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[そして。
あの夢を見てから、ずっと心のうちにあった願いを]
……ねぇ。
今更こんなことって思われそう、なんだけど。
[スピカを見つめる。
自分に勇気をくれる気がしたから]
この散歩の間だけ、美緒、って呼んでほしい。
そらあるわ。
どんなものにも人間は名を持たせ続けてきたんやから。
[差し出された手>>12を、しっかりと握り、ゆっくりと歩を進め。
触れる手が暖かい。溶かされそうな、熱。]
星空だけやなく、海にも、山にも、川にも木にも風にすら、な。
全部のものに、ひとつしかない名前をつけていったわけや。
……ご先祖様どもはとんだロマンチスト揃いやで。
[言葉を落としながら、並ぶ横顔を眺める。
普段とすこしだけ違う、その笑みは、それでもやっぱり同じ美緒だとわかるけれど。]
なんでまた、散歩やったんや?光栄やけど。
[ぽつりぽつりと言葉を落とし、問いを投げかけながら。]
いまさらすぎるわ。
……ついでに、また先手うたれたわ。
[絡ませた手を、すこしだけ強く引く。
スピカをのぼれば、ひときわ輝くレグルスが光を注ぐ。]
この夜だけでいいわ。
美緒、ってよぶで。嫌とはいわせんから。
それは、……ふたりきりが良かったからかな。
夜空の下なら散歩じゃなくてもいいんだ。
[答えるのは少し恥ずかしい。
でも、やはり真剣に返したいと思った]
夜空は特別。
星たちが勇気をくれる気がするから、こんなことだって言える。
[くすりと笑った。
うれい、と初めてあだ名ではなく唇に乗せて]
ありがとう。
[愁の呼んでくれる、みお、という響き。
そっと目を閉じる。
心に沁み込んでゆくその声に、母はもう重ならなかった]
っ、
[はっとして目を見開く。
頬を伝った一滴は、彼に気付かれなければいい。
震えてしまう語尾を隠して]
愁っていう名前にも、美緒っていう名前にも。
それぞれ意味があって大切なんだもんね。
……嫌なんて言わないよ、もう。
[少し強くひかれた手に距離が縮まる、にこりと笑った]
……
それは、まあ。光栄につきる、ってやつやな。
[つい、ふっと顔を背けて。
夜でよかったとおもう。頬に上る熱を、悟られないですむ。]
夜空は特別、な。
まあ、わからなくは、ないわ。
[広がる空は気持ちを楽にしてくれる。
どこまでも広く深く。手を伸ばせば掴めるのに距離は無限で。]
……うん、大事な名前や。美緒の、な。
[もう一度、その響きを唇に乗せる。]
もう嫌っていわないなら、いいんや。
[顔を背けたまま、ぽつりと。
ほんのわずか震える声には、覚えがあったから。]
自分の名前を素直に聴けないなんて、悲しいわ。
……ひとのこと、いえんけどな。
[心をよぎる音の響きは、いまだに受け入れられない。
夜空が力をくれても。足りない。]
強いわ、美緒は。
[引き寄せた腕が、絡まる距離まで。ゆっくりと歩きながら身を寄せて。]
私は強くないよ。強くありたいとは、思うけど。
これは、うっちーや、皆のおかげ。
[温かさを分け合うように]
うっちーは自分の名前、……嫌い?
[山王寺愁。
名簿で何度も目にした音の調べを口にし、そっと問うた]
それが強いっちゅーてんのや。
弱いって認められるのは、強いんやで。
[ぬくもりが、やさしい。]
嫌いや、ないよ。嫌いでは、ない。
ただ、面倒なだけ。
[嫌いたくはない。嫌いにはなれない。
別のものを選んでいいならば、そうするけれど。]
そっか。嫌いじゃないんだね、よかったぁ。
[なぜかこちらが嬉しそうに]
私、うっちーの名前、好きだもん。
この名前だから好きなんじゃなくて、うっちーの名前だからだよ。
[文字だけなら記号だ。
けれど、名前は違う]
……いつか、そうじゃなくなるといいね。
[面倒、という愁に。
嫌いとは言わなかった彼は、きっと前を向いているのだと思った。
だから敢えて応援の言葉を]
そういってくれるんなら、ひとつわがままいったろかいな。
[うれしそうな美緒に、くすりと笑って。
両の手を回して顔を見つめながら]
いまはうっちーいうなや。
愁。わかったか。
[その名前は好きだ。いまの自分にはよく似合っているから。]
……ああ、なるよ。それはきまっとるから。
[面倒じゃなくなる日はくる。むしろなくさないといけない。
タイムリミットは、そう遠くもない。]
……面倒くさい、話やで、ほんま。
[独りごちて、ため息をついた。]
面倒くさいって言いながらも、前進してるんでしょう?
[ため息をつく背を、軽く叩いた。
両の手を回されればそっと目を伏せるしかなく]
……、
……もうそろそろ、戻らないといけないかな。
[でも、沈黙が心地よかった。言葉がいらない気がした。
ずっとずっとここに居たい。でも無理だ。
いつの間にか心は凪いだように静かで、あたたかくなっていた]
してるんやろか。
できることはみえてきたけどな、多少は。
[ぼんやりと、空を見上げながら。
前進しているつもりはない、むしろ全力で立ち止まっていたいとさえ思う。
それがかなわぬ夢想なのもわかってしまえる、自分が恨めしいが。]
――……、……
………せ、やな。
[口数は少なく、歩みは止めたまま。
言葉はいらないと思った。星空の光と、やさしく吹く風と。手の内のぬくもりで世界は十分回る。
けれど、さざめいたままの心を。なんとか落ち着かせようと。]
[もう一度、スピカを見上げた。
これから夜に勇気を出す時のお守りになるかも、と思う]
――愁、目を閉じてくれる?
[ほんのちょっとだけでいいから、と]
ええけど。
――また、先手とられるんかいな、わい。
[苦笑して。
一度だけ、空に輝く大三角を見上げて。
美緒の瞳を見つめ返してから、口の端に笑いを浮かべ、そっと目を閉じた]
じゃあ、今度はそちらの番ということで。
私はいつまででも待つよ?
[少し口を尖らせたり。
瞼を降ろした愁の顔を正面から見つめると、静かに顔を寄せてゆく。
耳に痛いほどの静寂を感じた]
……。
[ふっと音もなく口元に笑みを浮かべる。
止まっていた距離を更に縮め、こつん、と額に額を合わせた]
そうさせてもらおかな。
……ずるいわ、ほんま。
[こつりとふれる、額の感触。
静かに吹き抜ける風の音は、転がる鈴の音にも似ていると思う。
ちょうど、いま触れ合う距離にいるひとが、奏でる音色にも。]
――美緒。
[一言だけ。その一言だけ静寂を破って。
抱き寄せた腕を、もう一度。ゆるくではなく、包み込むように。
最後に残った、吐息の触れ合う隙間を、唇で埋めた。]
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