情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
こちらでも、
集積体により人ではなくなった化け物が現れたのですね。
この人は、集積体に心を奪われてしまった人です。
化け物ではありません。
[ 患者を診るフラットの背に声をかける。
まだ人間だったからこそ、同じように沈めなかった。沈めることは選択肢になかった。]
心が……砕けた……?
集積体に向かって、生きていた人間がいた……?
何の話を、してるんです……
[擬人の目が鮮やかな橙に染まっているのを見て、
怪訝な気持ちは否応なしに増すばかりで。
少女に逃げるよう、促すべきだろうか?
それなりに距離は離れているのに、足が後ろへと下がった。
そのことを砂の音で知る。]
――――!
[擬人の言葉に、血液が沸騰せんばかりの感情の奔流。
いくらかの手当もしてしまったあとに、
そんなことを知りたくはなかった。]
あんなのに、心を奪われて!
それの――どこが化け物じゃないんですか!
[鞄と、銃を手に――患者からも距離を取る。
擬人は視界に入れたまま、患者から横に離れていく。]
あんなのに傾倒する人間――危険すぎます。
[神父の汚れた服を思い出す。
虹色の化け物を思い出す。
それが同一人物だとは知らないものの、
危険な兆候を集積体と結びつけて考えてしまいがちになっている。
理解を超えたものを仰ぐことはしなかった。
だが、それに原因を押しつけることはできたのだ。]
[肩口に突き刺さる刃が動く感触があった。
自分が動かなくとも向こうが勝手に動く。
程なくして腕は落とされる。
なのに男は前進も後退もせず、真っ直ぐに銃器を肉塊本体に向けていた。
隙を晒しているように見える肉塊、その弱点を探って、
銃器が自動で照準を定める]
…………ご苦労さん、〈Caldeira〉
[刃が右腕をかっさらっていく直前、常通りの口調で男はそう言った。
その言葉が起動の合図となった。
重苦しい音を立てて、銃口が上部に折れ、そこから新たな銃口が姿を現す。
銃口ふたつに、先程の動きでベルトの外れた折りたたみナイフのようなものふたつが、
肉塊に向け狙いを定める形になる]
[ 赫眼にちらつく光。それ自体は集積体を思わせるものではなく。]
七色の化け物は、これまでの解析結果により「元人類」であると判断されました。
………。
人類と元人類の境界線を引くのは難しいです。
ですが、体の組成率が変化し、肉体的変貌が人類から著しくかけ離れてしまった場合、最早その人は人類ではなくなったと考えられます。
[ 患者から距離をとるフラットに手当の続きを促すように、話を続ける。]
彼はまだ人間です。
変わったのは恐らく心理面だけ。
風聞の一つにあるように、集積体を直視してしまった為に、集積体を崇拝してしまった狂信者でしょう。
僕が集積体を隔離したのを知り襲ってきました。
それでも、……彼は人類の仲間です。
僕には、彼が化け物である判断を下せません。
[あとはもう、引き鉄を引くだけ。
一際大きい銃声とともに、ふたつの銃口から通常弾と火炎弾が、
銃口の両脇からナイフがおまけのように、
おぞましい七色の肉塊に向けて飛んでいく。
さらに通常弾を打ちつくそうと引き鉄を引こうとしたが、
右腕が飛んだ状態で反動を受ける身体を制御できるはずもなかった。
はじめに銃器を落とす音が、次に身体が地面に倒れ伏す音が響く]
…………あー、
[飛んだ弾の行方はもはや視界に入らない。
音は聞こえるだろうけれど。
その最中、男は倒れ伏したまま、残り一本となった煙草を取り出し口にくわえた]
煙草の火………欲しかったんやけどなぁ。
「こうですか?」
[ふいに、よく知った誰かの声が聞こえ、暗くなりつつある視界に明かりが灯った]
…………あぁ、でかした。
それと………おかえり。
[満足げに微笑んで、男は深く息を吸い込み、
自らにしか見えない紫煙を吐き出した*]
フラットさん、彼をお願いします。
[ 後を託すように願ったそれは、フラットにどう受け止められただろうか?フラットへ、身構えることなく、無防備ににっこりと微笑んだ。]
[肩口から切断された男の腕は血を滴たらせ、砂浜へと落ちた。
けれど男は前進も後退もせず、真っ直ぐに銃器を肉塊本体に向けていた。男の顔に、先程までの焦りや恐怖はなかった。無力に思われた人間の攻撃から肉塊は逃げる事は出来ない。怯える人間を前に危機感は無く、あまりにも無防備だった。
「…………ご苦労さん、〈Caldeira〉」
男が何か囁いた。その言葉が合図となって、
一際大きい銃声がしたと思えば、ふたつの銃口から通常弾と火炎弾が、
銃口の両脇からナイフが、肉塊に向かって放たれる。
肉塊の咆哮がぴたりと止んだ。
火炎弾が肉塊に火をつける。銃から放たれた弾は七色の肉の壁を突き破り、化け物の弱い所へと潜り込む。つまりは肉塊の本体である、…へと。触手を操り今まで何人もの人間の命を奪って来た七色の肉塊。3〜4mにも及ぶ化け物の巨躯を動かしているのは、…の小さな心臓だった。
火が付いた肉の壁が剥がれ落ち、…の姿を露にした。男の撃った弾は…の心臓を外したものの、直ぐ近くに大きな穴を開けた。穴からは大量の赤い血が溢れる。心臓は間もなく止まり、同時に肉塊もまた動きを止めるだろう。]
[男は自分の右腕を犠牲に怪物に渾身のダメージを負わせた。
自分の命と引き換えに肉塊を葬った。
…はゆっくりと目を開けた。
めらめらと肉塊は大きく燃えている。炎が邪魔をして、傍目からは様子が分からない。見えたしても人影ぐらいで、其処に居るのが誰なのか判断付かないだろう。その人物の表情は見える筈もない。
肉塊の巨躯が傾く。]
[…はゆっくりと目を開けた。気が付くと何故か自分の身体は火に囲まれていた。しかし、不思議と熱さは感じなかった。目からは涙が零れ続ける。
そうだ、集積体のもとへ。
肉塊の巨躯が傾く。海の方へと身体を捻ろうとして、そのまま砂浜へと肉塊は倒れた。その際一瞬垣間見た、海の彼方。*]
[どの様な素材で構築された遮蔽体なのか。
輪郭を歪ます程度の膨脹であれば、黒の球体も膨脹し、地球大気との遮蔽が続いている。
七色の粟立つ海原に、巨きな黒い球体が浮かぶ光景。
集積体ではなく人工物と一目見て分かる其れは、人の心を掻き乱す其れではなかった。]
元――元、人類?
もう、人間とは言えない?
[お願いします、とはなにを。
擬人の言っていることは理解の範疇にない。
だが、擬人の連れてきた人間が危険であるという理解。
それが事実かどうか分からないけれど。
戻れないならそれは、人間ではなくて集積体に近い。
医療者の役目。]
――助けられないとしたら――僕は。
[小さな武器を持ち上げる。軽いはずが、重たかった。]
そんなの――信用できません。
[武器の狙う先は擬人。]
やはり、僕は擬人を信じがたい。
書き換えられただけで人類を守る、なんていうのも――
ただの方便かもしれませんから。
[まだ撃てない。
己の能力を遙かに凌駕するであろう相手に、
すぐに狙撃することはできない。]
[かたかたと手が震える。
相手は擬人だ。安楽死よりも良心が痛むことはないはず。]
僕の足のことだって……
「擬人の目には」、お見通しなんでしょう?
助けたところで、一方的に僕を踏みにじって。
プログラムの異常を装って――
[そんなの、集積体と同じだ。
叫ぼうとした声は頭の中だけで弾けた。]
[1]
[2]
[3]
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
[メモ(自己紹介)記入/メモ履歴/自己紹介] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新