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>>231塵
[街並みは遠い。事件の間あんなにも執着した日常の証は、どこか玩具のようだ。彼の手を一人占めにして、ここまで、自らの足で、ついて来た。すぐ横を見上げるようにすれば、貴方の瞳が迎えてくれた。視線の移りを追うように、同じ方向を見る。――街。]
うん。たくさん、過ごしてきたね。いろんなことがあった。
それで、皆がいて、貴方がいて、……素敵な街。
[寄り添うような海は漣立っていて、光をうけてきらきらとしていた。]
後悔なんて。
[名前を呼ばれれば貴方を見上げて、小さく首を振った。そうして、鳶色を覗く。]
……どんなに辛いことがあっても。
それよりもずっと、幸せにしてくれるんでしょう?
ヘール。――貴方が悪い吸血鬼なら。
[貴方と繋いだ手に、もう片方の手も添えて、慈しむように包んだ。]
浚っていって。
貴方の傍から、離れないですむように。私を、ずっと繋いでいて?
[そんな風にほんの少し、冗談めかせて。貴方の鳶色に微笑みが映る。]
[主の柔らかなローブに密着する額が、ぐりぐりと擦って徐々に上方へ移動する。洟を啜り、喉の奥から泣き声を絞り出し、荒い息に背を上下させる。零れ出す涙は、主のローブに全て沁み込んだ。顔をローブに埋める。]
………
ぼっちゃん……ああ、ぼっちゃん……
すぐ、そちらへ参りますから………
決してお離し致しません、決して……………
[手首を持ち上げて、かくりと肘から先が上がった主の腕に、腕を沿わせる。手首を握る手を、するりと滑らせ、力無き主の手をしっかりと握りこんだ。]
[片膝を、主の下半身に立てる。ローブの上に沿わせた唇が、主の生身の首に到達する。絹のようにすべらかな肌に、唇を沿わせた。ちゅぷと音を立てて接吻する。何度も何度も。主の手と組まれた手がぶるぶると緊張で震える。首筋を通って、頬へ接吻する。そうして、主の唇へ、自らの唇を合わせる。
初めてだった。小さくて柔らかな唇だった。腰を上げ、背を丸め、かじりつくように接吻する。何度も何度も。
唇を離す。深く、深く、ゆっくりとした熱い呼吸を繰り返す。
腰を下ろし、そろりそろりと胴体を主に沿わせる。]
[夢中なあんまり、背後の気配には気付かなかった。]
【時駆けて:森の中の小屋】
[こつん、こつん]
[小屋の外から響く、少しだけ硬質な音。
まるで栗鼠が悪戯で投げつけた木の実か何かが立てる音。]
[塔と聖痕に関する今回の事を聞き、足を運んだはいいものの
彼がいるかどうかすら確認してこなかった。
それが反映された故の控えめなノックの音だった。
彼以外は負傷による治療の必要、もしくは付き添い、
あるいは行方知れずで、塔に行くだけで粗方の情報は手に入った。
彼女の知人で、無事かどうか知れぬのは、残る彼一人。
その安否を確かめるべく、返答があるまで、]
[こつ、こつ]
[ささやかなノックが続く。]
>>233 塵
お前から風を取ったら、ただの配達員だもんな?[からかう声音。]
…これから、お前の傍にいるのは、俺じゃねぇんだよなぁ。ほんとに、妬いちまう。
…言えなかったんだよ、ちょっと、事情があってよ。[指名手配犯だとはやっぱり、言えなかった。弟は、やっぱり弟で、心配させたくはなくて。]
でも、お前とリネア見てたら、俺もちゃんと幸せにしてやんなくちゃなって思った。
[ヤキモチ、には苦笑いだった。弟が、と彼女に口にするたびに、拗ねられたもので。]
…ったく、それは俺のセリフだ。
お前をずっと腕に抱えて、幸せだったのは、俺なんだから。
お前もリネア抱えられて、幸せだと思え?
…俺の傍をはなれても、お前は俺の弟だ。
一緒に暮らさなくなったって、心は繋がってるだろ?
[拗ねた瞳に、くつりとおかしそうに笑った。]
お前の幸せを願ってる。お前が俺の腕の中にいなくてもだ。
【時駆け:市場】
>>237獣
――そんなに悪そうな顔してる?
[振り返ることもなく、声を投げた。
振り向けばいつもの顔が視界に入る。ほらね、と自分に呟いた。
その声の小ささは先日の出来事からすればまだ気にならない。
貴女の心のダメージは、そんなことでは測りきれないのだけれど。
指先で突くダイスが、ころころろと布の上を転がった。
貴女の担当から状態を聞いていたから、悪戯に笑って]
ねえ、サラ。貴女まだ外出禁止なんじゃなかったの。
>>239 鉄
[果たして、三人は死んでいるのか。気を失っているだけではないのか。一歩一歩、近づくたびに、その期待はぼろぼろと剥離し、死、という現実が横たわっているのを感じた。
リュミールの死体に夢中で唇を合わせているアンブローズを、一度通り過ぎ、確認のためにフラニーの首筋に指先をあてる。次にリコシェの唇に手の甲を近づけて息を確認し、フラニーにしたのと同じように脈を確認する。]
アン、もうよせ。
それ以上は侮辱だ。
[そちらを見ずに。言うだけではやめないようなら、力ずくで引き剥がしてやろうとするけれど、それよりは、アンが自分で気づくのを待った。]
>> 238糸
[遠くの波間の向こうでうみねこが飛んでいる。海の向こうに見送った、兄達は今頃元気にしているだろうか。ほんの少しだけ、感傷的になって瞳を細めた。一度かぶりを振る。優先するべきは、海の向こうにはない。今、ここに居る。愛しい人だ。]
良い街だったね。俺とミリアと。兄さんや――みんなが居た街。
[きゅ、][あなたの手を握って。青い水面を覗く。お互いの顔が見える。]
どんなに辛い事があっても。必ず君を笑顔にさせるよ。
君が涙を流したら、涙の数の倍だけ。素敵な思い出をつくろう。
約束するよ。絶対だ。
[あなたの白く柔らかな掌が、とてもあたたかい。その手を包み返す左腕はまだないけれど。そのかわり、一層愛おしげな瞳で君を見つめ返した。]
ああ。
手を繋ごう。俺と。二人なら、くるしいことなんかないさ。
[ぼくらのように名もない星の。これからのささやかな幸せを祈って。]
俺だけのお姫様。さらっていくよ。どこまでも、行こう。
愛してるよ、リネア。
[あなたの手を引き寄せて、手の甲にキスを落とした。]
>>240耳
[こつ、]
[突如静寂を破ったその音に、青年は思わず身を強張らせた。
ベッドに横たえていた身体をがばりと起こし、神経を尖らせてその音に集中する。このノックの音は、僅かに聞き覚えのあるものだった。]
[一分くらいだっただろうか、こうして篭っている自分の姿が情けなくて、出るべきか、出ないべきか息を殺して考えていたのだが―ふっと吐いた息と共に立ち上がりドアを開ける。]
…ロマさん。
[普段よりだいぶ疲れて、そしていつの間にか額に傷をつくった青年が、どことなく後ろめたい目付きをして出てきただろうか。]
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