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わー、このハートかわいい!
[ことさら大げさに喜んでみせる]
わたし、パフェ大好きなのよね。
いただきまーす。
おいしい!
[実際おいしかった]
じゃあ、ご飯も、ケチャップライスにする?
[どうせその方向なら、徹底した方が?]
グリーンピースもあった方がいいかしらね。
[大げさに喜んでみせた夏蓮に吹き出した。
奥の方で店長が物を落とした音ががらんがらんと店内に響いたかも知れない]
ん、好きなら良かった。
その上に乗ってるソフトクリーム、どこだっけ高原まわって店長がうまいの見つけて独占契約してるとかで評判なんだ。
砂糖の代わりに蜂蜜使ってるんだって。
[グラスに入れた水を飲みながら説明しているが牛乳の産地がわからない辺りが色々方手落ち]
[厨房の中で大きな音がしたが、気にしない]
へぇ。凝ってるのね。確かに味が濃いわ。うん、おいしい。
[牛乳のブランドがわからなくても、おいしければ、それでいい]
ああ、蜂蜜なんだ、この甘さ。おいしい。
……
[響き割った音に何やってるんだ…と厨房の方を振り返ったり]
ん。
…あ、チョコついてる。
[美味しいと食べる夏蓮の頬に憑いたチョコを人差し指で拭い、そのままペロっと舐めた]
このチョコ割とビター目なんだな。
え…。
[口元に指を当てられて、ドキリ]
え、それって…。
[ドキドキドキドキ。
厨房を覗き込む。美緒とか店長とか見てなければいいけど。
それから、慌てて紙ナフキンで口元を拭いて]
そ、そうね、ちょっと苦めね…。
[小さくなって続けて食べる。多分、顔も赤い]
―雨の日―
[流れる雲は早くて、暗い空の色は何もかも呑みこむようで。遠くに雷の音が聞こえる。ここからでは見えないけれど、どこかで雷光が瞬いている。空は想像もつかないくらいたくさんの色彩に満ちていて、飽きることはない。晴れた青空でなくても、寄り添っていられれば尚更、飽きるはずもなくて。
地を叩く雨音に吸い込まれるみたいに屋内は静かだった。
美緒と出会って、ただ静かにいることの快さを知った。動くことを躊躇うことを知った。一番いいものを差し出したくて、宝箱をひっくり返して気に入りのオモチャや綺麗な石を探すように言葉を絞り出すことを知った。]
さっちゃん。
――美緒、
[後ろから、ぎゅっと抱きしめた。あとは言葉にならなかったから。雨の日も晴れの日も、一緒にいれば何もかも美しくて、堪らない気持ちになった。]
ん?
[赤くなる夏蓮見て小さく笑い]
真っ赤。そのサクランボとどっちが赤いかな。
[パフェの上に残っていたサクランボみて、夏蓮の頬指先で撫でる。
厨房の方を振り返る仕草に多分これくらいなら大丈夫とか全く根拠のない保障して。
店長が二人の様子見てる可能性は13%]
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