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実は、件の秘匿術士がものすごい世間知らずでね。
[あと12メートル]
いやまあ可愛いっちゃ可愛いんだけども。
[あと10メートル]
ただなんつーかヒス持ちっつーかさ。
[あと9メートル]
あれを嫁に貰うのは中々に骨が折れそうってか。
[あと8メートル]
用心棒やってる旦那がこの先苦労しそうっつーかさwwwwwww
……??
ケヴィンさん?
[ふと、その声がした気がして、ミアは周りを見回した。
客室の中はシンとして、他の誰の気配もない。
気のせいだ。
……ポーチの中で、ほんのりと指輪が光っていることを、ミアはまだ知らなかった]
【ウートラ】
[暗い目を闇色に光らせて、ウートラはジョーンズを見ている。
緊張が高まる。月光の降る音だけがしている]
ほう。
……それで?
[ウートラはまだ動かない]
─回想・コーヤ─
???「トキサダ!何回言ったらわかるんだ!君の太刀筋はまっすぐすぎる!もうっとフェイントとか入れないとダメだ!」
[二人の若者が刃は落した刀を合わせている。]
トキサダ「うるせぇよ。そういう口は俺の刀をかわしてから言え」
[トキサダの剣は単純明快だった。無駄を省きより速くより強く。神速をもって強撃を打ち込む]
─回想・コーヤ─
???「だから何度も言ってるだろ!僕に勝ったってもっと強い人には通用しないんだぞ!」
トキサダ「じゃあ、その通用しないやつってのを連れて来いよっと!」
[再び刀が振るわれる。キンと響く鋼の合わさる音が虫の鳴く木々に吸い込まれていく]
???「いつか…その慢心が君を窮地に立たせるよ!」
トキサダ「トキワの説教はもう飽き飽きだぜ」
[どこか涼やかにされど刀に込められた気迫は本物で。その才に羨望を向けられ、そして強く妬まれ対等に接する者など無きに等しかったトキサダにとって、常に無遠慮にそして共に切磋琢磨してきたトキワは、世界で唯一人の友と言えた。]
[秘術「正義」
秘術「剣」の「元札(オリジナル)」を奉ずる故郷。
その秘術に縁深いかの国で、隠された罪を断ずる為に伝えられていた「秘札・正義」。
真の意味で「秘されて」いたこの札が断じた「罪」は「真実」である。
これに暴かれた罪人は「剣」に貫かれて「断罪」される。
と、聞いている。]
勿論、仕組(システム)として人が下した「断罪」だったんだろうけど。
この術の「暴く力」はまぎれも無い事実だからね。
問題は。分かってもどう説得するか、かな。
[正直、杞憂でしたー。が一番なんだけどね。
手にした札に念を込める]
─回想・コーヤ─
トキワ「なぁ、君は無駄だと思うかい?才能のない僕がこうして刀を握り続けることが」
トキサダ「はぁ?知らねぇよ。お前が無駄だと思うならヤメちまえ」
[トキワは誰よりも頭が良かった。ただ生まれた家が武門の家だった、それだけこの友はトキサダと共に刀を振るい続けている]
トキワ「ハハ、君らしいね。もし僕の意思に意味があって思うように生きられたら……」
[背筋が凍える。嫌な汗が背中を伝う。逃げ出したい。遁走したい。いつものように背中を見せて走ってしまいたい。
だがしかし、逃技は全てこの時のために。
生き残り、目的を全うするために]
でも、あんたみたいのは近づけちゃいけないって言うかさーーーー!!!!
[あと8メートルという所で、前進のための『逃技』を使う]
いくぞ!!!
ウートラ!!!
[ジョーンズは一度身を低くしてから、一気に駆け出した]
― ルミナス ―
[衝動的にシュライクを飛び出し、休航直前だったのシップに乗ってルミナスへ渡る。光と影を司る町は、不穏な影に乗っ取られて暗い闇だけをたたえていた。「声」の主を探してあまり広くはないルミナスを練り歩く。感染させられたと思しき被害者たちの呻き声が、目的を持った中では邪魔にさえ思える]
……?
[背後から不気味な叫び声 >>200 が聞こえ、振り返るとほぼ同時に、一瞬、辺りが明るくなった。炎と可視電磁波に包まれた半透明状の人影が見える。その向こうには、スーとJ・Qの姿があった]
おまえ、が。
[瞬間、失った記憶の一部が脳裏を駆け巡った。襲撃を受け、壊滅した研究所の光景を幻視する。髪がゆらゆらと立ち上がり、戦闘態勢に移る]
[ハイドビハインド]
[敵のすぐ後ろに幻影を出す、というそれだけの初歩陰術だ。
これ単体では、なんのダメージも与えられない術だが]
[さあて]
─ 回想・超古代シップ・第一層 ─
[フィロと二人で探索しながら4時間。先程は少し動揺もしたが、フィロを見ていると、そんな動揺や緊張も解れて行った。]
オーケー。今、行くよ。
[いい子に出会えて良かったなあ、なんて、一人じーんとしながら、手招きするフィロ>>1:214の元へと向かう。]
第二層は、この奥? ………… え。
[フィロに追いつき、更にその奥へ、進もうとしたとき、頭上に影が差す。>>1:235
それからは何が起きたのか一瞬解らなかった。気がつくと自分の身体が床に転がっている。フィロが、何者かからの攻撃からの回避行動をとってくれたのだと理解したのは、その存在を目にした、数秒後のこと。
…フィロが、黒い狼の姿に変わる。…そういえば、彼はモンスターだった。
……ただ、呆気にとられている訳にも行かない。セルリアンは、ぐ、と、上から羽織ったローブの下に隠していた剣… ルーンソードに、手をかけた。]
【シックネス】
[ゆらゆらと揺れながら、人影は両手を地面についた。
倒れた……のではなかった。
そのまま四足歩行で地を走り始める。獣のようではなく、昆虫のような不気味な動きだ]
ねえ、ねえ、ねえ、ねえ、
[呼び声のように、鳴き声のように、
先程までの意思すら退化してしまったような、生き物らしくない音を出しながら。
襲いかかる]
[>>235背後に気配と声]
(真後ろ? 本物か? 本物ならば、術をこのタイミングで発動させれば勝てる。だが……)
僕に幻術が利くものかぁ!!
[幻術ならば攻撃もしてこないはず、構わずジョーンズは前進する]
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