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[医務の座席が一つ空いている。まーたあの子はサボってんのかしら、とサバけた性格の昔馴染みの顔を思い浮かべながら]
(報告って何かしらねぇ…
この前みたいな偽情報に踊らされるのはごめんだわぁ…)
[女神像のゆくえ。二つの国の最重要案件であるそれが以前軍部にリークされた時、軍は女神像の隠し場所と思われる地域を強襲した。
しかし、捜索すれども像は発見されず、帝国同盟軍は連合国軍に半ば包囲されかけて、両軍とも多大な被害を出した。
後になって情報が巧妙な罠だったということが判明した時には、その情報の根元とされる者は忽然と姿を消していた。]
(さてさて)
[会議室が人で溢れてきた。アルフは腕時計を見る。
もう数十分もすれば、会議は厳かに開始するだろう**]
ー連合国軍本部・???ー
[ミツルは一般兵である。同僚のコトブキと同様に戦果はあげていたので、出世するチャンスはあっただろう。しかし、ミツルには出世とか興味がなかった…
突然、「…お久しぶりです。僕のこと、覚えていらっしゃいますか?」と声をかけられたミツル。声がした方を見るとそこにはクロロの姿が…
笑顔は少ないがなんとなく昔の面影がある]
クロロ…クロロじゃないか!
どうしてこんな所に…
[ミツルは昔と比べて大きな変化はない。久しぶりに、昔の知り合いに会い嬉しくなった。
と同時に、驚いている様子。クロロがここにいる事が信じられないからである。
ミツルは敬語とか使わないでも良いと思っている]
[現れたエリィゼ>>45を見つめた。
思い返した幼い頃から比べれば、華奢には見えるが大人びたもんだ。女神に穏やかな時を歪められなければ、もっと自然にゆったりと生きていられたのだろうか、と甲斐ない夢想に唇を噛む]
最近、リーダーが諜報や戦場への介入にこれまで以上に積極的になって来てるからな。
今更お前が下手なヘマ打つとは思ってねえが、今後の計画立てるためにどうしてるのか確認しに来た。
……まぁ一言で言や、様子見に来ただけってやつか。
[女神が国々を裂き、戦乱が人々を裂き。
一発の銃弾が少女を変えてしまった事は知っていた。
それは、自分が調査や戦場潜入の際に女神に踊らされる馬鹿を撃つのよりも、ずっと根が深いように思われて。――素直に心配したりはしない。そんな性じゃないし、この道を選んだのはエリィゼ自身。どう足掻いてもクソみたいな世界でやっていかねばならないなら、自分で選んで突き進む方がマシだ。
それでも、理由をつけてはエリィゼを尋ね、彼女が堕ちきらないでいられる事を願っていた。
堕ちる理由も切っ掛けも世の中にはありふれてる。だが、堕ちるのは名ばかり女神の悪魔と群がる屑だけで充分すぎるはずだと]
[会議室には、まだ幾つか空席が目立つ。近くに空いた一つは、天敵に近い彼女のものだろう。信心深い彼女だが、軍務に関しては自分以上に不真面目な面がある。来る気がないのは構わないが、どうせ休むなら仮病でもいいから、来れない旨を伝えればいいのに。まだ時間でないのは確かだけれど、無駄に待たせられるのは我慢ならない。
ちらりと時計を確認すると、思わず欠伸を漏らした。まだ始まらないらしい。こんなことなら本の一冊でも持ってくればよかった。斜め向かいの彼(?)>>51が身動ぎしたのを横目に、背凭れに気怠げに寄りかかる。会議はもうそろそろ始まりそうだ。]
俺は、正直に言うならお前は馬鹿な事してると思ってる。
どこのロミオとジュリエットが、めでたしめでたしで終わるかよ。
ましてや、今はいつ、誰と、どんな風に敵対しねえとならないか分かったもんじゃない。
ただでさえ負うものが多い中で、バッドエンドのための材料積み上げてるようにしか見えねえ。
[言葉だけ取ればエリィゼの恋慕を揶揄するようだったが、声も表情も自分なりには真剣だった]
……でも、好きだって思うんだろ。
それはお前だけが持てる感情だ。ハルモニアへの思いは俺たちだって同じだから、これは分担も出来る。
――お前にしか持てないもんの行く末は、責任持ってお前が決めやがれ。
[ぐしゃぐしゃと乱暴に頭を撫ぜ、「チビッコ卒業かと思ったが、まだまだだったな」と偉そうにフンと鼻を鳴らしてみせた。
戦況が悪化したりクロロの消息が分からなくなって郵便が機能しなくなるまでは、確実に手紙が届くよう追尾したりそっと部屋に届けたりフォローしただろう。エリィゼにとってクロロの存在が、何かしらの縁になるなら。叶う限り見守りたいと思っていた]
………そろそろ始めましょうか。まず、A地点の戦況報告から。
本作戦の要となるはずだったA地点最重要拠点の建物が連合国の手により占拠されたようです。
しかも、我が軍が侵攻開始するほんの数時間前に。
戦闘の長期化による物資、兵士の不足が酷いので要所の奪還は、ほぼ不可能と考えていいでしょう。
これにより、要所からの敵陣営への攻撃をしかけるはずだった本作戦は実行するのは不可能かと。
[ふぅ、とため息を一つ。]
これへの対策は勿論考えてはいます。
この場へ集めたの迅速な作戦行動を取るために、余計な時間をロスしないため。
………情報が漏れるなんて論外です。
[まるで、今回の作戦は情報が漏れたせいで先回りをされた、
とも言いたげな声色で会議室を見渡し目を細め、各々の反応を見極めた後。
先ほどとは打って変わって柔らかな表情を浮かべた。]
[今のミツルの状況を聞き、敬語を使わなくとも良いことを聞いて。ああ、ミツルは昔のままなんだ。とクロロは昔を懐かしむように笑った。…人前で笑うなんて、いつぶりだろう。]
訓練兵の僕にとっては一般兵様なんだけれど、敬語使わなくても大丈夫?…ありがとう、その方が僕も嬉しいよ。
…実は、訓練中にヘマしすぎちゃって。罰としてこれから一週間、本部の雑用に回されたゃったんだ。
[あはは、と笑ってそう説明する。勿論、本部に異動になったのは、この広い本部で雑用がいまどこでなにをしているかなんて、誰も気にしないから。
訓練所にいると、任務で暗殺に出るのも限度があった。今までは国の中の裏切り者や国にとって不都合な人物を暗殺したりはしていたが、これから両国が本格的にぶつかる中、そんな片手間の働きでは話にならない。]
また、仲良くしてくれると嬉しいな。
[>>55斜め向かいの少女が退屈そうに振る舞っているのに気がついて、ちょっと笑う。
>>58しばらくして、赤髪の優しげな男性が会議の始まりを告げた。
見知った孤児院の面々が見える。]
(孤児のくせに、戦地に赴いて孤児を増やす、って結構因業よねー。)
[そんなことは間違っても口に出さないが。]
(A地点の作戦失敗、ね。作戦バレてんじゃないの…。
軍部はスパイでいっぱい。あーあーやだやだ。
ここにもいるんじゃないのぉ…)
[例えば、赤髪の補佐官のそばに控えている、小柄な可愛らしい少女──彼女も孤児院で見たことがあるが──は一部でスパイの噂が絶えない。
こんなおおっぴらな作戦会議で大丈夫かと内心肩をすくめながら、アルフは話に集中した]
[参謀長が静かに口を開く。視線は総司令官とその側近を捉え。]
「一旦A地点から兵を退け、補給と部隊の再編を最優先にし、
その間外交部が停戦の交渉をさせるのが最善かと。」
[口元を、表情を隠しながらそう、言葉を紡いだ。*]
まぁ、それはそうよねぇ…
病人がいるわけでも、大怪我した兵士の皆様が帰ってきたわけでもないものねぇ…
[妙に納得してしまうのは昔から変わらない。理由が伴えば何事も確かにそうだと…。]
ふふ、最初は…の方がいいかしら?
今では手に馴染んでもう可愛くて可愛くて…//
[とても、とても嬉しそうに銃を眺める。我が子のように丁寧に集まっているが、自分でメンテナンスするのは苦手だった。そのため、銃の先生のジロに、よくメンテナンスを任せるのだった。勿論、使用状況は練習のみにしかされていないが。]
― 帝国同盟/会議室 ―
失礼いたします。
[柔らかな声>>57に、扉の前で一度頭を下げてからぴしっと背を伸ばして中に入る。
こちらへ来るようにということだろうか、視線を向けられたならば大人しく従い彼の傍に。
そして言葉は、一言一句聞きもらすまいと。]
(ふぅん……A地点作戦失敗ね。
連合国軍がやったなら私のせいじゃないわね。ま、どっかのスパイのおかげで収穫はあったんだし感謝しなきゃ。)
[素知らぬ顔で彼の『情報が漏れたのではないか』と言いたげな声色を聞き流す。
が、ほんの一瞬。小さく小さく浮かんでしまった微笑は、誰かに見られてしまったかもしれない。]
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