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[薄っすらと煙をあげる車から、どうにか這い出して。
一変した周囲の光景に、目を瞬かせる。
一切合財が薙ぎ倒されるか、溶け爛れている。
この車に乗っていなければ、どうなったか判らない
メアリから渡されたスプレーを額の傷に塗布して、応急処置をしながら唸る]
……何があったというのか。
[それは判らない。
だが、当面、何をしなければならないかは判る。剣を抜いた。
周囲には、やはり、動く死体たち。それに、普通のとは違う、肥大した巨体の屍]
い、いや、こんな魔術聞いたこと無い。
そんなんがあったら禁術、いや魔法の類だけど。
魔力は感じないからたぶん。
[否定の意味で首を振る。
空がいきなり赤く見えた気がした。]
この油、ガソリンって言うのか―
何に使うもんなんだ?
[後ろを振り向くと曲がり角から、大きい手のようなものをうかがうことが出来た。
ビルの上を渡っているのだろうか、即ち強い熱風を受ける位置かもしれない。]
と、兎に角行ってみよう。
あいつ、イヤミなババアとかよりしつっこいヤツだ。
―掴まっててくれな。
[汗が冷え始めたことで時間を認識できた。
大きく深呼吸をして車の跡を追う。]
うわ、これは随分酷い粗挽きだな。
誰かが戦っていたみたいだ。
さっきの連中か?
[道中に見かけるのは、潰れた肉の果てたち。
顔しかめつつも余計な戦いに巻かれずに済むとほっとした。]
…?
魔法だったら魔術じゃないです?
[こてりと首を傾げつつ]
あー…ガソリンって言うのはですね〜。
車って言う鉄の塊みたいな乗り物を動かすために動力源?ですね〜。確か。多分。
[説明しろって言われると難しいなぁ〜と頭を掻きつつ]
もしくはめっちゃ燃えるのを利用して人を殺したり、火事を起こしたり〜まぁそんなんですね〜。
[そんな感じで締めた。
マッカラーに釣られ、後ろを振り向いて。]
流石に美少女玲子ちゃんもストーカーは地味に初体験ですね〜。気持ち悪い。
[そう吐き捨てて、マッカラーに頷くと、また振り落とされないようにしっかりと掴まって]
うわ、なんですか〜これ。
ん〜?
[こんな潰され方見覚えあるようなないような。映画で見たような見てないような。]
へー、そうなんだ。
車ってやつの動力源ねえ。
…。
なあ車ってのはさっきの箱みたいなやつじゃね?
俺達が追ってるのも。
あ、あれじゃね?
何かさっきと形が違うようなきがするぜ。
それに妙に騒がしいし…もしかして戦ってるのか?
[遠くに徐々に見えてきた路地の先。
雰囲気を感じると汗が一筋伝った。]
――うるるるるぁぁぁ!!
[剣を振るうたび、腐った胴が二つに分かれ、腕が飛び、首が転がる。
それでも、一向、寄せ手の数が減る気配はない。]
……次から次へと!
[アーネストの近辺に密集していたゾンビたちは吹き飛んだが、その全てが無力化されたわけでもない。
それが散っていく丁度その間近にいたためだったが、そのような理由を知る由もない]
……退くほうがいい、か?
これでは、アーネストと合流するどころではない。
え?
いや、だって…馬が引く箱みたいな…あ?
あああ!
[どっかで見たと思ったらあれ、轢き殺されたんだ。
なるほど〜とひとりごち]
多分、それ正解ですよ〜。
車があれば百人力ですね〜。ドア締めれますし〜。
[もやもやのすっきりと、車がある事への期待感に声が明るくなる。元からだけれど]
と、とりあえず行って見ましょ?
戻ってもアレがいるだけ、だと思いますし〜。
さっきのアレが、車が壊れた爆風なんだとしたら、人か、もしくは死に掛けてる人がいるかも知れませんよ〜。
…化け物もいそうですけど…。戦ってそうですもんね〜。
[緊張しているらしき、マッカラーに提案するように声をかけた]
またすごい乗り物が出てきたな。
そりゃいいが、なんだか不穏な状態だぞこれ。
[車のことは何も分らなくとも、これが半壊してそうだというのは分る。お約束という彼女の言葉も理解できた。]
やっぱ壊れてるのか…。
>>91だよな。後ろのやつも居ることだし、加勢してくれたほうが俺たちとしてもありがたい。
あっちだ。
誰かが戦ってるかもしれない。
[車の近くか、わからないが。
誰かが戦っているとおぼしき方向に向かう。]
オン・アミリト・ドハンバ・ウン・ハッタ・ソワカ・・・
[馬頭観音印を結び、そう呟いてから懐に手を伸ばす。
焙烙火矢も、無限にある訳ではないから残数には気を付けないと。]
・・・よっし!ミナワ、いっきまーす!
[しっかりと焙烙玉を握りしめ、私は建物から飛び降りた。群がる屍は、時にはもう片方の手に持った忍刀で斬り刻み、時には跳躍して逃げ・・・距離を稼いだり。
ある程度刃物のおじさんに接近したと思われる頃、私は焙烙火矢に点火しておじさんに被害が出ないギリギリの距離に投げ込んだ。
着弾して焙烙が割れる音と同時に火のついた火薬が爆発を起こす。これで少なくとも、第三者の介入があった事くらいは気づいてくれるはず。]**
ですよね〜。
ここで恩を売っておきましょ。
[加勢してくれたらありがたい、と言う言葉に同意して、なにやら激戦区っぽいほうへと近寄っていく]
あの、真ん中でふんぬらばってる人に加勢すりゃいいんで、きゃうっ。
[近くで、先ほどのと比べれば可愛い爆発が起こって立ち止まる]
もう、なんですか〜?今度は魔術?違う?
あ、多分これじゃゾンビ殺せないんで、私は車の方見てきますね〜。誰か中にいたら大変ですし〜。
[手裏剣を見せて。体を透けさせ、車の方へと走っていった。]
── 都市テイア ──
[右手を耳飾りに宛てていたが離した。
遠くを眺める。
都市の全景は、美しく整えられていた頃とは違い、淀んでいた。
視線を近くへ向ける。
そこには、シルビア達とは別のシェルターからの一派が周囲を警戒しながら歩いていた。]
貴方達、少し良いかしら?
話があるの──
[妖艶に微笑み、近づいた。**]
よく考えたらあのおじさんに聞いたほうが早い…ですね〜。
[思いつくやいなや、ふわりと浮遊して、懸命にゾンビと戦っているヴァルターの方へと向かっていった]
――むっ!?
[炸裂音。ゾンビが吹き飛ぶ様子に、目を見張る。
火薬。目にする機会は少ないが、戦場で用いられないものでもない。
木炭と硝石はどうにでもなる。あとは硫黄さえあれば、黒色火薬は調合できる。
そして、その硫黄は、枯れた大地にも幾らか残る火山で、採取することが叶う]
……感謝する!
[介入者の姿を探す代わり、眼前の屍を両断することで応じた]
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