則に重力場が歪むあなたの周囲へと一歩近寄った。また一歩。人間離れしたその手に触れようとして、]
私はアレク君の事情はきっと全部分かってないんだろうけど、
でも今のアレク君のことは怖いとかより、守りたいなって思う。
1人が嫌なら一緒に化け物にもなるよ。死者の軍でも率いろうか?一気に私も人じゃなくて神の敵になれるよ。
― 3d深夜・戦地 ―
[ クルークとはどんな会話をしただろう。
月夜では目立ってしまう髪を隠すように
パーカーのフードを深々と被る。 ]
………、……。
[ 音を立てないよう、素早く移動する。
――夜は自分の味方。闇に似ている。
なるべく影を探して移動を図った。 ]
―回想/孤児院―
[>>3:110ある日、声が聞こえれば――、
ゆらり、金の瞳が揺れる。其れは血の色には遠いけれど赤味を帯びた金の色をしていた。ざわり、と周囲の気が動く。]
……ばけも、の…?
………ッ、俺はちがう…!お前もいい加減な事言うなッ…!
[急に飛んできた言葉に、キッ、と睨んでは放り投げられた餌に食いつく様に噛みついて。目を見開ければ、一気に部屋内の重力法則が歪む。其れでも妖刀と言う名の分けた力が無かった分、彼には及ばなかった訳なのだが。其れを何時も何時もいなされてる内に、自分を化け物扱いする彼に浮かんだのは対抗心。]
(…アイツにだけは、負けない)
[そこから、恐れてた心は対抗心へ。
既に虐めた者達は自分を恐れて近寄らなくなっており、暴走の回数は少なくなっていた。制御が再び自身で出来る様になってきていたのは気付かぬ儘――ある日起こったのはミツルの暴走で。]
…ッ、あぶな…!
[其れでも魔術制御が出来る事が自分で分かっていなかった中で、歪んだ重力場で近くの本棚が幼かったクロロの方へと本棚が落ちていくのを見れば、無意識的に魔術を使っていた。
重点を操作するだけの簡単なものだったが。それでも確かに制御出来るようになっていたのだった]
[セシルの言葉と笑う様子>>2に、警戒こそ解かないものの彼女の真剣さを悟る。
「怒れる立場じゃない」というセシル――彼女が聖職者に扮して表舞台に現れた頃、風の噂でマオの死程度は聞いていた。そこで、不自然なほど優等生然としていた彼女が歩む道を変える何かがあったのだろうとは察しつつ]
――異端だから、化け物だから。それを知ったら俺がてめえを見限ると思ってたから、何も言わずに総司令官側近なんてご大層なものになりやがったんだろ?
それのどこが見縊ってねえってんだ!!
[徐々に闇が濃くなっていく中、月明かりを浴びてアレクの姿はますます異形らしさを増していく]
ー2d昼・連合ー
[あの後。ミツルはどうしたか。多分どんな反応でも曖昧に濁して廊下に出ただろう。仕事があるのは事実で、それの要請をしに行かなければならない。]
…観戦だけなんてつまんないもんねぇ
[自分は指揮を執る側に立つべき人間じゃない。戦場に立ってはじめて役に立つのだ。そうしてここまで上り詰めたのだから、他のことばかりで本来の“仕事”に支障が出ては意味がない。
コンコン、と軽い音を立てて戸を叩き、返事を待たずに部屋に体を滑り込ませる。手を後ろでロッドを握るように組み、軽やかな足取りで机に歩み寄る。]
たーいちょ、お話が
[親に菓子を強請る子供のような無邪気さで、そう話し掛ければ。相手はきっとこう言うのだろう。]
「好きにしなさい」
ー3d夜ー
[出来るだけ早く。そうして手続きやら引き継ぎやら何やらを済ませたらこんな時間になってしまった。
夜風に軍服の裾をはためかせ、月光に煌めくロッドに口付けを落とす。願掛けでもなんでもないただの癖だ。]
さてーお仕事と行きますか
[秘密の庭で、花に落とすようにそう言って。一踏み出せばくしゃりと花が潰れる音がする。何を踏んだかと靴をどければ、桃色の小さな花。
やっちゃったーとしゃがみ込み指でなんとか戻そうとして。]
これ、で…よしっ
…いってきまーす
[隣に生える緑の一見すれば雑草のようなそれに寄り添わせるようにして。なんとか立ったように見える花に、ばいばいと手をふった。**]
……見た目なんざどうだっていいんだよ。
ちっと人外になったくらいで「化け物」なら俺だってそうだ。
薄皮一枚変わる程度、そんなの知ったこっちゃねえ。
[きっと幼い頃のアレクに何もかも投げ出せる信頼は自分から押し付けすぎていた。年齢差があるとはいえ、親友ならば心を委ねた分だけ自分も委ねられねば真に対等とは言えなかっただろう]
――俺は、ガキの頃暴走する度あんたの姿を、あんたの人の心を真似ていくことで「人間」になったんだ。
詳しい事情は知らないし、あんたに去られる前に打ち明けられていたなら同じように化け物になる事で受け入れたかもしれねえ。……またあんたに、何もかも丸投げして。
[けれど今の自分は13、14のガキではなく、この五年間自分の道を歩んできたひとりの男のつもりだった。仮定は意味をなさないし、痛みも悲しみも受け入れて守ろうとするセシルと同じやり方で受け入れる事は出来ない]
…………答えろアレクシス。アレク。
[がしゃん。音を立てて両手を離れた銃が地に落ちる]
望むなら命でも何でもくれてやる。そんなもんで満足できるならな。
同じ化け物にはなってやれない。
俺は、あんたと出会って「人間」になって――仲間たちと戦争を止めて女神の影響力をこの世から消してしまうまで、選んだ道を変える事はできないから。
[セシルのように歩み寄り手を差し伸べる事はせず。
幼い頃のように全てをぶん投げ、しかし今度は同じ分だけ友の重さを背負う覚悟を決めてその場に立つ]
俺は、「人間」のアレクを信じる。
…居場所がねえとかふざけた事ぬかすなら、ぶん殴ってでも連れてくぞ。
――全てを受け入れてくれるセシルの手を取ったっていいんだ。
「神の敵」ってのは、あながち目的から遠くもねえしな。
だから、もう……せめて、何も相談せずに、どっか行ったりするなよ…。
[必死に虚勢を張りながらも。
最後に小さく付け足した声が、身体が震えているのに気付かれてしまうだろうか]
…帝国が化け物の力を求めてるだけでも別に良かったんだよ。
昔みたいに拒絶されるよりか、さ。
[恐らく二人は知らないで有ろう、そのトラウマに。
其れでも過去の記憶が叫ぶ様な罵声は聞こえて来る事は無く。
その叫びの熱は、何処か薄れ始め、からん、と手から零れ落ちる剣。
暫し待っても何よりも怖がった拒絶が無い事に、
張り詰めた心は拍子抜けしたかの様に――、
全身の力が抜ければ、地面へと膝を付いて。]
[歪んだ重力法則が緩やかに元通りへと戻る。
一歩、また一歩、と近寄る足音>>12にも顔を伏せた儘で。
それでも人の温かさの残る手に触れられては、恐る恐ると顔を上げ。
守りたい、と言う声には何処か情けなさを感じながら。
化け物としての自分ごと――自分も化け物になると。
受け入れようとしてくれる彼女の手を自分の弱い心は思わず縋る様に掴みそうになる。
神の敵どころか――彼女が救いの光にさえ思えたから。]
(置いてかれたなあ、)
[嫌われたくないというのに、結局孤児院を去ったのも自分。
それでいてやはり嫌われたくないと願った自分は
大した自己愛のエゴを抱えているものだ、と零すは自嘲。]
[がしゃん、と地に墜ちた銃を、視線で追う。
求められた答え。眼前にあるのは三つの道で。
全てを受け入れてくれる、セシルか。
それともあくまでも「人間」としての自分を信じてくれる、グレンか。
もしくは、このまま利用される為だけに帝国に留まるか。
そんな明確に、直ぐ答えが出せる様なものでも無かったけれど。
――どれくらい悩んだかは分からない。
数分だったかもしれないし、数十分、否数時間。
恐らくはたった数分の事なのだろうけれど。
酷く長く感じたのも、また有って。]
[再び下げていた顔を上げれば、
その双眸は今の彼のモノと同じ、金の色を示していた。
地面から膝をついていた体制から、再び地面に立てば、
先程の消え入る様な声とは対象的に、凛とした声で、
セシルとグレンを交互に見つめてから――、
――自らの親友の方へと振り向き、
着ていた帝国軍である事を示す黒衣のコートを脱ぎ捨てた]
………答えてやるよ、グレン!
お前の命なんか要らない。自分の命は自分の為に使え。
……確かに、俺が化け物である事は変わりない。
いっそセシルに全て受け止めて貰って――。
……一緒に化け物になるのも、良いかもな。
[一瞬、俯いて。握った手に力が入るのを感じる。
すう、と一息置く様に深呼吸をして。
それから再び、言葉を紡ぐ。]
(――でも、それじゃ、駄目なんだよ)
……でもな、セシルに守って貰って。
それじゃ、情けないって今更だがよ。…駄目なんだよ。
――化け物を抱えても、俺の心は化け物のモノじゃないから。
(『自分が化け物で無いと言い張るのか?結局お前は、『そういうもの』でしかないというのに、)
[心の中で、誰かが嗤った。でも、それでも。だからこそ。
自分の心は、人間のものだと確信出来る。奥に潜む声こそが化け物で。
同じかも知れないけれど。別なのだ。
そう思えば――、いつの間にか身体の獣化は収まって再び人間として彼を取り戻していた。完全に暴走は未遂で終わっていて。。]
……もう居場所が無いなんて言わない。
俺はこんなでも、『人間』で居たいと思う。
お前が『人間』の俺を信じてくれるって言うなら――。
――俺も、お前を信じるよ。グレン。
[何処か吹っ切れた様に、悪戯っぽく、にやり、と嗤って。
それは昔とも、先程迄の歪なものともまた異なっていた]
……俺は女神なんて最初から信じちゃいない。
それにこんな身体だ。神の敵でもなんでもなってやるさ。
[それから一つ頷いて、]
…ああ。もう勝手にどっか消えたりしねえよ。
――ほら、格好良かったのに最後に震えちゃ決まらねえだろ?
[そう茶化しながらも、グレンの手を取る事に決めて。
セシルの方へと再び向き直る。]
……悪い、セシル。
――俺は組織の方に付く事にする。だから、その誘いには乗れない。
…セシルは、連合の方から…、動く気はねえんだよな?
[>>24顔を伏せたままのあなたへと歩み寄り獣の毛並が覆っていく手へと触れる。
恐る恐ると顔を上げたあなたに小さく笑いかけた。
そこで、後ろからアレクの親友の叫びが聞こえた。
目の前でグレンの方へと視線を向けたアレクシスがいる。
その言葉の内容と、彼の表情の変化を見て、誰も視線を此方に向けていないから苦笑を零した。]
(負けたなぁ)
[ガシャンと落ちた銃と震えた声でこの場に沈黙が落ちる。もう必要のなくなったグレンへの警戒をしていた死者の兵が崩れ落ちる。
目の前の彼は悩んでいるけれど、「人間」としての彼を信じると言い切ったグレンにはきっと自分は勝てないと思った。]
(男の人ってずるいなぁ)
[なんても思ってみたけれど、一番の差は性別ではない。自分はアレクに決意を問うたけれども、人としての決意が自分よりもグレンの方が上だったんだろう。
自分の奥にあるのは結局のところ、目の前の彼と似た「どうせ私なんて」って言葉だ。さしたる価値や確固たる「人」を自身に見いだせない私と違い、後ろに立つグレンはあの頃から5年で確固たる人として自分の道を歩いて来た自負も存在もあるのだろう。だから彼は「人間」として信じると言えるんだ。
私には言えなかった。ただ何でも良いから彼が1人なのは嫌だと思った。]
[だから、再び顔を目の前のアレクが上げた時に手を引いて、立ちあがった時に一歩二歩脇へと避けた。グレンと自分とを交互に見つめる目に笑みを返した。
放たれた答えと人に戻って行く体は予想通りの物であると共に、予想通りであって欲しいと思ったもの。少しの残念な気持ちと、安堵と嬉しさとを混ぜたような複雑な気持ちを運ぶ物だった。]
[悪戯っぽく笑う顔も話す言葉もさっきまでとも、帝国にいた頃とも違うものだ。
何も言葉を挟まずにそのやりとりを見つめて、此方へと向き直ったアレクを見上げる。]
振られちゃったね。
うん、でも、アレク君にはそっちの方が良かったんだと思う。
――誘ってくれてるの?
……振られてカッコ悪いついでに心配性をもう一個。
アレク君、グレン君に答えるならおんぶに抱っこじゃいられない。グレン君が「人間」と信じてくれるから、グレン君と組織で戦うっていうんじゃ、居場所があるからと変わんないよ。人としてかバケモノとしてかってだけ。
戦う理由がないなら戦争からなんて降りるのも手だよ。死んだことに位してあげられると思う。
……お兄ちゃんは連合の兵に殺された。だから、私は連合に勝って貰わないと困るの。組織には行けないな。
[弾丸を避けるため足に魔力を集中…しようと思った時には、もう弾丸は全て撃ち落とされた後。急に勢いを無くしたように下へと落ちた弾丸を見て、魔力が発せられた方を確認すれば。]
ミツル…か…!
[ミツルが何故ここに来たのか…経緯はわからないが、彼はまだクロロを同盟国の人間だと思っているはずだ。
仲間の危機だと思っているのだろう、酷く慌てた様子でこっちへとミツルが駆けてくる。自分の手や顔をよく見られてしまえば、様子がおかしいと気づかれてしまう。ミツルも油断している隙に、早く千早を!
ミツルに気をやったのは、>>31千早が重力から立ち直るぐらいのほんの短時間。]
…千早あああ!!!
[そう叫び、電磁力で加速して弾丸を避けながら千早の目の前まで移動すると、電気を纏わせた刃を振り下ろす。
エリィがいなくなった絶望と怒りと、千早を殺せば戻ってくるという誤った期待。色んな感情がごちゃまぜになったクロロには普段の暗殺時の冷静さは欠片もなく。
その叫び声で、ミツルに交戦相手が誰であるか知らせてしまうことになるという思考は、今の彼には無かった。]
近寄るなって…言ったでしょ!!
『ポート』
[転移ポータルを作り出す。冷静さ欠いている彼はそれに気がついただろうか。気がつかなければ千早の後ろへ無理やり飛ばされてしまうだろう。避けられたならその一瞬で自分が後ろへ後退するだろう。]
ハァハァ…ぅぐぅ…魔力使いすぎたかな…?
[動いていないのに消耗は激しい。空間魔法の最大のデメリットだ。もう数回使えば魔力を回復するまで銃撃しかできないだろう。]
…!?
[斬った感触はなく、思いっきり空振り。絶対に仕留めたと思ったのに、と周囲を確認すると、10mほど後方に千早の姿。ちっ、と舌打ちして千早を睨みつける。]
小賢しい真似を…っ!!
早くエリィを返してよ…!
僕がエリィを消した?そんなの嘘だね、だって、あの魔法は千早がかけたものじゃないか!
[そうだ。だから、僕は千早を殺さないといけないんだ。
抑えようともしない魔力で、バチバチとこの一帯だけ昼間だと錯覚させるほどの光を発生させながら、クロロは怒りに任せてそうまくし立てた。]
え?クロロ…なのか?
いったい何を…
[自分の名前を呼ばれ驚いている。
禍々しいオーラを放ち、凶暴な爪と牙を生やしてはいるが面影は少し残っていた。
其奴はまぎれもなくクロロであった]
千早だと⁈
「gravitation barriere」
[>>35 クロロが千早と叫んでいなければ、魔法は使わなかったかもしれない。(残8
光によって照らされたことで、クロロが戦っていた相手が千早だということが分かり、ミツルは瞬時に障壁を千早に張った。]
クロロやめろ!
千早もやめるんだ!
[必死で止めようとし2人に近づくミツル。
(ミツルは千早にプレゼントされたネックレスをしている)]
[死者の兵が崩れ落ち、アレクもまた顔を俯け。短いはずなのにひどく長く感じる時間、沈黙の帳が降りる]
っ……。
[再び上がった彼の顔――セシルと自分を交互に見つめるその瞳が金の色を取り戻したのを目にして、じわりと視界がぼやけた。ばさりと脱ぎ捨てられた黒衣のコートを目で追いながら、ぐいと乱暴に目許を拭う。
かつては無責任に信頼し、今真正面から信じようとした彼の心が、まるで物語の人狼のように獣化していたアレクの身体を取り戻す様を。彼の言葉>>27を受け止める]
――当たり前だ…。
遅えんだよ、ばかやろ……。
[昔とも、つい先ほどまでとも違う笑み>>28に、やっとアレクシス・ベスティアという男の隣に立てた気がした]
……女神の影響は、あまりにも大きすぎる。相手取るには、やる事が山ほどあるんだ。
覚悟してろ、こき使ってやるからな。
[ふらり、距離を詰めて。
間近で金の瞳を見つめ、自分もまた釣られて戻り方を思い出したかのように青い瞳へと戻る]
――こ、こういう時は気付かない振りするのが礼儀だろ…。
[目をそらし、ひどく弱弱しくアレクの胸に拳を叩きつけ。
彼が向き合ったセシルへと意識を向けた]
[いっぱいいっぱいだったためか、人を観察し情報を得る生業のくせに彼女の表情>>32や気持ち>>33の推移を察する事もできず、アレクの問いに答える彼女を見つめる。
確かに、戦闘のみに彼の助力を求めるようでは自分もアレクもまた同じような過ちを繰り返してしまうかもしれないのだと気付かされたような気持ちになりながら]
そうやって、気遣いながら――あんたは。
復讐ではなく、マオの死に意味を求めて戦うのか?
[大切なものを奪われ復讐と戦争をなくすために動く自分たちと、大切なものの死を無駄にしないために生きる彼女の信念とはぶつかり合うかもしれない。
紛いなりにも聖職者として、連合国に勝利を導こうとする彼女と、ほんの数日前だったら迷いなく対立しただろう。しかし、シエラと言葉を交わし、アレクと向かい合えた今、なんの躊躇もなくセシルを切り捨てる事は出来なかった]
………連合国が、勝利し女神像を得て、昔のような形で平和を得ようとするならば。
俺はあんたと戦う事も厭わない。
たとえば、マオの姿に変じてあんたに酷な思いをさせようとも。容赦も躊躇いもしねえ。
[だが、と言葉を繋ぎ]
――今は、その時ではないと考える。
俺には、取り戻せないもののために何をしてやるのが最善なのかは分からねえが、あんたも俺も自分の道を行けばいい。
その時までは……お互い、少しでも納得のいく未来を掴めるように願ってるぜ。
[誘うでもなく切り捨てるでもなく、そう結論づけて。そっと目をそらした]
はっ…!ははは!!
エリィが戻らないだって!そんなの嘘だ!
僕にエリィを渡す気がないから…千早はそう言うんだろ?
[クロロは千早の銃口に真っ直ぐ剣の切っ先を向けて。]
そんな言い訳、僕には通用しない。
エリィは帝国には連れて行かせない…女神を嫌っているエリィに…あの場所は地獄だ!
僕は千早を殺して、エリィを取り戻す!
[クロロは、障壁ごと千早を消そうと、魔力を強く込める。
>>40国に帰る…?ミツルは、何を言っているんだ。今重要なのは千早を殺してエリィを元に戻すこと…それだけじゃないか。]
[もうクロロ自身の魔力はほぼ枯渇している。これ以上使えば、時間とともに魔剣の侵蝕が進むだけだ。…爪と牙だけだったのが、目は赤く輝き、拳は黒い獣のような体毛で覆われていく。…もし、魔剣の魔力も枯渇した、そのときは。]
エリィを返せ…エリィ、エリィを…!!
[そして、千早に向けて特大の電撃が放たれた。]
―回想/数日前・帝国同盟 基地の外>>3:103―
……そうか。今は、それでいい。
ただ、俺があんたを必要としている事、絶対忘れんなよ。
[半ば予想していた答えに、ふっと笑みを返す。
歩み去る背中を見送りかけ、少し考え込んでから声をかける]
おい、シエラ!
[彼女が振り向いたなら、紅い宝石のような魔道具――情報の漏洩を防ぐために指定した使用者と回数のみ利用できるよう設定された通信機を投げ渡し]
考えが変わった時でも情報が欲しい時でもいい。それを使えば、俺に繋ぎがつく。
――これから易々と彼方此方動き回れない状況になるかもしれないからな、お試しで一つくれてやる。
魔力の波形を探られて逆探知できないように、回数制限で使えるのは二回。必要になったら呼べ。
[シエラの反応を見届ければ、鷹に身を変えうすあおい羽を残してその場を去っただろう*]
−3d午後−
[ジロに思いの丈を吐露する内に、またも気を失っていたらしい。本日二度目の覚醒は、前と違い急激だった。はっと目を開ける。起き上がって周りを見渡せしたが、室内には他の病人以外の姿はない。ジロは外に出ているらしい。]
(とにかく、誰かに事情を聞かないと……)
[目眩は治まっていた。彼にもらった薬が効いたらしい。ベッドから出て歩き出そうとして、軽くたたらを踏む。たった一日とはいえ、全く動かずに過ごした所為で、身体が固まっているようだ。
怠さの残る足に鞭打って、廊下にいた適当な兵士にここ数日のことを尋ねる。エリィゼの凶行とクルーク・アレク両名の謹慎。停戦協定に向かった外交部と他同行者の暗殺。自分が寝入っている間に、随分色々なことが起きていたらしかった。まず自分を庇ってくれたことの礼が言いたかったので、アレクシスの居場所を聞けば、兵士は困ったように答える。]
「それが……謹慎が解けて後、移動用魔導具を用いて何処かに出掛けられたそうで。」
[口には出さないが総司令官も業を煮やしているらしい、と小声で付け加えられる。単独行動ということか。]
それは…こっちのセリフよ!!!エリィを返せ!!
『オンウェイ・グラシス』
[空間を歪め、魔力の方向を"真逆"に変える魔法を唱える。簡単にいえば反射させる魔法である。]
消炭になりなさい…ッ!
[魔法が完成する直前、魔力がそこを尽きたのを感じる]
え…っ!?
[未完成の魔法に直撃した電撃が四方八方へ飛んでいく。そのうちの一つが、千早の左足に命中した。]
アァァアアアッ!?!?
[今すぐでなくとも、いずれ彼は戻ってくるはずだ。なら、それまで待ってから会いに行けばいい。わかっているのに、それでは駄目だという気もした。
一体どうしたものかと悩んでいると、伝令を受け取る部署の人間が慌てたように走ってくるのが見えた。どうやら、B地区で何か異変があるらしい。軍同士の衝突ではなく、内部発生した派手な戦闘のようだ。A地区にも同様に何かが起こっているらしいが、同盟国領付近なので詳細がわからないらしい。もしかしてと思う。]
(内部からなら、火種はスパイか侵入者だ。アレクシスの出た時間からしても丁度いいし、彼も戦ってるのか?……くそ、これだけじゃ分からないな。)
[情報不足に悪態をついても、状況は変わらない。焦燥という程ではないが、何か心に引っかかりを感じる。]
(あいつの死で弱ってるのか?…らしくもない。)
……ただ、礼を言いたいだけだ。待ってればいい、ここで……
…大丈夫。
[言い聞かせるように呟いて、その場に座り込んだ。決めた側から、そわそわと落ち着きない身体が恨めしかった。]
[怯えて背中を向けるのでは無く、真正面から。>>43目を逸らされては、弱々しいながらも。胸に叩きつけられた拳を、微笑を浮かべたままに軽くグレンの胸にも返して。]
……ああ、存分に使えよ。
随分遅刻したが…、このアレクシス・ベスティア、仮にも帝国の総司令官補佐を務めた男だぜ?お前の望む働きくらいしてやるさ。
[『気付かないフリをするもんだろ』と言う言葉には、ククッ、と軽く笑いを漏らして。]
…はっ、さっきの威勢は何処行ったんだよ?見逃す訳ねえだろ?
[其処までのやり取りを交わせば、>>34此方の見上げるセシルの方へと向き直る。瞳へ浮かぶのは申し訳なさともつかない何か。]
もうやめろ…
[そう呟き、先程よりも強力な重力を2人にかけた。
しばらくは動けないだろう。(残4
千早はまだミツルに気付いていない様子。]
帰ろう…クロロ…
[もう2人には傷つけあって欲しくなかったミツル。
武器を構えクロロに近づき、話をしようとしている。
もし、クロロが攻撃する気配をみせたら、ミツルはクロロに斧を振りおろす。]
う…あ…!?
ミツル、魔法を、解いて…
[思い切り、地面へと押し付けられる感覚。千早が反射させた電気も当たったが、それは全て魔剣に吸収され、無効化される。それにしても…くそ。空間魔法といい重力魔法といい厄介だ。
頼んでも魔法を解こうとしないミツルを見て、完全に自分の味方をしてくれるのではないと悟ると。
クロロは、電磁力による反作用を使い、バチバチと音を鳴らしながら、ゆっくりと体勢を立て直していった。
だが、かけられた魔法に抗っているため身体にかかる負担は半端ではなく、身体中の骨が軋むような音がする。
それでも、ぐ。と足に力をこめて、一歩ずつ前へ向かい。]
…げほっ。…くっ、僕、は…!!殺らないと、いけないんだ…!!
そこを、どけえ…ミツル…!!!
[重力場から抜け出すと、おぼつかない足取りのまま、クロロはミツルに向かって剣をふりおろそうとした…。今のクロロになら、ミツルは斧を当てて吹っ飛ばすぐらい造作もないだろう。]
[>>32崩れた死者の兵を眺めてから、>>34『振られた』と格好悪い、と彼女自身の事を述べるセシルの方へ視線を落として。>>32、>>33グレンと同じく彼女の奥にある感情は見逃していたが――何処か。
彼女の先程迄の問い掛けは、彼女自身は自分と違う、れっきとした人間であろうが。それでも自分と同じ様に内にある『人』を見出せてなかった様に思い返せば、そう思えた。
――彼女の自分を何でも良いから一人にしたくなかった、と言う心情には気付けなかったけれど。それでも、此処で彼女を置いて行くのも躊躇われるのだった。何処か、心の奥底に靄が残る気がして。]
[再び、セシルの元に歩み寄っては傍にしゃがみこむ。
今度は、自分の意思で。『そっちの方が良かったんだと思う』と言って、彼女の誘いを蹴って未だ――心配してくれてる彼女に対して。
回答を濁すのだけでは無く、自分で選んだ答えをちゃんと出さなきゃならないのだろうなと、また思う。
戦争から降りるという選択肢。其れを提示されても、横に首を振って。何方にしろ、一人だけ死んだ事にして仲間が戦ってる傍で見過ごすなんて、少し前の自分であったとしても出来ないだろう]
……確かに理由が無いなら一緒かもな。
それでも、何か変わるなら――、俺はそれを見てみたいと思う。
………少しでも、こんな俺にでも出来る事あるんじゃないかと思うからさ。
[『そんなんじゃ、やっぱ駄目か?』と苦笑を浮かべながら。
そんな彼の様子は完全に過去の呪縛から解かれている様だった。]
…そんで、出来れば――、
セシルとも其れを見たいとは思うのは唯の俺の我儘だろうけど。
[>>44グレンがセシルに投げ掛ける声を聞きながら、
彼女もまた兄の死と言う呪縛に囚われている様にも思えた。
自分には出来ないかもしれないし、今誘いは断られたばかりだけど。
自分を解き放ってくれた二人に、何か出来るのなら。
手を伸ばす事くらいは、したかった。
グレンは>>45誘うでも、切り捨てるでもなく、目を逸らしただけだったけれど。彼もまた彼女を切り捨てる事は出来ないのだろうなと思えば何処か嬉しく思えたのは何故だろうか。
――確かに、彼女は彼の死を無駄にしたくないのだろうけど、でも。]
……まあ、俺はそう言うだけで決めるのはお前だけど。
連合の兵に殺されたから――、マオが死んだ事に縛り付けられていて、グレンの言う様に意味を求めて。アイツはそんな事望むかな、とも思うけどね。……ま、俺はアイツじゃないから分からねえけど。
[其処まで、ぽつり、と零して。発言を親友の真似をして、放り投げてみたのだった。]
ーキインッ!!
くっ…!!
[金属が弾かれる音。剣を持ったまま、弾かれた衝撃で腕が上がり無防備な状態になってしまう。
ミツルは、悲しげにこちらを見ていて。ミツルのことだ、クロロがここで攻撃をやめればクロロへの攻撃も止むだろう。
しかし、クロロは。]
どいて…よ。
僕、は、千早、を…ころさない、と…。
[もう、彼の頭には千早を殺すことしかなかった。再び、電気を纏わせた刃をミツルに向けようとした瞬間。
目の前を斧が通り、腕にそのまま当たる。いつもならこのぐらい避けられるのに…魔力も体力も底を尽きかけているクロロには、どうしようもなく。]
ぐ、あああああっ…!!
[武器を落とし、片腕から血飛沫をあげながら…クロロは後方へと吹っ飛んでいった。]
―現在・帝国・参謀長執務室―
………アレクシス補佐官が前線に?
[へぇ、それは知りませんでしたと、興味の無さそうに呟けば参謀長は呆れたようにため息をつく。
黒い上着はソファーの背もたれかかったまま、制帽は膝元に放置され、放り投げた本人は優雅に紅茶を楽しんでいた。
謹慎を言い渡されてから数日間。クルークの情報は司教殺害時点で止まっていた。
ツリガネやアルフが殺された事も、アレクシスが出向いているのも知らなかったのは本当だ。
前線でアレクシスと鉢合わせしていたら少々面倒だろうな、と彼女を行かせてしまった事に少々後悔しながらも表情には出さずに口を開く。]
それで?お咎めなしで解放する代わりに僕も前線へ行けと?
[参謀長は首を横に振る。
復帰後は変わらず自分の補佐を。ただし重要な会議にはしばらく出席しない事。
そして、事と次第によっては前線へと。]
……承知しました。仰せのままに。
[空になったティーカップが静かに置かれれば、軍服を確りと着こなし、制帽を被りその場を後にした。
目的地に足を向け、自分への処罰の軽さに気持ち悪さを感じつつも歩みは止めない。*]
連合国の統治の形には興味ないし、多分私はそこにはいないし。
[そう呟きながら、聖職者の紋章をはずそうとするように指でひっぱってみせた。]
グレン君にはお返しに仲間の死体と戦わせてあげようか、その時は。グレン君は本気だから本気で返すよ。
――まぁ、でも、今はその時じゃないっていうのはそうね。
私も今からやりあう気分じゃないし、曲がりなりにも帝国領だし。
色々ありがとう、グレン君。
[目をそらしたあなたへの柔らかな礼はその最後の言葉と、アレクのことも含んでいたのかもしれない]
[斧で吹っ飛ばされると同時に、千早の攻撃>>65が直接ヒットしたらしく。両足と、片腕・・・左腕の間隔が無くなる。吹っ飛ばされつつ確認した視界の中には、自分の足と左手が無くなり、そこからおびただしい血液が流れる惨状だった。]
―……ぐしゃっ
[クロロが地面へと叩きつけられる。魔剣を完全に手から離した彼の狼化は収まってきてはいたが、後遺症だろうか、右手に生じた人狼の毛と爪はそのまま残っていた。
ぼんやりと、自分はここで死ぬんだなあ・・・と、思いながら目を閉じかけたその先にあるものに気付き、]
う、あ、あああ・・・!!
[今まで戦闘に集中しすぎて気づかなかったもの。なんで、なんでいままであれに気付くことができなかったのか!!]
[倒れたクロロの目の先には、赤いチューリップの造花があった。エリィが遺した、置き土産。この戦場で無事だったのは、奇跡のようなもので。それを見つけたクロロは、泣き笑いのようなそんな顔をして…ずり、ずり、と這いずりながら。]
エ、リィ…そこに、いたんだね…。
[クロロはエリィの名を呼ぶ。他の二人には見えてないだろうが…クロロには確かに見えていた。チューリップの側に、背丈は大きくなったが、昔と変わらぬ笑顔で佇む大切な少女が。]
[こちらに赤いチューリップを差し出して、笑顔で笑う少女に向けて。クロロが最後の力で胸から取り出したのは、最初に彼女に貰った赤いチューリップ。
震える手で、手に持ったチューリップを地に落ちたチューリップの上に重ねると。彼は、とても、安らかな声で。]
これで…一緒だね。エリィ…
[それだけ言うと、笑顔のまま…動かなくなった。]
ークーちゃん。一緒にいこっ!向こうにね、素敵なお花畑があるの!!
ーうん!またエリィと一緒に花が見れるなんて、夢みたいだ …!
[そんな、最後まで叶わなかった夢を見ながら]
― 3d・夜→4d・深夜 ―
……っ、はぁ
しつこいわねぇ、本当。
[ 真っ暗な戦地を駆ける。
敵だと解れば、腿の銃両手に構え
休む隙も与えず脳天目掛けて引金を。 ]
千早…っ、どこにいるの…
[ ここへ来る前――
――クルークに外出を伝える前。
千早にも外出を伝えようとしたのだが
見つえることができなかった。
もしかしたらクルークが千早のことを
教えてくれたかもしれない。
パーカーのフードから黒い瞳を覗かせ、
彼女を探しながら、地を蹴る。 ]
『 カチッ 』
[ 聴こえたときには手遅れで。
闇に隠れた姿を照らし出すように、
足元からは眩い閃光。 ]
しまっ――――
[ 慌てて、しかし冷静に。
千早からもらった
空間魔法が込められた弾丸を取り出し
その地面へと銃口を向ける。
この間、僅か3(3)秒。
放たれた銃弾は、果たして――― ]
……まったく、そんな適当な理由で敵に本気のアレク君が回るこっちの身にもなってよ。
[しょうがないなぁ、と笑って呪縛から解かれた様子の彼に安堵と共に笑って肯定しようと仕掛けて、続いた言葉>>59にぴたり止まって数度瞬きをした。]
……。……アレク君は昔からそういうことを平気で言っちゃうのはどうかと思うよ。
[何故か平坦だった。今さっき誘いの手を振られて色々と諦めがついたというのに。
まさか自分を望んでくれるかのような言葉で誘いを繰り返されるとは思わなかった。
単にそこにいる孤児院の仲間に言ってくれてるだけなのに。]
……ふふ、じゃあ何を望むと思う?って聞こうと思ったのに。私にはわかんないから。
私がお兄ちゃんの死に意味が欲しいだけなんだと思うよ。私がずっと悲しいだけみたいで。それだけじゃ、意味なんてないじゃない。
あぁ…嫌な…風ね…。
[寂しさを感じる。虚しさを感じる。]
…あなた…ミツルだったのね…
[今更、何者かに気がつく。]
…さ、仇討ちしなさい。あなたになら、殺されても文句ないわ。
[さぁ、と、地面に仰向けに寝転ぶ。]
…聖職者には…磔がお似合い。
[手を広げ、足を閉じる。]
さぁ。
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 エピローグ 終了 / 最新