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解体は、された事がない。
だから、それは解らない。
[08号をつつく動作は不戯けているようだが、09号に向ける視線は真面目、というより、やはり感情の色がなかった]
ただ。
オオカミ回路持ちが解体されないのなら。
無実の個体を解体するか、破壊されるしかない。
そうされたい?
私は、それは、されたくない。
私は私の役目を果たしたい。
[躊躇いなく、言い切る。
間を置いて、小さく付け加えた]
可哀想、というのは解らないから。
私は…難しい事はわからないけど…
[ちらりと蛇苺を見遣り]
蛇苺とか、
[更に、ちらりと桜桃を見遣り]
桜桃が言うのと同じ、で良い、かな。
[ぼそ、と主張すると手をもじもじとすり合わせた。]
[テーブルにほっぺをぺったりつけたまま、
みんなの会話を聞いている。]
…よくわからないけれど、霊能回路もちに
出てもらった方がいい?
みんながそう言うなら、それがいいと思う。
一人だったら本物で、悪い子じゃなくって、
占い回路持ちが調べる必要、ないものね。
…占い回路持ちは出ない方がいい?
でも、悪い子見つけたら出た方がいい…かも。
オオカミ回路持ってない子、解体するの嫌だから。
[2度目の「わからない」に顔をくしゃっと歪ませて]
ごめ……
[謝ろうとするけれど、零れそうな涙をごしごしと擦る
事で言葉は途中で途切れてしまった。それは言葉が悲しかったのか、わかってもらえないのが悲しかったのか。もっと別の理由だったかもしれないけれど。…それでも、涙をぬぐい少し間を置くと]
そう、だよ…ね。
役目。うん、やくめ。
そう、桜桃は間違ってない、よ。
[にこり、と微笑んだ。]
なんだよぅ、オートー。
ビックリするじゃないか、もー!
[桜桃が真面目な顔で愛華を見ていたので、
自身も、愛華を見つめた。
つんつん防止のために、
桜桃の手を払いつつ…かもしれない。]
……なんか処理が遅れ気味だな。
バッテリー不足かな?
もう一度充電しなおしてくる。
[とゆっくり壁ぎわの充電器まででむかえば*スリープに*]
[桜桃の手が頬にふれ、ぴくりと反応し。
言葉を静かに聞き入れれば]
正しいコト…私もよくわからないけど…
[おずおずと手を桜桃の頬へ伸ばし]
桜桃は優しい、ね。大好き。
[それは「優しさ」としての物ではなかったかもしれないけれど、愛華にとってはそう感じたらしく。薄く笑みをうかべると、なでなでと桜桃の頬をなで繰り回す。]
…ぷにぷにしてる。
[ぼそり、と感想付きで。]
[周囲の声に視線が移りかけるが、すぐに09号へと戻った]
優しい?
[驚きに似たものが含まれる]
優しくは、ない、よ。
[頬に刻まれた個体番号を指先でなぞり、09号が撫で回すのを真似して、柔らかな肌に触れた]
…09号の方が、ぷにぷにしていると思う。
[ぼそり、釈然としない様子]
ええと…オオカミ回路…を解体しないと、みんな壊れちゃうの?
[『壊れちゃう』という単語に首をひねりながら]
だから、オオカミ回路を持つ人を見つけないといけないんだね。
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